ご注文はリゼでしょうか?   作:シドー@カス虫

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創作ダンスの発表はツライよね〜
ちょうど俺ん学校でも(リーダーが)創作ダンス作ってるし。

男子にダンスはどうかと思う。


49話 リゼたちとチマメ隊改めアヒル隊

とある日のバイト

 

「今日は景色が高い気がするのぅ」

 

「今日は爪先立ちで仕事します」

 

爪先立ちをしたチノちゃんは普段より背が高く見え、ココアも驚いていた。

なんでも、チマメ隊のみんなで創作ダンスの練習をするらしい。それもバレエをだ。

 

「私、バレエを始めるんです!」

 

「転ばない程度にガンバレ」

 

「まさか!ワシの喫茶店捨てられるの⁉︎」

 

ねぇよ。あともう少し隠そうとしろよ。

 

「ここの仕事ばっかりだったチノが習い事なんてな」

 

「若いうちに色んなことやってみたほうがいいよな」

 

「若造が何を言っておる!ワシの半分も生きてないじゃろ!」

 

「たまにチノは面白い冗談言うよな」

 

おじいさんがピリピリしてるなか、ココアだけ何故か会話に参加していない。

青ざめた顔でどうも千夜に電話してるようだ。

 

「もしもし千夜ちゃん⁉︎チノちゃんの身長がきゅきゅ急に伸びたの‼︎……ううん何も悪いモノは食べてないと思うけど……」

 

「……ま、まぁチノちゃんはバレエ頑張りな。バイトない日は差し入れ持ってくるぞ」

 

「…ありがとうございます」

 

ココアをツッコまないのかって?

するだけ無駄やわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

チノちゃんがバレエを始めた数日後

 

ティッピーを落ち着かせるのに苦労した数日だったが、今日はバイトはない。

というわけで、同じくバイトのないリゼと差し入れを持っていく事にした。

 

「悪いなリゼ、付き合ってもらって」

 

「構わないよ。私も誘うつもりだったし」

 

下校も基本一緒だけど、ラビットハウス以外の同じ目的地に向かうのは珍しい。

と言っても、普段と変わらない他愛ない会話をしてるけど。

 

 

「こんちわー」

 

「チマメ隊!差し入れ持ってきたぞー」

 

途中で買った菓子を持って練習部屋に入る俺とリゼ。

中にはバレエらしい衣装で練習してるチマメ隊の三人……あれ?マヤの隣の子に見覚えが……

 

「「ココア⁉︎」」

 

「あっリゼちゃんにケイトくん!メグちゃんのお母さんがぜひ体験してって言ってくれたのー!」

 

な、なるほど。楽しんでるようでなによりだ。

ちなみにメグの母さんはバレエ講師とのこと。

 

「………楽しそう(ボソッ)」

 

「やってみるか?」

 

「ななななぜわかった⁉︎」

 

いやだって聞こえたし。あとチマメ隊やココアんことキラキラした目で見てたし。

にしても顔真っ赤で狼狽えるリゼかわいいな〜。

 

「…ケイトは、私がバレエをやってるとこ見てみたいか?」

 

「超見たい」

 

「即答か…。ま、まぁ見てみたい奴がいるならやってもいいか」

 

「そこは俺のため的なこと言って欲しかったなー」

 

(無言の腹パン)

 

「グハッ‼︎いっいきが……!」

 

キツイ腹パンをされたが、リゼのバレエやってるとこ見れるなら安い代償だ。

計画通り(新世界の神顔)

 

「彼氏さんもやってみる?」

 

「あっ俺は見学します。あと彼s……」

 

「こいつは彼氏じゃありません‼︎(腹パン2打目)」

 

「何で俺ボグゥッ⁉︎」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、ケイト君が起きたわ」

 

「意外と早いお目覚めですね」

 

目がさめると、千夜とシャロもバレエに参加していた。

どうやら1時間ほど俺はボロ雑巾になっていたようだ。まぁまだ練習はあるし大したことはない。

 

気を取り直して見ると、リゼもシャロも初めてとは思えないぐらいバレエが上手い。最初は見てないがスゴイ上達ぶりだ。

チノちゃんがショックを受けてるから本当にスゴイんだな。

 

「すでに私よりうまい…」

 

「こっちの先輩もいいとこ見せてよ!」

 

「合点承知よ!」

 

「最高のパ・ド・ドゥをお見せするよ!」

 

「「アン・ドゥ・どっこいしょーー!(ガンッ‼︎)」」

 

流れるような動作でココアの頭が床に叩きつけられてしまった。

 

「ココアたちはこうやりたかったのか?」

 

リゼとシャロのペアは、頭が叩きつけられる事なく華麗に決めた。

男の俺がいるべきポジションな気がするが、バレエはこのまま見学する。

 

「2人ともキレイ〜」

 

「白と黒の白鳥かよ!」

 

「キ、キメるぞシャロ!」

 

スゲェ、シャロがドリルかってぐらい高速回転してい……あっ倒れた。

 

でもめっちゃ幸せそうだ。

 

 

 

 

 

「ありがとなケイト。背中押してくれて」

 

「やったのはリゼだろ。見たいのはマジだし」

 

「…最後のがなかったらカッコイイのに」

 

「マジかよ」

 

ちくしょう。ここがカッコイイアピールできるチャンスだったか。

軽くショックを受けてると、マヤコーチから教わってるココアから声をかけられた。

 

「みてみてー、後ろに滑りながら歩けるようになったよー!」

 

「バレエってすごいわ!」

 

「それムーンウォーク!」

 

「マイケル・○ャクソンなら俺だって!」

 

「…何ボーッとしているんだ?」

 

「ライブ・イン・ブカレスト オープニングのモノマネ」

 

「立ってるだけか⁉︎」

 

目玉お○じより楽なモノマネ。

 

 

 

 

「あははははっもうなにがなんだかだよ〜」

 

「俺のモノマネでウケたか!」

 

「それはない」

 

「(´・ω・`)」

 

「でもここであんなに楽しそうなメグ久しぶり」

 

「そうなんですか?」

 

「人前で踊るの恥ずかしくなって以来やめちゃってたからさ。あがり症だし」

 

「でも…バレエしてるメグさんはすごく素敵です」

 

「だな。バレエ自体は楽しんでるし」

 

「これなら本番もきっと上手くいくな」

 

チマメ隊のダンス発表は明日らしいけど、きっと大丈夫だろう。

 

……はて、何か違和感が?

 

「そういやチマメ隊はどんなダンス考えたんだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「……振り付け決めるの忘れてたぁああああああああ‼︎」

 

 

翌日の発表、バレエ自体は上達してたのでなんとか形になったらしい。

俺が言わなかったらどうなってたことだか……。





リゼ「そういえばケイト、何でバレエやろうとしなかったんだ?」

ケイト「い、いやだってその……男性の衣装は下半身がアレだから笑えないぐらいお見苦しいモノが目立って……」

リゼ「別に専用の衣装を着る必要はないぞ。バレエ教室によってはいるかもだが」

ケイト「……やりたかった。リゼと鮮やかなパ・ド・ドゥ。俺はなんて勘違いを(泣)」

このあとメチャクチャパ・ド・ドゥした(嘘)
少し制服姿でだけどやりました。

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