僕と幼馴染と友情物語   作:sata-165

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今話からやっと如月ハイランド編です。
ひとまず プロローグ的な話になっています


如月ハイランド編
雄二の朝と一輝の朝


雄二Side

 

「…………………………んぁ?」

 

俺が寝ていると人の気配がしたので目を覚ました。今日は土曜だしお袋が起こしに来るはずもないはずだが……

 

?「…雄二、おはよう」

 

俺が寝起きで働きが悪い頭で考えていると聞き覚えのある女性の声がした。だが俺は朝が弱く、その人物が誰だか分らなかったので思い瞼を上げてその人物を確認することにした

 

「…………しょうこ?」

 

ぼんやりとした視界がとらえたのは俺の幼なじみで彼女でもある霧島翔子だった。……おかしいな。最近は不法侵入のような真似はしなくなったはずなんだが

 

翔「…うん。おはよう」

 

「あぁ、おはよう 翔子」

 

俺は上体を起こしながら翔子に挨拶をする

 

「ところで、どうしたんだ?こんな朝っぱらから」

 

俺は一番気になっていたことを翔子に聞いてみた

 

翔「…約束」

 

「約束?…………………あぁ!!如月ハイランドか!!」

 

俺は翔子の発言の意味が分からなかったが、いまだに働かない頭をフル回転してなんとか思いだした。そういえば今日は翔子と如月ハイランドに行く日だった

 

「ちょっと待っててくれ。直ぐに支度をするから……」

 

俺は寝巻を脱ごうとしながら時計を確認して動きを止めた

 

05:00

 

俺は寝坊したのかと思ったがまだ早朝で外からの光も東から差していた。どうりで目覚ましを10個もセットしたのに起きれない訳だ。7時半にセットしたんだからな

 

「翔子 なんでこんな時間に起こしたんだ?」

 

翔「…早く行きたいから」

 

俺が額を押さえながら翔子に聞いてみるとそんな回答をしてきた

 

「……翔子 開園時間は10時だから9時に出れば十分だと思うぞ」

 

いくら早く行ってもやっていないなら時間の無駄だ。如月ハイランドまでなら電車とバスで30分ほどで行けるらしいから1時間前に出れば十分だろう

 

翔「…雄二は朝が弱いから」

 

「……弱いと言ってもこんな早くに起こさなくても……」

 

飯とか準備の時間を考えても1時間もあれば十分のはずだが

 

翔「…ごめん」

 

俺の様子に翔子はしょげてしまった。あまり表情は変化してないように見えるからコイツの感情を読むのには苦労する

 

「いやっ、怒っているんじゃないんだ。俺が朝起きれないから気を聞かせてくれたんだろ?ありがとな」

 

翔「…ほんとう?」

 

「あぁ、本当だ」

 

翔「…わかった」

 

俺は何とか弁明をすると翔子は元気を取り戻した

 

「あ~、ちょっと一階で待っててくれ」

 

今までのやり取りで眠気も吹っ飛んだので俺は着替えるために翔子に部屋から出るように言うが

 

翔「…?」

 

翔子は首をかしげている。なぜだ?俺の発言がおかしかったのか?

 

「だから着替えるから一階へ行っててくれ」

 

翔「…なんで?」

 

「そりゃ恥ずかしいからに決まってんだろうが」

 

翔「…雄二の裸なら見慣れている」

 

「おい、翔子 さっきの言葉はどういう意味だ?」

 

確かに小学の低学年のころに一緒に風呂に入ったこともあったが

 

翔「…………………わかった。下で待っている」

 

そう言うと翔子は部屋を出て一階の居間へと向かった

 

「おいっ 翔子 さっきの発言の意味を」ガチャガチャ

 

俺が翔子を問いただそうと部屋のドアを開けようとするが外側からしめられてドアは開かなかった

 

翔「…ヒ・ミ・ツ」

 

まさかお袋が何かで翔子に俺の裸を見せているのか?

 

翔「…夫の成長を確かめるのは妻の務め」

 

俺は廊下から聞こえた声を空耳だと言い聞かせた

 

Side out

 

 

 

 

一輝Side

 

?「ねぇ・・・ちゃん・・と・・・い?」

 

?「何・・・よ!ア・・は人・待っ・・るんだから!」

 

?「じゃあ・・・・俺達とすごさね?」

 

オレが優子との待ち合わせ場所に向かっているとその方向から複数人の言いあっている声が聞こえてきた。声の一つは優子の声だ。ナンパでもされているのか?優子はかなりの美少女だからな。しかし、オレの彼女に手を出すとは……生まれてきたことを後悔させてやるか?オレはそんなことを考えながら走りだした

 

ナ1「いいじゃねぇかよ!少し位可愛いからって文句言ってんじゃねえぞ!」

 

優「きゃっ」

 

ナンパ男の一人が強引に優子の手を引っ張り優子が悲鳴を上げた。その瞬間オレの中で何かが弾けた

 

「テメェ オレの女に手ぇ出してんじゃねぇぞ」

 

バキバキッ

 

ナ1「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 

オレが優子の腕を掴んでいる手の手首を握ると何かが砕かれる音とナンパ男の悲鳴が響き渡った

 

ナ2「てめぇヒロヤに何しやがるっ」

 

オレの後ろからナンパ男の仲間が殴りかかってくるが

 

ヒョイッ ダンッ カキョ カキョ

 

オレは少し横に避けてかわした後にその腕を掴んで背負い投げをして、そのまま肘と肩の関節を外した

 

ナ2「みぎゃああああああ」

 

関節を外された男は情けない悲鳴を上げた

 

ナ3「くそっヤスっ同時にかかるぞ」

 

ナ4「お、おぅっ」

 

二人が同時に俺に向かってくるが

 

ガシッ ゴン

 

そいつらの頭を掴んでぶつけ合う

 

ナ3・4「「ぐがっ」」

 

脳震盪でも起こしたのかそのまま倒れこむ

 

「ふぅ~片付いたか」

 

オレは倒れている軟派男どもを見下ろしながらつぶやく。先に潰した方も痛みで気絶したようだ

 

優「お疲れ様 一輝君。助けてくれてありがとね」

 

オレが一息ついている優子が礼を言ってきた

 

「別に礼なんていらねぇよ。彼女を助けるのは当然だろ?」

 

オレは素直な礼を言われて恥ずかしかったのでそっぽを向いてしまう

 

優「こっちが素直にお礼を言っているんだからこっち向きなさいよっ」

 

そう言って優子はオレの肩を掴んで俺を振り向かせて

 

ちゅっ

 

オレの視界いっぱいに優子の顔が広がり、唇に柔らかい感触が伝わってくる。なるほど、キスされているのか

 

「って、いきなり何してるんだ?!優子」

 

オレは優子の肩を掴んで離した

 

優「何ってキスに決まっているでしょ?」

 

「いや、そうじゃなくて どうしてキスなんか……」

 

優「さ、さっきのお礼よっ!!ベ、別に付き合っているんだから問題ないでしょ?!」

 

確かに俺らは付き合っているからキスぐらい問題ないんだが

 

「優子 少し周りを見てみろ」

 

待ち合わせたのは駅前の噴水前だったので休日の朝にはある程度の人通りがあり

 

ひゅーひゅー

 

こんな光景を冷やかすような奴もいる

 

優「へ………………(ポンッ)」

 

その事実に気付いた優子は一気に顔を赤くする。やっぱ恥ずかしがっている優子も可愛いな

 

「とりあえず移動するぞ」

 

オレはすぐに優子を連れて駅に入り電車に乗った

 

Side out




次のプール編は学校のプールにしようかプール施設にしようか迷っているんですが、どちらがいいでしょうか?展開はあまり変わらないと思いますが。

学校の場合は観察処分者の仕事として、プール施設の場合は福引きの景品にでもしようかと思っています

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