meet again 作:海砂
ウイング
現実世界でのモデル……Y高校でハンドボール部の顧問?監督?をしていらっしゃるN先生。恩師であり友人だと一方的に思っています。別にヘタレではないです。どっちかっつーと熱血系?
HH世界でのモデル……自分orz ヘタレさを前面に出した中の人、こんな感じですorzorzorz
大人、だからこそもつ臆病さを抱えた、それでも二人の前では教師たろうとする人を描いたつもりです。
話の中ではチキンでヘタレで保身に走りまくった彼ですが、私と違って、心の底ではとても強い人だと思っています。
家族はいますが既に独立しているので、縁は薄いです。
ちなみに初期にはドライアイのせいで凝が出来ない、なんてヘタレな設定もありましたw
パーム
現実世界でのモデル……無し。
HH世界でのモデル……無し。
とにかく気の強い女の子、そしてHH世界を網羅し主人公組を誘導・牽引できる情報の持ち主として描きました。
ともすればっていうかモロにウザい女ですが、それでも愛すべきキャラに……なれてたらいいな。
最終的には殴ってばかりの乱暴者になってしまったのがちょっぴり心残りですw
出す機会無かったですが、実は結構良家のお嬢様(『料理』参照。寿司にも詳しい)
シュート
名前のモデル……Sさんとこの息子さん5ちゃい。
中身のモデル……無し。
とにかく野球一筋に生きてきた熱血野郎として描きました。気が強いゆえに脆さも併せ持つ少年。
あとの二人が基本的にオタなので、野球の能力はともかく、色んな意味で『普通』な少年イメージがモデルです。
彼の成長を描く、ということも(途中からですが)念頭において書きました。
SBホークスが好きなのは単に私の影響ですwが、別に九州の高校生ではありません。関東です。
両親ともに引退して解説などで食いつないでいるため、あまり裕福ではありません。
(『料理』参照。回るお寿司しか食べたこと無いのです)
一番最初のプロットは、三人の大まかな設定(能力とか名前とか)と
『三人に「にげちゃだめだにげちゃだめだにげちゃだめだ!」を教え込んで帰す』の一文。
これだけだったのですw それがここまでの作品といえるものになったのは、
本当に皆様の応援とか感想のおかげです。旅団と絡める気なんて毛頭無かったのにwww
最後に、このつたない文章を最後まで読んでくださった皆様に、心から感謝いたします。
皆様、本当にありがとうございました。
~以下オマケ~
「パーム達はもういない?」
一坪の海岸線を手に入れたゴン達とともに居るヒソカ。その彼に、情報はいともあっさり渡された。
誤算があるとすれば、ゴン達に口止めをしておかなかったこと。
「うん、自分達の世界に帰るって。だからもう、この世界にはいないと思う」
「ふぅん……ま、とりあえずはいいけど♠」
彼の目下の目標は幻影旅団の団長である。とりあえずは彼の意識から、その情報は消えた。
だがやがて思い出すことになる。そうして、能力者を探す。
除念師を探すのと同様に、彼女達の世界へと跳ぶことのできる能力者を。
彼には時間があった。そして、目的を達成するためには手段を選ばなかった。
『青い果実』はゴン達だけではない。……彼は、興味を持ったものに対する執着心も持っていた。
時間の、問題である。
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「キミも美味そうだ……♥」
カルトと出会ったヒソカは、交渉成功を条件にとある能力の持ち主を探すことを依頼する。
『異世界跳躍』
その先にパーム達が居るのかどうか、定かではない。だが、可能性はある。
跳べることと、戻れること。この条件を満たした能力者の探索を、彼はカルトに依頼した。
「異世界に、ボクの恋人達がいるから♥」
理由を、彼はそう表現した。無論、カルトを除く全員がその意味を知る。
「本気だったのか、あの時の台詞……」
フィンクスの呟きに、シャルとマチが気付いた。
「どういうこと?」
マジギレ禁止の旅団内にて、大抗争が勃発しようとしていた。
止めたのはシズク。問答無用の背後からの一撃で、フィンクスとフェイタンは気絶した。
それにて、旅団内の騒動は幕を閉じる。一先ずは、団長を取り戻すことが蜘蛛の最優先であったためである。
「……♦」
ヒソカはただそれを、楽しそうに眺めていた。
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彼女の名は桂木裕美。高校生のときに出会った先生の影響で、日本史を専攻しているただの大学一年生である。
大学での授業を終えてひと時、学食でぼうっと眺めていたテレビに異変は起きた。
『番組の途中ですが、ICPOからの全世界同時特別生中継を行います』
周囲も突然の番組変更にざわめいてはいたが、彼女の驚愕と動揺は際立っていた。
リンド・L・テイラー。聞き覚えのある名前の男が、TVの画面越しに殺される。
その光景を、彼女は知っていた。
慌てて携帯電話を取り出し、電話をかける。けれど大事な時につながらない。
舌打ちをして、心の内で相手を罵りながら、家に向かって走った。自宅は大学の最寄である。
自室に着いた彼女は、息つく間もなく本棚を荒らし始める。
持っているはずの単行本13冊。それは綺麗に、彼女の部屋から消え去っていた。
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気楽に大学へ自転車で向かっている男は成瀬拓、26歳。
うっかり論文を認められ、恩師の恩師である東応大学の某教授に目をかけられて、現在は日本一と呼ばれるその東応大学にて教鞭を振るっている。
人生七転び八起き。何が起こるかわからないものである。その言葉を彼は十二分に理解していた。
「っていうか俺より優秀なんじゃねーかあの学生ども……」
凡才を自覚していた彼は天才肌の教え子達に嫉妬しつつ、教養科目のみを教える講師として、それなりに日々を過ごしていた。そして今も、授業こそ無いもののまだ溜めていた仕事を片付けるために、大学へと向かっているのだ、チャリで。
コンクリートの道は凹凸が激しく、荷物も彼も揺さぶられる。その状態で桂木からの電話に気付くことがなかった彼は、のちにそのことを激しく後悔するだろう。
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「もしもしー。あ、桂木?」
「あ、じゃないよ馬鹿! 一大事なんだけどウイングと連絡が取れないのアンタ行方知らない!?」
初めての桂木からの電話は、馬鹿呼ばわりで幕をあけた。正直ショックを受けていた彼を尻目に、電話の相手はひたすらまくし立てる。
「あのバカの能力、変な方向に向かった! 別のマンガの中に入っちゃったのよ!」
彼は意味がわからなかった。なぜならば、彼にとって今いる場所は前にいた場所と同じであり、そこには日本があり、ソフトバンクホークスがあり、両親も友人もおり、そして彼は今、尊敬する選手達のチームメイトとして、福岡にいるのだ。
「えーと、……ウイングって成瀬先生? 成瀬先生は今、東応大学でセンセーやってるんだろ? 桂木の方が近いじゃん」
「ああっもう使えないわねこの馬鹿! もういいわアンタは一人で野球やってなさい!」
一方的な電話は、一方的に切られる。
高木蹴人19歳と数ヶ月。ドラフト一位指名3チーム、1シーズン目を好調な成績で終えたプロ野球ファン注目の右腕は未だシーズンオフの現在、寮の一室で非常に凹んでいた。オープン戦が、もうすぐ始まるというにも関わらず。
to be continued...?