とある愚兄賢妹の物語   作:夜草

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まだまだ書くほど読み足りてませんが、他の原作『インテリビレッジの座敷童』とのコラボ挑戦です。

とりあえず、今回はプロローグ的なものだけで、つづきは、まだ何回か読むので気長に待ってくださいm(_ _)m


離縁塞神編 田舎へ行こう

離縁塞神編 田舎へ行こう

 

 

 

とある田舎

 

 

 

『塞の神』

 

この神――妖怪には二つの性格がある。

 

一つは、境界守護。

 

田舎の境にあって悪霊や病害や外敵の侵入を防ぐ、言わばオールマイティな門番である。

 

もう一つは夫婦和合。

 

夫婦円満を欲する人には喉から手が出るような、出会いの縁結びに安産祈願、さらには子育てまで面倒を見てくれるセットメニューだ。

 

そして、『塞の神』を象徴している石造の男女像は、兄妹である―――『塞の神』の置かれた田舎に兄妹相姦を語っているエピソードが数例ある。

 

ある田舎では、

 

美男美女の兄妹はそれぞれに、夫婦となるに相応しい相手を探すために国中を歩き回るも、なかなか見つからず、家に帰ってきたら、二人は鉢合わせ、『ああ、実の兄(妹)が求めていた相手だったんだ』と。

 

そして、兄妹は夫婦となったという幸せは身近な場所にあったんだ青い鳥のような物語。

 

またある田舎では、

 

旅に出て数年後、兄が旅先で出会った美しく気立ての良い女郎に一目惚れ。

 

そのまま求婚の末、愛し合うようになり結婚を約束した―――が、身の上を語り合うと何と女郎は、妹だった。

 

その後、二人は渕に身を投げて心中したというお涙ちょうだいな物語。

 

そして、『塞の神』の神話的根拠ともなったイザナギとイザナミの二神兄妹の物語。

 

この夫婦が、最後の離婚宣言をする時、黄泉の国とこの世とあの世の境の坂を、今も迫る地の悪霊を抑えるために大石で塞いだ―――この石が『塞の神』の源流。

 

『塞の神』の像が石で造られるのはこのためであると言われている。

 

男女の縁を結ぶ求愛のキューピッド、またある時は、男女を“境界を隔てて別れさせた”妖怪―――『塞の神』

 

もし、この特徴や条件を、人を陥れるシステムに悪用する――<パッケージ>に利用されたら………

 

 

 

 

 

 

 

とあるインテリヤンキーと巨乳のお姉さんの話。

 

 

 

「オイこら座敷童!! なんてモン聞かせやがんだ!! おかげで眠れなくなっちまったじゃねーかッッ!!!」

 

 

「あらまあ、不眠症かい。仕方ないねぇ、昔みたいに今夜は一緒に寝てあげようか?」

 

 

「っざけんじゃねぇ! また勝手に人のスマホ使って、寝てる間にヘッドホン付けて、ヤンデレ妹ボイスを睡眠学習させたのお前じゃねーかクソ妖怪!!」

 

 

「そういや昔は眠るまで本読んでてあげてたっけ。あのころは可愛かったなあ」

 

 

「二度と来ねーモン懐かしんでねーで、話を聞けよ! 大事なのは今だろ!」

 

 

「別に女の子から迫られるなんてモテモテ男子の忍の生活からすりゃ珍しくもないでしょ。それにこんな話は昔からあるもんだし」

 

 

妹のイザナミが亡くなり悲しむ兄のイザナギは妹に会おうと、深い地の底で死者が住まう黄泉の国へと続く長い暗い道を下りて行った。

 

ようやく黄泉の国に着くと、イザナギは扉の前に立ち、イザナミに、『自分と一緒に地上へ帰ろう』、と優しく話しくかける。

 

ところがイザナミの返答は『どうしてもっと早く来てくれなかったの。もう黄泉の国の食べ物を口にしてしまった私は地上へは帰れない』と悲しそうな声に乗せられて―――それでも、イザナギは諦めない。

 

やがて、その辛抱強い説得にイザナミは『分かりました。愛するあなたの為ですから、地上へ帰ってもよいかどうか、黄泉の国の神様に尋ねてみます』と根負け。

 

『終わったら声を掛けますので、私の姿を決して覗かないでくださいね』と言い残され、イナザギはしばらくの間じっと待機していたが、いつまでたっても妹からは返事がない。

 

とうとう待ちくたびれたイザナギは、小さな火を灯して、妹を探すために黄泉の国へと入って――――その闇の果てで見てしまった。

 

醜悪な悪霊共を従える、変わり果ててしまったイザナミの姿を。

 

イザナギはあまりのおぞましさにあれほど求めていたイザナミから逃げ、そして、自分の醜い姿を見られてしまったイザナミは、『よくも約束を破りましたね』怒り狂い、逃げるイザナギへ『黄泉醜女(よもつしこめ)』という悪霊を放った。

 

 

「つまり、この『ヤンデレな女の子に迫られて眠れるはずがない』を聴いとけば、もし致命誘発体なヤンデレと遭遇しても『妹から逃げようとする兄は襲われる』なんて間違った対応はしなくなるんじゃない」

 

 

「三十六計逃げるに如かずの座敷童が何言ってんだ!! っつか、捕まったらデッドエンドなんですけどコレ!!」

 

 

 

 

 

道中

 

 

 

昨日の放課後。

 

下駄箱で外履きのスニーカーに履き替え、校門へ視線を合わせると、上条当麻は前方にこちらを見ている人がいる事に気づく。

 

巨乳・ヘソチラ・黒髪・カチューシャ、その容姿は美貌といっても良いと思えるが、彼女に感じるのは、単なる高校の先輩とは思えない、威厳とも言えるような雰囲気―――雲川芹亜先輩だ。

 

ここ最近、どういう訳か、一体いつの間にお近づきになったのか、妹の詩歌とにこやかに歓談している(ように当麻は見える)所を良く見かける。

 

どんな話をしてるのか聞いた事はないが、多分、気が合ったのだろう(と当麻は思う)。

 

高校の先輩で、妹と仲の良いお姉さん(この言い方をすると何故か詩歌の機嫌が悪くなる)。

 

知らぬ仲ではないので、挨拶しようかと考えていると、向こうから数歩歩み寄って言葉をかけてきた。

 

 

『今日は君に渡したいものがあるんだけど』

 

 

と、渡されたCD。

 

寝る前に是非聞いてほしいと言われ、当麻はお風呂場の中で、インデックスに睡眠を妨げぬようにヘッドホンしてから聞いて―――おかげで眠れなかった。

 

その内容は思い出したくないので語らないが、朝、うとうととしていた時に起こしに来た詩歌に、思わず悲鳴を上げてしまった。

 

 

『全く、先輩は……』

 

 

一体、何の意図があったのかと思ったが、単純に自分をからかっただけ(あとこちらへの嫌がらせですね、とぼそっと詩歌は呟く)だと言われてすっきりしたが、寝不足で頭がふらふら~、と。

 

 

 

「ふふ……」

 

 

 

―――ん?

 

 

学園都市の『外』の人間だろうか?

 

この街とは違う空気を纏う見知らぬひとりの女性とすれ違った。

 

気になって振り返ると、その女性はこちらを見て佇んでいた。

 

何だろうか?

 

 

「………」

 

 

理性を蕩けさせてしまうほど妖艶な女性は、自分が振り返るのを確認すると、再び歩き始めた。

 

 

「ちょっと待って―――」

 

 

その人を追い掛けようとした瞬間――――上条当麻は石に躓き―――全く別の世界に立っていた。

 

 

 

 

 

???

 

 

 

「……ここは?」

 

 

どこだ?

 

学園都市、じゃない。

 

ぼやけて良く見えないが、多分、ごく普通の一般家庭がある住宅街。

 

そして、懐かしい匂いがする。

 

これは―――

 

 

『詩歌』

 

 

声に反応し、振り返れば、そこには男性がひとり。

 

ピンぼけな風景からぼんやりと浮かび上がり、細部まで見えてくれば……

 

それは―――間違いない。

 

詩歌の―――そして、自分のお父さん、上条刀夜、その人だ。

 

別にその姿を忘れてしまった訳ではない。

 

でも、自分の記憶の中の父親の姿よりも、若々しく、けれども、今よりも老いて見える。

 

悲壮な、疲れ切った父親の姿だった。

 

 

『ん? おとうさん、なぁに?』

 

 

これは、すぐに分かった。

 

姿かたちが変われど、自分の大事な妹だ。

 

写真で見せてもらったのと同じ、幼き日の頃の上条詩歌。

 

でも、写真よりもリアルに見える。

 

これは過去。

 

自分が失った、もう二度と見れないはずの思い出。

 

 

『……最近、お兄ちゃんの、当麻の様子はどうだ?』

 

 

『おにいちゃん?』

 

 

『ちゃんとお兄ちゃんと上手くやれてるか?』

 

 

『うん♪ しいかはおにいちゃんといっつも仲良しだよ。おにいちゃんはとっても優しいヒーローで、こないだもね、しいかを怖い犬から守ってくれたの』

 

 

『そうか……昨日、怪我したと思ったら、そんなことがあったのか』

 

 

自慢げに息子を語る娘とは、反比例に、どんどん刀夜の顔は険しくなる。

 

 

『でもね、おにいちゃん、たまにすっごく冷たい目をすることがあるの』

 

 

『冷たい目?』

 

 

『うん。しいかが声を掛けると、いつものおにいちゃんに戻るけど。時々、ひとりで遠くを見つめてるの』

 

 

『そうか……』

 

 

『おにいちゃん、だいじょーぶかな? やっぱり、気にしてるのかな? 寂しいのかな?』

 

 

俺は―――

 

もう覚えてない、その頃の記憶は破壊されてしまったが、実家である種、荒んだ暮らしをしていた。

 

いるだけで周りを不幸にする『疫病神』と気味悪がれ、家族以外の人間から、迫害されていた。

 

 

 

『詩歌、これからはお兄ちゃんとは距離を取りなさい』

 

 

 

ズキッと胸が痛んだ。

 

あの海で、話を聞いた時は何ともなかったのに、実際にこの場面を見ると、やはりつらい。

 

父が、自分たち兄妹の事を良く考えてくれているのは分かっている。

 

それでも、つらい。

 

 

『……不幸だ』

 

 

父に『疫病神』だと思われたのもそうだけど、妹と離されるというのは、当時の自分には考えただけでも、つらかった。

 

けど、その答えは聞こえなかった。

 

詩歌が何と応えたか、分からなかった。

 

何故なら、この光景を見ていた、今、当麻に見せている―――角に隠れ、息を潜めて様子を窺っていた幼き頃の上条当麻(じぶん)は怖くて、その答えを聞く前に、耳を塞いで逃げだした。

 

妹から。

 

 

 

 

 

 

 

そして、また別の場所にいた。

 

 

「どこだよ……ここ」

 

 

その場所は、今までいた世界よりも、暗くて、黒くて、視界が悪い。

 

いや、視界が悪いというより、何もない、と言った方が正確か。

 

視界を遮るものが何もない代わりに、見えるものすら何もない。

 

あるのは、この場に停滞する深い霧だけ。

 

全ての闇を覆う霧。

 

それが今の上条当麻を包む全てだった。

 

 

「右手で触っても消えない……じゃあ、これは一体?」

 

 

『何もない』という設定の虚無の空間。

 

この異能であるなら神でさえ殺す右手<幻想殺し(イマジンブレイカー)>で叩いても変化がない。

 

もしかして、現界し続ける核があるのか。

 

だとしたら、どうしようもない。

 

砂漠の中に一粒だけ色違いの物を見つけろというようなもの。

 

悪夢―――という言葉が心に突き刺さる。

 

そう、悪夢。

 

封印したい、忘れたい悪夢に囚われている。

 

そんな気がした。

 

 

「とにかく、このままじっとしてる訳にもいかねぇ……」

 

 

しかし、どっちに行ったらいいものか。

 

全く見当もつかない。

 

とりあえず、己の勘に従って闇雲に当麻は歩き始めた―――その時、

 

 

 

『………っく! これは、まず………早く………助けないと……』

 

 

 

一瞬だけ。

 

声が聞こえたような気がした。

 

どこからか聞こえてくるか分からない、外から内へ、何だか壁越しに聞こえてくるような感じだけど、それに後押しされるように歩くスピードを速めた。

 

歩みを進めるたびに、脚は重く、沼に嵌っていくようにどんどん重くなっていく。

 

ひょっとして、俺は間違った方向へ突き進んでいるんじゃないか……?

 

そんな疑問が脳裏をよぎる。

 

 

「こっちよ、早く!」

 

 

また、声が聞こえた。

 

今度は、同じ空間の中から。

 

そして、見つけた。

 

さっき見た女性―――そう、上条詩歌に似た―――が、

 

 

 

『ダメ……そっちに、行っちゃったら……』

 

 

 

なのに、また別の世界から声が届いた。

 

 

 

「捕まえたー、当麻さん」

 

 

 

その姿を信じ、追い掛けた当麻に、女性が、抱きつく。

 

一体、あの声が何を意味するか、愚兄には分からなかった。

 

ただ、一つだけ直感的に理解したのは―――遅かった……という事だった。

 

逃げよう。

 

そう思ったが、足がうまく動かない。

 

彼女が抱きついているだけが原因ではなく、足に何かが絡みついているような気がした。

 

見ると人の腕のようなものが自分の足に絡んでいる。

 

いや、足だけじゃない。

 

腕も、身体も、上条当麻の身体は人の腕で雁字搦めにされていた。

 

 

「ウフフ、もう、これで当麻さんは私の物。絶対に逃がさない」

 

 

……このままだと、悪夢に絡め取られてしまう。

 

振り解かないと……

 

けど、腕は石のように硬く、重く。

 

徐々に身動きが取れなくなっていき、やがて、全ての感覚が靄がかかったように鈍くなって―――

 

 

 

 

 

『早く右手を伸ばして! 諦めが悪いのがお兄ちゃんの長所でしょ!!』

 

 

 

 

 

今度こそ、上条当麻は迷いなくその右手を突き出した。

 

 

 

 

 

とある田舎

 

 

 

「………ん、んん」

 

 

長い、長い夢を見ていたような気がする。

 

目が醒めても、しばらくの間、考えにならない考えが脳内を縦横無尽に駆け巡っている。

 

そして。

 

目の前に広がるのは、見覚えのない、学園都市とは対照的なプロセスを進む、最新鋭のテクノロジーで完全管理されたのどかな田舎の風景―――パラレルワールド。

 

 

 

『インテリビレッジ』

 

 

 

別世界の別物語に上条当麻はやってきてしまった。

 

 

 

つづく

 

 

 

おまけ(コラボ選考漏れ)

 

 

 

もしも詩歌が当麻のサーヴァントだったら。

 

 

 

クラス シスター

 

マスター 上条当麻

 

真名 上条詩歌

 

性別 女

 

身長・体重 161cm・47kg

 

スリーサイズ 90・55・88

 

属性 中立・善

 

ステータス

 

筋力:E(C) 耐久:E 敏捷:E(B) 魔力:-(A) 幸運:EX(A+) 宝具:-(EX)

 

 

 

クラス別スキル

 

『以心伝心(妹)』

 

思考を読み取り、相手と呼吸を合わせ、その力を最大限発揮させる能力。

 

特に兄ならば、どんな状況下においても、視線を交わす必要もなく、その危険を予知の領域で察知し、最高クラスの連携を発揮できるが、不穏当な空気も察知するので、嘘が付けない。

 

『比翼連理(妹)』

 

良妻兄嫁なブラコンの特定のマスターにのみ働くスキル。

 

血の繋がった実の兄を尊敬し、1人の異性として恋い慕い、彼の幸せを最優先に考え、そのためならその身を犠牲にすることも厭わない。

 

また、非常に理性的でもあり、母との約束もあり、その想いを打ち明ける事はなく、気に入った相手ならば応援もしてしまう、かなり難儀な性格。

 

でも、特定のマスターなら、一緒にいるだけでその幸運値は、誰よりも幸せ(EX)である(自己申告で、しかしそれでも、A+相当)。

 

そして、兄が右手を失うなどといった瀕死の重体を負った時、または『幻想殺し(イマジンブレイカー)』の『枷』が外れた時、本来のステータスに戻る。

 

どっちもが安全(セーフティ)ピンであり、世界を破壊する爆弾。

 

 

 

固有スキル

 

『直感』:B

 

常に自身にとって最適な展開を感じ取る能力。

 

また、日常においてもフラグ察知の()の勘。

 

『道具作成』:A

 

最先端を行く創造性に、『原初の石』の補助。

 

魔力、または、能力の帯びた最新の器具を作成できるが、シスターが特に得意なのは家庭料理や裁縫。

 

『陣地作成』:E

 

魔術師が有利な工房を作る能力……だが、基本的に魔術師ではないシスターの場合は掃除が得意な程度で風水的に運勢が向上し、清潔な空間を提供できる家庭的な能力。

 

魔術的には人払いがせいぜい。

 

将来は平穏でのどかな一軒家を希望。

 

『専科百般』:A

 

多方面に発揮される天性の才能。

 

あらゆる不幸に(また花嫁修業に)備える多才な学生、そして、主人を完璧にサポートする『エリートメイド』として、学術、武術、体術、能力、魔術、話術、戦術、整体術、医療、投擲術、給仕術、捕縛術、調理術、忍術、野外生活術、節約術、その他32種類に及ぶ専業(主婦)スキルについて、Cクラス以上の習得度を発揮できる。

 

『貧者の見識』:A

 

相手の性格・属性を見抜く眼力。

 

言葉による弁明・欺瞞に騙されず、『異能察知』に強化されたその目は、物事の本質を掴む。

 

また、買い物の食材の良し悪しも見分けられるので日常にも便利。

 

『偽善使い』:EX

 

周囲の善悪に左右されず、己が正しいと信じた事を貫く生き様。

 

敵味方関係なしに、人を惹きつける魅力であり、世界を揺るがしかねない一つの(上条)勢力として、畏れられる。

 

そして、周囲にいる人間を片っ端から救い上げる性質から、周りにいる味方の幸運値を上昇させる。

 

また外見の魅力もあり、相手が同年代の異性(男)であるなら、高確率でフラグを建てる。

 

『天然ボケ』

 

時々、マスターに手を焼かせるほどトンチンカンなボケをして、マスターのTP(ツッコミポイント)を地味に減らす。

 

また、男性の特定の好意もスルーしてしまう鈍感。

 

 

 

宝具

 

幻想投影(イマジントレース)

 

ランク:E~A++ 種別:対人宝具 レンジ:1 最大補足:1人

 

シスターの身体に、生まれつき宿る力。

 

相手、もしくは異能そのものに触れることで相手の能力を理解し、短時間の使用が可能。能力の性質はコピーした相手とまったく同じで、道具が必要な場合は道具がなければ使うことができない。しかし、それは道具にも適用され、宝具、魔導書の原典すら難なく読み解ける。

 

そして、全く同じになるためコピーした相手と同調することができ、相手の力のブースターになったり、干渉することもできる。

 

ただし、その条件故に、一撃必殺な攻撃や異能を介さない攻撃だと効果を発揮できずにやられてしまう可能性が高い。

 

鳳凰の翼(フェニックス・ア・ライブ)

 

ランク:-(EX) 種別:対界宝具 レンジ:??? 最大補足:???

 

シスターの奥に眠る『  』を一時解放したもので、多才絢爛な、無限で夢幻な無敵の鳳凰の翼。

 

その羽根に触れたあらゆる異能と接続し、支配下に統べ、また、その人間の生命力を限界突破で活性化、次の段階へ進化させる。

 

ただし、これは人間の領分を遥かに逸脱した幻想であり、シスター本人もまだ完全には把握できておらず、使えば休眠は免れない。

 

 

 

武器

 

調色板(パレット)

 

森羅万象の色をつける『多重能力(デュアルスキル)』の核。ある種の科学の原典。

 

筆記具(マーカー)

 

変幻自在の線を引く多様な魔術の基礎体系をまとめた携帯六角。

 

『調色板』と組み合わせることで、三柱の『幻想宿木(ミストルティン・レプリカ)』、『幻想法杖(ガンバンティン・レプリカ)』、『幻想宝剣(レーヴァティン・レプリカ)』、や『聖母花衣(マリーゴールド)』といった『科学』と『魔術』を掛け合わせた奇蹟の『霊装』を生み出せ、装備に応じてステータスを何段階か上昇させる。

 

 

 

正直、幻想なら何でも打ち消せる右手のせいで、上条当麻とパスを繋いでいるだけで、『幻想投影』を使えるぐらいが精一杯。

 

それでもどうにか現界できるのは、やはり、愛ゆえに。

 

キャスターのような賢者というよりサポートが得意な魔法戦士のようなタイプで、シスターは愚兄のスタイルを基本にしており、武器を使わない無手、己の拳で戦うファイターである。

 


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