黒谷ヤマメの異世界旅行   作:ゆっくり霊沙

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殺せんせー

〔午後〕

私は学校ではよく寝ている。

食後は木陰で寝るのが最近のマイブームだ。

しかし、なにかあったら怖いため寝たとしても近くに誰か来ればすぐに起きられるようにしていた。

そろそろ5時間目の準備をしようと目を開けたところ、男子4人がなにやら話し合っていた。

日常の話だと私は思い、教室にもどっていった・・・

 

授業の終わりがちかづいた頃先生が

「お題にそって短歌を作ってみましょうできた人からかえってよし。」

と言ったので早く帰って触手を解析したいため、必死に書いているとある男子が席を立った。

確か・・・渚君だっけなあの子の名前。

 

(短歌を提出するのではなく暗殺だろうな~)

と思いながら、彼のことを眺めていると、彼は先生を襲ったが、触手によって防がれてしまった。

ダメだったかと思ったのもつかの間、彼は自爆をしかけた。

 

(人間と私のような妖怪との決定的な違いはこういった自己犠牲をできるかか・・・私にはわからないな。しかも、昼の話し合っていたのはこの事だったのか。私は他人のためにここまでできないな。)

そんな攻撃も先生は奥の手を使い、自身も渚君も無傷になるように守ってみせた。

 

(先生は、しっかり生徒を見てる。少しだけ皆の目にもやる気が戻った気がする。先生も全力で、それも暗殺されそうになっても全力で生徒のことを教えてるんだ。私もやる気を出さないといけないな。)

先生の熱意で私もそう考えるようになっていた。

 

「殺せない先生だから“殺せんせー”は?」

殺せんせーと生徒達の絆はここから始まった。

 

〔放課後〕

家に帰るとすぐに殺せんせーの触手を解析した。

驚くべきことに、その触手には、膨大なエネルギーが蓄えられていることがわかり、この触手が人体に及ぼす負担を計算したところ、常人なら3日で発狂することがわかった。また、触手でこれ程のエネルギーなのだから殺せんせーの中に秘められているエネルギーはさらに多いだろうと結論を出した。

しかし、それがわかっても、殺せんせーを殺すことに前進していないことに気がつき、バラバラになった触手の残骸を見てあることを思いついた

 

(あの速さについていくためには、同じ物質を移植すれば近づくことができるんじゃ・・・)

 

〔翌日〕

それからの行動ははやかった。

幸い殺せんせーは、野球少年こと杉野君のことを気にかけ、彼の筋肉の配列を教えていたり、学級委員の片岡さんと磯貝君が中心となった集団暗殺をしていたため、私を気にするクラスメイトがいなかったため、移植するための成分量を計算するのに邪魔が入ることもなく、サンプルが近くに有るため10日程で移植可能な細胞を作ることができた。

一度マウスで実験したところ、生命力を奪っていることがわかった。私は妖怪だから寿命が限りなく長い、発狂することもないため、首もとに2本分の触手の移植した。

副作用があるかと疑ったが、特に体調、思考に問題は無かったため移植は成功した。

 




触手の移植について。
そのエネルギーから、マウスは心臓が止まる前に死ぬ前に殺して、細胞の浸食具合の確認しています。

ヤマメは妖怪であることと、触手の本数を制限したこと、殺せんせーの触手を切り取ったことにより、劣化した細胞を使ったため副作用をなしにさせてもらいました。
ご理解をお願いします

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