神さまの言うとおり 〜踊らされる悪魔達〜 【完結】 作:兵太郎
--鬼退治2日目。俺達はリビングに集まっていた。
「結局……俺達4人は発動させられなかった…新たに開花したのは光圀と福満、イッセーだけだな」
『
まずは光圀。
「YO、そこで見とけお前ら。これが俺の『戯』だ、オーライ?」
♪俺の『ライム』は極上『プライム』
♪韻踏んでく『なら』装填だTSU『RARA』
光圀が韻を踏むと、『COOL』と言う声と共に空中に氷が生まれる!
「喰らえ俺のライムする『戯』!!『ライマジャラ』だバーン!!」
その声と共に氷の弾丸が空中から噴射し、クラスハウスの壁へと突き刺さった!なかなか攻撃力の高そうな『戯』だ!
「おぉ!」「すげー!かっけぇ!」
「次は俺だ!!」
福満も位牌を掴み声に力を込める。
「降臨の呪文は……『ナンモナンモ』!!
ばっちゃんの守護
福満の背後に、昨日と同じ死装束のおばあちゃんの姿が浮かぶ!やっぱりあれは『戯』だったのか!
「
バッチャジャラが大きく振りかぶり、「うらぁ!!」という福満の声と共にクラスハウスの長机に攻撃した。長机は……真っ二つになっている!
「よし、次は俺だ!」
そう言うと俺は大げさにポーズを決める!イメージするのは
「変身!」
その言葉と共に、俺の身体が赤い鎧に包まれる!
「これが俺の『戯』、『アーマジャラ』だ!」
周りからは歓声が上がる。……ゼノヴィア以外から。
「おい、イッセー。それは……」
俺は慌ててゼノヴィアに近づき、肩を組んでこっそりと話す。
(イッセー、それは『戯』じゃなくて『
(違うわ!ここで『戯』って言っておけば、いつでも堂々とこの姿で闘えるだろ!)
(ああ、なるほどね。確かにその通りだ。私の思考が至らなかったようだ、すまない)
ゼノヴィアの言った通り、俺の『戯』は『戯』じゃない。結局昨晩はいくら写真を眺めても、何も起こらなかった。その代わりに思いついたのが、この『偽・戯作戦』だ。こうすれば俺が変身しても、誰も疑問に思わないだろう。
「これがあれば……奴らにも勝てる!!行けんぞっ!!」
『ウォオオ!!』
『鬼退治の時間がやってきました。間もなく
よっしゃあ、今度こそ桃太郎をぶっ倒してやる!--
〜金太郎チーム〜
鬼退治2日目が始まり、大江山の森の中、明石達6人は配置に着いていた。
『いやぁ昨日は調子が悪かったですわー、坊!!』『だー』
『今日こそ殺ったりましょー、坊!!』『あぃー』
「……待ち伏せ
その言葉を聞き、明石達は動く。
『!?』『わ!!』
木の上から飛んだ明石が金太郎を捕まえ、首を絞める!
『なー!ゔー!!らーーー……めっ!!』
金太郎は強引に首絞めを振りほどくと、まさかりを明石の頬にお見舞いした!
『ははー、アホ丸出しが!飛んで火に入る夏の鬼じゃーい!!
……!!?なんやこれ……!?紙やん……!?』
金太郎が攻撃した明石は、溶けたように見えた後、バラバラの紙になって地面に落ちた。
『あぅ?あ「バッチャジャラぁ!!!」!?』
落ちる紙を眺めて首を傾げる金太郎。その不意を打ち、福満のバッチャジャラのパンチが金太郎にヒットする!
『囮……!?ハメられた!!坊ぉ!!「逃がすか」!』
金太郎の方に向かおうとしたペット(?)を、茂みから出てきた本物の明石が捕まえる!
「いけ、福満!!」「いける!!」「いてまえ!!」
「うぉおおお!!」『だー!』
まっすぐ近づいていく福満に対し、金太郎はまさかりにくっついた鎖分銅を投げてくる!鎖分銅は福満に絡みついた!
「くっ……何も、これしき!!
バッチャジャラが福満に絡みついた鎖をぶっちぎる!そして!
「ナーンモ!!
ナンモぉぉおお!!!」
福満のイメージにより巨大化したバッチャジャラが金太郎の顔面を粉砕する!!
ゴキベキと鈍い音が響き、顔のへこんだ金太郎は仰向けに倒れた。そしてピクリとも動かない。
「お……おお……やった……俺…………」
「うぉおおおっしゃあああぁ!!やべーよすげーよ『戯』の力ぁあ!!」
「この試練、勝った!」「やったー!!」
興奮する一同。その中でただ1人、いや、1匹。
『坊……坊……』
ペット(?)だけが静かに震えていた。
金太郎を倒した明石達!幸先の良いスタートです。残りはペット(?)のみ!
桃太郎サイドはどうなっているか、それは次回!
今回も読んでいただき、ありがとうございますm(_ _)m
これからもよろしくお願いします!