蒼穹のファフナー~ファフナーに選ばれなかった男の戦い~   作:naomi

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第十五話「無力」

その日、俺は溝口さんから戦闘機の訓練を受けていた。

 

「セイバーよりケイトスへ、ターゲット捕捉」

 

「OKだ、そのままターゲットをポイント39に引き付け撃退しろ」

 

「ラジャー」

 

ターゲットを目標地点へ誘導し…撃退

 

「セイバーへ、ターゲット撃退確認。だいぶ対象の誘導に慣れてきたな亮介」

 

「そうですね。ようやく身体に染み付いてきました。」

 

「いいじゃないか、よし。模擬戦に入るぞ」

 

「ラジャー。今日こそ落とします」

 

「まだまだ、ひょっ子にはヤられんよ」

 

(よし、後ろは取った。だけどここで焦ればこれまでのようにかわされてロックされる)

 

(いいぞ亮介、これまでの訓練の教訓が生かされてる)

 

「よし…捉えた」

 

今日こそ勝ったと思った瞬間

 

「あなたはそこにいますか」

 

突然奴等が現れた。溝口さんの戦闘機との間に現れて溝口さんの様子がわからない

 

「亮介…亮介」

 

通信が入っていた。

 

「溝口さん無事ですか」

 

「俺は大丈夫だ自分の心配をしろ」

 

ケイトスは素早く切り返し、ミサイルで応戦する。

 

「CDC、こちらセイバー演習中にフェストムと遭遇。只今ケイトスが応戦中ファフナー部隊を要請します」

 

「こちらCDC今マークザイン・アハト・フュンフ・ジーベンが出撃、ポイントB-9へ誘導を」

 

「了解、溝口さん」

 

「聞いてた。交互に攻撃しながらポイントまで誘導するぞ」

 

「はい」

 

2機で交互に攻撃しポイントまで誘導してゆく、フェストムはどちらに攻撃すればいいのかわからず手当たり次第に攻撃している。

 

(よし、的が絞れず迷っているようだな。このままなら)

 

「亮介」

 

溝口さんの声に気がつくとパターンで攻撃して来ていた攻撃がこちらに集中していた。辛うじてかわす

 

「振り切れ、亮介」

 

「くっそー」

 

捕まるセイバー。

 

「あなたはそこにいますか」

 

奴等が心に入ろうとしてくる。

 

(俺はここにいる、ここに…いるぞ)

 

「~~~~」

 

(なんだ…あいつらの同化が止まった)

 

「セイバーへの援護射撃間に合わんのか」

 

「ダメですここからの攻撃では間に合いません」

 

「マークザインが向かいます。行けるな一騎」

 

「あぁ、行けるぞ」

 

「マークアハト・フュンフ・ジーベンは今現れたフェストムを近づけさせるな」

 

「あっ」

 

炎を上げて落下するセイバー

 

「亮介、脱出だ脱出するんだ」

 

「くっ、脱出レバー…ダメだ作動しない。爆発の衝撃でどこか部品がやられたか。なら脱出出来ないときの対策を思い出して。…海面にぶつかる。ここまでなのか。クソったれ」

 

海面に落下したセイバー

 

「亮介!」

 

溝口の叫びが青空に響いた。

 


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