ご注文はリゼでしょうか?   作:シドー@カス虫

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ごちうさ5巻買いました。
リゼが可愛くてツライです。


46話 ケイトのピクニック

俺たち(モカさん含む)は今 ピクニックを楽しんでいる。

モカさんとココアが、チノちゃんのために小麦粉4kg分のパンを作ったのがキッカケだ。

大勢で外でのんびりした事はなかったし、インドア寄りの俺も案外楽しんでいる。

 

「それじゃあパン大食い対決はっじめるよ〜!」

 

「爽やかな雰囲気が台無しだ」

 

リゼの言いたい事は分かるが、このメンツで爽やかさを感じるなんて期待はしてない。

まぁリゼも含めて、この和やかな雰囲気を楽しんでるので、イヤな気分はこれっぽっちも感じちゃいない。

 

「ただしこの中にひとつマスタード入りスコーンが!」

 

「ゴフッ⁉︎」

 

あっ、ティッピーがむせた。

 

「奇遇です!私もロシアンルーレット牡丹餅持って来たの!」

 

「「最悪の意気投合‼︎」」

 

和やかな雰囲気が一瞬で台無しになってしまった。

アレか?俺が和やかイイねなんて考えたのがフラグだったのか?

 

「千夜、ハズレの牡丹餅って何が入ってんだ?」

 

「ハズレらしくワサビをたっぷり入れたわ」

 

「具体的にはどんくらい?」

 

「………………」

 

「おい、目逸らすな」

 

冷静に考えると引くぐらい入れたのか。

寿司のひとつまみ分あるワサビでツーンてくるんだ。例えば牡丹餅の中にパンパンにワサビがあったら………。

 

その先を考えるのを止めた俺は、ちゃちゃっと牡丹餅を取ることにした。

うん、誰かには悪いが俺もできたらイヤだ。早めに取ればハズレの可能性は低くて済む………

 

「何ボーッとしているんだ。取ってないのはケイトだけだぞ」

 

「…マジかよ」

 

どうやら考える間に、残りは俺の分の一個しかなくなった。ディア◯ロか?キング◯リムゾンか?

…いやいや、すでに誰かハズレを引いたんじゃないのか?ハズレが最後まで残るなんて展開そうあるはずが…。

 

「ケイト、トイレはあっちだからな。……その、根性だ!気合いで食べるんだ!」

 

リゼの優しくも力強い言葉で、俺は全てを受け入れた。

 

 

 

 

 

 

この日、公園に怪獣顔負けの絶叫が響いた。

 

 

 

 

 

「口が……舌の感覚が……水切れた…」

 

「だ、大丈夫かケイト?ほら、私の分の水も飲め」

 

「サンキューリゼ。ってこれ間接キスじゃん」

 

「うわぁああああああああああああ‼︎」

 

「ちょっリゼ水がっ息できっ……!」

 

喪失と水攻めに襲われながらも歩いてると、ボート乗り場が目に映った。

 

これ、リゼと2人でボート乗るチャンスじゃね?

 

「そういえば私、ボートって乗ったことないです」

 

「じゃあ、くじ引きで4組に分かれてあの岸まで競争ってどう?」

 

まさかのチャンス到来。ありがとうチノちゃん、モカさん。

 

さっきの悲劇も、ここで幸運を掴む為の致し方ない犠牲だったんだ。そうに決まってる!

地球のみんな!オラにちょっとだけ運気を分けてくれ‼︎

 

「何両手を上げてんだ?」

 

「願掛け」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「地球滅べ」

 

「何世界の全てを恨んでる顔で物騒なこと言っとるんじゃ」

 

数合わせで人数に入ってたティッピーとペアになりました。

うん、呪詛吐くのも仕方ない。なんでダンディなウサギとボートに乗らなきゃいけないんだ。さっきの悲劇はなんだったんだ。

 

「ほら、1位は何でも命令できるんじゃろ?だったら頑張ればいいじゃろ。ワシの孫に不埒な事を命令したら許さんぞ」

 

「ロリコンじゃねえぞ落とすぞ」

 

「やっやめんか!この身体で泳ぐのは大変なんじゃぞ‼︎」

 

お年寄りにこんな事をするのはイヤだが、ロリコンという汚名は絶対に受けたくないからしゃあない。

けしてムシャクシャしてやってるわけじゃない。

 

「そもそも、勝つつもりも命令するつもりもありませんよ」

 

「ん?なんでじゃ?」

 

「いや、無理やりは趣味じゃないだけですよ。あくまで同意の上でじゃないと気分が乗らないんです」

 

この街に来るまでまともに人と関わりを持たなかったせいか、どうも今でも相手の気持ちを過剰に気にする節が俺にある。惚れる前からリゼに対して真剣でいたように。

 

本気で嫌がる顔を見たくないし、させたくないんだ。

 

……1位取ったら、つい調子に乗ってしまうかもしれないし。

 

「勝てば同意の上で命令できるってことだと思うんじゃが」

 

「まぁ、気分ですよ」

 

「めんどくさい奴じゃな」

 

何かを察したのか、俺の誤魔化しを追求することはなかった。

 

 

それはともかく、最後の言葉がちょっと癇に障ったので、とりあえず湖で泳がせた。

悪気はあったが反省はしていない。

 

 

 

 

 

 

「千夜ちゃんまでとられたよー!」

 

のんびり漕いでみんなと合流すると、千夜がモカさんにモフモフされていた。あとで聞いたが、千夜だけモフモフされなかったのを気にしてたらしい。

俺?最初に会った日にモフモフされました。思春期の男子には毒でした。

 

「リゼ、モフモフしても?」

 

「…ダメだ!」

 

一瞬間があったのが気になるが、同意は得られなかった。

……やっぱ1位目指せばよかったかなぁ。

 

 

 

 

 

翌日

 

「昨日の競争、千夜が勝ったとはいえモカさん早かったな」

 

「なんだかんだリゼよか早かったしな」

 

日頃パンを作っているから、腕とか力がついていたのかね。

俺が真面目に参加してても勝てるかはわからなかった。

 

「ココアの姉なのに、弱点がないって感じだったな」

 

「あ、あ〜、弱点ね……」

 

「なんだその反応?」

 

「あっいや、昨日の夜なんだけど……」

 

 

 

 

 

 

ラビットハウス バータイム

 

「マスタ〜、ケイトくん〜、なんだかココアが冷たいよぅ……」

 

「は、はぁ。そうですか」

 

夜中のバータイム、モカさんが来たかと思うといきなり泣き出した。

どうやらココアが昔のように甘えてこないらしい。

 

「まぁきっとココアにも姉離れの時期が……いや本気で泣かないでくださいよ」

 

「ケイトくん!牛乳おかわり!」

 

「飲み過ぎですよ」

 

その後モカさんは、お腹を壊した。

 

 

 

 

 

「「……弱点はココアか」」

 





明後日テストなので遅れました。
スミマセンm(_ _)m

ケイトも大概ですが、運が悪いってツライですね。
自分も先日、塾の模試で自分だけ問題用紙が違ってて終了が遅くなりました。一瞬塾辞めることを考えましたよ。辞めませんが。
これぐらいの不幸が2日に1回はあるから笑えない。


みんな!オラに運気を分けてくれ‼︎

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