meet again   作:海砂

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面接

 無事? に、ヒソカの彼女になったパームを温かく迎えてあげたら、無理やりヒソカと間接キスさせられたorzorzorz

 

 これで俺たちは、四次試験終了まで他人に警戒さえしていれば、無事合格になるだろう。

 尾行していた時のように俺だけが円で周囲を探り、あとの二人は絶状態。俺も円以外のオーラは全て消しているから、よほど運が悪くない限り見つかることは無いだろう。

 パームたちのやり取りを見た感じ、ヒソカは俺たちに危害を加えたりはしないだろうし、ギタラクル……イルミにさえ気をつけておけば他に念能力者はいないだろう。何かを感じることはあっても、その発信源を特定するのは無理……だといいな。

 

 つーか監視員がウゼェ! さっきから、っつーか最初っから、俺の円の中に三人もいるんですけど! 全員念能力者だからギタラクルと間違えそうで怖いんだよ!! ……だんだん区別できるようになってきたけど、それでもウザいのに変わりは無い。

 

 

『ただ今をもちまして第4次試験は終了となります』

 

 船の汽笛とともに、島中にアナウンスが流れる。俺たちは念を解いて垂れ流しノーマルモードに戻した後、スタート地点へと出た。すでに数人はそこに居る。すぐに残りの数人もやってきて、最後にやってきたのがギタラクルだった。寝過ごしちまえばよかったのにな。っていうかそのまま冬眠しちまえ、永遠に。

 

 迎えに来るのは乗ってきた船だと思っていたが、二次試験のときに乗った飛行船に乗り込むことになった。

 ヒソカと目が合う。笑顔で手を振られた。スルーした。間接キスを思い出した。鬱になった。

 

 そして、ジジイとの面談。最終試験の結末を知っている俺たちは、余計なことは言わずに本音で全員が面談を受けることにした。

 

「失礼します」

 

 そういや、こういう面談みたいなのを受けるのは、教員募集の試験の時以来だな。最初は微妙に緊張したが、エロジジイがアホ面ぶら下げてるのですぐに解けた。

 

「お前さん、何か失礼なこと考えてやせんか?」

 

「いえいえ、ハンター協会の長たるネテロ会長と一対一でお話を伺えるなんて光栄の至り」

 

 でございますのことよ、と続けたら呆れられた。やべ、おちょくってるのバレたか?

 

「……フン、まあいいわい。まず最初の質問じゃ。お前さん、何故ハンターを目指す?」

 

「大切な人たちを守るために、あると便利だから」

 

 嘘ではない。大マジだ。俺自身は別に帰れなくても構わないが、二人が帰りたいというのなら応援するし、必要なら俺が盾になってでも守るつもりでいる。

 

「では、お主以外の11人の内、一番注目しているのは誰じゃ?」

 

「44番ヒソカと、301番ギタラクル。それに、潜在能力でいえば405番ゴン」

 

 質問には、全て素で回答している。余計なことを言えば、原作と乖離してしまう恐れがあるからな。島でのプレート番号のこともあるし、俺たちは所詮イレギュラーな部外者。適当に答えていた方が、原作の流れから微妙にずれた位置においてくれるだろう。

 

「ふーむ……では一番戦いたくない者は?」

 

「407番シュート、408番パーム。今までの俺らの行動見ればわかると思うが、大事なツレだからな。さらに追加していいなら44番と301番」

 

「よし。わかった。もうええぞい」

 

 最後に、一番気になる疑問をぶつけてみた。キメラアント編で聞くにはちょっと状況がアレだし、そもそもそれまで俺たちがこの世界にいるかどうか、ぶっちゃけそこまで生きてられるかどうかもわからんからな。

 

「二次試験の試験官……メンチのバストサイズ、ズバリ何カップだと思う?」

 

 俺は細めのバスト90と見たが。

 

「そりゃもちろん、Eの65じゃろ」

 

「……同感だ。さすが伊達に年を食っているわけじゃないんだな。それだけだ」

 

 こんな会話、パームに聞かれたら殴られそうだな。でも二次試験の時からずっと気になってたんだよおぉおお!! あのデカチチが。

 このムッツリスケベが、と罵る言葉を背に、部屋を出た。

 

 二人に聞くと、質問に対してはほぼ同じ内容を答えていたらしい。注目しているのはヒソカとギタラクル、戦いたくないのは俺らの他二人。ついでにパームはスリーサイズも聞かれたらしい。ずいぶんとオープンスケベだなあのジジイ。しかもパーム、最近突っ込むことがあまりにも多すぎるため、ついにハリセンを具現化してしまったらしい。無駄にメモリ消費しやがって、これでもうあいつの能力は打ち止めだろうな(まだひみつ道具はいくつか残ってるけど)

 相手は一応会長なんだがな。「このセクハラ爺が!」とか叫びながら出てきたから何事かと思ったぞ。つかロリもいけるのかあのジジイ、侮れん。100歳以上の年齢差を物ともしないとは……。

 

 そしてホテルに到着する。最終試験会場、トーナメントの発表だ。さすがに緊張する。いや、万が一ヤバいことになっても、俺にはトンパ直伝(嘘)のスーパー土下座がある! キルアが出て行くまで土下座フィールドを展開しつつ、もし俺が暴走したキルアに狙われそうだったら全力で逃げる! ちなみに俺様は暴走しないぞ。安全圏という名のアンビリカルケーブルが断線しない限り、な。

 

 トーナメント表に被せられた布が取り払われる。……番号だとわかりにくいな、えーと俺が406だから……99? あれ? 99ってまさか……。

 

「手加減はしてやるからな、ウイング」

 

 キルア様キチャッター!!!!!

 

 やべー想定外だったどうしよう。ここで勝っても負けてもストーリーに介入どころか俺イルミに消される!! やばいやばいやばいやばいやばい。チョーやばい!!

 

 テンパっている俺を尻目に、二人はそれぞれの相手を確認している。

 

「うん、私は問題ないかな。シュートも、ノーマルで普通に戦っていいよ、怪我させない程度にね」

 

「わかった」

 

 パームの相手はポックル、シュートの相手はレオリオだった。うらやましいうらやましいうらやましいいぃいいい!! しかもパームは念解禁済みだ。練を浴びせるだけで相手は降参するだろう。……まてよ? その手があったか。俺が能力者だとバレるけど、ここが最後だ! 試験のあと、イルミと鉢合わせないようにすればいいだけだ問題ない!! たぶん。ヒソカにはすでにばれていると考えたほうがよさそうだしな。トンボで。

 

「ウイング、がんばってね♪」

 

 パームがニラニラしながら俺を見ている。嫌がらせか? 殺すか?

 

 

能力名『漫才用具』(ハリセン)

 

・パームが突っ込みたい、はたきたいと思った時に、自動的に右手に具現化する。

・大きさはおよそ40センチ×6センチ(たたんだ状態で)

・手から離れると消える。

・強度はダンボール程度。

・壊れても別に問題なく、消した後、新たに出すこともできる。

・シパーンといい音がする。


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