ご注文はリゼでしょうか?   作:シドー@カス虫

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水木は風邪で寝込んでました。



23話 リゼたちの様子のおかしい日

「三人ともー、今日もパンの試食してくれないかな?」

 

ココアはちょくちょくパンを作ってくれる。しかもめっちゃ美味い。

 

「今日はちょっと…」

 

「私もパスです」

 

あれ、リゼとチノちゃん食べないのか。

 

「えぇっ⁈いつも食べてくれてたのに!」

 

「食べたい気分じゃないんだ(です)」

 

「私にはもう飽きたのね!」

 

「「変な言い方するな」」

 

しゃあない、俺が三人分食うか。

食べ過ぎ?美味いから問題ない!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日

 

ココアはまたパンを作ってくれたようだ

 

「今日は甘くなくて低カロリーなパンを作ったよ!おいしそうでしょ!」

 

なんで甘くないと低カロリーを強調するんだ?

 

「「………」」

 

「出来立てほかほかのパンだよー。お腹が空くにおいでしょ」

 

確かに俺も腹が減ってきたな

 

ぐきゅるるるる

 

「「うぅ……」」

 

何故か二人は腹が鳴っても食べようとしない。てか目が怖えよ。

 

「二人とも!正直になってよ!その顔やめてよ!」

 

明らかに様子がおかしい。

 

「ハッ!まさかリゼ太っ…」

 

「ナニヲイッテイル?」

 

「ななななんでもありません(震)」

 

だからナイフはしまって!てかどこからそれ出した⁈

 

「あのなぁ、リゼはスタイルもいいしダイエットする必要なんかねえだろ」

 

その体型でダイエットが必要とは全く思えない。

 

「それに、パンから目離してないし」

 

さっきからずっとガン見してる。

 

「べ、別に見てないぞ!」

 

パンから目を逸らしてコーヒーを入れるリゼ。

 

「……零れてるぞ」

 

動揺しまくりだな。

 

「とりあえずリゼは料理とか運んでくれ」

 

「すまない……」

 

さて拭かねえと。まだ熱いしどうしよ。

 

「………」

 

アレ、リゼなんか戻ってこないな。何してんだろ?

 

「………」

 

じーっ

 

リゼはじーっと運んだケーキを見つめてる。

 

「客が食べづらいだろ!」

 

「な、何をす…胸を触るなぁああ‼︎」

 

「待って今の不可抗りょごゥ‼︎」

 

 

 

 

カウンターに引きずり戻すと、ココアが二人に説教を始めた。

ココア曰くチノちゃんが虫歯で悩んでるらしい。

 

「チノちゃん!歯医者はちゃんと行かなきゃダメだよ!ティッピーみたいに歯がなくなっちゃうよ!」

 

「ティッピーはお年寄りですが歯はまだあります」

 

「リゼちゃん!自分が十分痩せてる事を分かってないみたいだね。ティッピーを見すぎて自分も太ってるって勘違いしちゃったの!?」

 

「ティッピーは太ってません。毛が豊富なだけです」

 

何かとティッピーで比べるな。

 

「リゼ先輩!」

 

シャロがやってきた。

 

「あれ、シャロちゃん。バイト終わったの?」

 

「先輩の体が心配で……これっバイト中に作った低カロリーお菓子です!無茶なダイエットはやめてちゃんと食べ……」

 

リゼは物凄い表情でお菓子を見てる。間違いなく葛藤してるけど…

 

「貧乳ぽっちゃりは去りますー!」

 

「なんだそれ⁈」

 

リゼめっちゃ怖い顔だったしね。

 

「待ってください!シャロさんは太ってないです!私の方が……私の方が……!」

 

「わっ分かった!食べるから。だから泣くな!」

 

「リゼちゃん男前〜♪」

 

ぱくっ

 

がくっ!

 

「ちょっどうした⁈」

 

食べた途端倒れた!

 

 

 

 

 

 

 

「じゃあリゼちゃんが虫歯で悩んでて、チノちゃんが体形気にしてたの?」

 

「ぽいね」

 

「治療が遅れると大変な事になりますよ?」

 

「行くことは毎日考えてる!」

 

「なら何故いかないんだよ」

 

「そ、それは……銃撃戦の音は良くても歯医者のあの音だけはダメなんだ!」

 

「吹っ切れた!」

 

なんか可愛い理由だった。

 

「後輩として何としても連れて行きます!」

 

「いきなり強気になった!」

 

 

「チノちゃんは全然太ってないよ?どうして言ってくれなかったの?」

 

「だって……ココアさんはバカにするじゃないですか。私にダイエットなんてまだ早いって言うに決まってます」

 

まぁ確かに早いとは思うけど…

 

「それによく私の事ふわふわふかふかって言いますし」

 

「それで太ったと勘違いしたのか」

 

「それはそういう意味じゃ………私のせいだー‼︎」

 

とりあえず様子がおかしかった理由もわかったし……

 

「早速行きましょう先輩!」

 

「大丈夫。最近の歯医者は痛くなくなってきたらしいし」

 

「や、やめろ!行きたくない!」

 

「ダメ。早く治療しないと後悔するし、今すぐ逝こう」

 

「ニュアンスがおかしいぞ‼︎」

 

「気のせいだ。抵抗は無意味だぞ」

 

「や、やぁああああああああ‼︎(涙)」

 

 

次の日は口を聞いてもらえませんでした、

 

 

 

 

 

後日談

 

「ココアのパンはやっぱ美味いな」

 

「ケイト、食べ過ぎじゃないのか?」

 

「でーじょうぶでーじょうぶ」

 

まだ3個目だ。あと2個は食える。

 

「そんな食べると太るぞ」

 

「俺太りにくい体質だから大丈夫」

 

「…………」

 

今日はメロンパンか。まぁなんでも食べるけど。

 

「菓子パンばっか食べてたら虫歯になるぞ」

 

「俺虫歯になりにくい体質だから大丈夫」

 

「………」

 

「…リゼ、その拳はなんだ? 待って顔怖い!お、落ち着けぇええ‼︎」

 

や、やばい!殺される‼︎今のリゼには殺ると言ったら殺るスゴ味がある‼︎

 

 

 

お、俺のそばに 近寄るなぁああああ‼︎

 

 

ガスッ‼︎

 




そろそろワンパンマンにお気に入り数負けそう

ケイト「そのようなことがあろうはずがございません」


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