僕と幼馴染と友情物語   作:sata-165

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今回はAクラス戦の終戦と戦後対談、勝者権限の実行・前篇です。
雄二の健闘をご覧ください。
現在、活動報告にて清涼祭編の召喚獣の衣装を募集しています。ご協力お願いします。


Aクラス戦⑤

雄二Side

 

Fクラス 坂本 雄二 VS Aクラス 霧島 翔子

数学     803           367

 

点数では倍近くあるとはいえ油断はできないな。相手を格下とみて戦うと酷い目にあうからな

 

「…雄二が来ないなら、こっちから行く」

 

翔子は刀を下段に構えて突進してくる

 

「…そこっ」

 

翔子は俺に近づくと、刀を下段から上段に斜めに切り上げる。俺は掠りながらも避けると翔子の腹に蹴りを入れようとするが、翔子は後退して、俺の蹴りは少し掠っただけだった

 

坂本 雄二 VS 霧島 翔子

  772      359

 

お互いに掠っただけだが、俺は頬に刀が、翔子は鎧に蹴りが掠ったので、ダメージは相当違うようだ。これは受けの姿勢じゃ負けちまうな

 

ダッ

 

俺は攻めに転じるために翔子に向かって走り出した

 

キンッ

 

突進の勢いを乗せたパンチは翔子が両手で構えた鞘に弾かれてしまう。だが俺はその程度ではあきらめない

 

「まだ、終わらないぞ!!翔子」

 

キンッ キンッ キンッ キンッ キンッ

 

俺はパンチや蹴りなどでラッシュをするが翔子は鞘で受け止めてあまり有効打は入らない

 

ダッ

 

翔子はバックステップで距離をとる。何かあるかもしれないので俺は追撃はせずに点数を確認する

 

坂本 雄二 VS 霧島 翔子

  772      284

 

どうやら、少しは点数を減らせたみたいだな

 

「…わかった」

 

まさか

 

「…雄二の行動パターン、攻撃の癖。全部覚えた」

 

「くっ」

 

やはり翔子の記憶力は半端ない。その後しばらく戦闘を続けるが、俺の攻撃はほとんど当たらず、当たったとしてもカウンター気味の攻撃が掠るくらい。これでは負けてしまう

 

坂本 雄二 VS 霧島 翔子

  542      252

 

まだ点数に差があるとはいえ、このペースだと俺の負けだな

 

「なら、やり方を変えればいい」

 

俺は喧嘩の時の構えを解いて、拳を顔の高さまで上げてボクシングの構えを作る。翔子が覚えたのは喧嘩の仕方だけだ、なら俺の知っている他のスタイルで戦えば良い

 

シュッ シュッ

 

俺のジャブやフックが翔子に当たる

 

「…くっ」

 

焦ったのか翔子が大振りな攻撃をしてきたので、俺はそれを躱わして

 

ゴスッ

 

ガラ空きの顎にアッパーカットを入れる

 

坂本 雄二 VS 霧島 翔子

  542      194

 

「…その戦い方も分かった」

 

その言葉の通り、また俺の攻撃が効かなくなって

 

坂本 雄二 VS 霧島 翔子

  420      181

 

開いた点差がまた縮まった

 

ダッ

 

俺は距離をとると構えを解いて、腕をクロスさせる

 

「今度はコレだ!!」

 

ゴスッ バキッ ドン

 

俺はまた距離を詰めて勢いを殺さずに中段に回し蹴りを入れ、その勢いのまま上段に回し蹴りを当てる

 

坂本 雄二 VS 霧島 翔子

  420      151

 

翔子は反応しきれずに2発ともまともに食らう。俺は距離をとって助走をつける。翔子はさっきのを覚えたのか鞘を中段に構えて防御の姿勢をとる

 

「甘いぜっ!!翔子」

 

俺は飛び上がると体をひねり翔子の頭上から縦の回し蹴りを当てる

 

坂本 雄二 VS 霧島 翔子

  420      121

 

助走をつけて翔子に突進させるが、今度は俺が翔子に近づく前に刀を振り、突進の勢いを殺され、翔子に斬られる

 

坂本 雄二 VS 霧島 翔子

  389      121

 

また、スタイルを変えないとな。俺は拳を腹と胸のあたりに構える

 

「しっ」

 

俺は裏拳打ちを翔子のこめかみに当てる

 

坂本 雄二 VS 霧島 翔子

  389      110

 

やっぱ、あまり点は減らないか。俺は今度は鎖骨打ちをする

 

坂本 雄二 VS 霧島 翔子

  389       96

 

このぐらいならいけるか?ちょうど翔子も動けないようだしな

 

「これで、終わりだ!!」

 

俺が翔子に突きを出すと同時に腕輪が光り

 

ドォン

 

俺の拳から衝撃波が起きる

 

結果はどうだ?

 

坂本 雄二 VS 霧島 翔子

  319      戦死

 

腕輪を使ったため、少し点数が減ったが、なんとか勝てたようだな

 

「翔子、良い戦いだったな」

 

正直、あの点差でも負けると思っていたからな

 

「…やっぱり雄二は強い。私の自慢の夫」

 

「だ、だれが夫だ」

 

俺は翔子の言葉に恥ずかしくなり、さっさと自陣へと戻っていく。明久がニヤついているがまた、からかわれそうだな

 

Side out

 

 

 

 

雄二が霧島さんとの試合を終えて帰ってきた。顔が真っ赤だし、少しからかってやるか

 

「夫婦喧嘩、お疲れ様」

 

「だ、誰が夫婦だ」

 

「夫婦喧嘩は犬も食わぬと言うしのぅ」

 

「……夫婦喧嘩なら他所でやれ」

 

「坂本君、奥さんを大事にしないとダメですよ」

 

「雄二、末永く幸せにな」

 

みんなも僕の意図が分かったのか雄二をからかう

 

「だ、だから夫婦じゃねぇって言ってるだろうが」

 

雄二がオロオロしている。面白いけどこのくらいにしておくかな

 

「じゃあ、戦後対談に入ろうよ」

 

「おい無視かよ!!」

 

仕方ないじゃん、夫婦なのは誰が見ても当然なんだし

 

「まぁいいか。学園長、これで良いんだろ?」

 

雄二がAクラスの入口の方に声をかける

 

「わかったよ。ただ今日はもう時間がないからね。Fクラスの再振り分け試験は明日にするさね」

 

「わかった。さて、戦後対談は特になしだ。『一つ言うことを聞く』って話については各自行ってくれ」

 

 

 

 

僕は佐藤さんのところに行き

 

「僕は特に何もないから、別にいいよ」

 

「そんな、さっき失礼なことも言ってしまったのでお詫びに何かさせて下さい」

 

まだあの事を気にしているみたいだな

 

「ん~じゃあ僕がAクラスに行ったら仲良くしてくれる?」

 

「え?そんなことで良いんですか?」

 

「まぁ何かさせるってのも僕は好きじゃないからね」

 

「分かりました。ではAクラスに入れるといいですね吉井君」

 

「うん、ありがとうね。佐藤さん」

 

 

 

 

秀吉Side

 

わしは雄二の言葉を聞くとAクラスの神谷の方に向かった

 

「あら、秀吉君。私に何をさせるつもりかしら?」

 

なにやら嬉しそうに聞いてくる神谷

 

「ちょっと、勉強を教えて欲しいのじゃ。わしは古典以外はあまり点数が取れないのでな。神谷ならば全体的に点数が高いであろう?」

 

「あら、そんなことで良いの?もっとすごいこと期待していたのに」

 

こやつは何を期待していたのじゃろうか。考えるのは止めた方がよさそうじゃ

 

「あたしは古典以外なら400ぐらいとれるものね。いいわ秀吉君がそこまで言うなら教えてあげる。ただ、これからは、あたしのこと名前で呼んでくれる?」

 

「わかったのじゃ、神..紫織よ。よろしく頼むのじゃ」

 

「ふふっ、それでいいのよ。さてと秀吉君と勉強会かぁ、愉しそうね。たっぷりと扱いてあ・げ・る」

 

なにやら紫織はスイッチが入ったようじゃの。頼むべきではなかったかの、しかし紫織と二人きりというのも悪い気はしないのは、なぜじゃろか?

 

Side end

 

 

 

 

康太Side

 

俺は工藤のところへ向かった

 

「あっ、康太君。ボクに何をさせたいの?」

 

何を期待しているのか工藤はニヤついている

 

「……さっき言った名前で呼んでくれるだけで良い」

 

俺は工藤にはあの名で呼ばれたくない。理由は分からないが

 

「う~ん、じゃあボクのことも名前で呼んでよ。それでチャラってことで」

 

コイツは何を言っているんだ

 

「……工藤、ふざけるのはよせ」

 

「愛子。ボクの名前は愛子だよ、康太君。そう呼んでくれないと返事しないよ」

 

「……工藤………」

 

「(プイッ)」

 

工藤は顔を背けてしまった。なぜか胸が締め付けられるような感じがした

 

「……愛子」

 

つい愛子の名前を呼んでしまった。俺の顔はおそらく真っ赤だろう

 

「やっと呼んでくれた。よろしくネ康太君」

 

「……(ポタポタ)」

 

愛子の笑顔に俺は鼻血が出てしまう

 

「ちょっ康太君、大丈夫?」

 

「……これは愛子がかわいいから(これはチョコを食べ過ぎたせい)」

 

俺は本音と建前が逆になっていることにすら気づけない状態だった

 

「か、かわいいなんて、そんなこと初めて言われたよ」

 

工藤は顔を赤くしているが、俺は止血と輸血で手一杯で工藤の台詞は耳に入ってこなかった

 

「じゃあ、康太君。負けたから今度、康太君にボクの写真を撮らせてあげるよ。もちろん二人きりでね。あ、なんならポーズとか衣装の指定をしてくれても良いよ」

 

こいつはなんて問題発言をしているんだ

 

「……お願いします」

 

俺は条件反射で土下座でお願いしていた

 

「うんうん。素直でいいネ!!康太君の為なら何でもしちゃうよ」

 

どうやら俺は愛子には勝てないようだ。それと俺は愛子のことが好きになったみたいだ。自由奔放な感じだが明るくてかわいいし、何より俺は彼女に惹かれているようだ

 

Side out

 




なんとかAクラス戦が終戦です。
康太は愛子に惚れました。優子、日向、久保、雄二は次回のお楽しみです。

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