僕と幼馴染と友情物語   作:sata-165

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今回は話の切れ目が少し変です。すみません。
さらに話が長めになっています。


作戦会議とEクラス戦

「話がだいぶ逸れたな。本題に戻そう」

 

雄二がやっと話を本題に戻した

 

「どうやってAクラスに勝つかだったよね」

 

僕も父さんのことを考えるのをやめ試召戦争のことへと切り替える

 

「あぁ、流石にAクラス相手にふつうに戦ったのでは勝てないからな」

 

雄二がここまで言うんだ、作戦ではどうにもできないのだろう

 

「では、わしらの目標はBクラス当たりにするのかの?」

 

「いや、目標はAクラスに勝利することだ」

 

廊下で話した時にAクラスに連れていくって言ってたもんな。しかし『ふつう』では勝てないってことは

 

「一騎打ちにでも持ち込むのか?」

 

一輝もその考えが浮かんだようだ

 

「あぁそうだ。俺はAクラスと7VS7の一騎打ちを申し込もうと考えている」

 

やはり一騎打ちを申し込むのか、しかし

 

「でも、Aクラスにとって負けるリスクの高い一騎打ちなんて引き受けてもらえるんでしょうか」

 

明梨の言うとおり一騎打ちは手軽に戦争を終わらせられるが負ける、つまりは設備ダウンの可能性が高い方法だ。 でも雄二なら何か考えがあるんだろうな。

 

「普通ならば応えないだろうが、Bクラスを利用するのとこちらが勝った時の要求を変えるからうまく交渉すれば引き受けてくれるだろう」

 

「……Bクラスを使う?」

 

「たぶんだけど、雄二はBクラスに設備を交換しないことを条件にAクラスに宣戦布告をするように指示して、その後にウチが攻めるとか、考えているんでしょう?」

 

「ビンゴだ。明久」

 

「なるほど。従わなければFクラスの設備。いや、Eクラスか。従えばAクラスが一騎打ちに応じれば設備に変化なし、応じなくってもCクラスの設備になるからな」

 

「なるほどのぅ」

 

「……納得」

 

みんな雄二の作戦を理解したみたいだ。っともう一つ気になってたことが

 

「雄二、設備のことはいつ報告する?」

 

「今日は試召戦争があるからな。明日は一日補充にあてるつもりだから明日の放課後でいいだろう」

 

「うん、わかったよ。康太、Fクラスの設備を写真に撮っておいてくれる?」

 

「……わかった」

 

僕らは話すことはもう済んだので、後は雑談しながらお弁当を食べた。もちろん、僕は自分でお弁当を作ってきた よ。塩と水で生活なんてしてるわけないじゃないか。     ・・・・・・最近は

 

キーンコーンカーンコーン

 

午後の授業開始のチャイムが鳴る。

 

「よし、お前ら逝ってこい。EクラスにFクラスの底力見せつけてやれ!!」

 

『『『『おぉーーーー!!!』』』』

 

雄二の掛け声と同時に近衛部隊と僕達補充組(僕、明梨、一輝、秀吉、康太、姫路さん)以外のFクラスの生徒全員がEクラスへと駆け出した。

 

『最底辺クラスなんかに負けるかぁ~!!』

 

『力の差を見せてやるぅ~!!』

 

Eクラスもやる気十分だ。Eクラスとは隣り合っているためその境目が戦場になり、そこで勝った方のクラスに相手が流れ込んでくるだろう。さて僕は補充試験を受けないと

 

戦場Side

 

EクラスとFクラスの間の廊下では両クラスの召喚獣が戦闘を行っていた。

 

『『『『試獣召喚!!(サモン)』』』』

 

Eクラス 園村 俊哉  VS   Fクラス 君島 博

 

現代文   63              46

 

Eクラス 三上 美子  VS   Fクラス 田中 明

 

日本史   58               38

 

Eクラス 藤村 頼長  VS   Fクラス 縁 勇樹

 

物理    53               62

 

Eクラスとはいえ、やはり格上、1VS1で は負けてしまうが廊下が狭くその状況を変えるのは難しい、このまま行けばFクラスが押し切られるだろう

 

しばらく戦闘が続いていると

 

Fクラス 田中 明

 

      戦死

 

「戦死者は補習!!」

 

『ぎゃぁっ!!やめてくれ!!補習室だけは勘弁を!!』

 

「黙れ!!捕虜は全員この戦争が終わるまで補習室で特別講義だ!終戦まで何時間かかるかわからんが、たっぷりと指導してやるからな」

 

『た、頼む!!見逃してくれ!!あんな拷問耐えきれる気がしない!!』

 

「拷問?そんなことはしない。これは立派な教育だ。補習が終わるころには趣味が勉強、尊敬する人は二宮金次郎、といった理想的な生徒にしてやろう」

 

『お、鬼だ!!誰かHelpu mi(ガチャ、バタン)』

 

英語で助けを呼ぼうとするも、流石Fクラスあの程度の英単語すらできないとは。西村先生によって戦死者が補習室に監禁されてゆく。両クラスとも減っているが流石に実力に差があるため、Fクラスの方が減りが早い

 

Side end

 

僕が補充試験を開始してから1時間半

 

「っと、そろそろ僕は行こうかな」

 

「えっ、吉井君はもう終わったんですか?」

 

姫路さんが驚いて聞いてくる。姫路さんには言ってなかったもんな

 

「いや、僕は雄二に1,2教科受けたら時間稼ぎのために戦場に来るように言われたからね」

 

ほんとは全教科受け終わっているけどね。Aクラス戦まで僕達の実力は隠しておくつもりらしい

 

「そうなんですか。吉井君、頑張ってくださいね」

 

「明君ファイト」

 

「アキ、ガンバ」

 

「武運を祈っておる」

 

「……しくじるな」

 

姫路さんに続いて他のみんなも僕に声をかけてきた

 

「うん、なんとかみんなが試験を受ける時間くらいは稼ぐよ」

 

雄二の作戦では僕が代表を倒す予定らしいけどね

 

 

 

ガラッ

 

「Eクラス川平健人がFクラス代表に―」

 

僕が教室に入るとFクラスの生徒がいなくEクラスの生徒が雄二に勝負を申し込んでいるところだった。ってやばい!!

 

「させるか!!Fクラス吉井明久が受けて立つ」

 

僕は<縮地>を使い一瞬で雄二と川平君の間に入ると川平君の勝負を受けた

 

走法<縮地>重力を利用し倒れこむように一歩を踏み出す移動方法。地面を縮めたと錯覚するほど早く、一瞬にして相手の懐に入り込む

 

「くっ、まだいたのか」

 

「明久か、助かった。他の奴らは皆戦死したからな」

 

どうやら、Eクラス代表の中林さんもいるのでこのクラスに居る人で全員のようだ

 

「危なかったね。でも僕が来たからには安心してよ」

 

雄二は補充できてないからFクラスの点数のままだ、このまま戦っていたら負けていただろう

 

「あぁ観察処分者の力見せてやれ」

 

「そうするよ。試獣召喚!!」

 

僕が召喚獣の召喚ワードを言うと、僕をデフォルメしたような召喚獣が現れる。僕の召喚獣は改造学ランにベルトのところに日本刀を刺している

 

「誰かと思えば観察処分者の吉井か。Fクラスのジョーカーが観察処分者とはな。笑わせてくれる。試獣召喚!!」

 

Eクラス 川平 健人  VS   Fクラス 吉井 明久

 

現代文   61              52

 

川平君の召喚獣は足軽鎧に槍の装備だ。これなら刀を使うまでもないな

 

縮地

 

僕の召喚獣は縮地で川平君の召喚獣に近づくと

 

骨法・徹し【心振】

 

鎧の上から心臓のあたりに掌底を当てた。普通だったら鎧に衝撃を吸収されるけど

 

ポンッ

 

Eクラス 川平 健人

 

       戦死

 

『『『『へっ』』』』

 

川平君と他のEクラスの人は何が起きたのかわからないのか間抜けな声を出した

 

「戦死者は補習~!!」

 

まだ呆けている川平君を西村先生が連行していった

 

骨法・徹し 鎧の上からでも衝撃波を相手に伝える技。その中でも【心振】はその衝撃波を心臓に直接伝えるため、不整脈や心不全、心停止などを起こさせるため普通なら使えない技だ。ただし召喚獣は基本的には人体を参考にして点数が減って行くので即死級の技はかなり便利だ。

 

「くっ、数で攻めてさっさと倒しなさい!!」

 

代表の中林さんが残りのEクラス生徒全員に指示を出す。残りは10人ほどか。まぁなんとかなるだろう

 

『『『『試獣召喚!!!!!!!!!!』』』』

 

召喚されるデフォルメされた各人の召喚獣

 

Eクラス 村上 美和 67

 

現代文  谷中 伸一 61

 

     豊本 美鈴 72

 

     長田 源策 58

 

     柴 哲也  50    VS   吉井 明久 52

 

     柿木 雅美 64

 

     渡辺 佑作 57

 

     園田 綾  68

 

     白波 源十 48

 

     榎本 長治 52

 

11体もの召喚獣がいる光景はすごいな

 

「「やあぁ!!」」

 

「甘いよ!」

 

僕はすぐに剣を大振りにしてきた白波君と柴君の攻撃を避けるとガラ空きの首にダブルラリアットを叩きこみ、そのまま肋骨と鳩尾に掌打を叩きこみ戦死させた

 

Eクラス

 

白波 源十  柴 哲也

 

     戦死

 

「補習~~!!」

 

『『ぎゃ~っ』』

 

「くっ、これならどうだ!!」

 

榎本君が鎖分銅の錘部分を僕に投げてきたが

 

ヒョイ パシッ

 

「よっと」

 

軽く避けて鎖をつかみ引っ張った

 

「うわっ」

 

突然引っ張られたので榎本君は体勢を崩し前のめりになった

 

「隙あり!!」

 

僕は榎本君の顎にアッパーを入れようとするが

 

「させないよ!!」

 

シュン

 

「危なっ」

 

横から矢が飛んできたので縮地で後ろに避ける。矢の飛んできた方を見ると豊本さんが次の矢を番えていた

 

榎本 長治 31

 

榎本君の召喚獣は僕が避けるときに放った蹴りで少し点数が減った

 

「大丈夫?榎本君」

 

「あぁ、豊本さんのお陰で戦死は免れたよ」

 

やっぱり集団相手だとつらいな。そうだアレをしよう

 

走法<縮地>

 

僕は縮地で村上さんの召喚獣に近づくと鳩尾に肘鉄を食らわし、そのまま縮地で谷中君に近づき肋骨に3回正拳突きを一瞬で叩きこんだ。さらに縮地で長田君の召喚獣に近づき首をひねる、また縮地で柿木さんの召喚獣に近づき眉間、人中、鳩尾に正拳をいれる

 

「えっ消えた?」

 

「なっ俺の召喚獣が戦死してる」

 

「俺もだ」

 

「私のも」

 

みんな驚いてるなぁ、そんなに早かったかな?(今までの行動は0.2秒ほどですんでます)

 

村上 美和 4

 

谷中 伸一 戦死

 

長田 源策 戦死

 

柿木 雅美 戦死

 

村上さんの召喚獣は戦死しなかったか。これだけ減ればだいじょぶかな

 

ヒュン パシッ ビュン サクッ ポン

 

豊本 美鈴 戦死

 

「えっ」

 

なにが起こったって顔してるけど、簡単だよ。僕を狙ってきた豊本さんの矢を掴んで彼女の方に投げ返したらそのまま胸に矢が刺さって戦死しただけだ

 

「喰らえっ!!」

 

渡辺君の召喚獣が竹刀で袈裟切りを放ってきたので、僕は頭を右下にもっていくように体を回転させると、その勢いのまま右足で蹴りを放つ。僕の踵は渡辺君の顎にクリーンヒットして

 

渡辺 佑作 戦死

 

渡辺君は戦死した

 

「今だっ!!」

 

榎本君が鎖分銅を投げて来る

 

パシッ ヒュン

 

また鎖を掴むと榎本君は学習したのか鎖を手放す。僕も鎖分銅を投げ捨てた。 

・・・・村上さんのいる方向に

 

 ゴツッ

 

「えっ」

 

鎖分銅は綺麗な弧を描いて村上さん召喚獣の頭に直撃した

 

村上 美和 戦死

 

これであと二人

 

「私もいるよっ」

 

ビュン ヒョイ ガンッ

 

園田さんが斧を縦に振るってきたので僕は横に避け、ガラ空きの頭に踵落としをいれた

 

園田 綾 48

 

「そらよっ」

 

鎖分銅を拾ってきた榎本君がまた鎖分銅を投げてきた

 

ヒュン ビュッ ガスッ

 

僕はそれを避けると縮地で近づき顔面に正拳突きをした

 

榎本 長治 戦死

 

あとは園田さんだけだ

 

「やあぁっ!!」

 

園田さんが斧を振りかぶって近づいてきた。僕は屈んで避けると足払いをして園田さんを転ばせ、首に手刀をいれて戦死させた

 

園田 綾 戦死

 

さて、これで残りは…………

 




次で終戦と戦後対談。余裕があれば明久の放課後を描く予定です。
活動報告の方にてオリキャラの募集をしております。ご協力お願いします。

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