ご注文はリゼでしょうか?   作:シドー@カス虫

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35話 リゼと行く!シャロの恐怖の現場

いつも通りリゼと帰宅中、シャロが相談に乗って欲しいとやってきた(リゼの元に)

なんでも、シャロの家で怪奇現象が起きてるらしい。

 

①家中から変な物音

 

②帰ると部屋に葉っぱが盛られてる

 

 

何というか◯リエッティあたりが借り暮らししてそうだが、まぁそんな訳もないし2人で解明しに行くことになった。

 

「家に来てくれるんですかリゼ先輩…⁉︎」

 

「得体の知れないのがいたら嫌だろ」

 

「……なんで来るんですかケイト先輩」

 

この扱いである。

真顔で言ってるから笑えない。

先輩は柄じゃないけどもう少し優しくなって欲しいよ。

 

「なっ泣くなケイト!私は嬉しいぞ、お前がいてくれたら心強い!」

 

ヤバい、リゼが優しすぎて泣ける。

リゼのためなら幽霊にも悪魔にも立ち向かうことが出来そうだわ。

 

だからシャロはその親の仇を見るような目をやめてほしい。目線で人殺せたら10回ぐらい死にそうだから。

 

「よし!親父に頼んで相応の武器を持ってきてもらおう!」

 

 

とりあえず幽霊VS軍人の戦争を止めた俺はちょっとした英雄だと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シャロの家に着くと、隣の甘兎から千夜が血相を変えて飛び出してきた。

 

「シャロちゃんどうして私を頼らなかったの⁉︎」

 

「自分の着信履歴見てないでしょ‼︎」

 

着信履歴を見せてもらうと、何十件もあったからシャロの必死さが伝わる。

てか千夜気づけよ。

 

兎にも角にも千夜を加えた4人でシャロの家にお邪魔する。

 

シャロはお茶を用意してくれてるが、ナチュラルに俺の分のカップ用意してくれないのはヒドイ。

…よし ちょっとからかうか!

 

「あっ!あんなところに幽霊が‼︎」

 

適当に奥の方を指差すと、3人の目が点になった。

あれ?なんか思ってた反応と違う。

なんでかなと3人から視線を逸らすと、

 

 

俺の指差す方向で ポルターガイストが起きてた。

 

 

開いた求人雑誌が勝手に動いていた。しかも2冊。

い、いやたぶん幽霊じゃない。動く何かに雑誌が覆いかぶさってる感じだ。

 

 

「これで潜入のつもりか⁉︎笑わせる!」

 

 

リゼが雑誌1冊を取ると、 ウサギがいた。

右頰に十文字傷があって、いかにも不良といった風だ。何かの草を咥えてる。

たぶんこのウサギが件の幽霊だろう。屋根裏にでも住み着いてたんだな。

 

「じゃあこっちは?」

 

もう1冊の雑誌を取ると、うちのウサギがいた。

なんでや⁉︎うちん家で姉さんといるはずだろ⁉︎

ま、まぁそれはあとで姉さんに問い詰めるか。

 

不良ウサギは、シャロに何かの草を差し出した。

 

「もしかして…家賃の代わり?」

 

「義理堅い不良だ!」

 

いるよね、義理人情に厚い不良って。

不良ウサギに感心していると、徐にシャロが涙を流した。

 

「これ…私が庭で育ててたハーブ…っ」

 

これはヒドイ。

 

 

 

 

受け取れないと不良ウサギに話すと、何故かうちんアミがおねだりするような目を向けてきた。

どうやらアミはこの不良ウサギと仲が良いみたいだ。たぶんもう少し考えてほしいと思ってるのかな。

 

「この際仲良くしてみたらどう?」

 

「うさぎへのトラウマを克服するチャンスかも!」

 

「このままじゃウサギがかわいそうだし」

 

「ドウシテコンナコトニ⁉︎」

 

本当にトラウマを克服するために、ウサギと触れ合ってみることになった。

シャロファイト!

 

「何だか子供を見守る親みたいね」

 

「俺が父親?」

 

「リゼちゃんがお母さんね」

 

「わっわわ私がお母さん⁉︎」

 

リゼがお母さんと言われて恥ずかしいか顔が真っ赤になってる。でも、満更でもなさそうな顔だ。

 

…シャロ、俺の足ゲシゲシ蹴るのやめて。地味に痛い。

 

 

「この子に名前つけてあげたら愛着がわくんじゃない?」

 

「そっそう?じゃあ……エリザベス……ベアトリクス……ヴィクトリア…」

 

シャロは結構真剣に名前を考える。でも正直高貴な名前は不良ウサギには合わない気がする。

あと千夜、ネーミングセンスがアレだなって顔やめい。お前さんが言えた口じゃないだろ。

 

「ワイルドギースはどうだ?潜入技術は未熟だけど立派な兵士になるぞ!潜入技術ならケイトから教わればいい!」

 

どうやらリゼのなかで潜入技術の高い兵士にされてるらしい。どっちかていうと忍者じゃね?

 

まぁとにかく、ワイルドギースか。何処となく強さとクールさを持ってる不良ウサギにピッタリだな。

 

「ねぇ、灰色だからゴマぼたもちはどう?」

 

「「喫茶店のメニューに付けろ!」」

 

千夜のネーミングセンスは本当にズレている。

そこに痺れる憧れることはけしてない。

 

 

 

 

「…よろしくね ワイルドギース」

 

「シャロちゃんがうさぎへさに微笑んで…っ」

 

「みっ見間違いよ!」

 

ワイルドギースの名前が正式に決まり、真面目に飼うことにしたシャロ。仲良くなれるといいな。

うちのアミもいい感じに収まったからか嬉しそうな顔をしてる。

 

 

 

 

「よかったなアミ。友達に家族が増えて」

 

「こいつもケイトに似て、本気で大切な人と向き合ってるんだな」

 

別にいいだろ。

 

大切だから 本気で向き合う。

 

それ以上に理由なんて いらないんだしな。

 




予定より早いけどゴッドイーターの二次創作始めました。
気が向いたら読んでみてくださいm(_ _)m


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