仕事と書き溜めでだいぶ遅くなりました。
睡眠不足という事もあり、文章が変だったらすいません。
戦闘以外の日常編て、考えるの難しいねん。
※この世界には霊的な者はいないので、霊力を魔力として扱いますので、ご了承ください。
~あれから数年後~
少年は集落の長老に呼ばれていた。いよいよ一人前としてこの集落を出立する時が来たのだ。
「お前の出立の門出だ。これを持って行きなさい」
そう言うと、長老が差し出したのは、一着の着物であった。
「これは?」
「この着物は、歴代の斬魄刀の所有者が着ていたものと同じ素材で作った御主専用の着物じゃ。この素材は御主の魔力によって形成されておっての、例えいくら着物が損傷しようとも魔力が尽きない限りは元に戻る。それに防御にも使えての、多く魔力をめぐらせればある程度の攻撃などでは御主自身には届かないであろう。それに、一度身につければ、わざわざ着替えずとも、御主の斬魄刀と同じで自身の意思で出すことができ、今着ているものから換装できる代物で、さらには成長と共に着物のサイズも変わっていく物じゃ」
「ありがとうございます。謹んで頂戴します」
そう言うと、少年は早速着物に袖を通してみた。最初は少し大きいくらいであったが、次第にまるで違和感がないくらいに今の体に合っていった。そして念じると、着物は消え、元の私服に戻っていた。
「うむ、どうやら問題はないようじゃ。そうじゃ、ここを出て行ったらどこに向かうつもりじゃ?東北か?京か?九州か?」
「いえ、どれでもありません。私としては、ヨーロッパ方面に行こうと思っています」
「ふむ・・・その理由は」
「私としては、日本だけではなく、世界にも目を向けたいと思っているからです。ヨーロッパにも退魔師やエクソシストはおるでしょうが、日本と比べると魔物が多く、その退魔師の人数と比例していない可能性があります。私ひとり行ったところでどれほどのことも無いのかもしれませんが、それでも助けられる命があるのなら助けに行きたいのです」
「・・・わかった。御主が決めたことじゃ。好きになさい」
「ありがとうございます、長老」
「それはそうと、そろそろ御主の名も決めておいた方がいいじゃないか?もう決めてあるのか?」
「もう決めています。名字は『東雲』(しののめ)にしようと思います」
「ほう。日本の古語で【闇から光へ移行する夜明け前に茜色にそまる空】という意味の言葉じゃないか」
「はい。私は誰かの闇を照らす希望の光になりたいのです」
「うむ、よい名字じゃ。それで名は?」
「名は、『颯』(はやて)です。【風のように、時には強く、時には穏やかに】という意味です」
「『東雲 颯』御主にはこれ以上ない合った名じゃあないか。気にいったぞ。で、いつ出立する?」
「早ければ、今日にでも」
「わかった。移動手段などはこちらで用意しておこう。準備をしなさい」
「はい。では失礼します」
この日、大いなる力を持った人物、「東雲 颯」がヨーロッパに向けて出発した。まだ行ったことのない地で、その身に待ち受けるのは、人々の希望となる光となるのか、はたまた闇に飲み込まれてしまう絶望か、このときは、まだ誰も知らない。
~第一章 完~
この話の後に、オリ主の詳細を投稿したいと思います。