やはり俺がデュエリストなのはまちがっている。 作:sewashi
俺がデュエル・アカデミアに入学して1年が立ち、平塚先生に部活に入れられた……
「あら、来たのね。もう来ないかと思ったわ」
「俺にその権利が無いことは十分にわかってるだろ……」
「マゾなの?」
「ちげーよ」
「じゃあ、ストーカー?」
「……なんで俺がお前に好意を抱いていることが前提なの?」
「あら、違うの?」
「ちげーよ!」
そのあと、少しの間……
「なあ、お前って、友達いんの?」
「そうね、どこからどこまでが友達なのかしら」
「……それは友達いないやつの台詞だな」
さらに間……すると平塚先生が入ってきた。
「やぁ、雪ノ下。彼の更生は進んでいるかね?」
「……正直手こずっています。彼自身が問題を自覚していないので……」
「勝手に更生しろとか言うが、俺は別に求めていない」
「何を言ってるの? 貴方は変わらなければまずいレベルよ。よく今までこの実力重視のアカデミアで生きてこれたわね」
「……別にこのアカデミアはプロデュエリストを育成するためだけの学園じゃねぇだろ? カードデザイナーやゲームプロデューサーを目指すやつだっていれば、全く関係ない所へ行くやつもいる。俺はオシリスレッドに入った時点でその道は諦めてる。実力がなければないなりの生き方をすればいい。この学園で強いのはデュエルだけじゃないんだ。シューティングゲームが強いやつもいればテニスが強いやつもいる。そういった個性を大事になんてよく言うくせに人格に文句をつけるのはどうかと思うぜ」
すると雪ノ下は言う。
「それじゃあ、誰も救われないし、悩みも解決しないじゃない!」
すると平塚先生は――
「ふむふむ。なにやらいい感じに意見が割れているな……よし、ここはデュエルで決めようではないか」
「「は?」」
「ここはデュエル・アカデミアだ。揉め事はデュエルで決着をつけよう」
「待ってください。オベリスクブルーの私とオシリスレッドの彼とで勝敗は火を見るよりあきらかと思いますが?」
「そうか? 先日の試験でオシリスレッドの1年がオベリスクブルーの1年を倒した。所詮寮の割り振りなど学科試験の成績だ。それに私は見たいのだよ、比企谷の実技の実力は未知数だしな。去年こいつは決まったデッキで教師相手に闘って行う試験デュエル以外にほとんどデュエルをしていない。オベリスクブルー指折りの実力の雪ノ下対実力未知数の比企谷。どういうデュエルになるかがな……」
「あの……俺に拒否権は……」
「ない! とにかく決定事項だ。そうだな……勝った方は負けた方に従う。つまりは比企谷。お前が勝ったらこの部を辞めても構わん。だが、雪ノ下が勝った場合更生にしっかりと取り組んでもらう。どうだ?」
「……ハンデはどこまでがもらえます?」
「あるわけなかろう!」
俺は少し考える……
「……わかりました。デュエルは受けます」
「……あら、自信があるのかしら?」
「ま、腐ってもデュエル・アカデミアの生徒なんでな」
こうして、俺は雪ノ下とデュエルを行うことになった。
次回。
雪ノ下対比企谷。
セブンスターズ編終わったら進級試験編か飛ばして春休み校外学習編かを迷っていますがどちらが見たいですか?
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進級試験編(結衣ちゃん大ピンチ)
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校外学習編(あの小学生登場)
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どちらでもなく新学期(小町ちゃん現る)