落第騎士と生徒会長の幼なじみ   作:簾木健

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また短くなってしまった!!

しかもあんまりまとまってない・・・・


こんな文ですが今回も楽しんでいただけると嬉しいです!!


簾木 健


離陸

 

「でだな一輝。悪いんだが・・・・・・」

 

総司は少し申し訳なさそうに言った。

 

「玖原に来てくれないか?」

 

「はぁ!?」

 

「いや・・・なんか師匠や父さんが一輝に会ってみたいようでさ・・・・・」

 

総司はそう言いながら一輝にメールを見せる。そこには一輝を連れてくるように書かれていた。

 

「だからさ、悪いけど玖原に来てくれ。旅費とかはこっちでなんとかするからよ・・・・今度の週末でどうだ?黒乃さんにも言って選抜戦もなんとかしてもらうし、その辺は心配しなくていい」

 

「いや・・・こちらも今回の件でお世話になってますし・・・挨拶に行くのは構わないのですが・・・・」

 

そこで一輝は尋ねる。

 

「玖原ってどこにあるんですか?」

 

「九州だ」

 

「「九州!?」」

 

一輝とステラが驚いて声を上げる。

 

「ああ。九州だ。分家じゃなくて本家、実家にだからな。そうだ。刀華お前も一緒に帰らないか?若葉の家にも行くつもりなんだ」

 

「そうなの?うーん・・・でも生徒会の仕事が・・・「その辺は大丈夫だから行ってきなよ」・うた君・・・」

 

そこで泡沫がおれたちのテーブルに向って話しかけてくる。

 

「仕事なら僕らでやっておくから行ってくるといいよ。生徒会に入ってから刀華は帰れてないし、たまには帰ってくるといい。お母さんが倒れたのは去年のことだし、少し僕も心配だから様子を見てきてくれない?」

 

「うた君・・・・本当にいいの?」

 

刀華が尋ねる。それにはカナタが頷いた。

 

「ええ。行ってきてください。会長はこんなことでもないとお休みしませんし、行ってきてください。総司さんも帰省楽しんできてください」

 

「カナちゃん・・・ありがとう」

 

「わかった。楽しんでくるよ」

 

カナタの言葉に刀華が頭を下げ総司は頷く。

 

「で?一輝はどうだ?」

 

「・・・・・わかりました。一緒に行きます」

 

「ああ。悪いが頼む」

 

「ソージさん・・・それって・・・」

 

そこでステラが総司に尋ねる。

 

「アタシもついて行ってもいい?」

 

「うん?ヴァーミリオンもついて来るのか?まぁ構わないが・・・・」

 

総司は少し不安そうな顔をする。それに一輝が首を傾げるが、刀華は何だか納得したような顔をする。

 

「なによ?何か不安なことでもあるの?」

 

「いや・・・ああ・・・・まぁ・・・・いいか。いいぞ」

 

「何か煮え切れないけど・・・いいならいいわ」

 

「まぁ・・・覚悟はしとけよ」

 

「え?ええ」

 

総司の言葉にステラはさらに首を傾げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で?なんで増えてんだよ」

 

次の週末。週末前に行われた選抜戦では総司、刀華、一輝、ステラは勝ち抜くことが出来た。そして迎えた週末。空港にはその四人以外にも何故か二人増えていた。

 

「お兄様とその雌豚を一緒に旅行なんて行かせる訳にはいきませんから。それに今回の件について私からも謝罪がしたかったので」

 

「まぁいいが・・・旅費は出さないぞ?」

 

「構いませんよ。ちゃんと自費で行きます」

 

「ならオッケーだ。それよりそこの男は()()()()だ」

 

総司は珠雫の横に立っている背の高い男を睨む。その身には何故か凄まじいほどの警戒心が滲んでいた。

 

「なんかすごく警戒されてるわね・・・・」

 

その男は苦笑いを浮かべる。

 

「私の名前は有栖院凪。珠雫のルームメイトよ。一応選抜戦では全勝しているわ」

 

「へーー・・・そりゃそうだろうな」

 

総司は何だか納得したように頷いてから、ハァとため息をついた。

 

「ちょっと後で、有栖院には話があるから、あとでちょっと来てくれ」

 

「ええ。わかったわ」

 

それに凪は諦めたように頷いた。

 

「よし、じゃあ九州まで向うぞ。まぁ六人なら余裕で行けるわ」

 

「そういえば総司先輩。どうやって九州まで行くんですか?一応ステラが・・・・・・」

 

「ええ・・・・申し訳ないけど・・・・」

 

恰好は全員制服なのだが、いまステラと一輝は帽子を深くかぶり顔が見えないようにしている。ステラはヴァーミリオン皇国の皇族なのだ。しかもこの間の報道は沈静化したとはいえ、一輝とステラはあれだけメディアに晒されたのだ。しかもその二人が一緒にいるところをこの場で見られる訳にはいかない。総司もそれはわかっているようでああと頷いた。

 

「その辺は大丈夫だ。うちでプライベートジェットを用意してもらったから」

 

「・・・さすがは玖原ですね」

 

一輝がハハッと笑う。ただ刀華は総司のその話を聞いて目を細めた。

 

「そうちゃんその飛行機()()()()()?」

 

その質問に総司は頷いてニヤリと笑った。

 

「大丈夫だ。あの人に頼んだからな」

 

「あの人って・・・・・()()()?」

 

「ああ。()()()だ」

 

「そっか・・・ならそっちは大丈夫だけど、なんかある意味不安だね」

 

刀華はちょっと不安そうな顔をする。

 

「まぁ大丈夫だ。()()()はそういう時は大丈夫だ。うんじゃ行くぞ」

 

そう言って総司は全員を先導して行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おっ!!!!お疲れ様です!!!総司ぼっちゃん!!!!!!」

 

白いプライベートジェットの隣で厳つい坊主頭の中年の男が大声で声をかけてきた。

 

「陣さん悪いね。わざわざ」

 

「いえいえ!!総司ぼっちゃんのためなら安いもんですよ!!!」

 

「ありがとうな。そういえばほら刀華」

 

「陣さん。お久しぶりです」

 

「おお!!刀華ちゃんじゃないですか!!本当に久しぶりですね!!!いや~~別嬪さんになって・・・・」

 

「いえいえ・・・そんなことないですよ」

 

「いや~~本当に別嬪さんになって!!!!もうおれは鼻高々ですよ!!!」

 

「あはは・・・ありがとうございます」

 

陣さんこと・・・・玖原陣助の勢いに終始押されっぱなしの刀華は少しげんなりとしていた。総司はそれを少し笑いながら見ていた。ただ他のメンバーはそれをポカンとしてみていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、この人は玖原陣助。おれとは・・・・どんな関係になるんだっけ?」

 

「そうですね・・・・まぁ分家の二男坊ですし部下になるんじゃないですか?」

 

「だ、そうだ。今回はこの人に飛行機を操縦してもらって九州までいくからしっかり挨拶しとけよ」

 

「「「「よろしくお願いします」」」」

 

総司の言葉に刀華以外が挨拶と自己紹介をしていく。陣助はそれを一人ひとりにこやかに受けていたが、総司と同じで凪のところで目を見開きなにか言おうとしたところで総司に止められたこと以外はなにもなく、全員は荷物を積み込み。飛行機の席に座った。

 

「では離陸しますぜ!!安全のためにシートベルトお願いしやす」

 

その陣助がプライベートジェット内の放送で告げる。それに従い全員がシートベルトを着ける。それから飛行機はゆっくり走りだし段々と速度を上げ、九州に向けて飛び立った。




今回も繋ぎの話になってしまってすみません!!

ですが次回から九州編です!!

総司、刀華の故郷での話になります。ここで様々なことが起こるはずなので皆さん楽しみしていただけると嬉しいです!!

UAが70000を突破しました!!これも応援してくださる皆さんのおかげです!!これからもよろしくお願いします!!

またヒロインの件ですが正直決め切りません!!ですのでもうちょっと書いてみてからきめようと思いますのでのんびりと待っていてください!!

ではまた次回会いましょう!!

簾木 健

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