最近暑さのせいかダルさのせいかかなり遅筆になってます。
何かやる気が出るいい方法ないでしょうか?
この話も3日ぐらいかけて書いたものです。
なんか愚痴みたいになってしまいすみません。遅ればせながら本編どうぞ。
「UNO!」
手札が1枚になったので宣言しながらカードを出す。僕らは今、避暑地としても有名な卯月高原へと向かっている……僕らように用意された高級バスで。高橋先生に言われたとおりに待っていると大きなバスが来てビックリしたよ。しかも中に入ったらジュースとお菓子が備え付けられていて、シャンデリアまで設置されている。卯月高原までは交通事情が良くっても4時間かかり暇だったので持ってきたUNOを男子組でやっていて、女子組は隣のテーブルでトランプをしている。
「くそっ、ドロー4。色は赤だ。」
「スキップじゃ。」
「…………助かった。」
「赤のドロー2だ。残念だったな明久。それとUNO。」
一輝、秀吉、雄二がカードを出していき僕の手番に戻る。あがるために手札は数字しか残してないので僕は6枚のカードを山札から取る。
「ワイルド! 色は緑!」
さっき引いたカードの中からワイルドカードを出して色を変える。色を変えれば雄二も簡単には上がれないだろう。
「緑の3。」
「くっ、ないのじゃ。……緑の9じゃ」
手札が少なかった秀吉は山札から数枚とってからカードを出す。
「…………2。」
地味にスキップやリバースで飛ばされていた康太が多めの手札からカードを出す。
「フッ……青の2。あがりだ。」
雄二はニヤリと笑ってから最後のカードを出す。
「…………他のカードを出すべきだったか……」
康太は手札をテーブルに置きながら言う。見ると緑の他の数字や赤の9などがあった。
「雄二以外の順位は2番がオレで3番が秀吉、4番がアキで康太がビリか。よし、もうひと勝負しようぜ。」
一輝は僕たちの手札の数を数えてからカードを切りなおす。
「次こそ上がってやる。」
「儂も負けんのじゃ。」
「…………もうビリは勘弁。」
「次も上がってやる。」
「じゃあ始めるか。」
一輝がカードを配り終えるとテーブルに山札をセットする。二回戦開始だ。
◇
「渋滞で到着時刻が大幅に遅れることになりそうです。」
高橋先生に言われて外を見ると連休というわけでもないのに車が多くバスはほぼ止まっている状態だった。バスの中はジュースやお菓子が大量に用意されているうえ空調も完璧なので快適に過ごせるから何も問題は無いね。
「…………もう昼か。」
「もうそんな時間か。意識し出したらお腹空いてきたかも。」
康太に言われて気付いたが既に短針は12時を過ぎていた。さっきまで気にならなかったけどお腹がすいてきた気がする。
「あ、それだったら」
「お弁当を作ってきました。」
「……私も。」
「あんまり自信は無いけどアタシも作ってきたわ。」
「あたしも持ってきたわよ。」
僕の言葉で女子組がバスの中に持ち込んでいた荷物からタッパーやお弁当箱などを取り出す。
「折角だから皆で食べない? ボクはあんまり自信無いけどサ。」
工藤さんの言葉で高橋先生も混ぜて皆でお弁当を食べることになった。工藤さんや優子さんは自信がないと言っていたけど十分においしい料理だったよ。たぶん二人とも彼氏のために努力したんだろう。
◇
「ふぅ~、一日目は自習時間が無いとはいえこんな時間になるとはね。」
「まったくだな。なんでこんな時期に渋滞に捕まるんだ。」
合宿場の旅館に着いたのは4時。各クラスごとに集合方法が違うので今回の合宿は1日目と最終日が移動だけになっている。遅れたAクラスが揃ってから合宿での注意事項や学年主任高橋先生の話、生活指導の西村先生の話などを済ませてから早めの夕食を取った後に自由時間となった。
「…………高速の整備工事があったらしい。」
「一輝は何をしておるのじゃ?」
白金の腕輪と似た腕輪が繋がれたパソコンを操作している一輝が気になったのか秀吉が近づきながら問いかける。
「白金の腕輪を直した時のデータを利用して腕輪を作ってみたんだ。まあ、常人では扱いきれないような代物になりそうだけどな。」
バンッ
「全員手を頭の後ろに組んで伏せなさい!」
突然僕らの部屋のドアが開け放たれて女子がぞろぞろと中に入ってきた。
「木下はこっちへ! そっちの馬鹿どもはおとなしくウチらに従いなさい!」
「なんでテメエらの言うこと聞かなきゃいけねえんだ?」
島田さんの高圧的な態度に一輝はキレ気味のようだ。
「仰々しくぞろぞろと、一体何の用だ?」
雄二が心底面倒くさそうに尋ねる。わざわざ3階まで来て何の用だろう?
「よくもまあ、そんなシラが切れるものね。あなたたちが犯人だってことくらいすぐに分かるというのに。」
島田さんの後ろから高圧的な態度で出てきたのは性悪女ことCクラス代表の小山さん。後ろに控えている大勢の女子も腕を組んで頷いている。
「犯人? 犯人ってなんのことさ?」
「コレのことよ。」
そういって小山さんが出してきたのは
「…………CCDカメラと小型集音マイク。」
「かなりの安物だな。」
そういった機器に詳しい康太と一輝が答えた。しかしCCDカメラと小型マイクの用途なんて……あれしか考えられないよね?
「女子風呂の脱衣所に設置されていたの。」
「一体誰がそんなことを――」
「とぼけないで! アンタ達以外こんなことするやつがいるわけないじゃない!」
「土屋君がいるから否定できません!」
僕の台詞を遮るように島田さんと姫路さんが叫ぶ。
「俺たちは部屋から出てないんだそんなこと出来るはずがないだろう。」
雄二の言うとおり僕らは部屋から出ていっていない。そんな状況で女子更衣室なんていけるはずがない。
「まさか、吉井君達がこんなことをしていたなんて……」
「ウチも信じていたのにこんなことをするなんて……」
島田さんと姫路さんが拷問器具を持ちながら辛そうに言う。信じているんなら拷問器具なんて必要ないだろうし、そもそも話を聞こうとしていない彼女たちは信頼という言葉を辞書で調べた方がいいと思う。
「もう怒りました! よりによってお夕飯を欲張って食べちゃった時に覗きをしようなんて……! い、いつもはもう少しその、スリムなんですからねっ!?」
「う、ウチだっていつもはもう少し胸が大きいんだからねっ!?」
彼女たちは何を言っているんだろうか? そもそも体型の維持は自分の不摂生が原因なわけだし……
「はぁ~」
「皆、やっておしまい!」
僕が呆れて溜め息を吐いたら何を勘違いしたのか島田さんが周りの女子に指示して僕たちに襲いかかってきた。
「ったく、女に手上げるわけにもいかねえし面倒だな。っと」
「…………いい迷惑。」
「無駄な時間だな。」
「でも、どうするの?」
僕たちは女子の攻撃を避けながら会話をする。秀吉は別だけど僕たちだけなら普通の女子の攻撃を躱すことくらい訳ない、といっても女子に攻撃するわけにもいかないので躱すことしかできない。
「(適当に時間を稼げば先コーが気づくだろ。それまでなんとかしろ。)」
雄二に指示を仰いだら女子に気付かれないようにアイコンタクトで指示してきたので僕は静かに頷いた。周りを見ると康太と一輝も頷いていたので雄二の指示は二人にも届いたのだろう。
「貴女たち! 何をやっているんですか!」
僕らが女子たちの攻撃を避けていると入口の方から女性の声が響いてきた。あれ、この声って……
To be continued...
最後に出てきた声の主は!? そして脅迫犯、盗撮犯は誰なのか!?
一気に話を進めたかったのでバスの中での出来事は少し割愛しました。
ホントはもっといちゃつかせたかったんですがやる気が起きずに本編に早く入りたくなってこんな形になってしまいました。
メンタルが単純なので檄を飛ばしてくれたらやる気が出ると思います。
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コメ返しなどしているとアイディアが生まれることもあるので