喰霊-廻-   作:しなー

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以前書くと言っていた凛と冥のssです。
本編じゃなくて申し訳ない!
今後、ちょっとあれなので、是非これで補完しながら本編をお楽しみください。


間話4 -大人のデート-

「―――お待たせしました」

 

 凛とした、風鈴が優しく鳴らされた時のような、澄んでいて美しく響く声が届く。

 

「少し遅れてしまいました。申し訳ありません」

 

「いえ、俺も本当に今来たところですから」

 

 ホテルにある、海抜的にも値段的にも少々お高めなバー。父が母をよく連れていくバーだそうで、俺の成人祝いに連れて来て貰ったことから足繁く通っているバーだ。

 

 そこで、俺と冥さんは待ち合わせをしていた。

 

「失礼します」

 

 淡いピンクのワンピースに、黒レースのショールを羽織った冥さんが、俺の隣に腰掛ける。

 

 あの一件以来そこそこ見るようになった私服姿ではあるが、同棲をしているわけでもないのと、私服にも和服を使用している人なので、こういった服装で来る冥さんを見ると高鳴るものがある。

 

 なので、思わずじっと見てしまう。

 

 今日は珍しく髪を一つに束ねて前に流しているようで、右隣に座る俺からはその美しいうなじがチラリと見えて非常にセクシーである。

 

 ……随分気合の入った服装だ。俺も親父が成人祝いに買ってくれた少々お高めのスーツを着てはいるが、見劣りする感があるのは気のせいだと思いたい。

 

 誘った店が店なのでマッチしているのだが、それでも人目を引くのは流石だ。名実ともにその人の隣に居れることを少し誇りに思ってしまう。

 

「……悪い気はしませんが、そう隠しもせずにジロジロとみるのは紳士としていかがなものでしょうね」

 

「すみません。次からは盗み見ます。……これ革靴だから踏むのはやめて!」

 

 バーのカウンターの下で、冥さんの右足が徐に上げられたのを察知した俺はそれを阻止すべく口を動かす。

 

 絶対に傷をつけさせるわけにはいかない。これはなんと華蓮がお年玉を貯めて買ってくれた靴なのだ。

 

 親類が結構多いからお年玉をもらえる人数がかなり多い俺と華蓮ではあるが、それにしても万単位の買い物となると相当きつい。

 

 それに金銭感覚が狂い始める大学生とは違って、華蓮はまだ7歳だ。当時は6歳だったが、その歳の子供にとって万単位での買い物なんてもうよくわからない次元の買い物だ。それこそ自分の全財産をはたいているに等しい感覚での買い物になるといってもいいだろう。

 

 だというのにあの子は俺の誕生日に満面の笑顔でこの靴をプレゼントしてくれたのだ。貯めていたお年玉を使って、わざわざ俺に、である。

 

 それ以来この靴を大事に履かせてもらっている。壊れる可能性があるお勤めには絶対に履いていかないが、こういった機会ではよく使っているのだ。ニコニコ笑いながら俺がどの靴を履くか見ている華蓮のせいで、この靴を履く機会が多くなっていることは華蓮に内緒である。

 

「……全く貴方は。そういえば注文がまだなのですね」

 

「俺も本当にさっき来たばっかりなので。冥さん何飲みます?メニュー頼みましょうか?」

 

 このバーにはメニューがない。正確にはあるが、頼まないと出てこないのだ。

 

 これは俺もびっくりした。普通出てくるものだと思っていたから、高級なバーはこんな感じなのかと感動してしまったものだ。前の生では今と同じく大学生で終わってしまったから、こういった場所に縁がなかったのだ。

 

「いえ。大丈夫です。貴方はお決まりですか?」

 

「俺はもう決まってます。マスター、ギムレットを」

 

「わかりました。いつもと同じでよろしいですか?」 

 

「ええ、お願いします。……冥さんは?」

 

「ジントニックを。ジンは甘めのもので、ライムの皮は入れずに絞っていただけますか?」

 

「承知しました」

 

 老年の渋い声を響かせて、慣れた手つきで俺たちのオーダーを用意し始める。その手つきだけで金がとれそうだなどと思ってしまうが、この料金にはこの人の技術に対する料金も入っているのだと親父から教わったことを思い出す。

 

 熟練とはそれだけで武器になる。たとえどの分野であっても、それが法の許す分野の中でのものであれば、人はそれに敬意を払い、直接的にでも間接的にでもそれは金を生み出すものだ。

 

「……ここにはよく来るのですか?」

 

「多いと月に二、三回ほどくらいですかね。母が好きなもので、わざわざここに部屋を借りてまで来たりするんですよ」

 

 結構な金持ちな我が家は、たまの贅沢にそんなことをやらかしたりする。

 

 普段は金に厳しい両親も、こと酒だとか華蓮だとか旅行だとかなると財布の紐がゆるゆるになるのだ。特にバーを嗜むような時間帯だと華蓮がおねむの時間だし、華蓮だけを置いてバーに行くのもどうかだし、という理由でわざわざホテルに泊まりに来るのだ。

 

 俺も華蓮も楽しみにしてるから何も言わないが、普通の家計からすれば豪勢すぎることをやっているという自覚はある。大学の友達からも羨ましがられたものだ。

 

 ちなみにだが、俺はこのマスターと顔見知りで、裏のことに触れない範囲まで冥さんのことを話したりもしたから、もしかしたら俺の伴侶になる女性だと気が付いているかもしれない。

 

「冥さんもこういう所にはよく来るんですか?慣れてる感じでしたけど?」

 

 俺と冥さんは交際をしているわけではあるが、実はこういったところにあまり飲みに行ったことがない。

 

 飲むにしても翌日に支障をきたさないようにレストランでちょこっとだとか、俺の財布を気にしてなのか居酒屋を提案してくることが多いのだ。

 

 それ以外にも俺が成人してからは大学やら国家総合やらの勉強だったり退魔師の仕事で忙しく、冥さんは冥さんでフリーの仕事と表の世界の付き合いなどで時間がなかなか合わないのだ。

 

 高校時代も()()あって忙しかったし、その()()のせいで様々な部門の代表的な役割をやらされており、下手に予定を入れようものなら大変なことになる。

 

 なのでこの人がお酒好きであるということと、日本酒の好みが合うこと、母親に飲み仲間としてロックオンされていることくらいは知っているのだが、それ以上となるとあまり知らないのだ。

 

 原作(喰霊)に介入なんぞしてしまった結果がこれだ。結構仕事を振ってはいるのだが、それにしても忙しい。大学生じゃなくて黄泉や剣輔みたいな社会人になっている奴らに振ればいいものをなぜ俺に振るのか。

 

 ……不死子ちゃんはマジ恨むぞあいつ。神宮司室長も同じく。

 

 そんな中、今回は珍しく二人とも予定を合わせることに成功したため、せっかくだからと予約を取ってこの店に誘ったのだ。

 

「私はあまり。何度か付き合いで連れてこられたときに教えられた飲み方をそのまま継続しているだけです」

 

「意外ですね。イメージ的にもっと来てるのかと思いました。表の付き合いか何かですか?あんま冥さんがこっちの人たちと飲みに行くイメージがわかないですし」

 

 さらっと恋人の交友関係を洗ってみるが、なかなかに想像できない。

 

「ええ。面倒ですが、年を経た人間ほど付き合いにはうるさいものでして」

 

「わかりますよそれ。表も裏も年を経た人間が面倒なのは変わりないんですよね」

 

 退魔師の業界は特に老害が鬱陶しすぎる。

 

 それに反比例して含蓄のある素晴らしい先人たちも多いから一概には言えないのだが、閉鎖されたコミュニティだからこそ表の世界より面倒なところが多いのだ。一概には言えないんだけどね。

 

「お待たせしました。こちらご注文の品になります」

 

「ありがとうございます」

 

 目の前に運ばれてくるギムレットとジントニック。

 

 俺たちは互いにそれを取ると、グラスをぶつけずに乾杯をして口に含む。

 

 強いアルコールが舌を楽しませてから喉を降りていく感覚。そして突き抜けるジンと調和したライムの風味。

 

 初めて飲んだ時は衝撃を受けたものだ。京都や東京にある一杯200円のバーで飲むそれも中々いいものだが、ここのはレベルが違う。格が違うとはこのことなのだと思い知らされたものだ。

 

 改めてその味に感動しつつも、冥さんを先ほど言われた通りガン見ではなく盗み見しておくことも忘れない。

 

 ジントニックを口に運ぶその姿は相変わらず綺麗だ。この風景を切り取れば映画のワンシーンと言われても信じられるほどに美しかった。

 

「……本当に貴方はグルメですね。この前のレストランもあの値段であるのが信じられないほどのお店でしたし、紹介していただいたラーメン屋も非常に美味でした」

 

「この店を含めて色々気に入ってもらえたようで何よりです。知っての通り食べ歩きが趣味の一つですからね。冥さんも今度また行きません?美味しい店探し」

 

「予定が合えばですが。……貴方は忙しすぎますから」

 

 そう言っていつもより冷たい、不機嫌そうな顔になる冥さん。

 

「……それに関してはマジでごめんなさい。不死子ちゃんに言って融通効かせてくれるようにはしてるんですが……」 

 

「あまり効いていないようですが」

 

 氷の笑みというのだろう。冥さんは恋ではなく氷点下に落ちてしまいそうな笑みを浮かべる。美しいんだけれどもちょっと怖い笑みである。

 

「そ、それに関してはちょっと……。時間とれるように頑張るんでホント勘弁してください」

 

「期待しておきます」

 

 時間が取れず女性と会えない物語を多々見てきた俺ではあるが、本当に自分に降りかかるとは思わなかった。それが原因で女性に怒られるシーンまで律儀に再現しなくてもいいだろうに。

 

 ……剣輔にもっと仕事振るか。

 

 こうなったら仕方ない。剣輔ももう立派な退魔師だし、前線は完全にあいつに任せて俺は引っ込んでしまおうか。よっぽどじゃないと俺が出張るまでもないだろうし。

 

 その後もチクリチクリと釘をさしてくる冥さんに戦々恐々としながらも、追加のお酒を頼んだり、おつまみを堪能したりしながら楽しく過ごしていた。

 

 ……今更だが、何故俺と冥さんが敬語で話しているのか気になる人もいると思う。事実、周りからも何度か指摘されているし、やはり奇妙に映るようだ。

 

 だが、俺と冥さんの在り方はこれなのだ。どこか不思議で、でもこの不思議さこそが心地がいい。この接し方こそが俺と冥さんが最もお互い自然で、気を抜いていられる距離感なのだ。

 

 理解してもらえないかもしれないが、この心地の良い環境をわざわざ壊すのは馬鹿らしい。冥さんとそう話して、結局この形に落ち着いている。そして、それはこれからも変わることはないだろう。それこそ、俺たちの間に子がなされたとしても。

 

 一時間程も飲んでいると少しばかり酔いが回り始め、話題も今まであったことから自然と対策室などの身近なメンバーに移っていった。

 

「そう言えば本当についさっき聞いたばかりの情報なんですが、黄泉がおめでただそうですよ。今週からあいつ前線から離れるんですよね」

 

「それはもっと早く知らされてもいい情報だと思うのですが。……それにしても二人目ですか。おめでたいですね」

 

「ちょっと舞い上がってて……いえ、なんでもないです。結構重要な情報で、外部にあんま漏らしちゃいけない情報なんで単に忘れてました。冥さんにもそのうち黄泉から連絡行くと思いますので、祝福してやってください」

 

 少し口を滑らせそうになるが、何とか耐える。漏れてるとかいう指摘は受け付けない。

 

 ただ、いつもならここぞとばかりに弄ってくる冥さんも、今回は別のことに思考を取られていたようだ。

 

「はい。素直にそれは喜ばしいことです。―――あの子が、二子の母になるのですね」

 

 そう言って感慨深げに手に持つグラスを見る冥。

 

 話を聞いたことがある。冥は幼いころの黄泉を知っていて、ある時期まで鍛錬の指導や身の回りの世話までしていてあげたこともあるのだと。

 

 親を殺されたばかりで感情をなくしてしまっていた時期の黄泉のお姉さんをしていた時期がほんの少し、一か月にも満たない時間だがあったそうなのだ。

 

 だからこそ思うところがあるのだろう。そんな義従妹(黄泉)が、そして一時は本気で向かい合った家督の敵(黄泉)が、今や立派に母親として生きているのだから。

 

「今度、俺の家でパーティーしようと思ってるんですが、冥も是非いかがですか?」

 

 一度空いた溝はそう簡単に埋まらない。二人が和解を済ませているとはいえ、割れたグラスが元通りにならない様に、その関係は完全に修復されるわけではないのだ。

 

 でも、その傷を見えなくすることなら出来る。隠蔽などといった悪い意味ではなく、例えば子供のような第三者の存在によって、新たに構築することも出来る筈なのだ。

 

「……そうですね。是非」

 

 そう言って、残ったジントニックを流し込む。

 

 5年経っても、二人の関係は少しギクシャクしたままだ。でも、明らかに改善は見せている。子供たちには悪いが、その立役者になってもらおうじゃないか。

 

 それに、黄泉(姉貴分)を祝ってあげたいのは本当だしね。

 

「……凛は」

 

「はい?」

 

「まだ、プロポーズはしてくれないのですか?」

 

 ドキリ、とする。

 

 正確には俺はこの人にプロポーズしている。それは周りも知っているし、親公認でもある。

 

 だが、まだ籍を入れていないのだ。俺は大学生で、正社員ではない。俺たちは裏の人間ではあるが、同時に表の人間でもあるのだ。

 

 この世には世間体というものがある。俺は国家総合を取得するためにまだ大学生をやっているから、環境省に正式に所属はできない。色々任されてるくせに、俺は世間から見れば経済力のない男(大学生)なのだ(裏の仕事では俺の名前が資格や経歴と同質だから色々任せてくる)。

 

 そのため俺はまだ独り身で、冥も同じく独り身だ。

 

 つまり今のは法律上で夫婦にしてくれないのか、という意味だろう。

 

 待たせてしまっているのは重々承知している。母や黄泉などはさっさと籍を入れろとせかしてくるが、俺としては全てを整えてから籍を入れたいのだ。

 

 後に苦労を掛けないように体裁は全部揃えてから貴女を迎えたい、とそう言って納得してもらったのだが……。

 

「……いえ、なんでもありません。意地の悪い質問でした」

 

 そう言って俺に微笑んだ後、冥はマスターを呼ぶ。

 

 ……嬉しいやら、答えられず悲しいやら。とにかく不意打ちの質問だった。

 

 俺には正直十分な経済力があるし、裏の世界でなら十二分な体裁もあるのだから、大学生という身分がなければとっくに結婚していておかしくはない。

 

 それを待たせているのは俺の我儘。親父は同意してくれているが、黄泉や神楽は反対しているし、冥も納得しきれていなかったということなのだろうか。

 

「マスター。バラライカをひとつ」

 

「それアルコール結構強いやつじゃ……」

 

 彼女が頼んだお酒は20-30度近くあるカクテルだった。ブランデーベースならサイドカー、ジンベースならホワイトレディと呼ばれる、つまりはかなり強いお酒を使ったカクテルなのだ。

 

「強いのは知ってますが、今日結構空けてますし、抑えた方が……」

 

 先程からロックなども嗜んでいる彼女だ。純アルコール量なら間違いなく俺より取っている。俺と飲んで潰れたことは記憶に無かったが、それでも心配になるものだ。

 

 だが、そんな俺の心配はよそに運ばれたカクテルに口をつける冥。

 

 ホワイトキュラソーで白く染められたカクテルの色のせいで、ほんのり赤みがさした肌の色がコントラストを生み出して色っぽく見えてしまう。そんな彼女に再度ドキッとさせられる。

 

 付き合って数年が経つというのに、未だ当初に感じていた魅力は色あせていない。むしろ磨かれてより洗練されている。

 

 そんな彼女を酔った勢いでじっと見つめてしまっていると、それに気づいてふっと微笑みを送ってきた。

 

 からかった顔の笑みのようでもあり、純粋な笑みのようでもあり、どことなく恥じらった感じのするような笑み。

 

 俺が好きな、彼女の笑み。

 

 この人と出会ってしばらくしてから俺にこの笑顔を向けてくれていることに気が付いたのはいつ頃だろう。俺がこの人に惹かれていることに気が付いていなかったのは、いつ頃だろうか。

 

「またジロジロと。悪い気は、しませんが」

 

「す、すいません」

 

 首筋が少し赤くなる。これはきっと酒のせいだ。そうに違いないと自分に言い聞かせる俺。

 

 気恥ずかしさを感じながら、マティーニを頼む。俺も、強いのが飲みたくなってしまったのだ。

 

「いつも通りシェイクしますか?」

 

「いえ、今回はステアでお願いします」

 

 いつもはシェイクして多少度を下げてもらうのだが、今回はステアでお願いしよう。

 

「私も同じものを」

 

 そんなことを考えていると、隣からまたしてもオーダーが響く。

 

「ちょっと、もう空けたんですか?ちょっとペース早すぎですって」

 

「美味しいのでつい」

 

 つい、で空けてしまう度数のカクテルではないはずなのだが。

 

 焼酎のストレートを飲んでいるに等しい度数だというのにこの人は……。

 

「まだ多少しか酔っていないので大丈夫です。……それに」

 

「なんです?追加はダメで―――」

 

「今日は帰らなくていいのでしょう?―――ルームキー、先程から見えています」

 

「!?」

 

 左隣から突然発せられた発言に思わず左胸の内ポケットがある部分を抑える俺。

 

 うっそ、見えてたのかよ!

 

 親がこのバーで飲んだ後は泊まるという話があったと思うが、俺もそれに倣っていい部屋を用意していたのだ。

 

 フロントには一応言伝をして、さり気無いサプライズ的な感じにするつもりだったのだ。明日の予定はないことが確認済みだし、おそらくは断らないだろうと思って用意していたのだが。

 

 外から見えない様に気を使って内ポケットに入れたし、スーツの間から見えない様にこの人の右隣を確保したというのに何たる失策。肝心な時に決まらない男とはこのこと―――

 

 ……。ん?

 

「……相変わらず人が悪い」

 

「本当に用意してくれていたのですね。誘われた場所が場所だけに予想はしていましたが」

 

 そう言ってくすっと可笑しそうに笑う冥。先程よりも深い、悪意があってでも純粋そうなどこか照れた笑み。それを浮かべて微笑みかけてくる。

 

 よくよく考えてみれば見えるはずがないのだ。ルームキーが入っているのは俺の左胸のポケットで、そしてそのルームキーはスティックについていない、家の鍵くらいのサイズのものだのだから。

 

 はあ、とため息を一つ。あの時みたいに出し抜かせてはくれないらしい。

 

―――ああもう。多分俺、この人には一生敵わないんだろうな。

 

「お待たせしました。マティーニです」

 

 コトリ、と目の前にマティーニが置かれる。カクテルの王様、No.1カクテルとも呼ばれるそれ。

 

 マスターの微笑ましそうな笑顔に気恥ずかしさを感じながら、二人で再度乾杯をするのであった。

 




甘いの書くのは苦手なんだ!
ラブラブを期待してた方はごめんなさい!このくらいが限界だ!
冥さん好きの奴ら!このくらいで勘弁してください!
冥さん好きじゃない方々!本編じゃなくてごめんなさい!
……色々想像できる内容にはなってるかなと。
多分はっきりイメージはできないでしょうが、色々予想してみてください。


※詳しい後書きは活動報告にて。黄泉のくだりも多少書きます。
※ちなみに200円バーは本当にあります。高田馬場とか新宿とか京都とか。興味ある方は活動報告お読みください。

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