東方大戌伝   作:-褌-

7 / 14
柒 人と犬

どうも、みんな俺は今街の中を探索している

まぁ、今のところ何も変わっているところはない

敢えて挙げるならば、人の動きが忙しい

というより心なしか早い

時間が速く流れている感覚だ

まぁ、あくまでそんな感じがしているだけであって実際は違うのかもしれないけどな

 

俺はそんな事を考えながら都市部の方を目指して歩いて行った

 

 

 

_________________________________________

 

 

まず、俺が驚いたことは都市部は他の所に比べて科学技術の発達・進歩が凄い事

そして何より驚いたのは都市部だけ隔離されてるかの如く壁で囲まれていることだ

壁にはところどころ大きな扉があり、そこには一人の門番が就けられている

どうやら入るのに一筋縄ではないようだ、めんどくさい

 

俺は入るためゆっくりと扉の方へと歩んでいった

すると門番は俺に気付いたのかこちらに振り向く

もしかしてやばいかな?

 

そう思ったのも束の間に俺の目の前に門番は来ていた

 

あ、やばい、詰んだ

 

「どうしたワンコ、こんなところ...妖怪に食われるぞ?ほら早く中に入りなさい。」

 

あれ?何か優しいんだけど...

まさか、徳川綱吉みたいに動物憐みの令でも出してるのか?

 

「あ、ワンコ。できるだけ早く入れほら...見つかると俺が怒られるからさ」

 

そんなことを言い犬に必死に話しかける門番

なんか初めて菊さんに出会った時のことを思い出すな...

違う、今は思い出に浸ってる暇はない、早く入らなきゃ...

 

俺は門番に言われた通りゆっくりと中に入った。

 

 

その中はまるでSF映画を見ているような感覚になってしまうほど膨大な化学力が存在していた。

 

(ヤバい所に入ってしまったかもしれない…)

 

俺は少し後悔しながら中心部を目指して歩いた

今さらだが何故俺が中心部を目指しているかを教えてやろう

それは今の情勢が知りたいからだ

この国の政治も知りたいしね。

 

てかこっちも今さらだが俺って過去じゃなくて未来に来てたのね...

 

 

 

そんな事を考えながら歩いていると道の隅から女の子が出てきた

その女の子は普通は見ないピンクの髪で、見た目の年齢は13歳前後くらいだ

するときょろきょろして女の子が俺を見つける

 

ん?何か凄い笑顔でこっちに来るんですけど...

え、まさか...

 

 

俺は見事に女の子の腕の中に捕まった

(不覚...!こんな少女に捕まるだなんて...)

我ながら阿保だと思う、勝手に言っておいてなんだが彼女がちょっと怖い

何故俺を捕まえたのかもあるが、まず俺を見つけて捕まえに来る時が怖かった...

 

あれは完全に獲物を見つけた獣の顔をだった

 

 

______________________________________

 

 

俺は女の子に捕まった後、家にお持ち帰りされた。

抵抗しなかったのはどうせ親に反対されるやろって思ってたからである。

だが、俺は360°間違っていた。

 

 

 

何故なら彼女が姫だったから...

 

 

 

 

まずなぜこうなったか話をしよう

さっきも言ったように俺は彼女に捕まったんだ、油断していたせいで

それもあって俺は抵抗せずに離されるの待ってたら彼女が

「家に着いたよ!」

っていうんだよ。すっごいでっかいお屋敷の前で

その時悟ったさ...

あぁ、俺はついてない男だな...って

 

まぁ、可能性は捨ててない

別に親が犬を嫌ってる可能性があるし、飼われる前提で連れてこられたわけでもないはずだし

 

変な思考をしているとそれをあざ笑うかの如く使用人らしき人が俺を抱いている彼女に話しかける。

 

「あら?依姫さま犬を拾ってこられたのですか?」

「うん、そうだよ」

「それはそれは!」

 

俺はかけようこの使用人は俺を捨ててきなさいということに...

 

「お父様も動物がお好きなので丁度宜しいですね」

「そうそう!そう思って拾って来たのよ!それにこの白い毛並み可愛いでしょ!?」

「はい、とてもさらさらしていて撫でたくなります」

 

え?お父様どういう事だよ

ここは王道を征くペット飼えませんパターンじゃないの?

それと依姫だったか?そんな理由で犬を拾うんじゃないよ

こちとら理不尽極まりない

そしてあんたは使用人らしく少しは注意位しろ

 

「あ、そうだ!豊ねぇにも見せてくるね!」

「はい、いってらっしゃいませ」

 

そう言い俺を抱えながら依姫は屋敷の一室目指して走った。

 

 

 

~閑話休題

 

 

どうしてこうなった。

俺はそれだけを訴える。

依姫に部屋に連れていかれたと思ったら中にいる少女と女性に捕まった

 

一人は抱き着き俺を枕にし、一人は俺をじろじろ見たり触ったりして観察している

俺は見世物でもないし死んでもない、生きているんだもっと優しく扱ってくれ

 

 

それを無視するかのように観察していた女性は安堵の息を漏らした後、

寝転がる俺の腹に顔を埋め深い眠りについた。

 

それを見て黙っていなかったのが当然依姫である。

急に俺の尻尾を引っ張り始めたのだ。

やめて意識とんじゃう!

結構気持ちいいからやめて、あ...そこ、イイ!

 

そんな尻尾を触られ力が抜けた俺は呆気なく眠りに落ちたもだった...

 

 

 

 

起きたら俺の周りに三人の女が寝ていて起きようにも起きれなかったというのはまた別の時、話すかもしれない...


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。