カゲロウ・ストラトス   作:人類種の天敵

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お久しぶりです!天敵です!長かった!!やっとあのクソアマをぶちのめすぜええええ!!ヒャッハーーーーーー!!!って言うのが次話。まあ、今回の話も多分楽しんでいただけると思います。多分ね


kagero eyes

一週間まで割愛

 

「……タローく………ローくん……」

 

「ん………」

 

ゆさゆさと誰かに身体を揺すられて名前を呼ばれる。一体誰だよ……俺は眠いんだ…寝かせろよ……

 

「シンタロー……シンタローくん…シンタローくん!」

 

う……なんだ?…朝か………

 

「くぁ……ふぁーあ………」

 

「やっと起きたわね、シンタローくん」

 

「あぁ、変態か……」

 

「その呼び方はちょっと不名誉なんだけど?」

 

「じゃあ一週間前にであんな格好してんじゃ……ブッ!!!!」

 

楯無という名の同居人に毛布を剥ぎ取られたため、文句を言ってやろうと思って顔を上げると、剥ぎ取った毛布で肌の露わな胸などを隠す楯無が目の前に………いた

 

「バッ!!?な、ななな、何やってんだお前は!?へ、変態だ!!」

 

ひええええ!?と情けない悲鳴をあげながら両手で顔を隠す。ただ、指の間が少し開いているのはご愛嬌

 

「えー?そんな事言ったって、昨日のシンタロー君が」

 

「は、はあ!?俺!?」

 

「ええ、シンタローくんって、結構……その、乱暴さんなのね」

 

ポッた顔を染めて頬を手で覆い隠す楯無に、俺は冷や汗がダラダラと零れ落ち、オロオロとする

 

(やべえやべえやべえやべえやべえやべえやべえやべえやべえやべえやべえやべえやべえやべえやべえやべえやべえ!!??)

 

何がやべえかっていうとこれがエネにばれる事。それの何がやべえかっていうとあいつは必ずアヤノに言っちまう可能性が高いって事

 

(え、えええ、エネは!!?)

 

キョロキョロと顔を回すがエネは何処にもいない。ホッと一安心する、が

 

『ごっしゅじーんwwwwwみんなのアイドルエネちゃんはここですよーーー!!!』

 

「んなっ!!?えええ!エネェ!?」

 

「ふふふ、エネちゃん大成功ね」

 

見ると楯無の手に、録画モードの俺の携帯が握られていた

 

「お、お前ら……」

 

『あ!おはようございますご主人ww』

 

「おはようシンタローくん」

 

よく見ると楯無は裸エプロンだった。何だ。裸エプロンか、裸エプロンならだいじょう

 

「な、わけねえだろっ!バカか!?お前は!」

 

「む、し、シンタローくんの頭脳だったら周りの子みんなバカに見えちゃうかもしれないけど」

 

唇を尖らせて不平不満を吐き散らす楯無に怒る気力も湧かない

 

「俺は今現在のお前の格好を言ってんだよ………はぁ」

 

頭を押さえて軽くため息をつく。今の時間は……まだ5時じゃねえか……

 

「もう少し寝かせろよ………」

 

「ダメよシンタロー君。少しふざけちゃったとはいえ目は覚めたでしょ?ほら、今日はシンタロー君が使う専用武器の受け取りの日で、その後織斑君とオルコットさんとの試合なんだから」

 

「試合……?…あぁ……あったな……そんなのが……」

 

一夏とオルコットが勝手に俺を巻き込んだ奴だろ?……面倒くせえな……

 

「ほら!先方はもうIS学園に着いてるんだから、支度して!シンタロー君」

 

『あ!そうでしたご主人。実は今回ダメ人間が作った専用武器を持ってきてるのに妹さんも付いてきてるので早めに行かないと』

 

「ちくしよおおおおおおおお!!!」

 

ガバッと毛布を剥ぎ取って支度をする。モモの奴がIS学園に来てる?あいつ、今でも偶に能力が暴走するからな……

 

『あ!あとアヤry』

 

「アヤノおおおおおおおおおおおあおおおおおおお!!!!!」

 

制服に着替えてドアを開けて一目散に受け取り先のアリーナへ突っ走る。待ってろ!アヤノ!今行くぞっ☆

 

「は、早………」

 

『はぁー、ご主人はぁ相変わらずアヤノちゃんラブですねぇ……かいちょーさんも行きましょーか』

 

「そうね、エネちゃん」

 

 

 

 

 

アリーナ

 

「あら?」

 

『どうしたんですかぁ?かいちょーさん』

 

アリーナの入り口で立ち止まり、キョロキョロと辺りを見回す楯無

 

「先に行ったはずのシンタロー君がいないんだけど……?」

 

もしかして誰かに襲われた?不穏な気配を予感した楯無をよそに

 

『なるほど!これは事件ですね!!』

 

自重しない電子体ははしゃぎまくる

 

「え、エネちゃん?」

 

『ふむ、ふむふむ。まずはじめにご主人がここに来ていない要因を整理しましょう!』

 

携帯画面では探偵の格好をしたエネが電脳世界を歩き回っていた

 

『要因1、ご主人がここへ至るまでの道を知らない。これはご主人の記憶力……目の能力を考えればありえませんね。続いて要因2、アヤノちゃん(笑)と何処かへ逢いびき……ブフッ………これもあのアヤノちゃんだからありえないとして……最後の要因3』

 

ううむ、とエネが顎に手をやる

 

『元ニートのご主人の体力がなさすぎてここに来るまでに力尽きている。まあ、これですかねぇ……』

 

「え?ここに来るまでに?そんな……」

 

ありえないと言おうとする楯無の後ろで誰かがザッとアリーナに入ってきたようだ

 

「お、お前ら……ぜぇ…ぜぇ……は、速えじゃねえか……ぜぇぜぇ」

 

!!?ーー衝撃を受けた楯無と腹を抱えて電脳世界を転がりまくるエネ。彼女たちの目の前にいたのは、アリーナにたどり着く道中で体力が尽きてコーラを飲んだ挙句、アリーナ入り口のトイレで先ほどまでゲロっていたシンタローである

 

「し、シンタロー君?」

 

「お、おう……ぜぇぜぇ……で?あ、アヤノは……何処だ?……ぜぇぜぇ」

 

『アヤノちゃんwでしたらアリーナの真ん中ですよ!ご主人wwww』

 

シンタローが顔を上げれば、アリーナの真ん中、コンテナにISのコンソールを接続してPCで尋常じゃないスピードでカタカタとキーボードを叩く男の隣、赤いマフラーを首にかけry

 

「アヤノおおおおおおおおおおおあおおお!!!」

 

「シンタロー君!!?」

 

先程までげっそりした顔でよろよろと歩いていたシンタローの目がカッと見開き雄叫びを上げて赤いマフラーをした黒髪少女の元へ駆け出した

 

「あ、アヤノ!」

 

「!」

 

シンタローが声をかけると、今までPCこ画面を覗いていた少女がパッと顔を上げ、シンタローの顔を見てニコッと笑う

 

「シンタローっ!」

 

「アヤノ!」

 

そして二人共抱きつくかと思われたが……

 

「ほんっとに…久し振りだねぇ、シンタロー」

 

「?……アヤノ、能力を使ってんのか?目が赤く………」

 

「うふ、ぷぷぷ………やあ!シンタロー君!ひっさしぶり〜」

 

ぐにゃぁ、とシンタローの視界からアヤノの姿が変わっていく

 

「なっ、お、お前……!」

 

そして赤いマフラーをたなびかせる黒髪の少女は、いつの間にか。猫のように大きなつり目と、人を食ったようなニヤリという顔で嗤う、黒いパーカーを羽織った少年に変わっていた

 

「カノっ!!」

 

「俺もいるぞ、シンタロー」

 

「私もだよ!お兄ちゃん」

 

今度は何もない空間から突如二人の女性が現れた

 

「キドに…それにモモ!それによく見ればアヤノの親父さんもいるじゃねえか……」

 

PCを尋常じゃないスピードでキーボードを叩いてるのはアヤノの親父さん。楯山研次朗だった。てかキーボード叩くスピード速えぇ

 

「って、お前ら何でここに来たんだよ?」

 

「んー?いやぁ、久々にシンタロー君に会えることだし?」

 

「ついでだからな。メカクシ団の団長として団員がちゃんとやってるのを見とかないとな……それと、セトはバイトだ。マリーは家で母さんとお留守番……姉さんは…まあ、あとで分かるだろ」

 

フフンと得意げな顔のキドにアリーナを興味深そうに見渡すモモ。俺を見てニヤニヤしているカノ

 

「はぁ、それで?それが俺の専用武器か?」

 

「あぁ、父さん」

 

「キードっ、父さんは今集中してるから話しかけても意味ないよ〜」

 

試しにカノがPCとアヤノの親父さんの間を手をスカスカさせても何の反応もしない

 

「……そうだったな。シンタロー、試合は何時からだ」

 

「いや、わかんねえけど……見てくのか?」

 

「ん、姉さんにも報告しようと思って…な、頑張れよシンタロー」

 

「了解だ、団長」

 

「お兄ちゃん!頑張ってね!応援してるから!」

 

「いや、お前が応援すると周りが騒ぐからほどほどにしとけよ?」

 

最悪試合中止もあるからな

 

「え?大丈夫だよ?お兄ちゃん」

 

「はあ?お前は目を奪うが……」

 

わいのわいのと話し合いをする。そういえば楯無からはどう見えてるんだろうか?

 

「………………」

 

「ああ、それと、姉さんが頑張ってね。と」

 

「僕たちも応援してるからね頑張ってね〜シンタロー君」

 

「お、お「……しゃぁぁぁぁ!!終わったぁぉぁぁぁ!!!」」

 

PCから顔を上げたアヤノの親父さんが雄叫びを上げた

 

「お疲れ父さん」

 

キドが冷えたドリンクを親父さんのおでこに当てる

 

「おう、ありがとな。つぼみ……っと、シンタロー。これがお前の専用武器だ……使い方は貴音が知ってる……」

 

「父さん、シンタロー君には後からエネちゃんが言うとして少し休んだほうがいいんじゃないの?」

 

「おお、そうだな……ちょ、ちょこっと保健室で休ませて貰うぜ……」

 

よろよろと立ち上がった親父さんを、IS学園指定の制服を着たIS学園女生徒が手を引っ張っていく

 

「おい、カノ!……仕方ない。俺たちは保健室で父さんを休ませて、試合が始まってから目を隠すを使って見に行くからな」

 

「分かった…じゃあ、また」

 

「ああ、行くぞ、キサラギ」

 

「あ!はい!団長さん!」

 

アリーナを出て保健室へと向かうご一行の後ろを見送り、俺は今更ながらこう思った

 

「……モモの奴。学校はどうしたんだ?」

 

あと、あいつとキドも何故かIS学園の服装をしてたな……何でだ?

 

「シンタロー君!私とエネちゃんが話してた時、一体誰と喋ってたの?」

 

「ああ…楯無武器についてな……エネはいるか?」

 

「ええ、エネちゃんならここに」

 

『ごっしゅじ〜ん!アヤノちゃんwには会えましたー?ブフッ…』

 

分かった。こいつ完璧確信犯だな

 

「はぁ、とりあえずこいつの名称と使いかたを教えろ。楯無、ここは何分ぐらい使える?」

 

『了解です!ご主人』

 

一夏とオルコットとやるとしても少しでも使いこなしとかねえとな

 

「ええと、今が5時40分だから、1時間ぐらいやってても大丈夫よ」

 

よし、と呟くと目の前にホログラムの画面が飛び出てNo.0から9までの武器の名称とスペックが詳細にわかる

 

「…!………これは」

 

『はい!ご主人。これが今回のご主人の切り札とも言える専用武器』

 

そこには相手のハイパーセンサーを惑わして使用者及び使用兵器の存在を消すことができるものや、相手のISコアネットワークにハック…もといアクセスして相手の思考を読み取るもの。さらにじぶんの思い描くモノへ姿を変えることができる兵器まであった

 

「これ、控えめに言ってチートじゃねえか?」

 

『ですよねぇ……変な所で張り切るんですよねぇ、あのクズ人間』

 

「それの名前は何ていうの?シンタロー君」

 

ヒョイっと顔を覗かせた楯無へ俺とエネは声を合わせてこの兵器の名前を言った

 

 

「それぞれがNo.0から9までのある能力を使う目のチカラ」

 

『その名前は……』

 

「『ーーーカゲロウアイズ』」

 

「よし、大体こいつの事も分かったことだ。練習するぞ、エネ」

 

赤いISスーツに着替えて今回使用するIS、ラファール・リヴァイブを起動する

 

『はい!ご主人!あの金髪縦ロールのイギリス女をボッコボコにしてやりましょう!!!!』

 




フフーフ。って事でキドとモモが……フフーフ。セトがバイトね……うん!バイト大事よ、本当に(意味深)っつーわけで次話で!本当に次話でオルコットフルボッ……セシリア戦となります。楽しみにしてね!

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