勉強が普通に忙しい
「お、お邪魔しま〜す……」
全力で走った翌日
午後1時23分40秒
リゼが初めて俺ん家にきた瞬間だった。
☆
「では早速勉強を始めようと思う」
「パチパチパチパチ〜」
「ケイトは苦手な教科はあるか?」
「ん〜、強いて言うなら数学」
「じゃあそれからやるか」
「……ワケがわからないYO」
「そういうな。ほらここ間違ってるぞ」
「うわぁあああああああああ‼︎」
頭がショートしそうだ!空間ベクトルの問題がわからない!
一応言うが応用問題が難しいのであって、俺の頭が絶望的なわけじゃないからな!たぶんこれが一番難しいって問題ばっかやってるんだぞ!
「あの〜リゼさん、もう3時間続けてるし休憩にしても…」
「いいやまだだ!」
「あれ軍人スイッチ入ってる⁈」
休憩まであと3時間……
☆
「すまんケイト、つい勢い余って……」
「だ、大丈夫大丈夫…勉強にはなったし…」
今は2人で料理中。勉強になったのは事実だけど流石に気分転換にね…
「にしても悪いな、作るの手伝ってもらって」
「いいよこれくらい。1人だけ待つのもアレだし」
「なんて言ってエプロンを用意しててね。最初から手伝ってくれるつもりだったんだろ」
「む、む〜〜///」
俺の友達が可愛すぎてツライ。
ホントよく友達になれたな俺。
にしても二人で料理って……
「なんか新婚さんみたいだな」
「なっ⁈」
あ、流石に失言だったかな。
「えっと…悪かった」
「………」
「……リゼ?」
「ご飯にするか、風呂にするか?それとも………わ、私か///」
「………」
「わ、悪かったケイト/// 今のは忘れ……」
『バダンッ‼︎』
俺は倒れた。魂が抜けたのかってぐらい思いっきり。まぁあながち間違ってないが。
「ケ、ケイト⁈」
「わ、我が生涯に…一片の悔いなし……ガクッ」
鼻血を垂らし、だが良すぎる笑顔で俺は意識を失った。
可愛い=罪の理由が分かった気がする。
☆
「あ、あの時はホントに不甲斐ない…」
「いや私が悪かったって」
あのあと無事起きた俺は飯を食べ勉強を再開した。ちなみにカレーだ。いつも以上に美味かった。
んで、今は寝るところだ。
「じゃあ布団敷くからリゼはベッドで寝てくれ」
女の子に固い床上の布団に寝てもらうわけにゃいかないしな。
「そ、そのことなんだが……」
「?」
「………一緒に寝てくれ///」
「………えっ?」
「だ、だから一緒に寝てくれ!」
「マジで?」
前はオバケが怖かったろうけど何故今回もだ。マジでWhyだよ。
「そ、それはその……寂しくて」
なるほど、俺はぬいぐるみか。
「…いいぜ。寝るか」
俺の部屋
漫画やガンプラが沢山あるがそこそこ整理されてる。
そんな部屋のベッドに…
「「………」」
二人の男女が寝ている。正確にはまだ起きてるが。
俺が左でリゼが右だ。
リゼが抱きついている。女の子特有の膨らみが当たってる。
「リゼはこれでいいのか?」
「…うん」
「俺が抱き枕代わりでいいのか?」
「…お前じゃなきゃダメだ」
…そう言われると恥ずかしいな。俺じゃなきゃダメなんて今までもこれからも多分言われないぞ。
「…まぁ抱き枕として役立つならいいか。 ……おやすみリゼ」
「…おやすみケイト」
「ふわぁ〜〜。……ケイトは寝てるか」
リゼが目覚める。ケイトは爆睡。
「…目付きは悪いのに寝顔は可愛いな///」
リゼが呟く
「………」
リゼはゆっくりと顔を近付けると……
「…ありがとな ケイト///」
おでこに口付けをした……
☆
テスト結果
天々座 理世 ーー11位
黄金 桂兎 ーー19位
☆
「あ、これって……」
後日。洗濯をしてたらリゼの忘れ物があった。てかアレだ、下着だ。
「や、ヤバイ。どうしよう。届けに行けばいいのか?」
でも下着届けに行くのはなんか絵面的にマズそうだ。警察のお世話になりそうだ。
あれ、この下着どっかで見覚えが………
「ケ、ケイト‼︎忘れ物があったん……だ…が……」
「すみませんでしたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ(涙)」
初めて会ったときのことを思い出した俺は土下座をした。号泣議員なみに錯乱した。
シドー「勉強ヤダァ…」
ケイト「頑張れよ。明治大学入るんだろ」
シドー「……うん」
ケイト「なら勉強しないとな」
シドー「……だよね。勉強して大人にならないとね」
ケイト「ただし物語はしっかり週一投稿な(ドスの利いた声)」
シドー「……ウィッス」