やはり俺がデュエリストなのはまちがっている。 作:sewashi
次もいつになるやら………
校外学習三日目
鶴見の件はなにも手を撃てずに時間だけが過ぎていく……今、俺は今夜行うキャンプファイヤーの準備をしていた。
「しっかし、キャンプファイヤーの薪ってジェンガみたいだな……」
「え? ジェンガって1人で遊べるの?」
俺の独り言はまた聞かれていたらしく、葉山に聞かれた。
(え? ジェンガって1人で遊ぶ物じゃないの?)
トランプタワーとかと同じ扱いだと思っていたが違うのか?
「ジェンガか~、なぁ、八幡先輩。今度、レッド寮でやろうぜ!」
「1人でやってろ………」
大人数でやるルール知らねぇし………
そして今日の午後のスケジュールは俺らデュエル・アカデミア生徒対参加小、中学生によるデュエル大会だった。
「しかし、本当にどうしたら………」
「俺に1つ考えがある」
「おお! 流石八幡さん。どんなですか?」
葉山に俺が言うと万丈目が食いついてきた。
「今夜やるデュエル大会を利用する」
「デュエル大会を?」
「どうやって?」
三沢と由比ヶ浜が聞いてくるが、雪ノ下はあきれた顔をして言った。
「まさかあなたは『デュエルをすれば皆友達』なんて言うつもり?」
「んなわけあるかよ……そんなことはないって誰より俺がわかってるっつの……このデュエル大会と昨日遊城が言ってた『羨ましいと思わせる』作戦を合わせるんだよ……」
こういうと、何人かは察したのかなるほどと言う顔になり………
「つまり……どういうことだ?」
「さぁ?」
「マジヤバイわ~」
察しの悪いアホ三人。遊城、由比ヶ浜、戸部は理解してなかった。てか戸部は元オベリスクブルーだろ………
「昨日、遊城が言ってただろ? 孤立させられて『羨ましい』と思われる出来事があって自然に戻ったって、このデュエル大会で俺達は小、中学生相手に少し手加減してやれって言われているが、それをガチデュエルして鶴見以外の小、中学生をコテンパンにしていく……」
「ええ!? そんなことしても………」
「んで、そんな皆誰も俺らに勝てない中で、鶴見だけが勝つことが出来たとしたら………?」
「…………あっ!?」
ようやくわかったか……つまりは八百長で鶴見をみんなのヒーローに仕立てあげようと言うことだ。
「だけど……それじゃあ、その場凌ぎにしかならないんじゃないか?」
「たしかにな………だから鶴見にただ単に圧勝させるのではなく、ギリギリまで追い込み八百長がバレないように勝たせる。いや、最悪負けさせてもいい。勝てば『すげえな』負けたら『惜しかったな』となるようにな………」
「比企谷先輩。それは口で言うほど簡単ではないですよ? 留美ちゃんがどんなデッキかもわからず、なおかつ相手のデッキの動きやプレイングテクニックも読みきらないと………」
三沢が言うがたしかにそうだ。それはリスペクトデュエルのカイザーでも難しいだろう………
「ああ、だから俺は提案しただけだ。失敗すれば鶴見の周りの人間関係を悪化させかねん………」
「なら……」
「だから、鶴見に事前にデュエルをさせてデッキとテクニックを見させてもらおう」
「デュエルさせるって………」
「誰が?」
雪ノ下と由比ヶ浜が聞いてくる。他の連中も忘れているようだ。『あいつ』の存在を………
「いるだろ? うってつけの奴が、鶴見と同じ小、中学生で、俺達に協力してくれそうな………もとい遊城がお願いしたら即座にOKしてくれそうな奴が」
ここまで俺が言うと何人かは『あ~!』と返事、天上院は不機嫌な顔になり、遊城本人だけが今回はわかってないので言う……
「つーことで遊城、早乙女に頼んで鶴見とデュエルさせてくれ」
「ええ!? 俺ェェッ!?」
こうして、作戦のために早乙女に協力を頼み、鶴見とデュエルさせようと言うことになった。
……。
…………。
………………。
「う~、八幡先輩、恨むぜ~……」
「おう、そーかそーか」
「うわ、テキトー………」
遊城は早乙女に頼み『このあとの春休みに学園に戻る前にカイバランドに一緒に一回行く』という約束を取り付けて承諾してもらえたらしい………その間、天上院が不機嫌だったのは言うまでもない。
そしてデュエル大会が始まる。最初は小、中学生同士でデュエルをしてもらい、次はデュエル・アカデミア生徒とデュエル。そして次は2連勝した人同士がデュエル。極力デュエル・アカデミア生徒同士ではデュエルをしないように組み合わせていく。
そして鶴見は予想通りポツーンと余っていたので早乙女に相手をしてもらう。
俺らはそのデュエルに注目する。
『よろしくね』
『……う、うん……』
『『デュエル!』』
1ターン目
早乙女 レイ LP 4000 手札5
鶴見 留美 LP 4000 手札5
次回、留美対レイ
正直ルミルミのデッキ悩んでます
どうしよう………