やはり俺がデュエリストなのはまちがっている。 作:sewashi
25話
デュエル・アカデミアノース校との交流デュエルは本校の勝利。
そして勝者への豪華商品はなんと…………………自称、ミス・デュエル・アカデミアのトメさんのキッス………………
いや、いらねえよ! まあされるのは鮫島校長だけど……
そしてデュエル・アカデミアノース校の代表はなんと元本校の生徒だった万丈目だった。
いや、誰だよとも思ったがなんでも中等部時代はNo.1の成績だったらしいが、遊城、三沢と高等部進学組にやられてノース校へ逃げ出した生徒らしい。
色々と言いたいことはあるが、結果交流デュエルは遊城が勝ち、万丈目は元サヤと言うことで本校に残ったらしい……そこまではいい、いいのだが……
「なんだよ、これ……」
ここはオシリスレッド寮の俺の部屋。そこには大量の荷物の箱が……中身は絵画等の骨董品や巨大ベッド……着替えにカード……どの箱にも『万』の字が入っている……
「ん? 誰だ貴様」
黒い制服を着た一年……万丈目準が俺の部屋にいた。
「それはこっちの台詞だよ。なんでお前の荷物が俺の部屋にあるんだよ。てか荷物多すぎだろとか、元々あった俺の荷物はどうしたとか言いたいことはたくさんあるんだが?」
「? 何を言っている? ここは俺の部屋だ、ちゃんと大徳寺先生にも鍵をもらったぞ」
「はぁ!?」
俺は即座に寮長室へ向かい大徳寺先生に聞いた。
「ああ、万丈目君は無断欠席でオベリスクブルーでは進級できないのニャ、で、進級するには出席日数の関係ないオシリスレッドに入るしかなくてそして空きのある部屋が比企谷君の部屋しかないからそこに入ってもらうことになったのニャ」
「マジすか……」
折角、材木座と万年落第生が居なくなって静かになったのに……
「ふざけるな! なぜ俺がこんなゾンビのような先輩と同室で暮らさなきゃならんのだ!」
「それはこっちの台詞だ。なんでこんな礼儀の『れ』の字も知らんような奴と同室にならなきゃなんねえんだよ! つーか先に住んでたの俺だからな! まだ『これからよろしくお願いします』と頭下げてくるならともかく部屋に入りきらない荷物どっさり持ってきた上に俺の荷物勝手に部屋から出すような失礼きわまりない後輩と同室なんてごめんだ!」
「うるさい、俺が住む以上俺の部屋だ! さっさと出ていけ!」
「そっくりそのまま返してやる。さっさとオベリスクブルーに帰れ! どうせ留年するだけだろうが!」
「き、貴様~、どうせ貴様こそオシリスレッドの落ちこぼれだろうが! ここにいても灰色の未来しかないのだからさっさと退学しろ!」
「なんだと……」
なんて失礼な後輩だ。すると……
「まあまあ、二人とも落ち着いて、ここはデュエル・アカデミア。揉め事はデュエルで決着つけましょうニャ」
またデュエルかよ全く。
「いいでしょう! 負けた方は部屋を出ていく! いや、勝った方の言うことをなんでも聞く奴隷となる! いいな!」
どうやら万丈目はやる気のようだ。全く、それはフラグだとわかっているのか? まあいい……
「いいだろう……?受けてやるよ……」
こうして俺は部屋を守るために万丈目とデュエルをすることになった。
……。
…………。
………………。
デュエルを行うのはレッド寮の前。遊城や丸藤達、戸塚までやって来た。
「「デュエル!」」
1ターン目
比企谷 八幡 LP4000 手札5
万丈目 準 LP4000 手札5
「俺の先攻、ドロー、俺は《ロンリーヒールーアサシン》を守備表示で召喚」
《ロンリーヒールーアサシン》
level 3
ATK 500 DEF 1000
効果は12話参照。
「俺はカードを3枚セットしてターンエンド」
2ターン目
比企谷 八幡 LP4000 手札2
フィールド
ロンリーヒールーアサシン
リバースカード3枚
万丈目 準 LP4000 手札5
「ふん、流石はオシリスレッド! 十代とは違い落ちこぼれが! 俺のターン! ドロ……」
万丈目がドローしようとすると………
『ねえねえ、万丈目のアニキ~、なんかあの人からオイラと似たような気配感じるんだけど~、ひょっとしたらオイラの兄弟について知ってるかもよ~』
なにやら黄色くて悪趣味なパンツ一丁のギョロ目の半透明な生物が万丈目の近くをウヨウヨしていた…………って、は?
『ねえねえ、というかさ~、アニキが荷物減らして謝れば住ませてくれるんだから謝ればいいじゃん~』
「うるさい! お前は引っ込んでいろ!?」
というか、あれって俺の《クリボッチ》と同じ……え? 万丈目にも見えてるの?
「おい、万丈目」
「ん? ああ、スマン。改めて……俺のターン! ドロー!」
『ささ、早くオイラを召喚して!』
「誰が貴様なんぞ召喚するか! 俺は手札の《おジャマ・イエロー》をコストに魔法カード《コストダウン》発動! 」
『あ~れ~!?』
先程の黄色い生物《おジャマ・イエロー》?は万丈目のデュエル・ディスクの墓地の中に吸い込まれて行った。やはり万丈目はさっきの幻覚?が見えているようだ……
《おジャマ・イエロー》
level 2
ATK 0 DEF 1000
通常モンスター
《コストダウン》
通常魔法
効果は11話参照。
「俺はその効果でレベルが二つ下がった《アームド・ドラゴン Lv.5》を召喚!」
《アームド・ドラゴン Lv.5》
level 5
ATK 2400 DEF 1700
効果モンスター
“手札からモンスター1体を墓地へ送りそのモンスターの攻撃力以下の攻撃力を持つ、相手フィールド上のモンスター1体を対象として発動できる。
この効果を発動するために墓地へ送ったモンスターの攻撃力以下の攻撃力を持つ、その相手モンスターを破壊する。
このカードが戦闘でモンスターを破壊したターンのエンドフェイズにフィールドのこのカードを破壊して発動できる。手札、デッキから《アームド・ドラゴン Lv.7》1体を特殊召喚する。”
ほう、あれはデュエル・アカデミアノース校に伝わるカードとか……万丈目の奴、借りパクしたのか……
「さらに俺は魔法カード《レベルアップ!》を発動! 《アームド・ドラゴン Lv.5》を《アームド・ドラゴン Lv.7》へレベルアップだ!」
《レベルアップ!》
通常魔法
“フィールド上に表側表示で存在する「Lv.」を持つモンスター1体を墓地へ送り発動する。
そのカードに記されているモンスターを、召喚条件を無視して手札またはデッキから特殊召喚する。”
《アームド・ドラゴン Lv.7》
level 7
ATK 2800 DEF 1000
効果モンスター
“このカードは通常召喚できない。
「アームド・ドラゴン Lv.5」の効果でのみ特殊召喚できる。
手札からモンスター1体を墓地へ送って発動できる。墓地へ送ったモンスターの攻撃力以下の攻撃力を持つ相手フィールド上のモンスターを全て破壊する。”
「《アームド・ドラゴン Lv.7》の効果! 手札のモンスターを墓地へ送ることでそのモンスターの攻撃力以下の相手モンスターを全滅させる! 俺は手札の《アームド・ドラゴン Lv.3》をコストに《ロンリーヒールーアサシン》を破壊する!」
《アームド・ドラゴン Lv.3》
level 3
ATK 1200 DEF 900
効果モンスター
“自分のスタンバイフェイズにフィールドのこのカードを墓地へ送って発動できる。手札、デッキから「アームド・ドラゴン Lv.5」1体を特殊召喚する。”
「リバースカードオープン《ドロンリー》」
《ドロンリー》
カウンター罠
“自分フィールド上の《ロンリーヒール》と名のつくモンスターが相手の魔法、罠、効果モンスターの効果によってフィールドを離れるとき、離れるかわりにこのターンのエンドフェイズまでゲームから除外される。”
「《ロンリーヒールーアサシン》を除外して破壊を免れる」
「だが! 結果的に貴様の壁モンスターは消えた! ダイレクトアタックだ!」
「リバースカードオープン《ヒールレッグ》」
《ヒールレッグ》
通常罠
“自分フィールド上にモンスターがフィールドを離れて自分フィールド上のモンスターが存在しなくなったとき、自分の手札から《ロンリーヒール》と名のつくモンスター1体を特殊召喚してもよい。
このカードが発動せずに墓地に存在する時、このカードをゲームから除外して発動する。自分の墓地から《ロンリーヒール》と名のつくモンスター1体を手札に加える。”
「この効果で俺は手札から《ロンリーヒール-ヴェルフェゴール》を特殊召喚する」
《ロンリーヒール-ヴェルフェゴール》
level 8
ATK 3100 DEF 2300
効果モンスター
効果は21話参照。
「な、なにぃ!? 攻撃力3100のモンスターだと!? こ、攻撃は中止だ!」
「残念だが《ロンリーヒールーヴェルフェゴール》の効果、自分フィールド上にぼっちでいるとき相手モンスターは全て強制攻撃だ」
「な!?」
万丈目の《アームド・ドラゴン Lv.7》の攻撃は《ロンリーヒールーヴェルフェゴール》へ向かい自滅した。
万丈目 準 LP4000→3700
「く……だ、だが、そのモンスターは自ら攻撃はできないはずだ! 俺はカードを1枚セットしてターンエンド!」
「この瞬間《ドロンリー》の効果で除外されていた《ロンリーヒールーアサシン》が戻ってくる」
3ターン目
比企谷 八幡 LP4000 手札1
フィールド
ロンリーヒールーヴェルフェゴール
ロンリーヒールーアサシン
リバースカード1枚
万丈目 準 LP3700 手札0
フィールド
リバースカード1枚
「俺のターン、ドロー……俺は魔法カード《受け継がれる力》を発動」
《受け継がれる力》
魔法
“自分フィールド上のモンスター1体を墓地へ送る。
自分フィールド上のモンスター1枚を選択する。
選択したモンスターの攻撃力をそのターンのエンドフェイズまで墓地に送ったモンスターカードの攻撃力分アップする。”
「この効果で《ロンリーヒールーヴェルフェゴール》を生け贄に《ロンリーヒールーアサシン》の攻撃力をその元々の攻撃力分アップする」
「な!?」
《ロンリーヒールーアサシン》ATK 500→3600
おしい、ギリギリ万丈目のライフに届かない……
「俺は魔法カード《天使の施し》を発動」
《天使の施し》
通常魔法
“デッキから3枚ドローする。そのあと手札を2枚墓地へ送る。”
「俺は3枚ドロー、そのあと手札を2枚墓地へ。そして《ロンリーヒールーアサシン》でダイレクトアタック」
「く、リバースカードオープン!《蘇りし魂》」
《蘇りし魂》
永続罠
“自分の墓地の通常モンスター1体を選択して発動する。
そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。
このカードが破壊されたときそのモンスターは破壊される。
そのモンスターが破壊されたとき、このカードは破壊される。”
「俺は《おジャマ・イエロー》を復活させてダイレクトアタックを回避する!」
『いや~ん! 万丈目のアニキ~!? オイラが守って見せるわよ~ん!?』
万丈目の墓地から《おジャマ・イエロー》が復活して万丈目を守ろうとするが……
「……いや《ロンリーヒールーアサシン》は元々直接攻撃できる能力が有るからな?」
なんの意味もないのであった。
「なにぃ!? ぐはっ!?」
『アニキー!?』
万丈目 準 LP3700→100
「んで、本当なら与えたダメージの分相手モンスターの攻撃力をダウンさせるんだが……攻撃力0のモンスターじゃ意味無いな……」
と思っていると……
『ふんぎゃぁぁぁっ!? こ、攻撃力0でも痛いわ~!?』
《ロンリーヒールーアサシン》の効果で一応《おジャマ・イエロー》に効果攻撃があたり、とても痛そうに倒れた。あれ、本当に意識があるのか?
「さらに俺はメインフェイズ2で手札がこのカードのみの場合《ロンリーヒールーホース》を特殊召喚できる」
《ロンリーヒールーホース》
level 4
ATK 1500 DEF 1000
効果モンスター
“自分の手札がこのカードのみの場合、このモンスターを表側守備表示で特殊召喚できる。”
「さらに墓地の《ロンリーヒールーヴェルフェゴール》の効果、墓地に存在するモンスターがこのカードのみの場合、墓地から通常召喚できる」
「なんだと!?」
「俺は《ロンリーヒールーアサシン》と《ロンリーヒールーホース》を生け贄に甦れ《ロンリーヒールーヴェルフェゴール》」
俺のフィールドに再び攻撃力3100のモンスターが現れる。
「《ロンリーヒールーヴェルフェゴール》の効果でお前の《おジャマ・イエロー》は攻撃表示になる」
『いや~ん!?』
攻撃力0が絶望している。
「俺はターンエンド」
4ターン目
比企谷 八幡 LP4000 手札0
フィールド
ロンリーヒールーヴェルフェゴール
リバースカード1枚
万丈目 準 LP100 手札0
フィールド
おジャマ・イエロー
蘇りし魂
はっきりいって万丈目は絶望的な状況だ。しかも守備表示で耐えることすらできないわけで……
「ぐ、ぐぐぐ……」
うわー、あからさまに悔しそう……少し煽ってみるか……
「ちなみに遊城はこの《ロンリーヒールーヴェルフェゴール》をはねのけて俺に勝ったぞ」
俺がこれを言うと万丈目からなにやらゴゴゴッと迫力が……
「十代にできて俺にできないわけがない! 俺のターン! ドロー!《強欲な壺》を発動! 2枚ドロー!」
『あ、アニキィ~』
「俺は魔法カード《フォース》を発動!」
マジか、ここに来て逆転の突破口のカード引きやがった。
《フォース》
通常魔法
“フィールド上の表側表示モンスター2体を対象として発動できる。
ターン終了時まで、対象モンスター1体の攻撃力を半分にし、その数値分もう1体のモンスターの攻撃力をアップする。”
「この効果で貴様の《ロンリーヒールーヴェルフェゴール》の攻撃力を半分に! そして俺の《おジャマ・イエロー》にその半分の数値分攻撃力をアップする!」
《ロンリーヒールーヴェルフェゴール》ATK 3100→1550
《おジャマ・イエロー》ATK 0→1550
これで攻撃力は並んだ。これで俺のモンスターは破壊できるが……
「さらに俺は永続魔法《凡骨のプライド》を発動!」
《凡骨のプライド》
永続魔法
“自分フィールド上の通常モンスターは全て同じ攻撃力同士の戦闘では破壊されない。
自分フィールド上の通常モンスターが相手モンスターを破壊したとき、そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。”
「マジか……」
なんつう執念……つまりこの戦闘で俺のモンスターが破壊されれば俺に3100のダメージが……
「いけ! クズが!」
『おーう! 必殺! おジャマ・キィック!』
《おジャマ・イエロー》の攻撃が《ロンリーヒール-ヴェルフェゴール》に向かう。
ドゴォ!
互いのモンスターがぶつかり合った………ように見えた。
「な、なにぃ!?」
俺のフィールドには《ロンリーヒール-ヴェルフェゴール》とは違うモンスターが現れていた。
「俺は攻撃を受ける前に罠カード《ヒールフェイス》を発動した」
《ヒールフェイス》
通常罠
“自分の墓地に《ヒールハンド》《ヒールボディ》《ヒールレッグ》が存在する場合のみこのカードは発動できる。
上記のカード全てとこのカードと自分フィールド上のモンスター1体をゲームから除外して発動する。自分のデッキ、手札、墓地のいずれかから《ロンリーヒール-チェイサー》を1体特殊召喚する。”
「さっき《天使の施し》で墓地へ送った2枚と発動した1枚でパーツが揃っていたわけで、俺は《ロンリーヒール-チェイサー》を呼び出したわけだ」
《ロンリーヒール-チェイサー》
level 8
ATK 3000 DEF 2500
効果モンスター
“このカードは「ヒールフェイス」の効果でのみ特殊召喚できる。
このカードの召喚は無効にされない。
自分フィールド上にこのカード以外のモンスターが存在しないとき、自分のカードは全て1ターンに1度相手の魔法、罠、効果モンスターの効果を受けない。
1ターンに1度、自分の《ヒールハンド》《ヒールレッグ》《ヒールボディ》《ヒールフェイス》が全てゲームから除外されている場合発動できる。相手モンスター1体を破壊して、そのモンスターの攻撃力か守備力、どちらか高い方の数値分のダメージを相手に与える。”
「な、なん…だと……」
「俺の勝ちだ。万丈目」
万丈目 準 LP 100→0
……。
…………。
………………。
『なー、万丈目~、俺達の部屋なら別にいいぜ?』
『うるさーい! 俺はちょうどキャンプがしたかったんだ!』
万丈目は部屋を追い出されレッド寮の近くにテントを張っている。そして遊城達に色々言われているが……
「おい、万丈目」
「な、なんだ貴様!? 俺を笑いに来たのか!?」
俺が来た理由?そんなの決まってるだろ。
「着替えと洗面道具、あと生活道具……そうだな、この鞄に入る程度まで荷物を減らせ。そしたら部屋、入っていいぞ」
「な!?」
「これは同情じゃねぇ、レッド寮で暮らす以上の最低限の礼儀だ」
「ふ、ふん! いいだろう!そこまで言うなら住んでやる!」
こうして、万丈目は俺のルームメイトとなった。
今回の最強カードは
《ロンリーヒール-チェイサー》
ぼっちでいれば相手のカード効果を無効にできる八幡のエースカードだ!
セブンスターズ編終わったら進級試験編か飛ばして春休み校外学習編かを迷っていますがどちらが見たいですか?
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進級試験編(結衣ちゃん大ピンチ)
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校外学習編(あの小学生登場)
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どちらでもなく新学期(小町ちゃん現る)