落第騎士と生徒会長の幼なじみ   作:簾木健

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四日連続なんて初めてですね・・・・・

クオリティが維持出来ているか不安ですが・・・・・

今回も楽しんでいただければ嬉しいです。

簾木 健


心配

基本的に伐刀者(ブレイザー)の戦いは読み合いから始まる。なぜなら伐刀者(ブレイザー)は互いに超常の力を持つものたちだからだ。そのため伐刀者(ブレイザー)の戦いは相手の異能を理解しそれにあった対策を立てるために基本的に戦いはまず読み合いということになる。しかしこれは基本であり最善の策ではないと生きる伝説とまで言われる武人は言った。

 

「相手の力量を測るのも力の内。自分より弱き相手に読み合いなどしていたらより強い援軍を呼ばれてしまう。よって相手の力量を一目のうちに見抜く力が伐刀者(ブレイザー)には必要なのだ」

 

これを言った武人こそかの『天陰』玖原鷹丸。そしてその教えは弟子である玖原総司にきちんと受け継がれていた。

 

 

 

 

 

ゆっくりと総司は相手の待つ会場に入っていく。そして相手の対峙した。そして相手の観察をする。

 

「・・・・・弱い」

 

 

総司の第一印象はそれだけだった。

 

「敵と対峙してるのにこっちへの集中力が緩慢だな。まぁ相手がおれっていうのもあるんだろうな」

 

少し前、総司は泡沫から学園での総司の評価を聞かされたのだ。それは

 

「はっきり言って最悪だよ?そうちゃんは臆病者の雑魚だと思われてる」

 

だったのだ。総司自身としてはそう取られても仕方ないかもな。などとその時は思っていたのだが、対峙していまから戦うはずの相手からありありとそんな風に思っているというオーラを出されるとちょっと・・・・・かなりイライラしていた。

 

「・・・・・ここは師匠の教えにしたがうか」

 

総司はそう思いながら固有霊装(デバイス)を展開する。

 

「時間だ、《白和》」

 

そして相手も固有霊装(デバイス)を展開する。それを確認して総司は足に力を籠める。

 

「Let`s go ahead」

 

試合開始の合図・・・・それと同時に総司は跳び出す。相手の目には総司が一切映ってない。なぜなら総司は抜き足を使用したからだ。しかも並みの速度ではない。総司は相手と交叉する際に首を幻想形態で切り裂き相手の背中側で止まった。

 

「終わり・・・・だな」

 

総司は固有霊装(デバイス)をしまい。そのまま控室に帰り始める。審判をしていた教師はその行動に一瞬驚いたが・・・総司を呼び止めることは出来なかった。なぜなら、総司の相手がゆっくりと地面に伏したからだ。

 

「えっ!?」

 

審判が相手を確認するとその相手は完全に気絶していた。

 

「しょ!、勝者!!玖原総司!!!」

 

その声に会場がどよめく。

 

「おい、今の見えたか?」

 

「いや全然見えなかった」

 

「雑魚なんじゃないのか?」

 

「いや、あれを見て雑魚と言えるのかよ・・・・・」

 

「一瞬か」

 

そんな中、その試合を見ながらタバコをふかしているスーツの女性。隣には丈にはあってない着物を身に纏う小柄な女性がいた。

 

「まぁ、総司ちゃんならこれくらいできて当然でしょ」

 

小柄な女性がニヤリ好戦的な笑みを浮かべる。そんな小柄な女性に対しスーツの女性は意地悪く笑った。

 

「なんだ寧々・・・・またあいつと戦ってみたいのか?」

 

「やめてよくーちゃん。もう二度とごめん被りたい」

 

小柄の女性・・・・・世界第三位、《夜叉姫》西京寧々がはぁとため息をつく。

 

「あのお前がそういうとはな・・・・玖原も嫌われたものだな」

 

「別に総司ちゃんのことが嫌いなわけじゃないよ・・・・でも戦うとなったら話が違うの。くーちゃんもあいつの能力知ってるでしょ?」

 

「まぁ確かに、あの能力をあいつが使うのなら厄介な相手はいないな」

 

スーツの女性・・・・新宮寺黒乃も頷き、タバコの灰を落とす。それに寧々が同意し続ける。

 

「それにさっきの抜き足・・・・悔しいけどうちのより練度が高い。本当にすごいやつに育ったよ」

 

この二人は総司が小さい時から良く知っている。黒乃は総司の師である鷹丸と交友があるし、寧々は黒乃と同じ理由以外にも総司の幼なじみの姉弟子にあたるからだ。それゆえに総司がどんな風に強くなってきたかを知っているし総司の能力についても知っている。

 

「・・・・・総司ちゃん出てくるね。楽しみ」

 

「そうだな」

 

そう言って寧々は嬉しそうに笑い、黒乃も微笑みながらタバコの煙を吐き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうちゃん!お疲れさま!」

 

「総司さん。お疲れ様です」

 

「総司君お疲れ様」

 

総司は試合が終わった足で生徒会室に来ていた。生徒会室には生徒会長の刀華と副会長の御禊泡沫、書記の貴徳原カナタがいて、総司を労う。総司はいつも通り生徒会室のソファーに腰かけ、カナタに紅茶を頼む。

 

「ああ。といっても全く疲れるような試合じゃなかったけどな」

 

「開幕速攻で試合時間二秒だものね・・・・もうちょっと試合してあげてもいいんじゃない?」

 

泡沫がハハッと笑う。

 

「いや、な・・・・正直舐められてたから・・・・・・」

 

「そうちゃん?」

 

その声にビクッと総司は背筋を正し声の主の方を向く。声の主は刀華だ。

 

「えっと・・・・なんだ?」

 

「・・・・イライラして突っ込んだとか言わないよね?」

 

「・・・・・・」

 

刀華がそう言ったとき総司は気まずそうに目を逸らす。そんな総司に刀華はハァとため息をついた。

 

「そうちゃん、前にも言ったことあるけど感情的になって突っ込んだらいつか痛い目見るよ?」

 

「いや、そこはな・・・ほら師匠がよく言ってたじゃん。弱いとわかったら速攻で片付けるべきだって」

 

「今日のそうちゃんの相手・・・・3年生でもかなりの実力者のはずだけど?」

 

「えっ?そうなの?あれで?」

 

総司にしてみればはっきり言って弱者だった。本気なんて出すに値しない雑魚というのが総司にとっての印象だったのだ。それを見て刀華はまたため息をつく。

 

「もしかして、こんなことが続くの?」

 

「???」

 

「あの総司さん」

 

刀華の言葉の意味がわからず総司が首を傾げていると横からカナタが紅茶を出しながら話しかけてくる。

 

「なに?」

 

「もうちょっと会長を安心させてから試合に向かってください。今日は総司さんが試合に向かってからずっとソワソワしててただでさえ多いミスが・・・・・・」

 

「わー!!!!!カナちゃんはなんばいいよっと!?」

 

「そうなのか?カナタ悪いな迷惑をかけた」

 

「いえ良いんですよ。そんな会長もかわいかったですから」

 

「~~~~~~!!!!」

 

刀華真っ赤になり机に突っ伏す。その時も大量の書類が舞った。

 

「はぁ・・・・刀華。朝から言ったじゃん今日の相手はそこまで強くないって」

 

総司はやる気こそないが、学園の序列などに興味がないわけではない。よって実力者のことなら大体は把握している。今回の相手は総司自身が知らなかったので実力者ではないと判断しそれを刀華にも伝えて、試合に向かったのだが・・・・・それでは刀華はダメだったようだ。

 

「だって、色んな人に聞いたら・・・・強いって」

 

「そんなもんよりおれのこと信用しろよ」

 

「うう・・・そうちゃんごめん」

 

総司ははぁとため息をつき、ソファーから立ち上がり刀華が座る生徒会長の席に行って机に突っ伏している刀華の頭を撫でる。

 

「たく・・・今度からはちゃんと信用しろよな」

 

「うん・・・・・わかった」

 

刀華は顔を上げ笑う。その笑顔に総司はドキっとして顔を赤める。急に顔を赤らめた総司を不思議そうに刀華は見る。

 

「そうちゃん顔赤いけど大丈夫?体調悪くない?」

 

「だ、だ、大丈夫だから。今は手をあてようとするな!」

 

「ええ!!??それじゃあ、熱があるかわからないよ?」

 

「ないから!!元気だから!!」

 

「でも、さっきよりも赤くなってるし・・・・そうちゃん確認させてください!!」

 

「大丈夫だって!!!!」

 

ドタバタと生徒会室で追いかけ合う2人。その2人を見ながらカナタは微笑ましい笑顔を浮かべ泡沫はため息をついた。

 

「今日も暑いね」




どうだったでしょうか?

話事態は全然進んでない・・・・・

もっと進めていきたい!!戦闘シーン書きたい!!!

今回も感想、批評、評価、募集していますのでよろしくお願いします。


ではまた次回で会いましょう!!


簾木 健

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