神さまの言うとおり 〜踊らされる悪魔達〜 【完結】 作:兵太郎
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「うひゃひゃひゃひゃ!!笑いが止まんねー!まさかこんなにうまくいくとはよー!」
とある部屋の中でモニターを眺めながら、旧魔王の息子リゼヴィム・リヴァン・ルシファー、略称リリンは声高に笑う。嘲笑う。
多くのモニターの中に映っている文字が、現在の外の状況を教えてくれている。
『天界
『冥界
『冥界 四大魔王 4体中2体死亡 悪魔 43.2%殲滅 18.6%は人間界に逃亡 サーゼクス・ルシファー 戦闘中 アジュカ・ベルゼブブ 逃走中』
『アースガールズ 主神オーディン 戦闘中 87.3%殲滅』
『オリュンポス 三大神 ハーデス 静観 ゼウス 戦闘中 ポセイドン 戦闘中 その他9柱 殲滅』
『須弥山 帝釈天 戦闘中 闘戦勝仏 戦闘中 12.4%殲滅』
『インド神 ヴィシュヌ 戦闘終了 ブラフマー 戦闘終了 0.3%殲滅 新兵投入必要』 e.t.c……
リリンは全ての勢力に攻撃を仕掛け、そしてそのほとんどを壊滅していた。
「いやぁ、さすが異世界の神さまだ、この世界の甘ったれくそったれとは全く違う……いよっ!大統領!」
そう言われ、その部屋にいた1人の女の子はため息をつく。
「はぁ〜〜〜、つまんないの」
その言葉にリリンは硬直する。
「他の奴らはもっと骨があるから遊びにもってこいだって言われたのに……小手調べに送ったかみまろの『絵』達にほとんどやられちゃってるじゃん。マナはこんなつまんないことしたくなかったな〜」
「……いやいや、その分マナさんが偉大だったってことですよ、あひゃひゃ!」
「もう……つまんない!つまんないつまんない!カミもただ淡々と言われたことやってるだけだし、面白そうなのはかみまろだけ……あ、そうだ!」
部屋にいた異世界の神……アシッド・マナはニコッと笑う。
「私とかみまろだけでやれば良いんだ!」
そう言われた時にはリゼヴィム・リヴァン・ルシファーの首は飛んでいた。
「ていう訳だから、あんたはもういらないや……?」
リリンが死んだ直後、辺りから警報が鳴り響く。
『うひゃひゃひゃひゃっ!うひゃひゃひゃひゃッッ!』
「うむぅ……うるさい……」
『マナさーん!よくも俺を殺してくれましたねぇ……まぁ、いつかこうなるのはわかってたんだけどぉ!うひゃひゃ!
……ただ、俺を殺すのはいただけなかったなぁ。これが動いたってことは、アンタも終わりかもしれねぇ……この反応は、俺が死ぬと強制的に段階を吹っ飛ばして
強引にゴ『グシャ』
「はぁ〜〜〜、話長いならもっと面白いこと言ってよね。トライヘキサ……ああ、この炉の中のやつ?」
モニターを全て一瞬で破壊し、部屋の奥のドアを開けてマナは最奥部に足を踏み入れる。その中にいたのは--
7つの首に10の角を持つ、あまりに強大すぎる『獣』--その巨体はゆうに数100メートルを超えていて、とてつもなく巨大だった。
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首の1つ1つがすべて異なる生物を形作っていて、獅子のようなもの、豹のようなもの、熊のようなもの、龍のようなものと、統一感はない。体の作りもあらゆる生物の特徴を有していて、異物感を放っている。室内全域から伸びる無数のケーブルが獣と繋がっていた。
その7つの首がだんだんと目覚め始めた!同時にかけられていたであろう封印の術式紋様が浮かび上がり、儚く砕けていく--
「ばきゅーん!」
--その気の抜けた声とともに、
伝説の獣の首の1つは粉砕された。
「あれぇ?なんか最終兵器っぽい感じだからそこそこは楽しめると思ったのに……やっぱりアイツは期待ハズレだったね」
そう言いながら残った6つの首を一気に消滅させ、身体をボロボロに腐敗させてからマナは部屋の外に出る。
「こんな沢山の神でなんとか支えている世界の兵器如きが、1人で世界を支えてる私に勝てる訳が無いじゃん……あ、途中からカミを創ったから、2人か」
マナはクルッと回って瞬間移動し、かみまろの隣に出現する。
「かみまろー、もう108個目も終わらせちゃってー」
「はいはいりょーかい」
リリンさん、死亡。どうせ負ける運命だからね仕方ないね。
この作品では、パワーバランス的に「ハイスクールD×Dく神さまの言うとおり」となっています。作品の中でも言いましたが、大量の神よりも1人でずっとやってきた神の方が強いよね、という考えです。
次回、Let's 影踏み!
今回も読んでいただき、ありがとうございますm(_ _)m
これからもよろしくお願いします!