………………イタイ。
…………頭が、痛い。
ていうか、体が重い。ダルい。
ついでに言えば気持ち悪い。ちょっと吐き気までする。
「うぅぅ……」
うめき声を上げながら、暖かい布団を退かし体を起こす。
小さな和室の中央に敷かれた布団で寝ていたようだが、ここに至るまでの記憶がない。
痛む頭を押さえながら、俺は昨日のことを思い出す。
この世界は俺のいた世界ではない。
俺は、元の世界に帰ることはできない。
その現実に気分が沈むが、
アリスと霊夢の前で泣いたことを思い出す。
二人が俺を気遣い、傍にいてくれたことを思い出す。
心が温かかった。
……同時に、顔が熱かった。
体中がむず痒く、身悶えたい衝動に駆られる。
仕方なかったとは思うが、大の男が、二人の少女の前で号泣である。
ああああああああああああああ超恥ずかしいいいいいいいいいいいいい!!!
俺がその場で布団に潜り込み、羞恥にゴロゴロ転がって悶えなかったのは、一重にわずかな理性が残っていたからである。
おそらく一分ほど、傍目から見れば、固まっていただけにしか見えないが、内心では物凄い感情の奔流に耐え忍んでいた俺だったのだが、辛うじて冷静になり昨日の記憶を辿る。
さて、それから泣き止んだ俺は、アリスに手を引かれ……いや、待て待て。
そういえば、あの時俺は、頬に添えられたアリスの手を、自分の涙で汚したくないからと、頬から剥がした。
だが、その手を放すことが出来ず、握りっぱなしだった。
そして、泣き止んだ後も、ほぼ無意識に、彼女の手を掴んでいた。
まあ、今思えば美少女の手を握っているという役得感はあるかもしれないが、そのまま手を引かれている俺の様子は、傍からではこう見えるのではないだろうか。
泣きながら母親の手を握り離そうとしない幼稚園児(ビジュアルは成人男性)。
……再び羞恥との戦いを一分近く繰り広げるハメになった。
短時間で黒歴史を増産してしまった。
昨日の記憶の続きを思い出すのが怖い。
だが、現状を理解するために俺は覚悟を決めて記憶を遡った。
* * *
話の流れはよく思い出せないが、霊夢の家(博麗神社の母屋)で、晩酌をしけ込むことになった。
まあ、「こういう時は酒を飲みましょう」という霊夢の言葉に「そうね」とアリスが二つ返事で同意しただけなので、流れなどないようなものだったが。
茶の間でアリスと俺はちゃぶ台を囲むように座り、霊夢は納戸に酒を取りに行った。
外はすっかり日が落ち暗くなっていた。
「上物よ」
戻ってきた霊夢はそう言いながら、大吟醸とラベリングされた大きな瓶をちゃぶ台の真ん中に置いた。
ついでに、御猪口や、つまみなのか干し肉や大根の漬物が並ぶ。
「他のつまみは後で用意するとして、一先ずこれで乾杯といきましょう」
「霊夢、お酒、大丈夫なのか?」
俺は目を丸くしながら訊くと
「霊夢はお酒に強い方だから」
と、アリスが答えてくれた。
いや、そうじゃなくて、見た目中学生の霊夢が酒を飲むのは、道徳的とか法律的な意味で大丈夫なのかという意味だったのだが。
そうツッコミを入れようとする俺の目の前に、御猪口が突き出される。
「悠基、飲めるわよね」
霊夢が俺を見据え言い放つ。
「まあ、一応は……」
俺は押され気味に御猪口を受け取った。
ちなみにお酒は、弱くはないがそこまで強くはないってところだ。
アリスが手慣れた動作で俺が持つ御猪口に大吟醸を傾ける。
流れるように、霊夢と自分の御猪口にもお酒を注ぐ。
お酒の匂いは、嗅ぐだけで酒が苦手な人は酔っぱらうのではないだろうかというくらい強い。
匂いでアルコール度数が図れるわけではないが……これ水で割るやつじゃないのか?
ストレートで飲んでいいやつじゃなくないか!?
そう思った時には既に、霊夢とアリスは御猪口を掲げていた。
そして前口上を省略し、
「乾杯」
と、霊夢が音頭をとる。
「乾杯」
アリスがそれに続く。
「か、乾杯」
俺も、自分の御猪口を掲げ、二人の御猪口にぶつけた。
そして、霊夢は豪快に、アリスは優雅に、御猪口を呷る。
俺は二人の呑みっぷりに瞠目しながら、自分の御猪口の中の透明な液体を見る。
ごくりと生唾を飲み込むと、覚悟を決め、二人に習い一気に液体をのどに流し込む。
~~~~~~~!!
熱い。
喉が焼けるようだ。
だが、
超美味い……。
* * *
…………そこからの記憶がない。
ああ、そういえば、と俺は頭を抱える。
俺の父親は悪酔いするタイプだったらしい。
そのため、お酒は滅多に飲まないと本人が言っていた。
酒の相性は遺伝するとよく聞く。
父親は、絶対に深酒をするな、マジで痛い目を見るぞとよく俺を脅していた。
俺は素直にそれを受け止め、大学の飲み会はそれなりにセーブしていたのだが。
記憶がないあたり、最初の一杯でラインを超えてしまったのだろうか。
非常に嫌な予感がする。
思い出せないが、黒歴史をまた1つ、築いてしまったのかもしれない。
そして、この体調不良の原因も分かった。
ていうかどう考えても二日酔いだろう。
俺は盛大に嘆息すると、寝ていた布団から出てそれを畳み部屋の隅に置いておく。
障子を開き縁側に出ると、左手の方から人の気配を感じた。
少し肌寒い。
そういえば11月だったな、と思い出す。
縁側を歩き、人の気配がした方へ歩くと、俺が起きた部屋の隣は昨日の晩酌をした茶の間だった。
ちゃぶ台の上は片づけられていたが、周辺の畳には瓶が5,6本転がっている。
ちなみに全て空っぽだった。
……まあ、記憶はないが俺は多分最初の一本目を飲み終わる前には潰れてるだろう。
とすれば、霊夢とアリスの二人で4本以上の酒を一晩で消化したことになる。
…………マジかー……。
その部屋の隣、俺が寝ていた部屋の反対側は、土間兼台所で、霊夢がこちらに背を向け調理をしていた。
朝餉だろうか、ぐつぐつと窯が煮立ち、味噌の匂いが漂ってくる。
「霊夢、おはよう」
「あら、起きたのね」
声をかけると、霊夢は振り返った。
涅槃、というのか、昨日の奇抜な服装(信じがたいがあれが博麗神社の巫女の正装らしい)と打って変わった白い浴衣姿で、大きな赤いリボンもはずし黒い艶やかな髪を下している。
こうして見ると、正統派美少女だなあ、としみじみ思った。
「布団、ありがとう。一応畳んでおいた」
「そ。気分は?」
「……最悪かな……あの、昨日の記憶がないんだけど、なにか迷惑かけてないか?」
恐る恐る問いかける。
「……………………聞きたい?」
間が怖い。
「や、やめとく」
軽い目眩を覚えながら首を振る。
とはいえ、これは何かやらかしてしまっているんだろうなあ。
「そういえば、アリスは?」
「奥の部屋で、寝込んでるわよ」
霊夢は、縁側とは反対側の襖の閉まった部屋を指差す。
「そうか。何か、手伝おうか?」
いろいろ世話になっているので申し出る。
「いいわよ。そんなことより、体を洗ってきたら?ちょっと臭うわよ」
「え」
慌てて自分の体を見る。
酒臭い。酒の臭いしかしない。
だが、最後に風呂に入ったのは三日前。
幻想郷に迷い込む前である。
ちなみにその間着替えは一切なしだ。
そりゃあ汚いよなあ。
「そっちの奥に洗い場があるわ。悪いけどお湯は沸かしてないから、水風呂で我慢して」
「ああ、うん。分かった。ありがとう」
俺はそそくさと、霊夢の指差す方へ向かった。
* * *
「つ、めた」
鳥肌を立てながら、しゃがみ込んだ体勢で風呂桶の冷水を頭から被る。
震えから歯をガチガチと鳴らしながら、再び風呂桶に水を汲む。
流石にこの季節に朝から水浴びは堪える。
しかし、少しスッキリしてきた。
頭を冷やすと同時に、漠然とした不安にかられる。
……これからどうしようか……。
所持品はスマートフォンと財布と、自宅の鍵のみ。
それ以外は全て、一ツ目の妖怪から逃げる際に捨ててきた。
つまり着の身着のままだ。
お金は……多分幻想郷では使えないだろう。
外の世界なら……いや、多分通貨も違う可能性が高い。
つまり、当面の物資の宛ては皆無。
それだけでなく住むところも考えなければ。
一日目はアリス、二日目は霊夢にそれぞれ部屋を借りたが、当然いつまでもそういうわけにはいかない。
いや、あの二人なら「それくらいはいい」とか言ってくれそうな気もするが、流石になあ……。
先行きが不安だらけである。
髪先の水が滴り落ち、風呂場の床に落ちる。
気づくと、考え込んでいて体が止まっていた。
このままじゃ風邪を引きかねない。
そう思って手に持ったままの風呂桶を床に置こうとしたその時だった。
戸一枚隔てた脱衣所に人の気配がした。
「え」
と、声を上げる間もなく、
盛大に風呂場の戸が開かれた。
口元に手を添え、大きな欠伸をしながら、アリスが風呂場に足を踏み入れる。
明らかに俺に気づいていない。
その間俺は思考停止した状態でアリスを見上げていた。
一歩踏み込んだところで欠伸が止まったアリスが目を開き、ようやく俺に気付いた。
目が合う。
……えっと、状況について説明すると、俺は風呂場で水浴びをしていた。
しゃがんだ体勢で体を洗っていたのが幸いし、おそらく、多分……きっと、大事な部分は見えてはいない筈……だが、まあ要するに、生まれたままの姿をアリスに晒したことになる。
不幸中の幸いだったのは、どうやらアリスは顔を洗うために風呂場に立ち入ったようで、彼女は服を着ていたことだろう。
もし、ここでラッキースケベなんて発生した時には、気まずいやら申し訳ないやらで俺はアリスとまともに話せなくなっていた可能性が高かったので、これは、まあ運が良かった。
ほんとに……。
そんな状態で目があった俺たちは、完全に体を硬直させていた。
まあ、恐らくは一瞬だったのだろうが、体感10秒くらいは時間が停止したくらいに感じる。
一瞬の硬直を解いて我に返ったのはアリスが先だった。
「し」
あ、噛んだ。珍しい。
「失礼」
と、極めて常識的に、アリスは視線を逸らしながら風呂場から出ていく形で後ろに下がる。
風呂場の戸を閉めたのち、パタパタと早足ぎみの足音が脱衣所から出ていくのが聞こえた。
「う、うん」
一方の俺は、半ば呆然とした様子で誰もいない脱衣所に向けて、間抜けな返事をするのだった。
* * *
体を拭いて、汚れたままの服を着る。
着替えも調達しなければなあ……と頭の片隅で思いながら茶の間に入ると、朝餉がちゃぶ台に並べられて、霊夢とアリスが座して俺を待っていた。
霊夢は腹を抱え、あからさまに笑いを堪えている様子だ。
ああ、うん、聞いたのね……。
「あの、悠基、さっきはごめんなさい」
とアリスが謝ってくる。
俺はアリスから視線を逸らしながら、努めて冷静に対応する。
「え、うん、あの、キニシテナイヨー」
目を逸らしている時点で全然努められてなかった。
霊夢が堪えきれず爆笑した。
* * *
「さて、悠基。これからの話をしましょうか」
朝食後、お茶で一服したのち、霊夢が切り出した。
「ん。そうだな」
俺は少し緊張して、頷く。
「まず確認だけど、あなたは幻想郷に残るの?」
「ああ。外の世界に伝手はないし、出来れば幻想郷で暮らしたい」
「幻想郷に伝手はあるの?」
「え」
アリスに言われ、俺は硬直する。
「……な、ないです……」
「そうよね」
呟くように言うアリスの口元が少しだけ上がっている。
ん?からかわれたのか……?
「その、慧音さんに訊くだけ訊いてみようかなあ……と」
「慧音に?人里に住みたいの?」
「住みたいと言うか、幻想郷に住むなら、俺みたいな人間は人里に住むしか選択肢はないと思うんだが」
首を傾げる霊夢に、俺は先日里に向かう際にアリスから聞いたことを思い出しながら話す。
アリス曰く、幻想郷の掟として、妖怪は人里で人を襲ってはいけないらしい。
で、裏を返せば人里以外なら襲っていいということになる。
一ツ目の妖怪もそんなことを言っていたし。
そういうわけで、妖怪に対して自衛できない俺は幻想郷では人里に住むほかない、という当たり前の結論に至るわけである。
「それが駄目だったらどうするの?」
「……どうしよう……」
アリスに訊かれ、俺は溜息を吐く。
「うちに住む?」
ああ……アリス、まさかとは思ってたけどそれを提案しちゃうのか……。
「そ、それは駄目」
俺は断固とした態度で断る。
「どうして?」
「どうしてって……」
俺は咳払いをする。
「い、いいか?若い男女が一つ屋根の下なんて……その……なあ?なあ!?」
若干照れて最後は勢いで誤魔化す。
「悠基は考え方が古いわねえ」
霊夢が呆れたように言う。
頭抱えたくなってきた……。
「古いって……幻想郷の公序良俗はどうなってるんだよ……」
「襲うの?」
「お、襲わねえよ!?」
自身を指差し呟くアリスに俺は必死に否定する。
ていうかからかってるよねえアリスさん!?
「なら、いいんじゃない?」
「……助けてもらった立場でいうのもなんだけど、アリスは人が良過ぎる」
もう良すぎて心配したり呆れたりするレベルですらある。
心境としては初めて一人暮らしをする娘を心配しすぎて娘にうざがられるお父さんだ。
「別に親切心だけじゃないんだけど」
と、呟くアリスにさしもの霊夢も驚いたように目を見開く。
「……アリス?」
「打算的な部分もあるってことよ」
アリスは霊夢を横目に言った。
「打算的?」
俺が問いかけると、アリスは「んー」と何かを考えるように相槌を打つ。
「……まあ、慧音に話を聞いてみましょうか」
と、これで話し合いは終了だとばかりに霊夢が立ち上った。
* * *
結果的に言えば、慧音さんの寺子屋の離れを使わせてもらうことになった。
「あ、ありがとうございます!」
あまりにもあっさり住む場所が見つかった驚きに声を上ずらせながら、俺は深々と頭を下げた。
「構わないさ」
慧音さんは微苦笑を浮かべるが、すぐに真剣な表情になる。
「それよりも、働く口は見つかったのか?着の身着のままというなら、いろいろと入り用だろうし、生活していくなら無職という訳にはいかないんじゃあないのか?」
「……はい、そちらの問題も未解決です」
慧音さんの言葉に心をグサグサ抉られながら、俺は肩を小さくする。
「ふむ。……ところで、外の世界では、君くらいの歳なら高等学校を通っているか既に卒業したと見ているのだが、どうかな?」
「え?はい。確かに、高校は卒業して、今は大学へ通っています」
質問の意図がよく分からないままに答える。
「なら、大丈夫だろう」
と、慧音さんは満足げに頷いた。
……この話の流れは……。
俺の胸の中で期待が膨らむ。
「君が良ければ、寺子屋で私の補佐をしてくれないか?」
慧根さんは、首を傾げるに僅かに傾けて、俺を見つめてくる。
その背には後光がさしていた。
まあ、もちろん幻視なんだが。
しかし、一瞬女神かと思ってしまった。
「めが――あ、いや、ありがとうございます!」
口に出しかけた。
「大丈夫なの?慧音」
それまで静かに話を聴いていた霊夢が問いかけると、慧音さんは薄く笑む。
「ああ。まあ、そろそろ冬も近いしな。寺子屋を休んでいた農家の子達が、また通うようになるから、人手が欲しかったのだよ」
* * *
「さて、こんなものかしらね」
新しい俺の住まいである寺子屋の離れに住むに至り、日常品の買出しから俺とアリスは帰ってきていた。
なんだかんだと時間もかかり、既に空は朱色に染まり、俺が幻想郷に迷い込んでから2回目(3回目かもしれない)の日暮れ時である。
「ああ、助かるよ」
アリスが部屋の隅に買い込んだ物を置くのに習うように、俺も荷物を置いた。
ちなみに霊夢は、先ほどの慧音さんとの話し合いのあと、「まあ、もろもろ解決したみたいだし、私はそろそろ戻るわ」と帰っていった。
歩き始める霊夢の背に礼を言うと、彼女は背中越しに、
「お礼は博麗神社のお賽銭箱にね」
と手の平を軽く振りながら惚れそうなほどかっこいい背中で去っていった。
慧音さんも所要があると、日常品の買出しには同行していない。
ただ、日常品を買うための金銭は、寺子屋講師補佐(と自分の役職を勝手に名づけている)の給料を色を付けて前借している形である。
朝はどうなるものかと思ったが、そんなこんなで俺が幻想郷に住む基盤が整ったわけである。
意外とどうにかなるものだ。
……いや、違うよな。
「アリス」
改めてアリスを見る。
「ん?」
「本当に……いろいろと、ありがとう」
「どうしたのよ改めて」
「いや……なんていうかほんと、言葉じゃ表せないくらい感謝してるんだ。命を助けてもらったことも、今日のことも、昨日、博麗神社で……」
「泣いたときのこと?」
「……まあ、そうだ。他にもいろいろ」
「顔が赤いわよ。照れるくらいなら言わなきゃいいのに」
「でも、アリスのおかげで今どうにかなってるのは本当だから。今は無理だけど、いつか、言葉だけじゃなくて、礼もしたいと思ってるし」
「出来るの?」
「する。絶対。今のはその決意表明みたいなもんだよ」
「まあ、期待はしないでおくわ」
「……手厳しい……」
ぼやくような俺の言葉に、アリスは微笑を浮かべ、「さて」と踵を返す。
「それじゃあ、そろそろ帰るわ」
「ああ、今日はほんとに――」
「分かったから」
何度目か分からない御礼を言おうとしたら遮られた。
「じゃあね」
「うん」
* * *
そんな、どこかしんみりとした空気でアリスを見送り、俺は自分の新居の床に胡坐をかく。
正直、全く知らない世界で過ごしていくのは、不安だらけだ。
俺がいた世界では、両親が死んだあとも、いろいろな人に世話を焼いてもらいなんとかなっていたのだから。
「まあ、いつまでも不安がってもいられないかな」
俺は、気合を入れるように両頬を叩く。
今の状況だって同じだ、アリスに、霊夢に、慧音さんに助けられ、どうにかなったのだ。
今後どう状況が変わっていくのか分からないが、彼女たちの優しさは俺の胸の中で温かさとなって残っている。
「なんとかなるさ」
俺は自分に言い聞かせるように呟いた。
そうして、俺は幻想郷に住むことになったのである。
なんかラブコメじみてるなあと思いながら書いてます。そういう方向性でいこうと思っているわけではないのですが。
個人的には主人公の言動の節々にどうt……若々しさ(遠まわしな表現)が垣間見えるよう意識してます。
種族が魔法使いのアリスは必要ないにも関わらず睡眠を取っているそうですが、生理現象の欠伸はどうなんでしょう。
そういうわけで一章終了。
次章からは主人公のまったりとした日々に原作キャラをまったりとからめたまったりほのぼのとした話を書くつもりです。
フリじゃないです。
地味に二日ごとに更新していたのですが、遅筆な身なので次回からは少し頻度が遅くなると思われます。
それでは、ここまでお付き合い頂きありがとうございました。
次回以降も、よろしければお願いいたします。