職員日記 作:りんご飴
初めての試みとなります。
前書きで言ったように拙いので暇つぶし程度に読んでいただければと。
○月○日
天気:雨
日記帳をもらったのでつけることにした。日記なんて学生の時の学級日誌以来なので上手く書ける気がしない。
今日は何もなかったので、特に書くことはない。強いて言えばネプテューヌ様が珍しく仕事をしていたことだろうか。
#月¥日
天気:曇り
何やら良からぬ噂が教会に入ってきた。
なんでも犯罪組織とかいうテログループみたいなのが存在するらしい。犯罪神とかいう神様を信仰しているんだとか。女神様アンチな連中で、無法者の集まりのようだ。
正直、教会の単なる事務員である俺には関係ない話だ。
今日もネプテューヌ様は真面目に仕事をしていた。天変地異の前触れだろうか?
$月%日
天気:雨のち曇り
割ととんでもないことになった。ネプテューヌ様とその妹のネプギア様が犯罪組織に捕まった。ついでに他の3国の女神様も。
ネプテューヌ様が仕事をしていれば、冷静沈着なイストワール様が酷く取り乱していた。あまりの狂乱ぶりに職員一同唖然としてしまった。女神様が捕まったというのに仕事自体はいつも通り定時で終わった。てっきり残業とか一晩中仕事かと思っていたが違うらしい。俺的には給料さえ支払って貰えれば構わないので、女神様がいなくても良いと思っているが、周りに言ったら半殺しにされる気がする。そもそもネプテューヌ様は仕事しないから居ても居なくても関係ないと思う。ネプギア様は真面目でキチンと仕事をするので捕らえられたのは厳しい。ネプギア様の分の仕事を職員でやるわけだから負担が増える。
そうだ、賃上げを要求しよう。
&月!日
天気:心の中は大雨
賃上げ要求は通らなかった。イストワール様の乗ってる本で叩かれた。まだじんじんする。
しかしイストワール様は可哀想に。先日までは胃薬片手に仕事をしていたのに今では栄養ドリンク片手に仕事をしている。ストレスはなくなったようだが、疲れが溜まっているらしい。それも当然なんだが…。多分、俺たち職員が上がった後も活動が活発化している犯罪組織の対策と女神様方の救出について考えているのだろう。意欲的な連中がいくらか残って話し合いをしているとか小耳に挟んだ。
みんなネプテューヌ様たち大好きだね、俺は残業代出ないなら絶対やらない。強制させられるなら辞表を叩きつけて田舎に帰ってやる。親父の後を継いで畑でも耕す。
@月B日
天気:空は晴れてるよ、空はね……
唐突にイストワール様が俺のデスクにやってきた。もしかして昨日色々愚痴ってたことがバレてクビにされるのかとビクビクしたが違った。
何故かは知らないが紙を差し出されて名前を書けと言われた。ついでに印鑑も。
え?と思い、理由を聞いたが良いから書けの一点張り。恐ろしいが断ったらクビにされそうなので署名してハンコを押したら、イストワール様は良い笑顔で去っていった。一体なんだったのだろうか。
#月€日
天気:記録的豪雨
おかしい。
何度見てもそこに書かれてるのは俺の名前で、俺の顔写真。教会の入り口近くにある掲示板にデカデカと掲載されていた。
新手のイジメだろうか?
人だかりが出来ていたので近くのダルいなぁと思って結局詳しくは見なかった。
お昼休みが終わってパソコンに向かいながら、各地から寄せられる苦情やら相談に目を通していると人事部の同僚に幾つか書類を渡された。
クビだろうか!?と思い、未だにその紙は読めていない。でも、おめでとうとか言って渡されたのでクビじゃないと信じたい。
他の同僚達にもおめでとうとかそんな感じで肩を叩かれたりした。
……なぜ???
Q月☆日
天気:清々しい快晴
出勤して自分のデスクに向かうと綺麗に片付けられていた。
あれぇ??
俺の私物はどこ行った?
やはり昨日の紙はリストラだったか!なんて思ったがタイムカードがあったのでクビではない。キョロキョロしているとイストワール様が来て、早くデスクにつけと言われた。
デスクが空なんですが……。
イストワール様に連れられて奥の方へ来た。女神様の執務室とかがあるエリア。先日まで倉庫だったはずの部屋に入れられた。荷物は跡形もなく消え、なんか偉そうな人が仕事してそうな部屋に変わっていた。匠も驚くビフォーアフター。消えた俺の私物が置かれたデスクがあった。どうして?
取り敢えず椅子に座ると目の前に大量の書類が置かれた。
疑問に思いイストワール様に問いかけるとこの山積みの書類を片付けるのが仕事だと言われた。
俺は生活環境課の職員でこんな事をする理由がないと伝えると何を言っているという顔をされた。解せぬ。
そこでふと、デスクに置かれたネームプレートが目に付いた。そこには
『女神代行執政官 アレン・エドワード』
/月♪日
天気:風が強い
どうやら俺はいつの間にか昇進したらしい(白目。気づかぬままに女神様の代行になった。
聞けばイストワール様が有無を言わさず書かせた書類は俺が女神様の代行の執政官になるという旨のものだったらしい。
要求された賃上げはしますよとイストワール様が満面の笑みを浮かべていた。仕事量が爆発的に増えてるのでプラマイゼロどころかマイナスだ。
今日はもう疲れた。
ただひたすらにハンコを押しては、押して。書類が減ってきたと思うと何処からかドッサリと紙の山がやってくる。重要な案件は各部署から対応を問われ、当然の如く定時で上がれるわけもなく、深夜まで残業。
もう無理、限界。
仕事、本格的にやめようかな……。
非常に不定期更新なので次の話なんていつになるか分かりません。
そもそも続くかも怪しい。