【小学校】〔2年後の秋〕
私は雨咲の担任の先生と2者面談をしていた。
私が知りたいのは雨咲が話してくれる学校の様子と先生が話す様子が一致しているか。
一致していなければ何が違うのかを聞きにきたのだ。
成績は私が作った偏差値70相当のテストを満点の500点をとることができたので心配はしていない。
一応雨咲は児童会の議長をおこなっているが本当に人の上に立つ能力があるかも担任の先生の視点で見た意見も聞きたかった。
「先生、雨咲は学校は楽しいと何時も言っていますが本当ですか?」
「雨咲ちゃんは笑顔が絶えない子です。皆をまとめるのが上手く児童会でも議長ながら会長の足りないところを上手く補佐していますよ。」
(そういえば・・・雨咲がこんなことを言ってたっけ。)
〈回想〉
「雨咲、どうしたの?あなたなら会長になれたと思うけど?」
「お姉ちゃん・・・私ね、自衛隊のイベントに連れていってもらった時にお姉ちゃんが連隊を指揮しているのを見てお姉ちゃんは自分より10歳も上の部下に指事をしていたり、中隊長達を集めて話しているのを見て各自のできることをやっていくことが大切なんだと思ったんだ。10歳も上だけどお姉ちゃんよりも指揮が上手くないから部下なんでしょ。そう感じたから私は適した場所についただけだよ。会長に立候補した人は人気で演説も上手いけど、会議で自分の意見を押し通そうとするんだ。会長になってもいいけど、適任がいるのに私がやる必要はないよね。」
〈回想終了〉
(私が思っている以上にしっかり成長してたんだね。)
「なるほど・・・わかりました。」
「親御さんは雨咲ちゃんの進路をどう考えているのですか?」
「椚ヶ丘中学校に進学させたいと思います。」
「なるほど・・・いいと思います。学校側でできる手続きはしますのでまた後日連絡しますね。」
「わかりました。ありがとうございました。」
私は教室を後にした。
【帰り道】
雨咲は友達と公園で遊んでいるはずなので迎えに行くと、雨咲が知らない男に拐われるのを目撃した。
私は走ったがさすがに高速で逃走する車には追いつけず、雨咲の防犯ブザーにつけたGPSを携帯で確認しながら雨咲を追った。
【廃棄された工場跡地】
誘拐犯の元につくと誘拐犯は雨咲を人質にとり私に話しかけてきた。
「貴様のせいで俺の息子は死んだんだ。自衛隊はテロだろうと犯人を殺さずに逮捕するのが普通だろ!!俺の息子はテロリストだったかもしれない。だがお前も殺人犯だろ!!なぜ普通に生活している!!なぜ罪にならない!!」
私は気がついた
(志津ヶ原立てこもり事件のテロリストの親か!?)
「だったら殺してやるよ。お前の娘も俺の息子のようにな!!」
「まて!!」
私は触手で誘拐犯の体を貫いた。
しかし、雨咲の左腕を切り落とされてしまい動脈から大量に血が吹き出した。
「雨咲!?」
私は糸を作り止血したが血液が体から大量に抜けてしまい、危ない状態だった。
(雨咲の血液型はA・・・私もA型。しかし妖怪の血が人間に入ると種として変化してしまう・・・雨咲を助けることが先だ!!)
私は常時持ち歩いているナイフで手首を切り落とし触手をパイプにして雨咲に輸血した。
雨咲の顔色は良くなり呼吸も落ち着いてきた。
私は自身の回復力と触手の再生力で手首を元に戻した。
雨咲の左腕を見ると私より時間がかかっているが無事に再生している。
(妖怪の血を分けたことで人では無くなってしまったか・・・。ごめん雨咲。私にはあなたに生きてもらいたいの。)
雨咲の再生が終わると脳天から4つの管が首もととこめかみにくっついた。
色は黄緑をしていて妖力が流れていることがわかった。
(私の妖力と触手の細胞、あと血液か・・・雨咲の体で変化をおこしたな。)
雨咲が目覚めるのを待つヤマメだった。
雨咲半妖化
土蜘蛛とは違うもう。
明日詳細を書きます。