それからは、少しだけ予定変更とかがあったが、大方予定通りに進んだけ。
予定変更とは、つまるところ、陛下との謁見に関してなんだけどな。
黒のスーツを着た俺を含めた八人のメンバー。全員が帝具使いの特殊警察は、エスデスによってイェーガーズと名付けられた。賊は獲物ということらしい。
くそっ、ちょっとカッコいいじゃねぇか! エスデスのくせに!
なんなら、紅蓮の弓矢でもつくっちまうぞゴラ!
……まぁいい。さて、話を戻すと、陛下もとい、ショタ皇帝は膝間付いた俺達との話が済むと、今度は年相応の表情で俺の名を呼んだんだ。
曰く、俺が使っていたあの奇っ怪なのはなんだ、と。
目を輝かせながら興味津々に聞いてくるショタ皇帝をみていると、エア達くらいの年齢なのに頑張ってるんだなと思ってしまう。
この子の帝国を思う気持ちが本物なのはチョウリ様からの話を聞いて分かっている。全ての元凶は、ショタ皇帝のとなりで漫画肉を食っているあの大臣だ。
てか、漫画肉俺も食いてぇ! ……あとで家でつくってもらうか
閑話休題
ショタ皇帝の言ってるのは、あの銀色の塊、つまり俺の礼装
まぁ、魔術を全く知らない人間からすれば物珍しいに違いない。
ただ、申し訳ないが、エスデスも大臣もいる場所で手の内をそう易々と見せるわけにはいかないのだ。
俺は少し困ったような顔でそれができないことを説明した。
そうか……と目に見えて落ち込むショタ皇帝には申し訳ない。
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「この中で、料理のできる者はいるか?」
ショタ皇帝との謁見を終え、服を着替えた俺達は一番最初に集まっていた部屋にいた。
なんでも、これから部隊結成のお祝いと親睦会を兼ねて皆で食事をとろうということになった。
エスデスにしてはまとなもな提案だな、と思いつつも手を挙げた。
計三名。できるのは俺、ウェイブ、そしてボルスさん。
セリューが手をあげようとしていたが、そこは目で制した。
ちょっと恨めしそうに俺を睨んでいるが無視だ無視。
「って、男だけかよ」
「……これは僕も料理を覚えた方がいいですかね」
ランが小さく呟く。まぁ、自分以外の男ができるとなればそう思うのも仕方ないのかもしれない。
え? スタイリッシュ? あれはオネェだよ
「では早速で悪いが、調理に取りかかってくれ」
「あいよ。向こうの厨房借りるぜ」
「好きにしろ」
エスデスの言葉にはいはいと手をあげてボルスさんとウェイブと厨房へ向かう。
「あ、そういや俺、地元でとれた魚を持ってきたぜ」
「お、いいなそれ。海鮮はここらではあんまり食えねぇからな」
「人数もいるし、お鍋にしようか」
「「賛成!」」
「あ、もしもしエアか?」
『はい。どうされましたか?』
少し二人に断りをいれ、通路へ出た俺は連絡用の宝石を耳に当てた。
繋げたのは自宅のエア。
今日はこっちで夕飯を済ませるので、帰ってからの食事はいらないことを伝えるためだ。
「今日は新しい部隊のほうで祝いを兼ねた食事があってな。俺の分の夕食はなしだ。チョウリ様とスピアにも一応伝えておいてくれ」
『かしこまりました。ごゆっくりしてください』
「ああ。頼む」
手早く連絡を済ませて調理に戻る。
なんか、少しばかり二人の間の雰囲気が暗いのは気のせいなのだろうか?
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「そういえば、賊から回収した帝具が一つ、余っているんだったな」
男三人で作った鍋を完食し、皆で酒を飲んでいると、エスデスがそんなことを口に出した。
ちなみに、ランは何故かウェイター姿。スタイリッシュはそれをじっくりと鑑賞している。
「あぁ、はい。セイ君がナイトレイドのシェーレから回収した鋏型の帝具ですね」
「エクスタスな。それがどうかしたのか?」
あの日、シェーレは逃がしたものの、帝具の方が無事だったのは不幸中の幸いだった。
現在、エクスタスには使い手がおらず、宮殿の倉庫で肥やしとなっている。
「それにベルヴァーグ、ブラックマリン、スクリームの三つもあるからな。余らせておくには勿体ない」
「……よくいうぜ」
その三つが肥やしになっている原因の一端はお前だろうに、との言葉は心の中にしまっておこう。
「……そうだな、帝具使いの発掘も兼ねて、余興でもするか」
ご要望がありましたので、セイのステータスをfate風に表示します。
真名:セイ
クラス:?
175㎝ 64㎏
属性:秩序 中庸
筋力:C
耐久:D
敏捷:A
魔力:C
幸運:B
宝具:A
▼保有スキル
心眼(偽)Ex
頑健 A
黄金律 B
透化 B
気配遮断 B
陣地作成 C
道具製作 C
コレクター C
カリスマ D
魔力放出 D
▼宝具
秘剣 燕返し E
転生の際に、一つの宝具として与えられた絶技。本人の技術に関わらずに本家同様の技量で放つ。
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一応、こんな感じ。
ただ、これは全力を出した場合のパラメーター。
現在のセイは修行してるとはいえ、全力を出して戦うことは難しい。
出せることは出せるが、細かい制御の効かない雑な戦いかたになる。
だが、力はあっても、技術ゼロからスタートにしてはかなりの成長を遂げているのは事実。潜在能力的にはタツミを上回る、かも