東方少年呪   作:CAKE

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どうも、CAKEです。
コメントしてくださった方々、本当にありがとうございました!
参考にさせてもらっています。まだまだ未熟な私ですが、これからも温かい目で見守っていただけると幸いです。
さて、ついに来ましたよ。え?何が来たって?
それは本文を読んでください♪ まぁ、予想通りでしょうが(笑)
「いいぞ、もっとやれ」
という方はブリッジしてから本文へお進みください。


EP,7 【ユウと館】

「zzz………」

「「………………」」

 

ユウと霊夢は今、紅魔館の前にいた。

昨日、霊夢がユウに幻想郷のことを知ってほしいと言い、連れて来たのだ。

そして二人は準備を整え、博麗神社を後にし、紅魔館へといざ出発。

歩いていってもいいのだが、疲れる、長い、妖怪が面倒くさいということで飛んでいくことにした。しかしユウは飛ぶことができなかった。

というわけで霊夢がユウを背負い、風圧が掛からないようにゆっくりとしたスピードで飛ぶことにした。こうして紅魔館の門前に到着、そして着地。

そこで二人が目にしたものとは………

 

「ムニャムニャ……」

「「………………」」

 

閉じられた門の前で幸せそうな顔で立ち寝をする、中国チックな女性だった。

 

「はぁ……まったく、こいつも懲りないのね……」

「えっと……霊夢、この人、門番さん……だよね?」

 

霊夢は呆れ、ユウは恐る恐るといった感じで霊夢に質問していた。

すると突然、背後から声が聞こえた。

 

「はい、そうですよ」

 

それに対して霊夢は冷静に対処する。ユウも同じだった。

 

「あら、咲夜。ここの警備、もっと固めた方がいいんじゃない?」

「そうですね、美鈴には厳しく指導をしておきます」

 

そして、霊夢と咲夜はいつも通りの会話をしていた。

 

「あら? この子の名前とかは聞かないの?」

「ええ、先程もう済ませたので」

「済ませた……?」

「それでは、お嬢様がお待ちです。こちらへどうぞ」

 

と言って既に開いてた門をくぐり館の中に歩き始めた。

 

 

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「うわあ……すごい…」

 

それが初めて紅魔館に足を踏み入れたユウの第一声だった。

外見も真っ赤に染まっていた紅魔館。その中はどこを見回してみても赤で塗りつぶされている、そんな感覚がする空間だった。

 

「いつ来ても目が痛くなるわねーここ。どこもかしこも赤だけだし……」

「そうでしょうか。私は綺麗だと思いますが。ユウさんはどうですか?」

「うん……ぼく、ここ好きかも」

「そうですか、ありがとうございます」

 

ユウは目を輝かせながらあちこちを見まわす。

 

「ねぇ、咲夜さん。ここってどれくらい広いの?」

「そうですね……博麗神社の五倍くらいでしょうか」

「わあ!」

 

もう咲夜の名前を知っていたユウが質問し、この館の広さに驚きの声をあげていた。

霊夢はその様子を見て、少し口を綻ばせる。

 

「ここです。お嬢様、お客様を連れて参りました」

 

いつの間にか目的地に到着。ドアの前で咲夜が部屋の中へ声をかけていた。

 

「中に連れて来て頂戴」

「かしこまりました。では二人とも、中へ」

 

霊夢は慣れているからいたって平静。それに比べユウはと言うと……

 

「…………ゴクッ」

 

ガチガチだった。

よほど緊張してるんだろうなぁ、と霊夢と咲夜が心の中でハモったのはここだけの話。

そしてドアが開かれ中にいたのは………

 

「ようこそ紅魔館へ。私はこの紅魔館の主、レミリア・スカーレットよ」

 

外見では十代前半の女の子だった。

それを見たユウはと言うと………

 

「………え?」

「何よその顔は」

 

茫然と言った感じだった。

てっきり、なんだか強そうで、大きくて、オーラがすごい感じの……と考えていたユウにとっては肩透かしをもらった、みたいな感じだった。

 

「………はぁ」

 

そしてそれをくみ取ったレミリアは体の至る所から魔力を放出させる。

 

「……!!」

 

いくら魔力や霊力の類では無知に等しいユウでも、その魔力はしっかりと感じ取った。

そしてユウはこう思う。

 

「(………すごい)」

 

そして、ユウも自己紹介を始めた。

 

「ど、どうも、初めまして! ユウと言います!」

「ええ、初めまして」

 

その間に霊夢がレミリアの方へと近づいていた。

そして霊夢はひそひそ声で話し始めた。

 

〈ねぇ、ユウに能力使ってくれない?〉

〈もうやったわよ。全然見れないわ〉

〈……そう〉

 

その光景にユウは首をかしげる。

するとレミリアはユウに向かって話し始めた。

 

「ユウ、ここにはまだ面白い人たちがいるわよ。会ってみない?」

「うん! 会ってみたい!」

「そう。じゃあ、霊夢はちょっとお話しするから……咲夜、案内して頂戴」

「かしこまりました」

 

そしてユウは咲夜に連れられて部屋を後にした。

その時、咲夜とレミリアはアイコンタクトをとったことに、ユウも霊夢も気付かなかった。

 

「さて、霊夢。どういうことかしら? あの子、全く運命が見えないし、弄れないわよ」

「私はあの子の能力が関係していると考えてるわ。『能力を受け付けない能力』、とかね」

「能力を……受け付けない、ねぇ……」

「ん? どうしたの?」

「なんか、その、何か違うような気がするのよ。何とも言えないけどね」

「……そう」

 

 

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「咲夜さん、ここにはどんな人たちがいるの?」

「そうですねぇ、お嬢様や妹様、パチュリー様、小悪魔、美鈴、妖精メイド、そんなところでしょうかね」

「そんなにいるんだ………すごいや」

「恐縮です。さて、着きましたよ」

「ここにはだれがいるの?」

「妹様、フランドール・スカーレット様です」




はい。如何だったでしょうか。
今すぐにでも「ユウ逃げて!超逃げて!」とか聞こえてきそうですね。
いやいや、そんなことにはならないかもしれませんよ?希望を持って逝きましょう。
アットカンジマチガエタ。
それでは、また次回もお楽しみに。

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