カゲロウ・ストラトス   作:人類種の天敵

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どうも初めまして人類種の天敵と言います(・ω・)
今回は天敵が大好きなガゲプロってそう言えば無えな、って事で書いちゃいました。後悔はしないと思う……
アニメの最後でアヤノ達の両親であるケンジロウとアヤカはカゲロウデイズに留まりますが、この作品ではカゲロウデイズを抜け出してます。そうしないと作品的に成り立たないので………ご了承下さい


ひとりぼっちのIS学園

「さよなら、なんだよね、これで」 

 

「また忘れちゃったりしないでしょうね?」 

 

「大丈夫だよ。こんな話、きっと忘れないよ」 

 

「どうだろうね。明日になったらすっかり忘れちゃってたりして」 

 

「良いんじゃないすか?もっと楽しい日々が来るなら」 

 

「でも、また何処かで逢うんでしょ?」 

 

「もちろんそのつもりだ。じゃあ、そろそろ帰ろうか」

 

「あぁ、それじゃあ、また」

 

 

 

 

 

 

カゲロウデイズ

 

ある夏の出来事。俺は、いや俺たちメカクシ団は「カゲロウデイズ」という永遠に終わらない世界に囚われたそれぞれの大切な人を助ける為に「目が冴える」蛇を倒し、そしてコノハは、先輩の……遙先輩の願いを叶える為に、「目が冴える蛇」と共にヒヨリという少女の命の代わりになった

……あの夏の出来事が。子供達の作戦が終わったあとも、俺の目には「目に焼き付ける」能力も、蛇も残っている。昔と同じで見たものは全て忘れないし、他の奴も、例えばエネこと榎本貴音も時々俺のパソコンに侵入してはやりたい放題しやがる。初めて俺のパソコン画面からあいつと出会った時からずっと悩みの種だ

 

アヤノとはカゲロウデイズ攻略作戦後、俺たちは…つ、付き合う事に……なった。きっかけはエネがアヤノにバラした俺の秘密ファイルの中の画像だ……じ、実はアレの中にあったのは。本当はエロ画像じゃなくて俺が今まで撮ったアヤノの写真だ。後は…メカクシ団全員の目の前で覚悟を決めてアヤノに告白した。アヤノはいつもニコニコと笑っていて、時々変な奴と思っていたが、「好きだ、付き合ってくれ」と言った瞬間。顔を真っ赤にさせた時は俺の方もドキッとしてしまった

 

あれからカノとアヤノの親父さんの妨害には手を焼いているが、アヤノがいなくなった夏から、またアヤノの笑顔を見れることになったからあまり気にならない。それに度がすぎるとキドが勝手に2人を連れて行くからな、流石メカクシ団の団長だ

それからはアヤノが俺の「自宅警備員矯正」って言って2人でデートしてる。その年のクリスマスでは2人でイブを迎えるはずだった………なのに

 

 

 

「うわ!シンタロー君マジでIS動かしちゃったねぇ……」

 

「おいおい、マジかよシンタロー。お前女だったのか?」

 

『うわぁ、ご主人キモいですね』

 

「お兄ちゃんが……女だったなんて」

 

「んなわけねーだろぉぉぉ!!??一体何がどうなってんだ!?」

 

事の次第はこうだ。アヤノの誕生日パーティーでアヤノとイチャイチャする気だったのにテレビで藍越学園試験場と間違えてIS学園試験会場に迷った中学生がうっかりISに触れて起動させた。とかいう漫画みたいな話が流れた際。カノとアヤノの親父さんが

「シンタロー君なら動かせるんじゃない?」

「おう、此処に昔ある縁で作ったISのプロトタイプがあるから触ってみろ」

と無理やり触らせた挙句、本当に動かしちまったんだ

 

「んー、でもシンタロー君がISを動かしちゃうなんてねえ……あ!良いこと思いついた……ね、お父さん」

 

「ん?なんだ?修哉」

 

「シンタロー君が偶然とはいえISを動かしちゃったからねえ……お姉ちゃんには悪いけど、IS学園に保護してもらわなくちゃね?」

 

ん?何言ってんだ?カノ?

 

「……おお!それもそうだな。万が一シンタローがどっかの国に誘拐でもされたらかなわんからな」

 

あ?それって……?

 

「「よし!IS学園に保護してもらおう♪」」

 

「ん、んなぁ!?な、何言ってんだよ!?カノ!親父さん!!」

 

「うるせえ!!俺をお義父さんなんて呼ぶんじゃねぇええええ!!!」

 

「誰も言ってねえええええ!!!??お、おいエネ!団長!モモ!」

 

『自宅警備員(笑)のご主人にとって良い環境じゃないですかぁ?wwwじゅ、18歳のニートが高校生活w』

 

「お兄ちゃん……あ、お姉ちゃんって言った方がいいかな?シンタロー…お姉ちゃん?」

 

「俺は男だぁぁぁ!!!」

 

「だがシンタロー。確かにカノと父さんの言ってることも一理あるぞ」

 

「う………」

 

「さっき撮った写真が政府にバレれば直ぐに各国がお前を攫いに来るかもしれん。ならIS学園に入学した方が良いんじゃないか?さっきテレビであったISを動かした奴もIS学園に入学するらしいしな」

 

「う………」

 

ガクッと肩を落とすと心配そうに俺を見るアヤノと目が会う

 

「シンタロー……」

 

「アヤノ……俺は……」

 

俺はもうお前のそばを離れたくない…

 

「俺はIS学園には行かなry」

 

「それも良いが攫われた時は覚悟しろよ?ISの人体実験か、女権団なら始末されるからな」

 

「…………」

 

い、いやいや。か、考えてみろシンタロー……あ、IS学園にいるのは「男は女の下僕」とかそんな奴らばっかだぞ!?そ、それに

 

「シンタロー………」

 

アヤノを置いていけるかよ………

 

「シンタロー……私なら大丈夫だから」

 

「………は、はあ?何言ってんだよ」

 

「シンタロー…」

 

「………分かったよ、たく」

 

アヤノの真剣な表情にため息をついて頭を掻く

 

「IS学園に入学する」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「地獄だ……帰りてえ……」

 

『今更何言ってるんですかぁ?ご主人!』

 

「うるせえよてかなんでおま……あんたエネになってんだよ」

 

『そりゃご主人のこんな面白いの間近で見ないわけにはいかないじゃないですか!』

 

「「はぁ………」」

 

今誰かと溜息がシンクロしたような感じがしたな……

 

『それよりご主人の担任。織斑千冬って人らしいですよ』

 

「織斑?あぁ確かブレードで世界一になったっていう奴か?」

 

『はい!ご主人と違って生身でも滅茶苦茶強いらしいですよ!しかも出席簿で叩かれるために入学する程痛くてハマるらしいですよ!ご主人試しに一発叩かれて下さいよぉ!』

 

「ふざけんなよ……てか視線が………帰りてえ……」

 

四方から視線が刺さる…めっちゃ怖い……アヤノ……帰りてえ……

 

『なら織斑千冬の試合ビデオでも見ますかー?幾分か気は紛れると思いますが?』

 

「そうだな、じゃあ決勝戦の奴を見せてくれよ」

 

♡数分後♡

 

「なんだよこれ……零落白夜?一撃でシールドエネルギー0とかチートすぎるだろ……」

 

『まあその代わり自分のエネルギーも減るらしいですけどね』

 

「『まあ勝てる相手だな(ですね)』」

 

まずブレード一本とかバカだろ。遠距離から撃っとけばその内勝てるだろ。なんでこんな奴が一位なんだ?

 

「相手も相手だな、ブレード一本なんだから距離を作れば間合いに詰められないだろ」

 

『まあ余程の射撃精度が無いと距離を作りながら当てられないんじゃないですか?』

 

「……そうなのか?」

 

『知りませんけどねっ!』

 

うぜえこいつ

 

ガラッ

 

『あ、誰か来ましたよご主じ………ん』

 

「な……なんだあれ………子供……?」

 

扉から入ってきたのはどう見ても体の比率があっていない少女。どうあっていないのかは、身長が小さいくせに胸がでかい

 

『妹さんみたいですね!』

 

「こっちの方が大きいけどな」

 

「はい、みなさんおはようございます。そしてIS学園にご入学おめでとうございます。私は副教科担任の山田まやです。よろしくお願いしますね!」

 

しーーん

 

「誰も反応しないな」

 

『しませんね』

 

「……え、えーと……で、では自己紹介にしましょうか!まずはこちらの席からお願いします」

 

「……自己紹介に逃げたな」

 

『ですね』

 

「はいはーい!私は相川清香です!部活動はハンドボール部!宜しく!」

 

『あ、そう言えば知ってました?ご主人。この学校、部活動もしくは生徒会に入らないといけないらしいですよ?』

 

「うげ、マジかよ……」

 

『ご主人体力ないですもんね!』

 

「はぁ………まあ、射撃だったらお前より上手いけどな」

 

『はぁ?何言ってるんですかご主人?またやります?』

 

「ああ、いいぜ……ゾンビ物以外でな」

 

「はい!それでは次は「お」の織斑君!織斑君お願いします!」

 

『あ、来ましたよご主人。もう1人の男の子』

 

クラス中の視線が前の席の織斑に向く、ああ、幾分か楽になった。ナイスだ織斑

 

「人懐こそうな奴だな、どっかの捻くれ者と違って」

 

『どっかのニートと違って爽やかで健康そうですねっ!』

 

「『あ?』」

 

「織斑君!!」

 

「ん?」

 

『あれ?まだ自己紹介してなかったんですかね?』

 

「みたいだな」

 

前を向くと「は、はい!」と慌てて織斑が席を立った

 

「う……織斑一夏です。え、えぇーと……」

 

『あ、やっぱりご主人と同類ですかね』

 

「うるせーよ、ほら見ろ。周りの視線に負けず深呼吸してるじゃねえか」

 

指をさすと織斑がすぅ、と深呼吸しているのが見える。頑張れ織むry

 

「以上です!!」

 

がたたーん!!!

 

あまりの展開に思わず机から転げ落ちてしまった

 

「あ……つつ……」

 

『ご主人!ナイスズッコケです!!』

 

「うるせえ!……たく「すぱーん!!」ん?」

 

「痛っ!!?げ、げえ!?関羽!!??」

 

「三国志最強の英雄が来たらしいぞエネ」

 

『どうします?逃げたほうがいいんじゃないですかね?ご主人瞬殺されますよ』

 

「誰が三国志の英雄か、馬鹿者」

 

織斑の頭を叩いたらしき出席簿が煙を立てていた

 

「……………」

 

『ご主人試しに一発』

 

「ぜぜぜぜ、ぜ、絶対嫌だぞ!?」

 

あんな出席簿喰らったら最近まで自宅警備員だったニートの俺は死んじまうに決まってんだろ!?

 

「もう良い……おい、如月。お前がこの馬鹿者の代わりに自己紹介というものを教えてやれ」

 

「は、はひぃ…!?」

 

関羽(仮)から低い声と共に呼びかけられた為に俺のガラスのハートは震えまくり、ビクッと立ち上がった為に椅子がガタンと倒れるわ、声は上ずって裏声が出るわ。恥ずかしい

 

『ご……ご主人……す、少しは…落ち着いて……ぷふふ(震)』

 

「わ、笑ってんじゃねえよ……」

 

震える声で自己紹介をしようとすると、クラス中の視線が今度は俺に向く

 

(う………モモの能力を使ってるみたいだ……)

 

俺の妹、モモは「目を奪う」という能力を持っていて、これは自身の身の回りのものに注目を集める能力だ。あいつはこれを無意識に使っていて、今ではアイドルをやっている

 

「よ、よぉし…い、いくぞ……?」

 

『はい!ご主人!録音OKです!』

 

「き、ききき、如月ししん、しん、シンタロろろろ。じゅ、じゅじゅう、18歳。こ、こここここれから、よ、宜しく……」

 

『ブフッ!!!!ご、ご主人……』

 

「如月………」

 

「ひ、ひぃぃ!!??す、すみません!」

 

『〜〜〜〜〜っ!!!!ゴホッゴホ!!?(声にならない笑い声)』

 

「………もう良い、座れ如月」

 

ため息をつきながら関羽(仮)が言ったので席に座る

 

『ご……ごしゅ……ご主人……ば、バッチリ…録音しま…した……(震)』

 

「帰りてえよぉ……アヤノぉぉ……(泣)」

 




はい、という訳で一話でしたが、どうでしたか?主に口調が。天敵は全巻読んでるのですが……オカシイと思った方はその都度指摘して下さいf^_^;)この小説はアニメのオリ展開エンド後なのですが……これを書くにあたって12話全部見たんですけどやっぱり12話って少ないなと思いました。まあ、たった6話で天敵を泣かすポケ戦もあるのですが……

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