東方少年呪   作:CAKE

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はい、どうも。CAKEです。
今回はTHE・日常です。のんびりって本当にいいね。
本当にいいよね、友達って。(←ボッチ)
いつもは2000字越えを目安に気合を入れて書いているのですが、足りてるでしょうか……?
もう少し多くしてほしい、もっと表現を細かくしてほしい、友達がほしい、といった事があれば感想でしてください。できる限り要望に応えられるようにします。
「いいぞ、もっとやれ」
という方は友達と話してから本文へお進みください。


幻想郷最大異変の始まり
EP,15 【ユウと友達】


「(えっと………ここら辺だったはず……)」

 

ユウは現在、博麗神社の裏にある森を歩いていた。

木漏れ日が辺りを照らし、緑と光の調和が幻想的な空間を生み出している。

その中をユウは護身用のお札(妖怪に襲われて以来必ず携帯している)を持ち、1人とある場所を目指している。

 

3日前、紅魔館での宴会で無事フランと仲直りした後、仲良く2人で遊んでいた。

といっても、2人とも余り室内ゲームを知らないので、ババ抜きぐらいしかできなかった。しかし、2人にとってそれはとても楽しい、かけがえのない時間だった。

しばらくして咲夜が部屋にきて、フランが無理を言って彼女もババ抜きに巻き込まれた。

そして宴会がお開きとなり、紅魔館をあとにした。

神社に帰って霊夢にユウが気絶する原因を作った液体の名前を聞き、何それ怖い、とユウは禁酒を心に決めた。

 

そして今ユウが歩いている理由はというと、ある約束を果たすためだった。

目指すはあの湖。出発前はキビキビ歩いてペースを落とさなかったユウだが………

 

「……そろそろ休憩しよっかな」

 

流石に限界が来ていた。

ユウが目指している湖、通称『霧の湖』は紅魔館の前に広がる大きな湖である。

実はそこは博麗神社から約20km。ユウが湖にたどり着くには遠すぎた。

一旦近くの木に腰を下ろし、一息つく。

霊夢のお弁当も食べてしまおうかとも考えたが、まだ昼時でもないのでやめておく。

目を閉じて休憩していると、何処かから声が聞こえた。

 

「………ぉ〜〜い」

「…え?この声って……」

 

そして声の主が現れた。

黒を基調としたマントに白と緑の服。そして何よりも目立つのが頭から生えた虫のような触覚である。

 

「リグル?」

「あー、やっぱりズレてたか〜」

 

声の主の正体、リグル・ナイトバグが現れる。

リグルは蛍の妖怪であり、蟲の妖怪の中でのトップの妖怪だ。

蛍ということから夜行性であり、昼は余り得意ではなく、余り外には出たがらない。

しかし、彼女の友達である、チルノなどの他の妖怪と遊んでいるうちに、全くとは言えないものの、昼間でも平気になっていた。

 

「ごめんね? チルノちゃんがちゃんと場所伝えてなくて……」

「え? こっちじゃないの?」

「うん。ちょっとだけだけど、このまま行くとこのまま森を出ちゃうんだ」

「うそ⁉︎」

 

実は今ユウがいる場所は博麗神社から19km離れた地点。

もう直ぐなのだ。しかし、場所が曖昧だった為に出発する方向が微妙にズレる。

このまま行くと10km先で森を抜けてしまうのだ。

 

「集合場所はこっちだよ、ついて来てっ」

「う、うん」

 

そして2人は同じ方向に歩き始める。

すると突然、ユウの前を歩いていたリグルが振り返る。

 

「ねぇ、この森、結構迷いやすくない?」

「うん、そうなんだよね。何度か迷いかけちゃったし」

「だよね……あ、だったら!」

 

リグルは指を口に当て、綺麗な口笛を吹く。

すると、一匹の蟲がやってきた。

大きさは約1cmで、その背中は丸っこく、赤と黒が斑点状に描かれていた。

そう、テントウムシだ。そのテントウムシはユウの肩に止まる。

 

「もし分からないことがあったらさ、そのアク君に聞いてみてよ」

「アク君?」

「うん! 赤と黒の一文字目をとって、アク君。」

 

ユウは肩に止まるアクを見つめる。アクはこちらをじっと見つめ動かない。

ユウはよろしく、と言い笑いかける。

すると、アクは小さく飛び、ユウの髪の毛に潜り込む。

 

「ふふ、ユウの事気に入ったみたいだね」

「そうなのかな?」

「そうだよ」

 

そう言いながらユウは頭に神経を集中させてみる。

何やらモゾモゾ動くものの感覚があった。恐らくアクだろう。

少しくすぐったくて、ユウは小さく笑った。

 

「おっそーーーい!」

 

突然、前方から元気な声が聞こえる。

 

「もー、チルノちゃん、ちゃんと場所教えたのー?」

「もちろん! 教えた………はず」

 

そこには、ユウの友達達がいた。

こうして会うのは、永遠亭でお見舞いにきてくれた時以来である。

ミスティア、チルノ、大妖精、そして……

 

「そーなのかー」

 

あの時は居なかったが、ルーミアもそこにいた。

 

「みんな! 久しぶり!」

「久しぶり、ユウ」

「元気になったんだね!」

 

ミスティア、大妖精が笑顔で迎える。

ユウはそれがとても嬉しくて、笑顔で彼女達のところへと走った。

 

「あ、待ってよユウ!」

 

リグルもユウを追いかける。

そして彼らは、一緒に遊ぶという約束を果たすべく、鬼ごっこの鬼をじゃんけんで決め始めるのだった。

 

 

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「あー、楽しかった〜」

 

遊び終えたあと、ユウは相棒も連れて神社へと帰っていた。

その相棒というのが……

 

「アク、博麗神社ってこっちであってるっけ?」

 

ユウが呼びかけると、ユウは頭の右側がムズムズする感じがした。

それが意味するのは……『YES』

 

「そっか、ありがと、アク」

 

そうして無事に神社へと帰ってきた時には辺りは薄暗かった。

そしてユウを見つけた霊夢は『遅い』『汚い』よって『危ない』と、相当お冠だった。

 

「(今度から早めに帰るようにしよう)」

 

ユウは、禁酒を心に決めた時のように、その事を心に刻んだのだった。




はい、いかがだったでしょうか。
こういうの(のんびり)もいいと思うんだ。僕は。
さて、後書きと言っても何を書けばいいのやら。毎回毎回悩んで書いています。
次回の後書きにはユウのプロフィールでも書こうかしら。
ではでは、また次回会いましょう。

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