大学生ボッチの一人暮らし   作:なかのん。

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ハーメルン、初投稿です!

右も左もわかんないですがよろしくお願いしますー!


大学生ボッチの一人暮らし

 

 

 俺は大学進学と同時に一人暮らしをすることになった。

 もちろん自ら望んでとかではない。

 両親曰く、「大学生なんだから一人暮らしに慣れろ」とのことだがなんだか納得いかない。

 一人暮らしになってしまうとなかなか我が愛しのマイシスター小町に会えない。

 それに大学だって家からの方が近いのに。

 小町成分が足りなくなる心配があるため、大量の「コマぐるみ(小町の人形)」を用意した。・・・別に「のんのんびより」見た影響とかではないのん!

 そして俺の憂鬱な大学生活が始まった。

 

 

 

 

 大学はボッチに優しい環境だと思った。

 誰とも話さなくてもまあある程度はなんとかなるし、人が多いおかげで一人でも別に目立つことがない。

 それに俺は自前で「ステルスヒッキー」を発動させているのでまず気づかれること自体稀なのだ。

 まあ存在感なさ過ぎて気づかれたとき大体「うわっびっくりしたー」って顔されるんだけど・・・

 一週間たった今でも「ストローとお箸付けますか?」とコンビニの店員さんに話しかけられるくらい。

 

 そんなこんなで毎日最低限な会話しかしていない俺は今日も颯爽と帰宅する。(コミュ障)

 ・・・そろそろ小町ちゃん電話とか掛けてきてくれないかな。あれだよね?別に鬱陶しい兄が家からいなくなって清々したとかじゃないよね?もしそうだったらお兄ちゃん、立ち直れないよ・・・

 まあ電話が来ても多分「友達できたの?」ってとどめ刺されるのがオチ。

 

 

 

 自分のアパートに着いた。

 はあ、今日も小町のいない家に帰ってきてしまった。ひょっこり遊びに来てたりしてないかな。

 一人暮らしになって家族の有難さに気づいたどうも俺です。ん?シスコンをこじらせているだけだって?うるせえ!

 脳内でノリツッコミしながら扉を開ける。

 

 「おかえりなさい。比企谷君」

 

 ・・・おかしいな。雪ノ下雪乃が俺の家にいる。しかも部屋着だ。幻覚か?もしそうならば小町に代わってくれええええ!

 

 「・・・悪かったわね。小町さんじゃなく私で。馬鹿なこと考えてる暇あったらさっさと着替えたら?」

 

 「なんで俺の頭の中読んでんだよ。怖えから。後、なんで俺んち知ってんだよ!どうやって入ったんだ!そして何故平然とお茶沸かしてんだよ!」

 

 「この前小町さんから電話が来て「お兄ちゃん、多分寂しくなっているころだと思うので暇なときにでも遊びに行ってあげてください」と言われて場所を教えてもらったの。それで今朝たまたまこのアパートから出ていく比企谷君が見えたものだから声をかけるべきか迷ったのだけれど、緊張して声をかけることができなかったわ。そして比企谷君が去った後に玄関を見たら鍵が刺さったままになっていたから私が預かっていたの。わざわざ返しに来たのだけれど、お礼も言えないのかしら?この男は」

 

 勢い余って一気に質問してしまったが彼女はしっかりと答えてくれた。とても気になるワードがあったがどうやら俺んちが空き巣の被害にあうかもしれない危機を救ってくれたようだ。

 

 「そうだったのか。すまん。ありがとう。なんか礼をしなくちゃな。俺にできることなら何でも言ってくれ」

 

 そういうと雪ノ下は満足そうな顔をして俺に鍵を返してくれた。

 そしてポケットから一本の鍵を取り出し、こう言った。

 

 「それでは、自由にここに出入りする権利を頂くわ」

 

 雪ノ下は合鍵を作っていた。マジぱねえっす。

 

 「まあ特に困ることはないんだが時間とか考えてきてくれ。後、来るときは連絡の一本くらい入れてくれると助かる」

 

 「そうね。でも私たちお互いの連絡先知らないじゃない」

 

 「そうだったな・・交換してもらってもいいか?」

 

 「いちいち確認なんてしなくてもいいじゃない。なんだかその恥ずかしいじゃない」

 

 「お、おう」

 

 こうして俺たちは知り合って3年たってやっとお互いの連絡先を交換した。

 

 

 

 数日後

 

 

 To.雪ノ下 雪乃

 

 件名:今日なのだけれと。

 

 本文:夕方くらいから来ても大丈夫かしら?一緒にお茶でも飲みましょう。

 

 

 

 おお、雪ノ下からの初めてのメールだ。なんか文面が俺に似てるような。顔文字使わないところとか特に。

 ちなみにあれから小町からの連絡は来ていない・・・

 とりあえずなんも予定ないし大丈夫だ。と返信し、楽しみができた気がして少しニヤニヤしながら講義を受けに行った。変態みたいだな俺。

 

 

 「お疲れさま。比企谷君。いじめられなかった?」

 

 帰るとすでに雪ノ下は家に来ていた。そしていきなりひどいことを言ってきた。

 

 「バッカお前、いじめられるどころか誰も俺の名前も知らないんだよ。大学はボッチの最後のフロンティアかもしれんな」

 

 言ってて虚しくなってくる。一人暮らしになってからやたらと寂しがってたくせに。

 

 「あなたは相変わらずね。サークルにでも入ればいいのに」

 

 彼女は笑いながらそんなことを言ってくれる。高校3年の受験が終わったあたりからとても丸くなった気がする。無論体系などではなく、性格の話だ。

 

 「いや、俺は別に大学で友達なんて作ろうなんてこれっぽっちも考えてねーよ。まあなんだその・・上辺だけの付き合いなんてごめんだしな」

 

 そうね。と、彼女はふっと笑う。

 

 「そういう雪ノ下は大学で友達できたのか?」

 

 「いらないわ。多分私もあなたと同じ意見ね」

 

 そうか。そういえば由比ヶ浜とも遊んだりしているようだしまだ大学生活は始まったばかりで、むしろ今からなくらいか。

 その中に自分も居られたらいいな。と感傷に浸ってしまう。

 

 雪ノ下と俺の関係は何と呼べばいいのだろうか。

 

 俺が思考の海にダイビングしていると雪ノ下は拗ねたようにほっぺたを膨らませて「聞いているのかしら」と言っている。

 

 「とりあえずお茶にしましょうかクッキーもあるから」

 

 まあ、俺と雪ノ下の関係が何て呼べばいいかなんてそんなこと今はまだ考えなくてもいいような気がした。

 

 

 

 

 







書くのが遅いですが、更新頑張ります!

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