ご注文はリゼでしょうか?   作:シドー@カス虫

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タイトル力が欲しい……



28話 リゼたちとシャロの秘密

「2人ともチラシ配りストップー!」

 

「ココアさん待ってくださーい!」

 

再びリゼとチラシ配りをしていたら、ココアとチノちゃんがやってきた。

どういうわけか慌てている。

 

「2人きて店大丈夫なのか?」

 

「父がいますので」

 

ならいいけど。

とりあえず本題が何か聞きたい。

 

「えっとー実は……スペル間違えちゃった」

 

「えっ間違えてたっけ?」

 

改めてチラシを見てみる。

ティッピーの絵やパン祭りについて書かれていて特におかしな所は……

 

 

『Rabbit Horse』

 

 

「「見落としてた‼︎」」

 

HouseじゃなくてHorseじゃん!

ウサギ馬ってなんだよ!

 

「早く回収しないと私のうっかりが知れ渡っちゃう‼︎」

 

「もう遅えよ」

 

すでに俺とリゼは7割近く配ったし普通に手遅れだ。

もうちと確認すりゃよかった。

 

「しょうがない。残りは書き直そう」

 

「おk」

 

rとuならまだギリギリ誤魔化せるかな。

 

「…ここで狙い澄ましたような風がきたりして」

 

「おいやめろ」

 

「いやいや冗談冗……」

 

『ビュオッ‼︎』

 

『バサササササ……』

 

 

狙い澄ましたような風が吹き、俺とリゼが持ってたチラシが大量に飛んでった。

 

 

「………これは俺を陥れるために仕組んだ罠だ‼︎」

 

「お前が馬鹿な事を言わなければ‼︎」

 

「このままじゃ馬も置かなきゃいけなくなっちゃう!」

 

「何でだよ‼︎おいケイトうずくまらないで追いかけるぞ‼︎」

 

「ま、待って………腹が……」

 

罠だ‼︎ あたりで食らった腹パンがつらいです。

 

 

 

 

 

 

「シャロまで手伝わなくても良かったんだぞ?」

 

「いえ、リゼ先輩が困ってたのでそういうわけには」

 

あれ、俺は?

 

とにかく飛んでった先にいたシャロも手伝ってくれて思ったよかチラシは集まってきている。

みんな(俺以外)スタートダッシュで頑張ったおかげで早くもラスト一枚だ。

そして……

 

 

「木に引っかかってるな」

 

ラス1は木に引っかかってた。

 

「木に登れる人ーー」

 

『……………………』

 

誰もいない。

てかリゼも無理なのはちょっと意外。

 

「お前が登ればいいだろ」

 

「俺?高所恐怖症」

 

誰も登れないので結局俺が土台になってチノちゃんが背中に乗った。

届くか微妙だけど木から落ちるよかマシだろう。

 

「本当に馬になっちゃうなんて……」

 

「誰が馬や」

 

チノちゃんが必死に手を伸ばしてるけど、ギリギリ届かない。

 

「あ、おっきい虫が落ちました」

 

リゼの頭に。

 

「ななな何とコトを!!!」

 

普段の感じからは考えられないくらい大きな悲鳴をあげるリゼ。

なんか可愛い。

 

「意外な一面ですね」

 

シャロはリゼの頭の虫を何でもないようにはらう。

 

「おおっ!お前も意外とたくましいな!」

 

「家によく入ってくるんで慣……んでもないです」

 

よくわからんけど虫が大丈夫なのはちょっと意外。

お嬢様っちゅうかそれ以前に女の子だし虫は苦手かなって思ったわ。

 

「ん?シャロ」

 

「何ですか?パンツは見せませんよ」

 

「見ねえよ。それよか……ウサギが足舐めてるぞ」

 

「ピャーーーーーーーー!!!!」

 

やっぱウサギはダメか。

 

 

 

「あっ取れました!」

 

そういえばチラシ取ろうとしてたね。

忘れてたわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日

 

パン祭りはいい感じに客も集まり無事に成功した。まぁ何でウサギ馬なのか?って質問されたのは忘れるけど。

 

そんなわけで今はみんなで千夜の家の前にきてる。パンのお裾分けだってさ。

 

「そういえばシャロの家知らないか?」

 

「来れなかったからシャロちゃをにもお裾分けしたくって」

 

 

「あ、えっと……」

 

何故か千夜が困った表情をすると、隣の少しボロめの物置きからガチャ と扉が開いた。

 

「夕食買い忘れちゃった………ん?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「…………………」」」」

 

シャロが出てきた。

 

「千夜ちゃん家の物置きからシャロちゃんが出てきた」

 

「もしかして私たちは…」

 

「大きな勘違いをしていた…?」

 

リゼとチノちゃんが固まってる。

うん、俺もビックリしてる。

 

「い、今まで勝手に妄想の押しつけを…おっお嬢様とか関係なく私の憧れなのでっ!」

 

「ところでシャロちゃんの家はどこ?」

 

「この物置きよ‼︎」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うちの学校の特待生がいるのは知ってたけど、1年はシャロだったんだな」

 

「何だか言いにくくて……スミマセン」

 

「別に謝る必要はねえよ。俺も特待生だし」

 

「そ、そうだったんですか⁈」

 

今更かよ。まぁ言ってなかったし。

 

「フェアになるよう私の秘密も教えよう」

 

「いっいいんですか⁈」

 

「あのな、うさぎのぬいぐるみに銃のミニチュアを背負わすのにハマってるんだ。こんな趣味おかしいかな?」

 

「わかります!私も人形の近くに小物の食器とか置くの好きです!」

 

リゼの秘密?を聞いた途端、シャロに笑顔が戻った。

てか可愛らしいなリゼ。

 

「……ケイト。今の聞いたのか?」

 

「いんや聞いてない」

 

バレたら暴露大会が始まりかねない。

 

「ケイトくん、これって同じベクトルなのかしら?」

 

知らんがな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「にしても、ケイトは特に気にしないんだな。シャロの秘密知って」

 

「それはリゼもだろ」

 

まぁビックリはしたけど。

 

「……正直、シャロがお嬢様じゃないからって軽蔑しないか心配だったぞ」

 

「何でだよ。別にお嬢様なり何なり友達に変わりはないだろ」

 

そんな要素で友達か否か決めるなんて馬鹿馬鹿しいだろ。

 

「お嬢様じゃなくても友達になったら縁は切れねえよ。軍人の娘さんとの縁も切れねえぐらいだしな」

 

「……ほんと、ケイトはケイトだな」

 

「俺は俺だ。リゼもそうだろ」

 

心配せずとも、これからだって楽しくやっていけるだろ。

 

「………私は友達以上でもいいんだぞ///」

 

「へっ?なんか言った?」

 

「何でもない‼︎」

 

なんか怒られた。

(´・ω・`)しょぼん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また次の日

 

 

「たのもー!」

 

「テンション高い!」

 

明らかにカフェイン酔いしてるシャロと千夜がやってきた。

他に客いたら迷惑だったぞ。

 

「てか何でシャロ酔ってんだよ」

 

「貧乏がバレてしまった恥ずかしさに耐えられないって言うから…ヤケコーヒー巡りを進めてみたの」

 

「「もっと違うものを勧めろ!」」

 

「ちなみに3軒目」

 

中年サラリーマンの飲み会かよ。

 

 

「でも見て。あの晴れやかな笑顔」

 

カフェインでおかしくなってる顔だな

 

「シャロさん……コーヒーが好きになってくれてうれしいです」

 

違うだろ。

 

 

 

「ま、賑やかな方が俺たちらしいな」

 

「だな」

 

願わくば、こんな日常が続いてくれれば……

 

あっ、フラグじゃねえぞ。いやマジで!

 




ハーメルン内全109件のごちうさ作品で、平均評価値がまさかの2位になりました!

ケイト「マジかよ」

マジです!

一つでも誇れる要素のある作品になれたのは今読んでいる皆さんのおかげです!
ありがとうございますm(_ _)m

これからももっと人気がでるよう頑張ります‼︎

「面白半分で評価値1されたり」

ケイト君それは言わんといて!俺が泣くから!
まぁとにかく

重ねて 皆さんありがとうございます‼︎



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