やはり俺がデュエリストなのはまちがっている。 作:sewashi
新年初投稿。
今回もデュエルなし……早くしないと……
俺達はレアカード狩りの犯人の手がかりを探すために遊城を尋ねた。どうせ隠し事なんてできそうも無さそうな奴なんでストレートに聞くことにした。
「ぜ、前回のレアカード狩りの犯人? し、知らないぜ、誰かなんてぜーんぜん!」
遊城の部屋へ行き単刀直入に聞くと、案の定思いっきり目を泳がせてたいして鳴らない口笛を吹きながら遊城はごまかしていた。
「お願い十代君。友達がレアカード狩りの犯人じゃないかって疑われてるの! もしかしたら前の犯人と同一犯なら無罪を証明できるから! 何か知ってるなら教えて!」
「な!? 今回も同一犯!? んなわけねーだろ!」
「やっぱり前回の犯人を知ってるのね?」
「はっ!? い、いや、知らないぜ!?」
ふむ、どうやら俺達がどれだけ聞いても言う気は無いようだな……
「わかった、他をあたる。ただしもし前回と同一犯だったとしてもお前は何も知らなかった。つまりかばうこともできないわけだからな? そこを考えて行動しとけよ……」
俺達は部屋を出た。そしてすこし聞き耳をたてる。
『いやいや、無いっすよ』
『ああ、わかってる。でもよ……』
『確認に行くしか無いんだな』
『ああ、絶対に違う。最悪俺達で真犯人を見つけようぜ!』
予想通り、遊城達は前回の犯人の元へ確認に行くようだ。
「よし、遊城達を追いかけるぞ」
「うん」
俺達は遊城達を尾行した……
……。
…………。
………………。
遊城が来たのはイエロー寮。以外だな、てっきりオシリスレッドの誰かかと思っていたんだが……
『今回も俺達が犯人と思われてる!?』
『こ、今回は違うよ。ぼ、僕と小原君が犯人じゃない……』
『俺も保証しよう。今回の事件はこの二人は違う』
『だよなー、ふー、よかった』
遊城が接触したのはイエロー1年の二人組。小柄な男子と大柄で物静かな男たしか材木座と同じゲームデザイナー志望の大原だったか? あと三沢まで居た。
あの二人組が前回の犯人か?
まあいいか、聞いてみよう。
「その二人が前回の犯人か?」
「「「!?」」」
「な!? 八幡先輩! いつから!?」
「お前がレッド寮を出てったときから。あー言えば確認に行くと思ってな」
「だったら聞いてたろ! こいつらは違う!」
「ああ、ただの確認だ。それで新しく現れたレアカード狩りの犯人に心当たりとか無いか? お前らはさしずめブルーに偉そうな顔されて仕返ししたかったとかだろうが同じように金持ち生徒に恨みがある奴とか……」
「えっと、あうう、す、すみません……」
「ぼ、僕もわかりません……」
「なら……葉山、ちょっと……」
俺は葉山の写真とチェーンメールを3人に見せた。
「この3人にバカにされたり偉そうな顔されて恨んでる奴とか見なかったか? もしくは3人に関するチェーンメールに関係ありそうな噂とか……」
その写真は遊城達や三沢にも見せる。
「どれどれ……」
「うわ、酷い言われよう……」
「こんなチェーンメールが流れていたんだな……」
小原?と大原?の反応は……
「いいえ、特には……」
「……見覚えは……ないです」
収穫なしか……と思いきや……
「む、この大和って人は……」
三沢が反応した。
「知ってるのか?」
「ええ、たしかチェーンメールでは女に貢がせているとありますが実際には女にレアカードを貢いでるとか聞いたような……」
「そんな……大和が!?」
貢がせているじゃなくて貢いでる? つまり貢ぐためにアンティルールでデュエルを吹っ掛けてあまりレアカードを奪ってるのか? となれば大和の後ろにさらに誰かいるのか?
「とりあえず大和について聞き込みだな……大和も被害者ならまだ罪を軽くはできるだろう……」
「ああ、そうだな……」
「私と由比ヶ浜さんは男子にレアカード貢がせている女子について探ってみるわ……」
「ああ、頼む。葉山は今日はここで良いぞ」
「わかった」
「情報提供感謝する。じゃあな」
俺達はその場で解散した。
……。
…………。
………………。
翌日。
「女子寮で聞いてみたけど、そんな女子は居なかったわ」
「うん、明日香ちゃんとか優美子に聞いたら『そんなことさせている女子がいるんですか(わけ)!?』ってキレられちゃった」
あー、女デュエリストとしてのプライドが許さなかったか……
「鮎川先生や平塚先生も加わって家宅捜査したから無いと思うよ……」
「女子生徒全員調べたのか?」
「ううん、川崎さんって人は門限破りでいなくて捜査できなかった。あと姫菜……優美子の友達の海老名 姫菜の部屋もなんか怖くて捜査できなかったよ」
「川崎って奴はともかく海老名って人はなんでだ?」
「えっと……なんか……部屋の中が……なんと言うか……説明しづらい状況で……」
いったいどんな部屋だよ……
「大和の方はどうだ?」
「貢ぐ貢がせているの話は皆区々で誰に貢いでるとかの話は聞けなかった。だけど交友関係から考えると姫菜……いや、姫菜はレアカードに興味があるとは思えないな……」
「でも容疑者は大和君と川崎さんと海老名さんの3人まで絞れたわね」
「行っとくがまだ容疑だからな? 大和の話も噂でしかねぇし、全く別の所に犯人がいる可能性もあるしな……」
「ええ、わかっているわ」
「次はレアカードを取られた奴だな……被害者からどんな奴か聞き出して一番特徴が一致した奴を探そう」
「ああ」
俺達はレアカードをアンティルールで取られた奴を探すことにした。
そして探した結果たどり着いたのが……
「うむ、森で散歩をしていたら、いきなりデュエルしろと言われ受けたら1ターンでやられてしまったのである……」
材木座だった。いや、材木座の実家って金持ちか? しかも1ターンだと?
「1ターンキルってことか?」
「うむ、しかも先攻1ターンキルであった。何が起きたのかわからぬうちにやられてしまったのである」
先攻1ターンキル……1ターン目先攻は攻撃もできないハズだが……?
「気がつけばデッキのカードはなにもなくなってはいなかったが、懐に入れていたあまりカードがケースごと無くなっていたのだ」
カードケースごと取られたのかよ……レアカードだけじゃ無いのかよ……
「それは酷いわね……で、犯人の特徴は?」
「それが……真っ暗な夜の森の中でよく見えなかったのだ……しかもローブらしきものを被っていたし……ソリッドヴィジョンモンスターも真っ黒でよく見えなかったくらいなのでな……声も変声機を使っていたようで……」
役に立たねぇな……
「あっ! しかし、犯人は髪が長かったと思ったぞ!? 我がやられたとき奴の頭で髪が揺れたのが見えた気がした!」
髪が揺れた? しかしあの3人の髪型は……戸部は少し長いが揺れるほどじゃない。大岡や大和はかなり短い……
一番の容疑者だった大和の特徴が一致しないだと?
そのあと、他の生徒にも聞いてみたが、全員同じように先攻1ターンキルでやられてしまったらしい……
「全員1ターンキルでやられてる……?」
「犯人は髪が長い人……?」
「まあ、髪が長いって言ったのは材木座だけだからな。そこはいいだろ……」
だが、それ以外は真っ暗で本人もモンスターもよく見えなかった。声も変声機を使っていた。などほとんど材木座と同じような事を言っていた。
「しかし、本格的に犯人がわからなくなってきたわね」
「ああ、1ターンキルも実際に見ねーとな……」
そんな風にやっていると……
「ならば俺が囮になりましょう!」
万丈目が突然部室へ入ってきた。
「なんのようだ?」
「ですから! 俺がレアカード狩り犯を捕まえるための囮となりましょう!」
「なるほどな……」
「しかも! 万丈目グループの三男のこの俺ならば、レアカードの1枚や2枚とられたところで痛くも痒くもない!」
確かにいい案かもしれない……取られるのはあまりレアだし……だが……
「そう都合よく万丈目を狙うかどうか……」
「悪くない作戦ね。だけれど囮なら私がなるわ。雪ノ下家の次女の私の方が狙われる可能性も高いわよ」
雪ノ下が嫌味のように言い出す。どうしたんだ?
「く、雪ノ下の……四年前の万丈目グループと雪ノ下コンツェルンによるインダストリアルイリュージョン社や海馬コーポレーションとの合同スポンサー契約争いに負けたことは忘れておらんぞ……」
そんなことがあったのか……
「家の事は関係ないわ。それにあの争いをしたのは私の姉さんと貴方のお兄さん。しかもそちらは二人係で挑んで負けたじゃない」
「ふぐぐ、あの時俺もいれば……」
どうやら家関係でいろいろ問題がこの二人にはあるようだ……つーか雪ノ下って姉ちゃん居たんだな……万丈目に兄貴が二人いるのは知っていたが……
「あー、なら二組に別れて犯人を探すか?」
「ええ、そうね。私と由比ヶ浜さん、比企谷君と万丈目君の二組で犯人を探しましょう」
こうして俺たちはレアカード狩りの犯人の囮を二人設置して誘き出す作戦を実行するのだった。
先攻1ターンキルと聞いて5D'sのロットンしか思い浮かばない自分はダメかもしれない……
ちゃんとオリジナルの1ターンキルの戦法を考えます!
そして八幡がそれを斜め上から破る!
気長に待っていて下さい……
セブンスターズ編終わったら進級試験編か飛ばして春休み校外学習編かを迷っていますがどちらが見たいですか?
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進級試験編(結衣ちゃん大ピンチ)
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校外学習編(あの小学生登場)
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どちらでもなく新学期(小町ちゃん現る)