神さまの言うとおり 〜踊らされる悪魔達〜 【完結】   作:兵太郎

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第55話---ファイナル・カウントダウン

宇宙空間を発生させた丑三は、ナツメグを背に抱えながら言う。

「本日のプログラムは、『丑三系第一惑星』です」

 

『喰らえ』

対して桃太郎は腰から刀を抜くと、そこからかまいたちのような風を生み出し、丑三に振るう!しかし、丑三もスケボーからソニックブームを出し、相殺した。

 

「丑三清志郎……それは自ら光を放つ恒星であり……見た者を破滅へと誘う……

 

『死兆星』です」

続けて放った丑三の3連ソニックブーム。桃太郎は2つを刀で叩き斬ったものの、残る1つは間に合わず、回避行動に移行した。少ししゃがむような格好をした桃太郎のまげをソニックブームが刈る。

「本当ならお前の首を頂いてたはずだったんだがな」

丑三は軽口を叩いた後、真面目な顔になって告げる。

 

「予言する。お前という星が滅亡するまで、あと10秒」

 

〜〜〜〜〜

 

辺りの木々ごと破壊する横薙ぎを明石はワープして避けると、再び熊の顔の前にやってくる。そこで、熊の首筋にある新しい情報に気づいた。

『VICTORY COUNT 11』の文字に。

(何だ、あの数字?『ヴィクトリーカウント』?

 

……やってみるか)

 

明石はボールを蹴ってワープし、首筋を剣で叩き斬る。すると、『VICTORY COUNT』は1つ減り、10になった。

(数字が減った……なるほど……どこを攻撃すれば勝てるか、教えてくれるんだ!!

あの数字は、勝利への(ファイナル)カウントダウン!!)

 

〜〜〜〜〜

 

桃太郎は飛び道具を大量に投げてくる。丑三はそれを冷静に対処していくが、量が多く、その身体にも所々傷ができ始めた。

「……六ちゃん……明石……もう一度、力を貸してくれ」

その言葉と同時に、丑三の背後の3つの星が激しく光る。

その攻撃に危険性を感じたのか、桃太郎は何かを懐から取り出し……食べた。

 

愛の大三角砲!

 

3つの星からの攻撃が、桃太郎に直撃する。それと同時に、丑三も「3」のカウントをする。しかし……

 

『残念だったな……お前の予言はハズレだ……』

 

光が消えたあとから出てきたのは、3メートルほどの身長になり手が4本、首が3本に翼が一対生えた、桃太郎だった。

『お供ができる事くらい、俺ができて当たり前なんだよ……まぁ、この「技被団子(きびだんご)」を使ったがな……』

そう言うと桃太郎は先程より大きくなった日本刀を取り出して、言う。

『「桃合金剣(ドンブラコ・ソード)

いまだかつて、これを喰らって生きた者はいな「1(いーち)

……聞けよ、おい』

 

〜〜〜〜〜

 

明石は熊の左目を潰すと、そこに手を沈みこませる!そして、熊の体内を漁り、ついに発見した。明石はそれを、熊の身体から取り出す!

 

『プハァ……!!

ヤメ……ロヤ……ワレ……』

熊を操っていた、ペット(?)を。

明石はそれを、宙に放り投げる。

 

〜〜〜〜〜

 

「……時間通り。待ってたぞ紫村」

 

その言葉に桃太郎も後ろを振り向く。そこにいたのは……

 

超巨大隕石となりこちらに向かってくる紫村だった。

 

「紫村の石の身体を隕石とし、俺の宇宙の彗星軌道に乗せたんだ」

 

『な……だが、これくらいなら「桃合金剣」で……?』

 

桃太郎は取り出した日本刀を4本の手で目の前に構えた……つもりだったが、

『アレ……「桃合金剣」は……俺の腕は?』

彼の剣は2本の右腕ごと消えていた。桃太郎は右を向く。

その延長上……そこにいたのは、赤い、紅い鎧を着た戦士。

 

「滅亡の時は来た。プラネタリウム『丑三系第一惑星』……

 

終了のお時間です」

 

〜〜〜〜〜

 

 

放り投げたペット(?)がだんだんと落ちてくる。その全身がぼやけずはっきりと見える距離まで近づいたところで、明石は跳ぶ。

 

 

そして、

 

〜〜〜〜〜〜

 

ペット(?)の顔面に、明石渾身の蹴りが決まった。

桃太郎に、紫村隕石が衝突した。

 

その1撃は攻撃を受けた者の頭を破壊し、身体をヒビ割れさせ、出現した地面に突き刺した。




鬼退治編、バトル終了!ただ、もう少し続く!

今回も読んでいただき、ありがとうございますm(_ _)m
これからもよろしくお願いします!

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