細氷の華~遥か彼方のスヴェート~ 765PRO.Presents   作:dsyjn

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最近忙しい




第二話 月都の女王

 懐かしい声だった。

 

──千早ちゃん! こっちこっち!

 

 ……あぁ、もう会えないと思っていた。ずっと一緒だと思っていたのに。

 

突然いなくなるから私、寂しかったのよ?

 

──待って!

 

 追いかけなきゃ。今度は置いて行かれないように……。

 

 なのに。

 

 どうしてあなたの背中は遠ざかっていくの?

 

 待って……。待ってよ……!

 

 どぼんと。

 

水の音が聞こえた。

 

そこは暗い暗い海の底。

 

 ……あぁ、無駄だったのね。いくらもがいても届くはずがなかった。

 

──ばいばい、千早ちゃん

 

 私は独り深海を沈んでいった。

 

 

 

 

 

旧歴254-2年 帝歴764年 月 蒸気の海 四乃冬 四日

 

──のニュースです。年末に差し掛かり、系帝王室のあずさ女王が静養もかねて来月されるため、今日、金星を出発されました。王室庁によりますと、地球と金星は現在中接近状態にあり、あずさ女王が月にご到着されるまでおよそひと月かかるという見込みです。あずさ女王は月都で貴音王女との懇談を予定されているほか、数十年ぶりに一般公開された月の象徴石“月の篝火”をご覧になる予定です。続いて地球系過激派組織ナンクルナイサに……。

 

「……?」

 

 千早はニュースの音に起こされ、目を開ける。どうやら彼女はテレビを点けっぱなしのままソファで寝てしまっていたようだ。テレビ画面の左端には6:53という表示。

 身体を起こすとソファでの雑魚寝のためか、節々が軋んだが彼女はきにせずそのまま立ち上がり、窓を開けに向かった。

 

「……寒いわね」

 

 千早の眼下には美しい夜の街並みが広がっていた。ここ、月では日の出から次の日の出までおよそ30日かかる。新月の翌日であってもまだまだ太陽が昇るには日にちがいる。

 千早は自分の身体をさすりながら朝の夜空を見上げる。昨日まで厚く垂れ込んでいた雲もすっかり消え、地球がより一層輝いて見えた。

 

「……あ」

 

 同時に、地球の光に反射して中空にきらきら光るものを彼女は見た。

 

──細氷……あの日と同じ。

 

 彼女は白く息を吐き、そして。静かに窓を閉めた。

 

 

 

 千早は今日人と会う予定があったが、まだ時間に余裕はある。彼女はコーヒーを用意すると、点けっぱなしにしていたテレビのニュースに耳を傾けた。どうやら、最近話題のテロリストに関する議論が行われているようだった。

 

『……いや、だからね。あずさ女王による地球人奴隷の取り締まりの強化が新しいテロの火種になっているのはたしかで』

 

『しかし、あずさ女王のおっしゃるように、堅固な取り締まりを行うことでしか、未然にテロを防げないのも事実ですぞ! 特にここ数年は“ナンクルナイサ”に触発されたローンウルフ型のテロも頻発しているのに、それを放っておけというのですか!?』

 

『そうは言ってないでしょう! ただ我々はもっと地球人に対する見方を改めて歩み寄りを見せる必要が……』

 

『テロに屈するというのですか!?』

 

『いやいや、彼らの待遇をもっと向上させるとか……』

 

 朝から白熱した討論ね、と千早は頭痛をおぼえた。千早からしてみれば、両者の言い分はどちらも正しく聞こえたが、どちらの意見も賛同しかねるものだった。

 正義なんてものは星の数ほどある。その中からつまみ上げた一つを押し付けてくる人々は、千早にとって非常に苦手な部類だった。

 

「……でもこういう人たちが世の中回しているのかしら」

 

 千早はこれから会う予定の知人の顔を思い浮かべると、コーヒーを啜る。そういえば彼女もあちら側の人間だったか、と。

 そう考えると会ったこともない人に苦手意識を持つのも詮無いことのように思えた。

 

 そんな他愛もないことをぼやけた頭でぐるぐる考えるうちにも時間は刻々と過ぎていく。彼女はいい加減、思考を切り上げると、何もない部屋の掃除をしたり、シャワーを浴びたりと身のまわりを清めた。そうこうしているうちに、時計の針は三刻を刻みそろそろ昼時に差し掛かろうとしていた。

 

「そろそろ行こうかしら」

 

 彼女は部屋の隅に掛けていた厚手のコートに腕を通し、街へと繰り出した。

 

 

 

街燈の下歩く街はそれでも夜と違い、たくさんの人々が往来し、活気を帯びていた。メインストリート沿いの呼び込みの声。賑やかな人々の雑踏。広場では市場が開かれ、色とりどりの果物や野菜が目を楽しませてくれる。千早も興味深げにそれらを眺めながら歩いていると急に呼び込みの一人に呼び止められた。

 

「安いよ、安いよ~! っておや、千早さんじゃない! 先日はうちの猫ちゃん見つけてくれてありがとね! ほら、これ! 持っていきな!」

 

「……っと!」

 

 投げ渡されたのはリンゴだった。彼女は、悪いですこんな、と返そうとしたが。

 

「いいのよいいのよ! 人の好意は素直に受け取っておくものだよ! それに、未来ちゃんにもよろしく言っておいてね!」

 

 千早は店主の豪気にはぁ、と気の抜けた返事しか返せず、もう一度手元のリンゴに目をやった。

 たしかに、あまり悪い気分ではなかった。時には素直になるのも大事だと、そういえば昔あの子にも言われたような気がする。……素直に受け取っておくのもいいかもしれない。千早は僅かに微笑みを浮かべた。そして

 

「……ありがとうございます!」

 

と手を振った。

 そんな彼女の様子に街の人々はざわめいた。この街の人々はみな、彼女の世話になっている。だが彼女があまり社交的でないのもよく知っていた。だからみな、話しかけるのを躊躇ってきたが……。

 

──いまならば、日ごろ感じている恩を返せるかもしれない。

 

 

 

「面妖な……」

 

 貴音は目の前の少女の姿を評してそう呟いた。

 彼女の目の前には持ちきれているのが不思議なほど山積みの食材を抱えた少女が立っていた。

 

「……何があったのですか? 千早」

 

「……私が聞きたいくらいだわ、四条さん」

 

 

 

「ふふふっ」

 

「……もう、笑いすぎですよ! 四条さん」

 

 千早の不満げな声に貴音はすみません、と謝ったが思い出したかのようにまた笑い出した。

 

「四条さん!」

 

「……いえ、本当に申し訳ありません、ふふふ。千早も街の方々にちゃんと感謝されているのですね。それはとても素晴らしいことだと思いませんか? ……ふふ」

 

「……はぁ」

 

 千早は、貴音の笑いを止めることが難しいことを悟るとため息をついて、暫くの間、貴音が落ち着くのを待った。

 

「……はぁ、面目ありません。つい千早の姿が“笑いのツボ”に入ってしまったようです」

 

 どうにか貴音が落ち着いたのを見て、千早は鼻を鳴らした。

 

「見世物じゃないんですよ」

 

「ふふふ、そう怒らないでください。私だって、この者たちと同じく今日はあなたにお礼を言いたくてここまで来たのですから」

 

 貴音はちらりと千早が抱えてきた街の人々のプレゼントに目をやり、微笑んだ。

 

──千早が探偵紛いの何でも屋を始めて数年。あの千早が、まさかここまで人々に尽くすことになるとは思いませんでしたね。

 

 古くから千早のことを知る貴音は彼女の成長にうれしさを覚えた。

 

──やはり今日は千早に会えて正解でした。

 

 貴音は心の中でほくそ笑むと同時に今日、千早に会いに来た用事を思い出し、膝に手をついて深々と頭を下げた。

 

「……昨日はありがとうございます。おかげで“月の篝火”も盗られずに済みました。わたくし、月の女王四条貴音がこの星を代表して心から謝意を表します」

 

 千早が今日会う予定だった人物とは目の前の少女。月都の王宮の主、月の女王四条貴音その人である。ここは王宮御用達茶葉の輸入を任された、老舗の奥の間の一つ。今ではただの一般人に過ぎない千早には普段、縁のない場所であった。しかし、千早は臆することなく目の前に出された紅茶を手に取った。

 

「お礼をされるほどのことは何もしていません。……むしろ犯人を、もう少しのところで取り逃がしたことを恥じているくらいです」

 

「はて、そうなのですか? 律子の話によりますと、警察が躍起になっても捕まえることのできなかった下手人を後一歩のところまで追い詰めたのでしょう? 律子も大変感心しておられましたよ」

 

「捕まえられなければ追い詰めたとしてもなんの意味もありません。それに今回はたまたまあの宇宙海賊に関する情報を先に入手できていたので対処できた事態です」

 

 貴音は千早の言葉にふっと笑みを浮かべた。

 

「……あなたのその颯然としたさま。私、嫌いではありませんよ」

 

 でも、と貴音は続ける。

 

「謙遜のあまり、自分を卑下するのはあなたの悪い癖です。過ぎた謙遜は自らの価値を落としますよ」

 

 千早は貴音の言葉に自らの沈黙を許した。

 

「……私は自分に対して公平なだけです。それよりも、本題に移りましょう、四条さん」

 

 千早の唐突な言い分に貴音は僅かに驚きの表情を見せた。

 

「……察しが良いのですね」

 

「あなたのような方がわざわざここまで出向いてくるとなると、ただ単に感謝を述べに来たわけではないでしょう。新しい依頼ですか?……しかもあまり人に聞かれてはならない」

 

「あら、旧友がこうやって会いに来るのは不自然でしょうか?」

 

「今のあなたと私の立場ではそんな簡単に済む話ではないでしょう。あなたが一番よく分かっているはずです」

 

 千早の言葉に、それもそうですね、と貴音はこともなげに言った。

 

「……ええ、そうです。あなたに新たな依頼をお願いするべく、ここに参上しました」

 

「……はぁ。とりあえず言っておきますが、諜報部はお使いにならないのですか?」

 

「千早、あなたも分かっているでしょう。今回の事件に関して元老院は、関わりを持たない方がよいという見解を下しております。しかし、見過ごしていてはこの星の脅威となりうる可能性もまったく否定ができないのが現状です」

 

「……また金星に関わることですか」

 

「元老院はそう判断しております」

 

 元老院か、と千早は眉根をひそめた。元老院はこの月の最高議会の役割を果たす機関だ。だが。

 

「あなたの権限があればそれを圧して諜報部を派遣することもできるはずです、四条さん」

 

「私は元老院の決定に口出しすることを控えています。それはあなたもご存知でしょう。それに今回に限っては私もあまり強く意見できるわけではないのです」

 

「……?」

 

 貴音にしては珍しい弱腰の発言ね、と千早は疑問をおぼえた。今回の案件は自分が想像していた以上に厄介なものになるかもしれない。彼女は身構えた。

 

「今回の依頼というのは、ある組織について調査にあたって欲しいというものなのです」

 

「ある組織……」

 

「はい。調査してほしい組織というのはゼネラルリソース社の月面開発支部の一つ。冬の湖鉱業開発支局です」

 

 千早はその組織名に頭を抱えた。この話は何かの冗談ではないかとさえ思いたくなるほどに、この話は悪い方向に転がっている。

 

「ゼネラルリソース社といえばこの小規模太陽系連邦の全産業を網羅する企業体ですよ。そんなところを調査するだなんて、それこそ悪夢のような話です」

 

「大丈夫です。私が今回依頼する支局はゼネラルリソース社にとって取るに足らない、言ってしまえば、末端のなかの末端の事業所を調べていただくだけですから」

 

「それでも、です。あそこは金星のあずさ女王の庇護の下、年々市場を拡大していると聞いていますよ。……今では一惑星の権限を越えた強大な力を持っているという噂も耳にしています。今回の件でもしものことがあった時、この系帝すべてを敵に回すことになりかねません。……お断りします」

 

 千早は捲し立てるように貴音に拒否の意思を伝えると、話はすんだとばかりに立ち上がろうとした。しかし、それを制する者がいた。

 

「……いつの間に」

 

 千早の首元に突き立てられた冷たい感覚。おそらく千早の気付かぬうちに彼女の背後をとり、刃を突き付けた者がいるのだろう。千早は下手に動くのを控えその場にとどまった。

 

「……その無粋なものを下ろしなさい、恵美。彼女は私の大切な友人です」

 

 自分を牽制した少女の名を千早は知っていた。たしか所恵美という名で貴音の護衛として常に彼女とともにいるという話だった。実際のところ、千早は恵美と面識はなかったので、これが初対面だった。

 

「え? いいの、貴音? この話聞いちゃった人野放しにするのは、ちょっと危ないんじゃないかなぁ。それにこの人がこの話飲んでくれなかったら、貴音も困るでしょ?」

 

「あなたの判断は正しいです、恵美。……しかし、私は過激な交渉を求めていません。それに彼女は口も堅いです。私が保証します」

 

 恵美は暫くの間、貴音の言葉を吟味したが、分かった、と呟き千早に突き立てていたナイフを下した。

 

「貴音がそこまで言うなら、聞き分けないわけにはいかないなぁ」

 

 すっと自分の背後の気配から殺気だったものが消え、千早はなんとか一息ついた。そんな千早の顔を覗き込むような格好で、恵美が笑いかけた。

 

「初めまして。千早、でいいよね? 貴音から話はよく聞いてるよ。貴音がすっごい信頼してるって話だけど。なるほどね~、こんな人だったんだ。ふふふっ、よろしくね」

 

 恵美の屈託のない笑みに千早は怪訝な顔をして、よろしく、と短く返した。

 千早は目の前の少女を改めて観察した。栗色の長髪にどこかあどけない顔立ちの少女。とても自分に刃を向けるような凶悪さはなかった。

 恵美は貴音の後ろの壁にもたれると、続けて、と貴音に話を続けるよう促した。

 

「……すみません、千早。恐ろしい思いをさせてしまいまして」

 

 貴音は心底申し訳なさそうに詫びをいれるが。

 

「……いいですよ。慣れています、仕事柄」

 

 と千早はあまり気にしてない風に答えた。

 

 貴音はそんな彼女に軽く目を伏せ、表情を曇らせたが、すぐにいつもの凛とした表情に戻った。

 

「私も、本当はあなたにこんな危険なことをして欲しくありません。しかし、今度の案件はそう悠長に構えてもいられないのです。……あまり外部の人に漏らすわけにもいきません。確実に仕事をこなせる実力を兼ね備え、なおかつ信頼に厚い方となればあなた以外いないのです。どうか分かってくださいませんか」

 

 そこで千早はふとあることに気づいた。……机の上にそえられた貴音の手が微かに震えている。彼女は察した。目の前の少女の立場に。

 彼女は自分のわがままよりもこの星のことを優先したのだ、と。

 

──まったく、心優しい領主というのも難儀な話ね。

 

 千早はふっとため息をついた。どうやらこの話、聞き入れないわけにはいかなくなってしまったようだ、と彼女は全身から力が抜けるのを感じた。

 

「いいでしょう、四条さん。……話を聞かせてちょうだい」

 

 

 

 千早と貴音は仕事の話を終えたのちも世間話をした。二人は時を忘れ語らったが、貴音は一惑星の女王。別れの時間まですぐであった。

 貴音は千早を店の外まで送りたがったが、それでは店先で騒ぎが起こってしまうという恵美の進言に自らの行動を諫め、大人しく店の個室から千早を見送ることにした。

 

「今日は本当にありがとうございます、千早。昨日の謝礼と今回の依頼の調査費はあなたの口座に振り込んでおきますね」

 

「いいえ、こちらこそ。久しぶりに四条さんとお話しできて楽しかったわ」

 

「えへへっ、私も千早とお話しできて楽しかったよ」

 

「私もよ、所さん。あなたから聞いた四条さんの話はなかなか興味深いものだったわ」

 

「……恵美。私の赤裸々な話を全て千早に明かしたのは高くつきますよ」

 

 貴音の冷ややかな言葉にも恵美は、怖い怖い、と笑って受け流す。恵美と貴音は自分が思っている以上に親しい間柄なのかもしれない、と千早は二人の様子を見て思った。

 

「では、また」

 

 千早は軽く手を振るとその場を後にした。

 

 残された二人はどちらからともなく大きく安堵の息をつく。

 

「よかったね、千早が今回の依頼を受けてくれて」

 

「ええ。もし断られていた時には、彼女を拘束する必要もあったでしょう。……不本意ですが、また彼女には迷惑な依頼をしてしまいましたね」

 

「女王って立場も大変だねぇ、貴音。友達をこんなことに巻き込まないといけないなんて」

 

 恵美は少し寂しげな表情を浮かべ、貴音を見たが、貴音は凛とした表情で、これも仕方のないことです、と答えた。

 

「己よりも民をとってこそ、星の主たりえるのです。……それに、彼女も大事なこの星の民の一人です。いざとなれば、私が全力で守ります」

 

「……かっこいいね、貴音。でもあの噂が本当だったら、千早一人でどうにかできると思う?」

 

 恵美は純粋に疑問に思った。千早は貴音も認める手腕の持ち主の人間だ。おそらく相当なやり手だということは想像に難くなかったが。今回の案件は一人の人間には手に余る気がした。

 そんな恵美の疑問に貴音は笑って答えた。

 

「それはあなた自身の目で見てきなさい」

 

「……?」

 

「所恵美。今日を以って、あなたに暇を与えます。その間、あなたは我々四条家とは何の関係もない一市民として過ごしなさい」

 

 恵美は貴音のその冗談のような言葉の意図につい噴き出してしまった。

 

「あははっ、貴音もなんだかんだ言って千早のことが心配なんだ。いやぁ、それにしても政治屋ってホント大変だね。こんな遠回しにしか人に物を頼めないなんて」

 

 そして恵美は貴音に片膝をついて深々とこうべを垂れた。

 

「あなたの御心のままに、貴音殿下」

 

 

 




 
 
 前回の第一話は投稿後、大幅に加筆修正を加えました。
 今回もその類に入るかもしれませんのであしからず。

 今回は設定説明とか舞台準備のための退屈な話になったかもしれませんね。
 設定厨の作者的には伏線をガンガン詰められて楽しかったですが。むしろもっと伏線張りたかったくらいですが、会話劇では話の流れもあって、伏線張りにも限界が。
 次の話もこんな感じの伏線詰め回の予定だ、すまん。
 読者が飽きないように会話劇中心に構成しましたが、作者はただでさえ描写不足に悩んでいるのに、と発狂しそうでした。しかしあまり地の文を入れても会話のテンポを緩めるので。もっと面白おかしい語り口が書ければ読者も飽きないのでしょうね。
 でも千早の一人称小説とかあまり今時なラノベ風の語り口にはならなさそう。というか畏れ多くて作者には千早一人称なんて書けない。



補足

グリマスキャラ
 今回はおひとりのみ

所恵美
 ノリの軽い今時な女子高生のようで実は周りにすごい気を遣ってる超いい子です。むしろ周りに気を遣いすぎと周りから心配されるレベル。資料のためにLTP04を聞いていたらいい子過ぎて全米が泣いた。映画化決定。
 今回の話では、彼女の公式設定を特に活かしたわけではないので人物像の紹介でとどめておきます。



SF設定とか諸々

細氷
 無印時代の話らしいですが、千早は雪になんらかのトラウマがあるとか。
 詳しくは調べてもらった方が早いですが、千早は初めて雪を見たわけでもないのに雪の冷たさや感触が記憶になかったそう。
 今回の細氷はもちろん歌にちなんだものですが、雪にトラウマがあるという点で意図せず公式設定との共通点を見出せて作者もご満悦。
 ちなみにこの伏線は無印で出されて以降、一度も明かされる展開はきてないとか。一体千早は、雪に関してどんなエピソードがあったのでしょうか。わたし、気になります。

地球人奴隷
 気になる人がいたかもしれませんがまた今度。

千早の、政治家嫌いとテレビでの議論に対する感想
 これも伏線のつもりです。言っちゃったら伏線になりませんけど。あまり政治色の強い発言を二次創作というかアイマスのキャラにさせるのは書いていて気分のいいものではない(読者はもっと不快な思いをするでしょうし)という意味合いも込めて千早には、政治に口出ししないキャラになってもらいました。
 もっとも作品の展開として政治方面に触れざるを得ない展開があることは否定できませんが……。
 そういった経緯もありますが、千早の政治家嫌いは他にも理由があるようなないような。

貴音の「私」
 貴音の一人称は「私」と表記してありますがこれは「わたくし」と読みますよ。

ゼネラルリソース社
 あからさまな伏線です。聡い人ならティンときたかもしれませんがエースコンバット3に出てくる超巨大企業だとか。何がしたかったかといいますと今回の二次創作、せっかくスペースオペラで銀河が帝国で連邦でナムコしてるとなるとこれはもうUGSFシリーズにのせるしかないという作者の勝手な思惑。実際のUGSFシリーズとは実質無関係なパラレルUGSFシリーズと思っていただければありがたいです。
 実際アイマスのゲームでもナムコの他のゲームの影がちらほらしているらしいです。作者はアイマスのゲームをやってないにわかですし、ほかのナムコのゲームもやったことないウルトラにわかなのでアレですが。せっかくこの前PS3を買ったことですし2やOFAもやりたいところですな。
 詳しく知りたければUGSFでググるといいと思います。きっと楽しいですよ。これからもUGSFネタは適度に入ってくる予定なので調べておけば、「ふーん」から「おー」って感想くらいにはなる、はずです。

月の女王 金星の女王
 一応金星がこの銀河帝国もとい、小規模太陽系連邦の中心という話はしましたけど、組織図的にはいくつもの星が連邦として一つの国家のような体をなしているというイメージです。それぞれの星には王家がいたりいなかったり。そこは王政か民主主義か社会主義かとかそんな感じの違い。現実世界で言うとEUと欧州諸国みたいな。というよりEUが当初目指していた理想の連合国家組織がイメージに近いです。
 そもそも星一つという超規模が国として機能できているのかという突っ込みはNGで。これ以上、派閥増やすと話に収集つかなくなりそうですし。

 誤字脱字、ご指摘待ってます。


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