戦場のヴァルキュリア~女神の救済~   作:caribou

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登場組織と登場人物の設定となります。


登場組織・人物紹介

 【登場組織紹介】

 ○東ヨーロッパ帝国連合

 

 ●東ヨーロッパ帝国連合・中部ガリア侵攻部隊司令部付き即応遊撃分隊“ブラウエ・ローゼン”

 中部ガリア侵攻部隊総司令官であるセルベリア・ブレス大佐直属の即応部隊。指揮官は《鉄人オザヴァルド》ことカール・オザ・ヴァルド曹長。

 司令部付きと称されてはいるものの、その実態は自ら前線で戦うことを是とした、ブレス大佐の直援部隊であり、その親衛隊といった性質が強い。部隊創設を提唱したのは、指揮官でもあるカール・オザ・ヴァルドその人である。

 部隊の愛称である“ブラウエ・ローゼン”は蒼い薔薇の意。この愛称は、一説には蒼い炎を纏い、ヴァルキュリアとして戦うブレス大佐の姿を見た帝国軍高級将校が、その苛烈なまでの美しさを『まるで蒼い薔薇のようだ』と評したことから、彼女の傍らで戦う彼等の通称として定着したものとされる。

 また、ブレス大佐のファーストネームである『セルベリア』は、帝国において蒼い薔薇を示す単語としても知られており、それにあやかった為とも言われる。

 

 ●東ヨーロッパ帝国連合・中央方面軍・情報総局

 中央方面軍が独自に組織している特務機関。初代局長は、《ドライ・シュテルン》の一人でもあるベルホルト・グレゴール少将(当時、大佐)。

 対外諜報、情報工作はもちろん、国内にも非常に大きな諜報網を布いており、秘密警察的な役割も果たしている。

 ルーファス・J・シュタンケ中佐が属する第3局は軍内部の監視を主な任務としており、彼が率いる9課はガリア侵攻部隊の動向を探っていたと見られているが、詳細な情報は軍事機密として秘匿されており定かではない。

 これは非公式な情報であるが、シュタンケ中佐は参謀本部の命により、《ヴァルキュリア》の軍事転用に関する情報を収集していたと見られ、《ヴァルキュリア》に多大な興味を抱き、その兵器としての有用性を模索していたマクシミリアン準皇太子麾下のガリア侵攻部隊の監視任務を命じられたと思われる。

 

 

 ○ガリア公国

 

 ●ガリア正規軍・中部方面軍

 ゲオルグ・ダモン将軍が総司令官を務め、ガリア戦役においてはガリアの主力として戦った部隊。義勇軍の指揮権もここに属する。

 ダモン将軍の指揮官としての能力不足から、余計な犠牲を払うこともしばしばだが、兵士の錬度と士気は高い。また、バルドレン・ガッセナール中佐を初め、優秀な前線指揮官を多数有しており、これも兵士たちの士気を旺盛に保った一つの要因であろう。

 しかしながら、貴族出身のダモン将軍は、主に平民から構成される義勇軍の存在を目の敵にしており、彼等を真っ先に前線に送り込むなどの無策な暴挙へと走るなど、軍内部では反発も多かったようである。このような背景が、戦役終了後、ガリアが内乱の渦に飲まれることとなる遠因になったことは、想像に難くない。

 

 ●ガリア義勇軍・第3中隊・第7小隊

 ガリア義勇軍・第3中隊に所属する小隊。指揮官は後に、《ガリアの英雄》と称されることとなる、ウェルキン・ギュンター少尉。

 ギュンター少尉の類稀な指揮により、数々の困難な任務を成功させてきた義勇軍部隊の精鋭。その活躍は、ガリア軍内部はもちろん、帝国軍にも知れ渡っており、戦役終盤の帝国軍からは畏怖の対象として認知されていたようである。

 第二次ギルランダイオ要塞攻略戦においても、抜きんでた活躍をしており、第一段階である正門の突破、第ニ段階の要塞制圧戦においても、その主力を担い、要塞防衛の司令官であったセルベリア・ブレス大佐を捕らえることに成功する。

 

 

 【登場人物紹介】

○東ヨーロッパ帝国連合

 

●セルベリア・ブレス

マクシミリアン準皇太子直属の幕僚である《ドライ・シュテルン》の紅一点にして、中部ガリア侵攻部隊の総司令官。階級は大佐。

22歳という若さで大佐まで上り詰め、中部ガリア侵攻部隊の司令官に任じられるなど、軍人として非常に優れた才覚をもつ女傑。また、前線で自ら戦うことを是とする武人でもあり、その戦績は帝国軍内部でも群を抜いている。

 長い銀髪と真紅の瞳を持つ《ヴァルキュリア》であり、その能力を見初められ、マクシミリアン準皇太子に召し抱えられた過去を持つ。《ヴァルキュリア》として、過酷な実験に身を置く日々だった彼女は、そこから救いだしてくれたマクシミリアン準皇太子に、己が主としての感情以上のものを抱いていたようである。

 過去の実験のトラウマから、ラグナイトの光を嫌っており、ラグナエイドや手榴弾を携行せず、直属の支援兵にその役を任せている。ギルランダイオ要塞攻略戦において、偶然その役を担ったカール・オザ・ヴァルド曹長(当時、二等兵)の進言を受けて、直援部隊である“ブラウエ・ローゼン”の創設を認可する。

 戦役終盤のギルランダイオ要塞防衛戦においては、要塞防衛の司令官として善戦するも、ガリア軍の勢いに押され、要塞の陥落を許してしまい、自らもガリア軍に拘束されることとなった。

 

●カール・オザ・ヴァルド

 《鉄人オザヴァルド》の二つ名を持つ“ブラウエ・ローゼン”の指揮官。階級は曹長であり、所属する兵科は偵察兵。

 ガリア戦役の初戦であり、また、彼の初陣でもあったギルランダイオ要塞攻略戦にて、毒ガスに犯された味方を救い、戦闘を帝国軍優位に進めるという大きな功績を残したことにより、帝国鉄星勲章を授与される。一兵卒が初陣にてこれほどの功績を為すことは、ヨーロッパ全土を鑑みても異例であった。このことから、その活躍は本国でも若干の脚色と共に、新聞で報じられるなど、期せずして帝国軍人としての名を知らしめることとなる。

 ギルランダイオ要塞攻略戦時、支援兵だった彼は、その後偵察兵へと兵科転換し、“ブラウエ・ローゼン”創設をセルベリア・ブレス大佐へと進言。その指揮官へと任じられる。

 ブレス大佐と共に多くの戦場を経験し、軍人としての成長を遂げた彼だが、ナジアル会戦、ギルランダイオ要塞防衛戦と、立て続けに敗北を経験。ブレス大佐を守ることすらできぬまま、潰走を余儀なくされる。

 

 ●オットー・カリアス

 “ブラウエ・ローゼン”所属の突撃兵。ギルランダイオ要塞攻略戦時から、カールと共に戦ってきた戦友であり、実質、分隊の次席指揮官。

大雑把な性格で、細かい作戦を苦手とするが、突撃兵としての腕は確か。

 

 ●ヘルベルト・シュルツェ

 “ブラウエ・ローゼン”所属の突撃兵。

 セルベリア・ブレス大佐の熱烈な『ファン』であり、曰く「大佐の魅力は胸と見せかけて実は太ももにある」とのこと。

 

 ●エルヴィン・オイゲン

 “ブラウエ・ローゼン”所属の対戦車兵。

 対戦車兵の例に漏れず、大柄な体格の持ち主で、分隊随一の力持ち。士官を目指していたが、士官学校の試験に落ちた過去を持つ。

 

 ●エーリヒ・ハルトン

 “ブラウエ・ローゼン”所属の狙撃兵。

 冷静な性格であるが、それが転じて冷酷にも見えがち。実はセルベリア・ブレス大佐を狙撃するのが夢であり、それを本人に明かしたことがあるが、「それは楽しみだ」と一蹴された過去を持つ変わり者。

 

 ●ニック・コーレンベルク

 “ブラウエ・ローゼン”所属の支援兵。

 ナジアル会戦後に配属された新兵であり、ギルランダイオ要塞防衛戦が彼の初陣であった。気が弱い性格だが、頭が良い。

 

 ●ルーファス・ジェファーソン・シュタンケ

 中央方面軍・情報総局・第3局・9課、課長。階級は中佐。

 ガリア侵攻部隊の監視を命じられている、諜報部の人間。その任務の過程で、カールにある提案を持ちかける。

 諜報部所属ではあるが、中央方面軍きっての精鋭である親衛猟兵連隊を動かすことができるなど、軍内部でも高い地位を持つと思われる。

 

 

○ガリア公国

 

●ゲオルグ・ダモン

 ガリア正規軍・中部方面軍の総司令官。階級は大将。

 第一次大戦を経験した歴戦の指揮官であるが、私情に流された指揮を行うなど、指揮官としての能力は決して高くない。しかし、公国の宰相である、マウリッツ・ボルグとの癒着など、独自のコネクションを有しており、それを利用し今の地位を維持している。

 ギルランダイオ要塞攻略を通じて、元帥への昇格、さらには軍務大臣への就任を夢見ている。

 




自分の悪い癖が出てしまい、本編より優先して設定を書いてしまいました……。

結局設定を書いているときが一番楽しいという、この悪癖はどうにかならんものか。


一応補足しておくと、自分は別にガリア側が嫌いという訳ではありません。単に帝国軍の一兵卒目線から物語を進めると、ガリアは悪者に見えてしまうという表現であることをご了承ください。
まあ、大佐信者である自分からするとダモン将軍は嫌いですがww

更新は継続していくので、よろしくお願いします。

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