平凡な僕がプロデューサーになりました   作:夜明けの月

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はい、またやってしまいました。
何作目だっけ?と思うほどです。
今回は、『アイドルマスター シンデレラガールズ』です。
後悔はしているけど反省はしない!
ということで、本編をお楽しみください。


こうして僕の新たな生活は始まりました。

どうも、僕は蒼崎(あおさき)弘弥(ひろや)と申します。皆さんはアイドルというものをご存知でしょうか。

 

アイドル。それは、可愛い女の子の頂点という認識がある。まあそれは間違ってはいないし、否定する気もない。CDを出したり、テレビに出たり、ライブステージをしたりなどがあるだろう。

 

だが、それが成り立っているのは、その女の子たちの努力と試練を超えた賜物である。そして、その子達を支える裏方のおかげでもある。

 

だがなぜ、今こんな話をするかというと、僕が置かれている状況にある。

 

「なんでこんな事になったかなぁ………」

 

僕は、家のダイニングでそう呟き冷や汗をかく。僕の左手に握られた封筒、そして右手に握られたその中に入っていた手紙。そこの一部には、こう記されていた。

 

『アイドルプロデューサーの選考に当選しました』

 

身に覚えがない事この上ない。なんだこれは。アイドルプロデューサーって何?てか選考って何なんだ?

 

「あら、結果来たの?」

 

「結果?」

 

そこに僕の母親が現れる。結果来たの?という不思議な反応に僕は訝しむ。

 

「あれ、言ってなかったっけ?選考の募集に出したって」

 

うん、初耳。率直に言いたい。何やってんだお前は。

 

「いやぁ、武内君の仕事先だって言ってたからつい」

 

武内君とは、母さんの高校時代からの友人らしい。僕も何回か会った事がある。あの人何かあったみたいで無口になったけど、まあ根は良い人だ。

 

「で、武内さんがどうしたの?まさか頼んだんじゃ……」

 

「まあ、できるだけ通してくれるようにね。あんた大学の授業が終わった後、する事ないのにバイトする気もないし。それにそろそろお金も稼いで欲しいのよね」

 

ちなみに僕は、大学二年生だ。どこにでもいる、ごく平凡な大学生だ。

 

「いや、働かなくて良いって……」

 

「それは一年生の間の話よ。あとの理由は社会見学かしら。家でダラけてないで、少しは何か学んできなさい」

 

そう言ってダイニングを離れる母さん。僕に断らせる気はないらしい。

 

「面倒くさいなぁ………」

 

仕方なく手紙を読み進めていくと、

 

『二月二十日に本社までお越しください』

 

と書いてあった………………ん?

 

「あれ?今日じゃね?」

 

カレンダーを恐る恐る見ると、やはり今日は、二月二十日だった。嫌な汗が頰を伝う。

 

「くそっ!ここに書いてる『346プロダクション』ってどこだ!?」

 

なんか幸先悪いなぁ………。

 

 

 

☆♪♡◇

 

 

 

「すみません、わざわざ来てくださって」

 

低い声で機械的に言うのは、目の前にいる武内さんだ。だが、相変わらずでかい。体が。

 

僕が通されたのは、武内さんの仕事部屋だった。一人で使うにはちょうど良いぐらいの大きさである。

 

「というより、知り合いといる時ぐらいは敬語は無しにしようよ武内さん」

 

「……癖、ですので。お気になさらず」

 

「いや、普通気にするって」

 

身内にまで敬語使われちゃ、距離取られてるみたいで怖いんだよね。

 

「それで、あの……プロデューサーの件ですが……」

 

不安そうにこちらを見る武内叔父さん。まあそこは気になるよね普通。

 

「受けるよ。ここで拒否して帰ったら、母さんに何言われるかわかったもんじゃないからね」

 

幸先悪い挙句、気に入らないので拒否してきましたと母さんに言ってお説教食らうのだけは勘弁したい。

 

「で、では……」

 

「うん。蒼崎弘矢、二十歳。大学二年生の未熟者ですが、どうぞよろしくお願いします」

 

僕は頭を下げて言う。まあこれは誰でもすることだよね。

 

「ありがとう………ございます」

 

心底案したかのような声を出す武内さん。どこまで心配だったのさ。

 

「それでは、蒼崎さんには早速ですが仕事をやっていただきます」

 

「え?何の?」

 

「私と蒼崎さんがプロデューサーとして行うプロジェクトの仕事です」

 

へぇ、そんなのがあるのか………ってはい?

 

「……え?僕がプロデューサー?」

 

「はい。選考結果の通知にも書いていたと思われますが」

 

僕は、鞄から封筒を取り出し、件の手紙を取り出す。そこにはしっかりと『アイドルプロデューサーの選考に当選』と書いてあった。

 

「おぅ………」

 

「あの……どうかしましたか?」

 

「いや、なんでもないです……」

 

ぶっちゃけ言うとやりたくないのだが……、そうなると選択肢が二つ。

 

諦めてプロデューサーになるか。ここで「やっぱり無理です」と言って断り、家に帰って母さんからの腹パン食らうか。

 

…………これって選択肢必要なくね?

 

「……まあいいか。それで、そのプロジェクトの名前って何ですか?」

 

「シンデレラプロジェクトです」

 

シンデレラプロジェクトか……。なんかいい響きじゃん。

 

「それでは、蒼崎さんには最初の仕事を行っていただきます」

 

ほぉ、ここにきて初仕事か。初出勤で初仕事か。初めてづくしだな。

 

「まずはこれを」

 

そう言って渡されたのは、証明写真が貼り付けてある十数枚。その写真に写っていたのは、可愛く綺麗な女の子達だった。

 

「この子達は?」

 

「本プロジェクトのために募った少女達です。蒼崎君には、この子達と顔合わせをしていただきます」

 

……ハードル高くありませんかね?

 

兎にも角にも、僕のプロデューサーとしての生活が、今始まった。

 

 




こんな感じでいきます。
まずは、後で決まった三人以外の顔合わせからです。
駄文ですが、よろしくお願いします!
では、次回をお楽しみに。

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