落第騎士と生徒会長の幼なじみ   作:簾木健

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忙しくて短くまとまってない・・・自分の文章力の言い訳ですね

今回も楽しんでいただけると嬉しいです!

簾木 健


到着

「そういえば総司先輩」

 

「どうした一輝?」

 

飛行機での移動中一輝はさっき気になったことを聞くことにした。

 

「さっき東堂さんと陣助さんのことをあの人と言っていたのはなぜなんですか?」

 

その質問に総司と刀華は苦笑いを浮かべた。

 

「陣さんは・・・・・なぁ?」

 

「ええ。陣助さんはすごくいい人なんですが・・・・・」

 

「?なにか問題があるんですか?」

 

珠雫の質問に総司は頭を掻いて言った。

 

「かなり優秀なんだ。実力では玖原家でもトップクラスの暗殺者だ。でもな・・・・・」

 

そこで言葉を切り総司はため息をついた。

 

「大事なところ以外ではドジッ子であり、トラブルメーカーなんだよ」

 

「「「「はぁ!?」」」」

 

「そうなんですよね・・・・・」

 

総司の言葉に刀華以外が素っ頓狂な声をあげ、刀華はその言葉に頭を抱えた。

 

「何度森で迷って野宿やら、崖から落ちたり、賊と戦うことになったことか・・・・・」

 

『うわぁぁ!!!!!なんか高度が下がってる!!!』

 

そこで放送に悲痛な声が聞こえてくる。それに刀華と総司以外は顔が青くなる。

 

「とまぁこういうことがいつも起きてな」

 

「「「「いやいや!!!」」」」

 

全員が命の危険を感じる中、総司と刀華は冷静で顔色一つ変えない。

 

「マジでヤバくなったらおれがなんとかするし責任も持つ。だから・・・・」

 

総司はニヤリと笑った。

 

「せいぜい祈っていろよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とまあこういう事がありつつも一向はなんとか無事に九州の上空に辿りついた。

 

『では着陸しますので・・・・・ちょっと揺れるかもしれませんが・・・・・』

 

「全員衝撃に備えろ。かなりデカいのが来るはずだ」

 

総司が陣助の言葉に全員に指示を飛ばす。

 

「大丈夫なんですか?」

 

「まぁ死なんだろ」

 

一輝の震えた声に総司があっさりと返す。また全員が青い顔し刀華は苦笑いを浮かべた。そして全員が衝撃に備えた次の瞬間――――――激しい衝撃が全員を襲った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやー着いた着いた」

 

総司は飛行機を降り真っ先に身体を伸ばす。

 

「うん。良かったよ。本当に・・・・」

 

刀華は安心したように声を漏らす。ただ他の四人はげんなりとしていた。

 

「こんなに揺れた飛行機初めて」

「死にかけた」

「なんであの二人あんなに冷静で居られるんだ・・・・」

「二人ともずぶといわね」

 

これ以上にやばいことに何度も遭ってきている二人にとってはこれくらいのことは許容範囲であり、さして問題ではなかった。

 

「総司坊ちゃん!!!」

 

「陣さん操縦お疲れ様。ありがとうな」

 

「いえいえ!!!!このまま実家に行きますよね?」

 

「ああ。全員実家に泊まるつもりだから。悪いが荷物を運んでもらっていいか?おれを含めあっちのルートで行かないといけないから」

 

「わかりました!!!!では運んでおきますね!!!!!」

 

「みんな出しておくものないか?」

 

総司のその言葉にステラは首を傾げた。確かにいまから実家に向かうというのにわざわざ荷物を取り出すというのは不自然だ。

 

「なにか必要なものあるの?」

 

ただ総司はその問いに当たり前のようにこう返した。

 

「武器とか装備」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっ・・・・ここから入るんですか?」

 

珠雫が驚愕の声を漏らす。なぜならそこは・・

 

「森ね」

 

ステラも驚いた表情だ。空港・・・・飛行機が着陸したところから少し行ったところには、森が広がっていた。

 

「あの滑走路は玖原家が所有しているものでなわざわざ実家の近くに森を切り開いて作ったんだ。んでこの森の中に実家がある」

 

総司が森を指さす。

 

「すごいところにあるわね・・・・」

 

凪の声にも感嘆が混じっている。。

 

「んじゃ入っていくぞ。絶対にはぐれないようにしてくれ。というか勝手に歩いていくなよ?」

 

「えっ?」

 

その忠告の中、ステラはもう森に入りそうになっていた。

 

―――ピーン

 

なにかが切れる音。

 

「ステラ!!」

 

それになにかを感じた一輝がステラをその場から退避させる。するとそれと同時にステラがいた場所にクナイが突き刺さった。

 

「えっ???」

 

「だから迂闊に入るなって言ったんだよ」

 

「なんなんですかこの森・・・・・」

 

珠雫の言葉に総司はそのクナイを抜きながら答える。

 

「この森にはな玖原家が仕掛けた罠が大量にしかけられてるんだ。まぁ簡単に言えば実家に入るための試験みたいなもんだ・・この森を突破できないと実家には辿りつけない。別のルートもあるがそっちは実家で一週間おきに出されるパスワードを知らないと入れないからな・・」

 

「どんな家なんですか・・・・」

 

珠雫がジト目で総司のことを見る。それに総司は苦笑いを浮かべた。

 

「まぁそういう家なんだ。悪いが付き合ってくれ。あとヴァ―ミリオン」

 

「なに?」

 

「一応、おれの実家の森だから木々を燃やすのは禁止だ。だから能力は最小限で頼む」

 

「・・・わかったわ」

 

総司の言葉にステラが頷く。それを確認して総司はもう一度言った。

 

「さて行くぞ。本当に勝手に歩いて行くなよ。この森は広い上にさっきみたいなのが大量にしかけられてるんだからな」

 

その言葉に全員が頷いたのを確認して総司はゆっくりと森に入っていく。それにならって全員が総司の後ろに続くように森に入っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おっ・・・・誰か入ってきた。初めての人かな・・・・って総司兄!?うわっ刀華ちゃんもいるし・・・・」

 

侵入者を確認していた。女の子が声を漏らす。

 

「そういえば、帰ってくるかもって言ってたけど・・・・本当に帰ってくるなんて・・・・これは今日の家は荒れそうだな・・・・そうだ、宗吾さんには連絡入れとかないと・・・・」

 

女の子はげんなりとしながら、総司の父に総司が帰ってきたことをメールで連絡する。

 

「・・・・ただ結構久しぶりだから、しっかり()()してあげるよ。総司兄」

 

そういって女の子の姿はそこから一瞬の内に消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうか。総司が来たか・・・・・」

 

「あら?総司帰ってきたんですか?」

 

男の漏らした声にそこにいた女性が反応する。

 

「ああ。そうみたいだ・・・・・久しぶりだな」

 

「ええ。帰ってくるのは二年ぶりくらいかしら・・・」

 

そう言いながら一口お茶に口を付け女性は立ち上がった。

 

「・・・行くのか?」

 

「ええ。私くらいが相手をしないと総司もやりにくいでしょうし」

 

「・・・・どのみちやり辛いだろう」

 

「ふふ。そこはまぁ親子ですから」

 

男の苦い顔に女性は微笑み一礼して部屋を出て行った。




いかがだったでしょうか?

次回からは森の攻略。そしてちょっとしたバトルを入れていきます!

まぁついに総司の家族も・・・楽しみにしていてくださると嬉しいです!

感想、批評、評価募集していますのでよろしくお願いします!

ではまた次回!!

簾木 健

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