Fateで斬る   作:二修羅和尚

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すみません、更新が遅れてしまいました。
まぁ、理由としましては、テストだったり、FGOができるようになってはまったり、他サイトの小説を書いたりしてたからですね。

はい、すみません

あと、今回はかなり短くなっています。
理由としては、一ヶ月以上こちらを書いていなかったので、少しずつギアを上げていきたいと思ってます。


七十五話

「そらそらそらぁ! 接近させないんじゃなかったのか!」

 

「このっ……!!」

 

槍の突きからの薙ぎ払いに何とか反応して回避するマイン。

だが、既に分体を戻した俺のスペックに完全についていけている訳ではなく、身体中のあちこちに槍の傷がつけられ、ボロボロの服には血が滲んでいる。

 

「そらぁっ!!」

 

「ぐっ!?」

 

薙ぎ払いの勢いのまま、回避したマインに石突きの一撃をくれてやれば、うまいこと自分との間にパンプキンを挟み込んでその一撃を防ぐ。

が、勢いを殺しきれず、更に無理な体勢で受けたため、面白いように吹っ飛んだ。

 

 

これが、必滅の黄薔薇(ゲイ・ボウ)であったなら、その傷が致命傷となっていたんだが……まぁ、ないものは仕方ない。

 

「っと」

 

思考で止まった一瞬を狙い、銃身の短い形態になったパンプキンの連射が放たれるが、一部は破魔の紅薔薇(ゲイ・ジャルグ)で消し、あとは避けて対応する。

 

「一発もかすらないなんて……あんた、本当に人間?」

 

パンプキンを構えながら言うマインに、俺はただ肩を竦める。

 

人間か、と聞かれれば間違いなく俺は人間だと答えるのだが、ここまでくると、それが少し怪しく思えてくる。

いや、うん。でもそれいっちゃうと将軍級とか人間やめてるような集まりだし、ナイトレイドとかもそんなやつじゃね?

 

「……まぁいいか。取り合えず、話してる時間が惜しい。早々に決めようか」

 

「くっ!!」

 

こちらに向けて放たれる光線を避け、最速でマインのもとまで駆け抜けた。

 

「は、はやっ……」

 

「抉れ、破魔の紅薔薇(ゲイ・ジャルグ)!!」

 

避けられないと判断したのか、牽制として何発か放ち、槍の距離に入った瞬間、パンプキンを盾にして急所を防ぐように構える。

 

 

 

バリンッ

 

そんな音が聞こえたのはその時だった。

辺りに響くようなガラスの割れたような音。

そして、それは俺のなかでは想定外のことだった。

 

 

思わず、足を止めて背後の屋敷を振り替える。

 

 

「結界が……割れた、だと!?」

 

「はぁっ!?」

 

「がっ!?」

 

敵の目の前で隙を晒すというあるまじき行為。

それを逃すナイトレイドではなかったようで、至近距離、尚且つ帝具の連射を御見舞いされる。

 

「はっ、私の前で随分と余裕ね!」

 

「くそっ、調子のりやがって…!」

 

エスデス戦以降の久しぶりの傷だ。

 

腹にできた焼け跡を治癒を使って癒す。

幸いにも、連射重視の形態だったため、それほど深刻なダメージではない。

 

「マインから、離れろぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

「っ、くそがぁ!!」

 

頭上から現れたインクルシオの槍の降り下ろしを破魔の紅薔薇(ゲイ・ジャルグ)で防ぐ。

同時に槍を斜めにして受け流し、鎧の土手っ腹に蹴りを入れた。

 

「ウオォォォォォ!!」

 

だが、インクルシオの装備者は背中の羽を広げて体勢を整えると、そのまま羽を羽ばたかせてこちらに突っ込んできた。

 

 

 

 

 

 

 

……え、羽!?

 

 

ガギンッ!! という槍と槍のぶつかり合う音が何度か辺りに響き渡る。

 

よくみれば、インクルシオの鎧が最初に見たものと変わっている。

どこか竜を彷彿とさせるデザインになった鎧の背中には、爬虫類を思わせるような翼。

 

「なんじゃそりゃ!?」

 

「ハァッ!!」

 

こちらの驚きの声を無視して、槍を振るうインクルシオ。

何度か打ち合い、そして、あることに気付いた。

 

 

こいつ、膂力が俺よりも上だ

 

あの結界の中で何が起きたのかはよくわからないが、ひとつだけ言わせてほしい。

 

仲間のピンチで覚醒とか、どこの主人公だよ!?

 

 

 


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