僕と幼馴染と友情物語   作:sata-165

53 / 93
やっと決勝戦を書き終わりました。
戦闘描写を期待している方には申し訳ありませんが戦闘は短めです。すみません

4/6 17:35 最後の部分を変更しました


召喚大会 決勝戦

「ただいま〜」

 

僕らが11時ちょっと前に教室に戻ってくると教室はお客さんでいっぱいだった。

 

雄「明久、藤崎、久遠、帰ってきて早々で悪いがすぐに着替えて手伝ってくれ」

 

僕たちに気づいた雄二が声をかけてきた

 

「早めに帰ってきたつもりだったけど、雄二達も戻ってたんだね」

 

てっきり彼女とのデートを楽しんでるのかと

 

雄「途中で様子を見たら人手が足りなさそうだったからな」

 

なるほど、確かに予想以上の来客だな

 

雄「話は後にして着替えてくれ」

 

「「「わかったよ(分かりました)」」」

 

僕らは雄二に返事をしてから更衣室に着替えに行った

 

 

 

 

一「雄二、アキ、ちょっといいか?」

 

僕らがホールで接客をしていると帰ってきた一輝が僕と雄二に話しかけてきた。真剣な様子だけど、また何かあったのかな?

 

雄「要件は何だ?できれば手短に頼む」

 

今は人手が足りているけどあまり余裕は無いので雄二は一輝にそう言った

 

一「あぁ、さっき学園長に会ってな。このクラスで決勝戦の映像を流すらしい」

 

雄「なるほど、学園のアピールか……会場に入りきらない客もいるしな」

 

「ウチのクラスの集客にも役立つね」

 

そんな事しなくても十分忙しいが……

 

一「まぁ勝手に決められてたがな」

 

学園長……

 

雄「話は分かったがそれだけか?」

 

一「いや、このチラシを配るように言われたんだ」

 

そう言って一輝が見せてきたのは、召喚大会の決勝戦を2-Aで生中継する、と言った内容のチラシだった

 

雄「それなら休憩に入る奴らについでに配ってもらうか」

 

一「そうだな。じゃ俺は着替えてくる」

 

一輝はチラシを雄二に渡して更衣室に向った

 

 

 

 

雄「明久、そろそろ時間だが行けるか?」

 

雄二がキッチンにいる僕に声をかけてきた

 

「ちょっと待って……オッケー。はい雄二」

 

僕は持っていた包みの片方を雄二に差し出す

 

雄「ん?これは?」

 

雄二は不思議に思いながらも受け取る

 

「親子丼風ライスバーガーだよ。休憩時間を切り上げたなら小腹が空いているだろうからね」

 

ホール担当の僕がキッチンにいたのはコレを作るためだ。オムライスの材料で軽く作った。…時間があれば手間を掛けるのだが今回は諦めた

 

雄「サンキュ、ちょうど小腹が空いていたから助かる」

 

雄二は僕にお礼を言って包みを開く

 

「どういたしまして。奥さんの手料理には敵わないだろうけど」

 

雄「だから、その『奥さん』って言い方は止めろっ‼」

 

僕が包みを開きながら返すと雄二が反論してきた。……今更否定されても無駄だと思うけど

 

雄「……ったく」

 

言っても無駄だと気づいたのか雄二はライスバーガーを食べ始めた

 

雄「ふむふむ、外のカリッとした食感と中のふわっとした食感が旨いな。それに食欲を刺激するこの香りはごま油と焦がし醤油か?それともう一つ嗅いだ事のあるのがあるんだが……」

 

雄二が味の感想を述べていく。まるでリポーターだな。…中の具は鳥肉をふわふわのだし入り卵焼きで包んで外のご飯はごま油とある調味料で焼いた

 

雄「分かった‼ニンニクだ‼」

 

「半分正解かな。正解はごま油とニンニク醤油だよ」

 

清涼祭で疲れているだろうからニンニク醤油を使ったんだよね

 

雄「なるほどな、しかし明久の料理の腕はプロ顔負けだな」

 

「それほどでもないでしょ。雄二だって料理上手いじゃん」

 

雄二の料理の腕前も一般家庭のレベルは十分に超えているし普通の料理店とかよりは美味いと思う

 

雄「………俺の母親は趣味の為に家事の手を休めていたからな………」

 

雄二は遠い目をしながら料理がうまくなった理由を言ってきた

 

「…………そうなんだ……僕の家は姉さんも母さんも家事が極端に苦手だからね……ウニとたわしを間違えたりするし………だから父さんが居ない時は僕が家事をやっていたからだよ……………」

 

僕も雄二と同じように遠い目をしているだろう

 

雄「……そうか、うちの母親もザリガニと伊勢海老を間違えていたな………」

 

雄二はその時のことを思い出したのか顔色が悪くなっていた

 

「……遅れると大変だから急ごうか」

 

このままだとトリップしそうなので大会の会場に行くように雄二を促す

 

雄「…………っと、そうだな」

 

雄二が僕の言葉に頷き僕らは少し早足で会場へと向かった

 

 

 

 

先「吉井君、坂本君、入場のアナウンスが始まるまでここで待ってて下さい」

 

係員の先生に言われて僕らは入場口の付近で待機している。わざわざ係員を用意するあたり決勝戦は相当力を入れているようだな

 

『さて皆様。長らくお待たせいたしました!これより試験召喚システムによる召喚大会の決勝戦を行います!!』

 

会場のアナウンスが聞こえてくる。聞いたことのない声なのでおそらくプロでも雇っているのだろう。学園長は変な事に金をかけるからね

 

『では、出場選手の入場です!!』

 

先「さ、入場してください」

 

雄「最後まで気ぃ引き締めていくぞ明久!!」

 

「おう、雄二!!」

 

僕らは拳を突き合わせてから会場へと入場する

 

『右手から入場してきたのは二年Aクラス所属の坂本雄二君と吉井明久君です!拍手でお迎えください!』

 

盛大な拍手の中僕らは胸を張って試合会場の中央へと向かう。客席は満席で立ち見の客も多い、たぶん僕らのクラスも繁盛しているだろう

 

『この二人は多くの高得点者相手にほぼ無傷で勝ち上がってきました。果たしてこの二人に勝てる相手はいるのか?!』

 

さすがにプロだけあって会場を盛り上げるのはお手のものって感じだな。僕は試合会場の階段を上がりながらそんなことを考えた。相手は……やっぱりか

 

『対するは三年Aクラス所属の夏川俊平君と常村勇作君です!こちらも拍手でお迎えください!』

 

反対側から出てきたのはチンピラ変態だった

 

『出場選手が少ない三年生ですが決勝戦まで勝ち上がってくるあたりは流石に最高学年。二年生の時の試召戦争などでの経験も活かして卓越した操作で相手を翻弄してきました!!』

 

司会者がチンピラ変態の紹介をする。あまり点数は高くないのか?

 

『では、これより試験召喚システムについての説明をします。試験召喚獣とは―――』

 

雄「ようモブ先輩方、もうセコい小細工はお終いか?」

 

司会者が召喚システムについての説明を始める中、雄二は先輩に話しかける

 

モブ1「誰がモブだっ!!」

 

雄二の言葉に坊主頭の方のモブ先輩が声を荒げる

 

雄「ならハゲ先輩とトサカ先輩か?」

 

ハゲ→坊主頭、トサカ→モヒカン……さすが雄二だな見事なネーミングだ

 

ハ「誰がハゲだっ!!」

 

ト「てめえらは先輩に対する礼儀ってもんを知らないらしいな?ってか作者、テメエ俺らの表記どうにかしろ!!」

 

今度はトサカこと常村先輩まで怒鳴っている。メタ発言もしているし

 

「それで?どうなんですか?」

 

夏「チッ良く考えてみればお前らに小細工なんて必要なかったんだ。問題児なんか相手にすらならないしな!!」

 

僕が尋ねると坊主先輩が舌打ちをしてからそんなことを言ってきた

 

常「まったくだ。コイツらを倒せば推薦を貰えるなんて楽な仕事だな」

 

モヒカン先輩も坊主先輩の発言に頷いている

 

雄「なるほど。教頭に手を貸しているのは推薦の為か」

 

常「あぁそうだ。面倒な入試をパスできるからな」

 

Aクラスに入れる学力があるのなら普通に一般入試でも中堅以上のレベルの大学なら入れると思うんだけど………無駄か。チンピラに勉強なんて似合わないし

 

『それでは対戦科目を決定します。対戦科目は………『日本史』です!!』

 

司会者がルーレットを回すと針は日本史を指して止まった。それを確認して審判の西村先生がフィールドを展開する

 

『では、試合に入りましょう!!選手の皆さん、どうぞ!!』

 

「「「「試獣召喚!!」」」」

 

司会者に促されて僕達は召喚ワードを唱える

 

常「へっ、お前らの貧相な点数が晒されるんだ」

 

夏「恥ずかしくて外に出ることもできないかもな」

 

チンピラ変態は僕らのことを過小評価しているみたいだが……

 

「雄二、ここは僕一人でやるよ」

 

僕は雄二を手で制して召喚獣に武器を構えさせる

 

雄「わかった。しくじるなよ」

 

雄二は僕の言葉に頷いて召喚獣を下がらせた

 

『おっと、これは吉井選手!!1VS2宣言か?!』

 

常「てめえ、本気で潰されたいみたいだな!!」

 

夏「俺等が礼儀ってもんを教えてやる!!」

 

チンピラ先輩が召喚獣に武器のてつの斧を構えさせる。常夏の装備は深緑(紺色)のタンクトップに焦げ茶色(赤墨色)のズボン(ボロ布)。常村は裸足、夏川はトゲトゲの肩当て。(ファイアーエムブレムのゴンザレス・ガレット)

チンピラだから山賊か……Aクラスなのに装備がひどいな

 

常夏「「おいっ説明が雑すぎるぞ!!」」

 

またメタ発言してる

 

日本史

二年Aクラス 坂本雄二 284点 VS 三年Aクラス 常村勇作 209点

二年Aクラス 吉井明久 938点   三年Aクラス 夏川俊平 197点

 

今回のテストは得意分野のところだったから高得点だな

 

『私はこの学園の試験の難しさを知らないんですが、吉井選手の900点台というのはどうなんでしょうか?解説の高橋先生、お願いします』

 

司会者が高橋先生に説明を求める。高橋先生が解説なのか

 

高『担当教科の教師でも700点を取るのがやっとですから、かなりの高得点ですね』

 

高橋先生はそう言っているがあの先生は普通に単教科で800点近く取るから恐ろしい

 

『なるほど。自分の得意科目だからこそ一人で行くと言っているわけですか』

 

常「なっ?!900点台だと?!」

 

夏「吉井って『観察処分者』だろっ?!」

 

『では試合開始ですっ!!』

 

チンピラ先輩が動揺しているが司会者は試合を開始させる

 

「さぁ、行きますよっ」

 

僕は戈蝶風刖を低めに放つ

 

常「そんな攻撃…」

 

夏「当たるかよ、っと」

 

チンピラ先輩は軽くジャンプして避けるが、ここまでは予想通り。僕は戈蝶風刖を放つと同時に前に出ていたので………

 

「この距離なら外しませんよ、っと」

 

腕輪を使って武器を強化してから近距離から戈蝶風刖を放つ。腕輪で強化された攻撃は召喚フィールドの端まで届くほどの斬撃になる。もちろん空中にいる先輩に防ぐ術は無く……

 

ポンッ×2

 

常夏  戦死

 

西『吉井、坂本ペアの勝利!!!』

 

『今年の召喚大会の優勝者は二年Aクラス所属の坂本雄二君と吉井明久君です!皆様、勝者の二人に盛大な拍手を!』

 

西村先生が先輩方の戦死を確認してから判定を言い司会者が僕らの優勝を告げる




明久の料理の腕前を披露したかったのですが伝わったでしょうか?
来週からは講義が再開するのでどの程度更新できるか分かりませんが頑張って行進する予定です。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。