ご注文はリゼでしょうか?   作:シドー@カス虫

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ごちうさが…終わってもうた……。

三期ってどれぐらい待てばいいかな?


10話 リゼたちとカップ選び

シャロを加えた五人+αでカップを見てます。

 

「このティーカップなんてどう?香りがよく広がるの」

 

「カップにも色々あるんですね」

 

「こっちは取っ手のさわり心地が工夫されてるのよ」

 

「なるほどなー」

 

「詳しいんだな」

 

「上品な紅茶を飲むにはティーカップにもこだわらなきゃです!」

 

カップにもこだわるとはなかなか通だな。

 

「うちもコーヒーカップには丈夫で良いものを使ってます」

 

「私のお茶碗は実家から持って来たこだわりの一品だよ」

 

「何張り合ってるんだ」

 

「俺だって…その…えっと……100均の安物です」

 

「そこはもっとがんばれよ」

 

いやほら流れにのるべきかなって

 

「でもうちの店コーヒーが主だからカップもコーヒー用じゃないとな」

 

「えっ!そうなんですか!?リゼ先輩のバイト先行ってみたかったのに……」

 

本気で残念そうだな。

 

「コーヒー苦手なのか?砂糖とミルク入れればおいしくなるぞ」

 

「に、苦いのが嫌いなわけじゃないわよ!た、ただ……」

 

「ただ?」

 

「カフェインを摂りすぎると異常なテンションになるみたいなの。自分じゃよく分からないんだけど」

 

「コーヒー酔い⁈」

 

変な体質ってあるもんだな。

 

「ねぇ、あのカップおしゃれだよ!みんなどうかな?と思ったら高い!」

 

五万もするカップか。なんでカップって高いものはこんなに高いんだろ。

 

「アンティーク物はそのくらいするわよ」

 

「あれ、これ……昔、的にして打ち抜いたやつじゃん」

 

「「「「!?」」」」

 

リゼさん一体どんな暮らししてるんや。

 

「チノちゃんお揃いのマグカップ買おうよ」

 

「私物を買いに来たんじゃないですよ」

 

端から見ると姉妹っぽいよなこの二人。

 

「(私も気軽にあんな事言えたらなー……)」

 

「なんか言ったかリゼ?」

 

「な、なんでもない!」

 

小声だけど実はちゃんと聞こえた。恥ずかしくて言えないのかな。

……よし

 

「リゼ、このカップ面白くね?」

 

俺が見つけたのは、銃のグリップが付いたカップだ。グリップ部分を握って飲めるようだ。

 

「へぇ〜こんなのあるんだな」

 

「せっかくだしペアで買おうぜ」

 

「えっ⁈」

 

恥ずかしいなら言えるようになるまで待つ。でも最初ぐらいは友達として、俺から一歩近づいてもいいよな。

 

「わ、わかった。買おう!」

 

というわけで買いました。リゼは黒で統一されたデザイン、俺はそれに白ドクロが描かれた奴と少し違いもだした。

 

「ありがとなケイト。声かけてくれて」

 

「……気にするな」

 

多分聞こえたの気づいてるな。ホントなんて言うべきだったかわからないな。

 

「ケイト君とリゼちゃんって、お揃いのカップ買ってて恋人同士みたいだね」

 

「カップだけに?」

 

「何言ってるんだココアぁぁぁ//」

 

「ゴヘァッ⁈!」

 

何故俺に⁈!

せめてカップの方に反応してほしかった!

 

 

このときシャロが睨んでたのは気のせいかな?

 

 

「シャロちゃんは高いカップ詳しくてお嬢様って感じだね」

 

「お嬢様!?」

 

「その制服の学校は才女とお嬢様が多いと聞きます」

 

「おまけに美人さんだし完璧だねー」

 

「それリゼ先輩に言いなさいよ!」

 

「シャロにとっては五万のカップも小物同然だろうな」

 

「リゼが言うのか?」

 

まぁ確かに美人さんだしお嬢様感があるよな。

 

「カップを持つ仕草に気品があるよね」

 

「普通に持ってるだけなのに」

 

「髪もカールしてて風格があります」

 

「くせ毛なんだけど」

 

「やっぱりキャビアとか食べるんですか?」

 

「そ、そういうことはリゼ先輩に聞いた方が……」

 

「んー私がよく食べるのはジャンクフード?あとレーションのサンプルとか」

 

ちなみにレーションとは軍用の携帯食料で、保存性に優れてたりする。とりあえず女子高生がよく食べるようなものではない。

 

「即席で食べられるものっていいよな」

 

「わかります!卵かけご飯とか美味しいですよね!」

 

「きっと卵ってキャビアのことだよ」

 

やっぱシャロってお嬢様なのかな。

 

「そういえばリゼってお嬢様なのか?」

 

「私か、そんなことないぞ」

 

本当にそうなのかね。今度リゼの家に遊びに行くか。

 

 

 

 

 

 

……みんなと別れて……

シャロside

 

「あらシャロちゃんお帰りなさい」

 

「……千夜ぁ、リゼ先輩に余計なイメージもたれた……。あと頭にヘンな生き物が……」

 

「ココアちゃん達に会ったのね」

 

「……絶対内緒よ」

 

「なにが?」

 

 

「私がこんな家に住んでるっていうことをよー!!」

 

実はシャロの家は、甘兎庵の隣のボロい小屋みたいな家だ。

シャロはけしてお嬢様ではない。普通の庶民だ。

強いて言うならバイトもしながら生活に少し苦しんでいる。

 

 

だがケイトたちがこの事実を知るのは、もう少し先のことだった……




ケイトはシャロの家のこと知りません

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