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筆談をリアルでやるとは…
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龍角散がめちゃくちゃ美味い
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もうゴールしていいよね?
「演劇部の助っ人頼まれたから、またバイト休むかも」
「あ、俺も俺も」
つい昨日、演劇部の人たちに助っ人を頼まれた。
やるのは構わないけどあらかじめバイト休むかもってわけだ。
「時々助っ人してる部活って演劇部だったんですね」
「運動部もあるけどね」
まぁリゼは俺よか運動部に呼ばれるけど。
男のメンツなんてあってないようなもんだ。
「リゼちゃん声張るし暗記得意だもんね」
「演劇…童話とかいいですよね」
「そんなかわいいものじゃないけど」
「ところでどんなダークメルヘンやるの?」
「「どうしてそうなる」」
リゼのことどう思ってるのか聞くのが怖い。
「じゃあなにやるの?」
「……オペラ座の怪人のヒロイン…ク…クリスティーヌだ///」
「優雅でお淑やかなオペラ歌手だな」
部長さんはイメージ通りって言ってたっけ。
……リゼが?
「…嬉しそうです?」
「そんなワケあるか/// ‼︎」
だがリゼは笑みを隠せていない。
スッゲェ嬉しそうな顔だ。ニヤニヤ。
「落ち着くんだクリスティーヌちゃん!力みすぎて皿が割れそうだ!」
「その名前で呼ぶな/// ‼︎」
バリンッ
「「「「 あ 」」」」
「優雅で おしとやか……」
「…ゴメン、弁償する」
完全に俺の責任だ。
リゼのパワーは予想外だったけど。
いやだって皿割るなんて思わないじゃん。
☆
ところ変わって甘兎庵
お淑やかって事で千夜に指導してもらうんだとか。
シャロもバイトが終わったら来るらしい。
「…で、なんでロゼになったんだ?」
「…知らん」
何故かロゼの髪型と服装になっていた。服自体は前と違うけど、だいたい同じ。
「……フフッ♡」
あ、これ絶対お出かけしてるの見たやつだ。
「まずはこの花を愛でてみましょ」
「…この格好に意味はあるのか?」
「形から入るのは大事よ」
そういうもんなのかね。
「ダメだわクリスティーヌさん!全然腰が入ってなくてよ」
ぷんぷん怒りながらメガネをくいっと上げる。
早速キャラがわからん。
「ハッこれで殴って人格変えたほうが早くないか⁈頼むケイト‼︎」
「その考え自体がダメよ」
「てか俺に頼むなよ」
鈍器で頭叩くとか余裕で警察行きだ。
「物事に全力でぶつかるその姿、とても花盛りの乙女です」
「誰⁈」
「小説家の青山さんよ。メニュー名を考えるのを時々手伝ってもらってるの」
「「共犯者かよ‼︎」」
「苦悩の果てに素敵なメニュー名を思いついた瞬間、笑顔を咲かせる千夜さんもまた素敵な乙女です」
「詩人だ!」
さすが小説家。
「そういう青山さんは?」
「私はまだ苦悩してます…///」
「人の事励ましてる場合か」
「こんにち…アァァァァァァァァァ‼︎」
シャロの出落ちである。
まぁいきなりおかめ面が出てきたら怖いな。
「劇の役作りの中だったの……はずし忘れちゃった。シャロちゃんの意見も参考にしたいらしいの」
「わかりました……これを使い鬼か仏の気持ちになって先輩に指導しろということですね」
「それ関係ないぞ」
とりあえずお面は没収で。
般若面付けんでいいから。
「習いたいのは上品さなんだ。コツを教えてくれ」
「コツと言われても……これは生き抜くために無意識に身についた処世術のようなものでよく分かりません!」
「そんな過酷なものだったのか⁈」
確かにお嬢様学校に通ってるんじゃ受け答えとか大変そうだな。
「なるほど。最近のウェイトレスは世渡りするのも大変なんですね」
「この前追い出された人!」
一体何したんすか青山さん。
「ウェイトレスってホールで舞うアイドルみたいですものね」
「そんな風に見えてるんですか?」
「同時にホールで戦うファイターでもありますよね」
「イメージが主に私じゃないですか‼︎」
悪い、俺もシャロで連想してた。
「アイドルで……ファイター……」
リゼは満更でもなさそうだ。
またフルールのリゼ見たいな。
「リゼちゃんの本心を聞きに来たよ!」
「ココアにチノちゃん⁈」
何故かココアとチノちゃんが来た。
繁盛店だったらタカヒロさんアウトだろこの状況。
「「ロゼちゃん(さん)⁈」」
あ、そういや二人はロゼって勘違いしてたんだった。
「……お久しぶりです!魑魅魍魎も恥じらう乙女です!」
……………………∑(゚Д゚)
(クリスティーヌが降臨したわ!)
(あのセリフ教えたの誰⁈)
俺たち3人はもうスゲェビックリした。
いや、スゲェは俺だけか。
「ロゼさん!うちの喫茶店に来てくれるの待ってたんです!」
「ごめんなさい……。まさか覚えててもらえたなんて」
そういえばそんな話もあったな。
……あれ、なんかココアがしょんぼりしてる。
「ケイトくん……。チノちゃんって私よりシャロちゃんやロゼちゃんみたいな人に憧れてるんだよね」
「……じゃねえの?」
さすがにココアだって言うのはココアに良くないよな。
まぁロゼはリゼだけど。
「私も自分を磨いて出直してきます!」
「あ、ココアさんまだ話は終わってません!」
マジでなんなん。
「やっぱこんなの柄じゃないよな。疲れるし。役は断るよ」
「おいおいなんで止めようとすんだよ!」
「そうですよ先輩!」
「「やりた『やりたい事を諦める必要がどこにあるのでしょう』…言いたいこととられた‼︎」」
なんか悔しい!
「ま、まぁせっかく役引き受けたんだ。途中で諦めたら絶対後悔するぞ」
「そうですよ!それにその格好すごく似合ってます!」
「こんなに可愛いのに勿体ないわ」
「………な、なんか今更恥ずかしくなってきたな///」
「ケイト君もそう思うでしょ?」
「あぁ。超かわいい」
「おっお前は平然と何を言うんだ‼︎ ///」
照れたのか顔を見せてくれない。耳は真っ赤だけど。
「……フフッ♡」
「………」
千夜はなんかありそうな笑み、シャロは頬を膨らませてご機嫌斜めだ。
俺なんか悪いことしたか?
「……やっぱ、勢いで来たけどこういうのって人に聞くもんじゃないな」
「聞く相手が悪かったのよ」
自分で言うんかい。
☆
後日
「…銃持って怪人と戦ってる」
写真にはファントムに銃を向けたり手榴弾持ってるリゼ。
うん、俺もこうなるとは思わんかった。
「最初から脚本を私のキャラに合わせたかったみたいだ」
「ファントム……なんで逝っちまったんやファントム……」
「役やったからって感情移入しすぎだ」
「しゃあねえだろアレは‼︎マジで逝くなよファントム‼︎」
いやまぁ実際は逝ってないけど。
Love Never Dies っちゅう10年後の作品あるし。
「本当にファントムが好きなんだな」
「……そりゃあ誰よりも人間だったし」
ホント、過激なクリスティーヌはともかく劇や原作は良かったよ。
確かファントムのラストは……
「……you alone can make my song take flight.
it's over now the music of the night.」
君だけが私の歌を羽ばたかせることができたんだ
それは今終わった、 夜の音楽……
「……互いに羽ばたかせ合える奴と、そんうち結ばれたいな………」
「……わ、私は………それでも……///」
「あーーファントム逝くなよーーーー」
「………聞けよ」
なんか汚物を見るような目で見られた。
「とにかく、せっかくお淑やかさのコツが分かってきたのに、悔しいから別の役でリベンジしてやる!」
「そんなのダメー‼︎」
「似合わない役はやるなと⁈」
さっき聞いたが、いなくなったら寂しいとのこと。
……案外、今でも充分みんなで飛べてるかもな
ちなみに作者は演劇得意です。
ケイト「どんぐらい?」
怒る演技で子供が号泣する程度には………
「ドンマイ」
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