落第騎士と怠け者の天才騎士   作:瑠夏

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episode.3

 

 

「ふー。これで良かったのか?」

「ええ。ありがとう、理事長さん」

話がまとまり、皆が解散した中。セリス・リーフェンシュタールは理事長室に残っていた。

 

「別にいいが、来国そうそう、日本のAランク騎士と戦いたいと言われたときはビックリしたぞ。お前は何故、春日野と戦いたいと思った?」

 

「ステラ以外のAランク騎士とは戦ったことがないの。だから戦って、今の自分の実了をしっかり把握しておきたいのーーー他にも理由はあるけど」

「……そうか」

何か含みのある言い方だが、黒乃は深く聞くことはない。

 

理事長室に、黒乃がタバコを吸う音だけが聞こえる。しばらく沈黙が続くかと思われたが、セリスが黒乃に尋ねた。

 

「理事長さん、一つ、聞いていいかしら?」

「なんだ?」

「どうしてあのような部屋割りを?わたしとステラが同じ部屋で、シロちゃんが黒鉄さんの部屋にしておけば、今回のような問題は起きなかったはずだけど?」

 

寮の部屋割りは、力の近いもの同士が同じになるようになっている。今年はAランク騎士が三人、入学するため、Aランク同士が同じ部屋になることは目に見えている。それならば、他国から来たお姫様二人を同じ部屋にして、もう一人のAランクは、ステラがいた部屋に割り振っていたら今回のような騒動にはならなかったはずだ。

 

「その事か……。それはお前たちに変化をもたらせる為だ」

「変化……?」

セリスはよくわからないといった風に首をかしげる。

 

「ああ、お前たちは昔から一緒にいたようだからな。部屋を別々にして、違う相手と会うことで新しい何かを掴むかもしれないと思った。今回の部屋割りで、お前にとっては特に、な」

「……なるほど。確かにそうね。聞く限りでは、彼は私にとって特に相性がよく、そして逆に相性最悪の相手ですからね」

セリスは確かにと頷きながら納得する。

 

しかし、

 

「本当にそれだけで?」

疑うような眼差し。ジト目で見つめられた黒乃はにやりと悪い笑みを隠そうともせず浮かべ言った。

「ーーーその方が、面白そうだからだ」

当たり前だと言わんばかりに言った黒乃を見て、セリスは呆れてしまう。

 

「………理事長さん。それ、絶対にステラには言わないでよ?」

これをステラが聞けば、今度こそ場所など関係なく暴れまわってしまうかもしれない。そうならないために、セリスは黒乃に釘をさす。

 

「わかっている。これを聞けばヴァーミリオンのやつ、この学園を無茶苦茶にしそうだからな」

タバコを灰皿に押さえつけて、消す。

それと同時に、含みのある笑みを作る。

「それにしても、随分と仲がよろしいようだな。春日野と」

「これから共に暮らす同士、仲が良くて悪いことはありませんから」

「くくくっ……! 仲良くか……。 あいつの扱いは面倒くさいぞ? 起こさない限り死人のように寝続けるは、面倒臭がって授業の演習にも出ない。

飴という餌を用意すれば大抵のことは言うことを聞くが、逆に言えば飴がなければあいつを言うことを利かすのは不可能に近い」

「そこまでですか……?」

 

「ああ。ただお菓子が好きなだけのガキンチョか、それとも、何か飴に特別な思いがあるのか」

「……前者な気がします」

理事長室へ来る前に飴を食べているのを思い出したノエルは苦笑し、答える。

「…………そうだな。でも、本当のところは本人にしかわからないがな」

黒乃も同じ考えなのか、呆れ半分苦笑といった複雑な顔を浮かべ、セリスに同意した。

 

もう解散という雰囲気が流れ出した頃。セリスは帰ろうと黒乃に一礼した。

 

「では、わたしはそろそろ戻ります」

「わかった。模擬戦の時間になったらあいつを叩き起こすか、なんらかの方法で連れてきてくれ」

あいつというのは、もちろん白雪のことだ。

 

「わかりました。それではーー」

 

理事長室のドアが静かに閉じる。理事長室内は、先ほどの喧騒がなくなり、静まり返っていた。

 

黒乃は椅子に深く腰掛け、セリスについて考えていた。

 

「セリス・リーフェンシュタール。お前がこれから相手をしようとしているのは常に眠り続けている“竜”だ」

ポツリと、セリスが出て行った扉に向かって呟く。

「お前が誤って寝ている竜を起こし、さらに逆鱗に触れないよう願っておく。“完全に目覚めた”春日野白雪は、世界最高の魔力を持つと言われている化け物、ステラ・ヴァーミリオンすらも超える怪物だからな」

黒乃の声は、寂しくこの広い空間に浸透していった。

 

 

 

 

「あーー。自分から提案しといてなんだけど、正直飴のためとはいえメンドクセー。しかも同じAランクが相手とか、接戦目に見えてるじゃん」

セリスがまだ理事長室に残っていた頃。白雪はベッドで寝転がり愚痴をこぼしていた。

 

「やっぱり、受けるんじゃなかったかなーー?」

「ハハハ。でも、模擬戦だけでよかったじゃないか。………僕なんか、負けた方は一生服従だよ?」

白雪の愚痴にそう返したのは、同じく模擬戦が決まっている黒鉄一輝だ。一輝の部屋は、今はステラ・ヴァーミリオンがいるため行くことができない。セリスは理事長と話があるとのことでしばらく戻ってこない。

 

一輝は模擬戦が始まるまで、白雪の部屋にお邪魔したのだ。

 

「確かにねー。一生服従は嫌だよね。多分、一輝が負けたときは、もうお外を歩けないようになるかもしれないね」

半分冗談で言ったこの言葉。しかし、一輝にとっては心をえぐるものだった。

 

「うっ……確かに」

「負けなければ問題ないでしょ。ーーどうせ一輝は、負けるつもりはないんだろう?」

身体を起こし、不敵な笑みで一輝を見る。

 

「うん。最弱が最強に、凡才が天才に勝つための努力はしてきたつもりだからね」

AランクとFランク、その差は絶望的だが、眼前の少年、黒鉄一輝はなんの憂いもなかった。

 

「俺は、適当にやっとくかなー」

再度ベッドに大の字に倒れる。

 

「白雪くん。それは、セリスさんに失礼だ。模擬戦をするからにはきちんと戦わないと」

一輝は真顔で、寝転ぶ白雪に注意する。

 

「うそうそ。さすがに模擬戦とはいえ戦いで手なんか抜かないよ」

 

「はぁ、まったく白雪くんは」

いつも通り、平常運転の白雪を見て、何を言っても聞かないことはわかった一輝は苦笑するしかなかった。

 

「けど、白雪くんって本当飴が好きだよね」

「………」

 

一輝の何気なく言ったその言葉を聞いた白雪は、舐めるために手に持っていた飴の動きを止めた。さらに、さっきまでと違い雰囲気も変わるのを一輝は感じ取った。

 

 

「……白雪くん?」

「……んっ? あ、ごめん。飴のことね。好きだよ、甘くて美味しいからね」

どこか取り繕った感じの返答だが、白雪の雰囲気を感じ取っていた一輝は、この話題は触れてはならないものと理解し、追求することはしなかった。

 

そのかわり、一輝はおもむろに立ち上がると、

 

「僕はこれからの模擬戦に向けて少し身体を動かしてくるよ」

一輝はそれだけ言うと、白雪の部屋を出て行った。

 

「はぁ……、気遣わせたちゃったな〜。…………ま、今はこれからの戦いに備えて一眠りしますかね」

一輝には内心で感謝しつつ、白雪は布団に丸々ようにして眠るのだった。

 

 

 

 

「ん……、ふぁ……。あれ?ここどこだ?」

ーー自分は確か、自室にいたはず。

そう、白雪は一輝と寮の部屋で話していたはずだ。しかし、目覚めた白雪の前には、見知らぬ天井が大きく広がっていた。

 

「あ、やっと起きてくれた」

見知らぬ場所で目覚めたことに、困惑していると、後ろから聞き覚えのある声が聞こえてきた。

「セリス……?」

 

白雪に声をかけたのはセリスだった。そして、遅れて、周りから人のざわめきと、何か金属同士が激しくぶつかり合う音が耳に届いた。

 

そちらに顔を向けると、ドーム型闘技場の真ん中で、《落第騎士》こと黒鉄一輝と、《紅蓮の皇女》と呼ばれているステラ・ヴァーミリオンが己のデバイスを顕現させ、剣技を繰り広げていた。周りのざわめきは、この戦いを見に来た破軍学園の生徒たちのものだった。

 

「あれ? もう模擬戦の開始時間?」

寝ていたため、時間を把握できていない白雪は戸惑いの声を上げた。そして、それに答えたのは、当然のごとくセリスだ。

 

「ええ。少し前にね。だからシロちゃんをここまで連れてきたの。なかなか起きてくれなかったからね」

白雪は身長が低い分、体重も軽い。それに、Aランクならば相手が相撲取りのような体重の人でも軽々持ち上げられる。白雪など重いとすら感じなかっただろう。

 

「えっと、それはありがとう。俺、なかなか起きないからさ」

「もう、自分で起きれるようにならなきゃダメよ?」

セリスは、優しく微笑みながら白雪のおでこに人差し指をつん、と当てる。

 

(んー。セリスって、お姉ちゃんみたいな感じだよな〜)

これは初めて会った時から感じていたこと。自分と同い年だが、その佇まいから年上に感じてしまう。今のような微笑みや、仕草は姉そのもののように見えた。

 

「ねぇ、セリスって妹か弟っている?」

「え? どうしたの、急に」

突然の問いに、セリスが不思議そうに聞き返してくる。

 

「だって、セリスってめっちゃお姉ちゃん、って感じがするから。妹か弟でもいるのかなって」

それを聞いたセリスは目を丸くして驚いていた。何に驚いているのか分からず、白雪はつい首を傾げてしまう。

 

「えっと……、セリス……?」

「あっ、ごめんね。まさかそんな事言われるとは思ってなくて、驚いちゃって」

白雪は、気にしないとばかりに首を振る。

 

「さっきの質問のことだけど、シロちゃんの考え通り、わたしには妹が二人いるの。二人ともわたしにべったりで、いつもわたしが面倒を見ていたの。シロちゃんが感じたのはこのことだと思うわ」

「なるほど〜。ありがとう、セリス」

セリスにお礼を言うと、勢いが増し、激しく打ち合っている模擬戦に目を向けた。

 

そのとき、ちょうど一輝がステラに固有霊装(デバイス)を振り下ろしている瞬間だった。

 

 

『決まったの!?』

『完璧に打ち下ろしが入った。……こりゃもう、決まりだろう』

『うそだろ……Aランクのステラさんが、こんな』

『油断していたんでしょう。それ以外ありえない……』

 

見物客たちは、もう勝負がついたと結論ずけている。

 

しかし、

 

「あいつら阿保だな。あんなのでAランクが負けるなんてあり得ないだろうに」

「そうね。伐刀者の総魔力量は努力云々で伸ばせるものではない。彼がいくら剣技に秀でてようと、Fランクの魔力ではAランクの、ステラの魔力のバリアは突破できない。彼の剣技には本当に驚かされたけど、もう終わり見たいね」

セリスの視線を追うと、ステラが伐刀絶技を発動させていた。

 

「蒼天を穿て、煉獄の焔ーーーーー『天壌を焦がす竜王の焔』(カルサリティオ・サラマンドラ)!」

百メートルを超える光の刃。ありとあらゆるものモノの存在を許さない滅死の極光。これぞAランク騎士《紅蓮の皇女》が誇る最強の伐刀絶技。まさに絶体絶命、万事休す。

 

だが、

 

「そう結論ずけるのは少し早いと思うよ」

「…………どうしてかしら?」

魔力量が絶対的に足りない。それは今の攻撃でわかった。そして、一輝がステラに傷をつけることができないということも。

 

にもかかわらず、それはどうかと言った白雪に、セリスは怪訝そうに尋ねた。

 

「魔力量が圧倒的に足りない。確かにそれは伐刀者にとって致命的だよ。それが常識なのだから。でも、何事にも非常識、又は例外というものは存在する」

 

そう、何事にも例外はつきものだ。当たり前の常識を覆す非常識が。そして、それは白雪自身、味わったことなのだ。それも今絶体絶命のピンチに立っているFランク騎士、黒鉄一輝にだ。

 

一度だけ白雪は一輝と模擬戦をしたことがある。そのときに見せた一輝の伐刀絶技。FランクがAランクに勝てないという常識を、道理を、覆す修羅の技……!

 

「僕の最弱(さいきょう)を以って、君の最強を打ち破るーーー! 《一刀修羅》!」

 

一分間で自分の全てを使い切る。一輝が修羅となり最強の一分間を手に入れる、道理を打ち破る。

 

身体能力が、数倍から数十倍に跳ね上がったことで、人間が捉えられるスピードを遥かに凌駕したのだ。

 

 

そして、一輝がその驚異的速度でステラの懐深くに踏み込み、

 

ーーーー全てが決まった。

 

ザン、と。

防御も悲鳴ですら追いつかない速度の中で、ステラは一輝の固有霊装(デバイス)《陰鉄》の一閃をその身に受け、その場に崩れ落ちた。

 

《一刀修羅》はその名の通り、一刀のもとに《紅蓮の皇女》を下した。

 

「そこまで! 勝者、黒鉄一輝ッ」

白雪は気づいていなかったが、レフェリーの黒乃が勝者の名を告げた。その場にいた生徒たちが、目の前で起こったあまりにも予想外な結末に、ただ言葉を失い、佇む《落第騎士》の姿を見つめていた。

 

 

 

「……うそ…………」

ステラが負けたということに一番驚いているのは、彼女のことをよく知るセリスだろう。

幼い頃から共に歩み続けた二人。お互いの実力は知っている。知っているからこそ、《紅蓮の皇女》ステラ・ヴァーミリオンが負けたことが信じられなかったのだ。

 

「ほらな?結論ずけるにはまだ早いって言ったっしょ?」

 

白雪は最初から一輝が勝つと予想していた。いや、一度あの力を目の当たりにした白雪は勝つと、確信していた。結果は、白雪が読んでいた通りだ。

 

「ええ……、でも、本当に信じられないわ」

「ま、それはそうでしょ。なんたって、FランクがAランクに勝ったんだから」

一輝とステラが、担架で運ばれていく様子を生徒たちは未だ信じられない目で一輝を見ていた。皆、信じられないのだ。だが、それは仕方がないこと、自分の常識を破られれば誰だって信じられないし、信じたくないものだ。

 

「おい。春日野、リーフェンシュタール。次はお前たちだ。早く用意をしろ」

模擬戦が終わったことで、観客席でゴロンと寝転がっていた白雪に、いつものようにタバコ加えた黒乃が二人を呼んだ。

 

「……本当にやらないとダメなの?」

「ここまで来て駄々をこねるな。それに、勝負を受けないと買ってもらえんぞ?」

「うーい。わかりました」

「ん? やけに素直だな」

模擬戦と聞いたときはあれほど駄々をこねていたのに、今は素直なことに黒乃は驚いていた。

「ううん。別に。ただ」

「ただ?」

「一週間の飴の為」

「やはりそれか……」

予想通りというか、やはり不純な理由での模擬戦参加。そのことに黒乃は頭に手を当てため息をついた。

 

「まあいい。やる気があるなら結構」

二人が、距離をあけ、互いに向き合いった間に黒乃が入る。

 

『おい! 次はAランク同士の戦いだぞッ!』

『それも、『氷雪の覇者』と『水明の姫』がだ!』

『それにしても『水明の姫』のセリスさん。ステラさんと同じでスタイル良すぎ!』

『ああ、あの胸に顔を埋めてめてみたい!』

『セリスさんの金髪きれー。でも、それは春日野くんの銀髪も同じ。それに春日野くん見てたらどうしても守ってあげたくなるのよ。母性本能がくすぐられるわ』

さっきまで静まり返っていた生徒たちだが、次に始まる模擬戦に一輝 対 ステラのとき以上に盛り上がっていた。

 

(ん〜。まじで、『氷雪の覇者』ってやめてくれないかな。聞いてるだけで超恥ずかしい……)

 

『氷雪の覇者』。それが白雪が呼ばれている名だ。しかし、白雪は厨二病臭くて嫌っている。とくに、『覇者』という部分にだ。

 

だが、これは諦めるしかない。

初めて出場した小学生の世界大会で、圧倒的な実力で優勝してしまったが故だ。

実際は名誉なことなのだが、やはりいつの時代も厨二ちっくな名前は恥ずかしいものなのだ。

 

ちなみち、白雪が優勝する2年前に日本でもう一人のAランク騎士が優勝したのだが、世間ではどっちが強いのかと、当時は話題になっていた。

 

 

 

「それではこれより、二回目の模擬戦を始める。双方、固有霊装(デバイス)を《幻想形態》で展開しろ」

 

《幻想形態》。これは人間に対してのみ、物理的なダメージを与えず、体力を直接削り取る形態だ。

 

「おいでー、《氷輪丸》」

白雪の気の抜けるような声で固有霊装(デバイス)、《氷輪丸》を顕現させる。

それは少し長い鞘にしまった刀。しかし、身長が低い白雪が持つと、見た目より長く感じてしまう。

 

「鞘があるなんて、珍しいのね」

魔力で作られるもの。鞘などなく、武器だけを顕現させるはずだ。

 

「ん〜、まあね」

伸びた返事をしながら、鞘から刀を抜く。

 

そしてーーーー、

 

 

「打てーー『皇鮫后』(ティブロン)」

瞬間、大量の水が渦巻き、二枚貝状の波がセリスの姿を包みこんだ。

 

「おおー、なんかスゲェー」

今から戦う相手のはずだが、白雪は他人事のように見ていた。

 

そして、今まで彼女を包み隠していた水が、綺麗に“真っ二つに割れた”。その中からセリスは悠然と現れた。

 

彼女の固有霊装(デバイス)、《皇鮫后》は鮫を思わせるほどの巨大な剣だった。

 

さっきの戦いで見た、《紅蓮の皇女》の固有霊装(デバイス)、《妃竜の罪剣》(レーヴァテイン)は十分に大きな大剣だった。しかし、彼女が持つのは、さらに巨大で、《妃竜の罪剣》を遥かに上回っていた。

 

『おいおい、デカすぎないか? あの固有霊装(デバイス)』

『あんなもの持って動けるのかよ……』

『自分の身長ぐらいあるぜ?』

観客席から大きすぎる固有霊装(デバイス)を見て、動けるのか心配の声が上がっていた。

 

「あなたは、何も言わないのね?」

ふいに、セリスから声がかかる。

「別に、聞くのが面倒くさいし、それにAランクとまで呼ばれているんだから動けなくて戦えないなんてことはありえない。 ……ま、俺的にはそっちの方が助かるけど」

 

何があってもブレない白雪に、苦笑を覚えた。

 

お互いが固有霊装(デバイス)を構え合う。準備が整ったと判断したのか黒乃が、声を張り上げる。

 

「よし。………では、試合開始!」

こうして、稀にしか見ることができない天才騎士同士の戦いの幕が斬って落とされた。

 

 

 




いつか番外編で一輝vs白雪をできたらやってみたいと思っていたりする。


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