僕と幼馴染と友情物語   作:sata-165

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今回はBクラス戦です。
この前に明久達の週末風景を描いていますが、あまり筆が進まないので後から投稿します。
戦争自体には関わらない話にするので、構わずに読み進めて下さい。


Bクラス戦①

Dクラス戦から4日後、僕らは補充試験を終え昼休みと同時に雄二が教壇に立つ

 

「午後からBクラスと試召戦争を行うが、宣戦布告は……須川イッテコイ!!」

 

雄二が殺気を込めて須川君に言う

 

「断る!!もうあんな思いはコリゴリだ!!」

 

「そうか、なら俺とO☆HA☆NA☆SHIするのとBクラスへ宣戦布告に行くのとドッチガイイ??」

 

雄二が須川君にDead or Deadの質問をする。宣戦布告はボコボコですむだろうが雄二とO☆HA☆NA☆SHIとなると強化合宿が終わるまで病院生活になるだろう

 

「わ、分かった。宣戦布告しに行くから、行きますから~!!」

 

須川君は足早にBクラスへと宣戦布告に逝った、帰ってきた須川君はボロぞうきんのようだった

 

「Bクラス戦では渡り廊下戦を制するために前線部隊に中堅部隊と諜報・伝令部隊を加える。伝令部隊の日沼と久松は伝令として動け。前線部隊の指揮は姫路と藤崎に執ってもらう。お前らきっちり死んでこい!!」

 

『『『『おぉーーー!!』』』』

 

「「が、頑張ります!!」」

 

雄二の言葉にFクラスの士気が上がる。明梨や姫路さんと一緒に戦えるとあってかテンションが上がったようだ。

 

「作戦はBクラスを教室に押し込むだけだ!!開戦まで各自休憩をするように!!いつものメンバーは屋上に来てくれ!!」

 

 

 

 

 

―― 屋上 ――

 

「さてBクラス戦だが康太によると代表が『あの根本』らしい」

 

「根本って『根本恭二』君?」

 

「……確かに根本恭二が代表だった」

 

そう言って康太はBクラスの名簿を出してきた。どうやって集めたのだろうか

 

「そうなるとどんな手を使うかわからんのぅ」

 

根本君と言えばカンニングの常習犯で目的のためなら手段を選ばないらしく『球技大会で相手に一服持った』とか『喧嘩に刃物はデフォ』とか。そうなると用心が必要だろう

 

「根本君のいい話は聞きませんからね」

 

明梨もその点は同意のようだ

 

「そういうわけで明久と一輝、秀吉は戦線を乱したら島田あたりに指揮を任せて教室に戻ってくれ、藤崎は姫路と一緒に前線の後方でいざという時に備えてくれ」

 

「わかりました」

 

「雄二、俺は教室に残ってても良いんじゃないか?」

 

一輝はそう言っているけど雄二にも考えがあるのだろう

 

「いや、敵の前線部隊の出鼻をくじくためには一輝がいた方がいいんだ」

 

「わかった」

 

雄二の意見に納得したのか一輝がうなずく

 

「さて、飯にするか」

 

そう言って僕らはお弁当を広げると

 

「あ、あの」

 

明梨が申し訳なさそうに手を挙げる

 

「どうしたの?明梨」

 

「日曜日にヒナちゃんと優子と翔子ちゃんと話し合ったんですけど、明後日は皆さんの分のお弁当を4人で分担して作ってくるので迷惑じゃなければ食べてくれませんか?」

 

「もちろん、迷惑じゃないよ!!」

 

「翔子も一緒にか、楽しみだな」

 

「優子の弁当は美味かったからな」

 

「姉上が弁当とは」

 

「……楽しみ」

 

その後、僕らは食べ物の好みなどを話しながらお弁当を食べた

 

 

 

 

キーンコーンカーンコーン

 

「よし、逝って来い!!目指すはAクラスだ!!」

 

『『『『サーイエッサー』』』』

 

雄二の掛け声とともに前線部隊40人が教室から飛び出す。今回は勢いが大事だ。だから

 

「「はぁ、はぁ、ま、待ってくださ~い」」

 

指揮官二人が遅れているのも気にしてはいられない。姫路さんは体が弱いし、明梨も男子の全力には付いていけないようだ

 

今回のこちらの主武器は数学だ。Bクラスは比較的文系が多いのと、なぜか長谷川先生の召喚範囲が広いのが理由だ。他にもライティングの山田先生と物理の木村先生もいる

 

「いたぞ、Bクラスだ!!」

 

「高橋先生を連れているぞ!!」

 

正面を見ると向こうからゆっくりとした足取りでBクラス生徒が歩いてくる、人数は15人程度あくまで様子見といった感じだ

 

「生きて返すなーっ!!」

 

物騒な台詞を皮切りにBクラス戦が始まった

 

Bクラス 野中長男 VS Fクラス 近藤吉宗

総合科目  1943        583

 

Bクラス 金田一祐子 VS Fクラス 武藤啓太

数学     159        63

 

Bクラス 里井真由子 VS Fクラス 近藤吉宗

物理     152        56

 

点数が文字通りけた違いだ

 

「みんな、数ではこっちが有利だ!!個人で挑まず2,3人で戦って」

 

「チームワークを重視しろ!!数でたため!!」

 

僕と一輝が戦線を維持するように指示を出していると

 

「す、すみません…遅れました」

 

明梨が遅れてやってきた

 

「明梨、悪いけど前線に行ってくれる?」

 

「うん、わかった明君」

 

「来たぞ、藤崎明梨だ!!猪瀬、臼井、頼む!!」

 

明梨のことを用心していたのか直ぐに指示が出される、彼が指揮を執っているみたいだな

 

「Bクラス猪瀬 響、Fクラス藤崎明梨さんに物理勝負を申し込みます。試獣召喚」

 

「臼井 鷹音も申し込みます。試獣召喚」

 

「は、はい、お願いします。試獣召喚」

 

3人の掛け声に応じてそれぞれの召喚獣が現れる。Bクラスの二人は西洋甲冑にショテルとハルバートといった装備だ。対する明梨は巫女装束に弓矢といった装備だが腕輪をしている。しかし明梨の巫女装束が見れたのはものすごい眼福だ

 

Bクラス 猪瀬響  167 VS Fクラス 藤崎明梨

物理   臼井鷹音 159         418

 

「ちょ、腕輪持ち相手に勝てるわけないじゃない」

 

「すみません、これも勝負ですから」

 

明梨がそう言うと思いっきり弓を引き絞り臼井さんの頭を吹き飛ばした

 

「鷹音!!」

 

「隙あり!!」

 

味方の戦死に動揺した隙を突き猪瀬さんの心臓に矢を放った

 

 

 

一輝Side

 

明梨が前線に加わるとすぐに

 

「お、遅れ、まし、た…。ごめ、んな、さい…」

 

息を切らしながら姫路がやってきた。全力疾走についてこれなかったのだろう

 

「来たぞ!!姫路瑞希だ!!岩下、菊入、頼む!!」

 

どうやらアイツが指揮をしているみたいだな

 

「姫路、来たばかりで悪いが頼む」

 

「は、はい、行って、きます」

 

そのまま前線へと向かう姫路

 

「長谷川先生、Bクラス岩下律子、Fクラス姫路瑞希さんに数学勝負を申し込みます。試獣召喚」

 

「あ、長谷川先生、姫路瑞希です。よろしくお願いします」

 

「Bクラス菊入真由美もでます、試獣召喚」

 

「試獣召喚です」

 

掛け声に応じてそれぞれの召喚獣が現れる。相手の召喚獣は剣と槍、姫路の召喚獣は騎士鎧に身の丈の倍近くある大剣。それに腕輪までしている。点数は

 

Bクラス 岩下律子   189 VS Fクラス 姫路瑞希

数学   菊入真由美  151        412

 

「う、腕輪って」

 

「私達で勝てるわけないじゃない!!」

 

「じゃ、行きますね」

 

そう言って姫路が手を握りこむと相手に向けた召喚獣の腕輪が光った

 

「ちょっと待ってよ」

 

「律子、とにかく避けないと」

 

そういって大げさに避ける二人の召喚獣、しかし

 

キュポッ

 

「「きゃーーっ!!」」

 

二人の召喚獣は姫路の放った熱戦によって戦死した

 

Side out

 

 

 

どうやら姫路さんも二人倒したみたいだな。なら僕は相手の指揮官を倒すか

 

「Fクラス吉井明久、Bクラス聖園 拓斗に物理勝負を挑みます。試獣召喚」

 

「くっ試獣召喚」

 

掛け声に応じてそれぞれの召喚獣が現れる

 

Fクラス 吉井明久 VS Bクラス 聖園拓斗

物理    74           153

 

「誰かと思えば観察処分者の吉井か、ビックリさせんなよ」

 

「戦闘中に気を抜くなんて余裕だね」

 

そう言いながら僕の召喚獣は聖園くんの召喚獣にアッパーをいれて軽く浮かび上がったところを蹴り上げる

 

「た~ま~や~」

 

まるで花火のように打ち上がった召喚獣、操作もできないはずだ。僕は着地地点で鞘をバットのように構えると

 

「吹っ飛べ~」

 

落ちてきた召喚獣を吹っ飛ばした

 

Bクラス 聖園拓斗

       戦死

 

「ホームラン!!ナイス、アキ!!」

 

一輝が僕に声をかけてきた

 

「じゃオレも、試獣召喚!!」

 

Fクラス 高瀬 一輝

物理     508

 

『な、姫路、藤崎以外にも高得点者がいるのかよ』

 

『聖園くん 早く指示を!!』

 

『おい、聖園はいねぇぞ』

 

『なら本陣に応援を!!』

 

『いや、それよりも後退をした方が…』

 

『こいつらを押さえられんっ…』

 

いい感じに混乱してきたな

 

「島田さん、僕らは教室に戻るから指揮をお願い」

 

「えっなんで戻るのよ?」

 

「Bクラスの代表が『あの根本君』だからだよ」

 

「根本って『あの』…分かったわここはウチに任せて吉井達は教室に戻って」

 

「うん、任せたよ島田さん。……一輝、秀吉、戻るよ。姫路さんと明梨はいざという時のために後方待機!!」

 

「は、はい」「分かったよ、明君」

 

「では戻ろうかのぅ」「そうだな」

 

僕らは島田さんに部隊の指揮を任せると教室へと向かった

 

なんか嫌な予感がする。教室に何かされているんだろうか?

 




Bクラス戦です。3話+αとなり長めになっています。

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