遠山潤は楽しみたい   作:ゆっくりいんⅡ

68 / 111
「ねーユーくん、武器貸してよマジックアイテム的なの。めーちゃんと戦うにはちょっと火力不足だし」
「……おう、ちょっと待ってろ」
「まーだ恥ずかしがってるのー? ……一日過ぎてもそーいう態度だと、りこりん嬉し恥ずかしで更に可愛がりたくなるんですが」
「文句ならかなめに言え……『今のお兄ちゃんだと三日は解除できないよ! あー見れないのが勿体無いなー』って言われたんだぞ。
 頭の周りは鈍いし、かなえさんのとこに行ってるメヌにばれたらどんなことされ――」
「ふむ、では小舞曲(メヌエット)のステップの如く順を追って産業で説明しましょう。
 ジュンは今、かなめにナニかされたようです。
その結果、人間らしいせ「オイ女子」欲求と感性が戻ってきました。寧ろ封じてた分滅茶苦茶焦る素人なんちゃらです。
 というわけで白雪とリサ、今行けばお顔真っ赤のジュンが見れるわよ」
「ジュンちゃん、ちょっとごめんね!」「ご主人様、失礼します!」
「おいちょ、お前ら!?」
「おー、ホントに顔真っ赤にしてるわね……アレね、ジュンが可愛く感じられて気持ち悪いわ」
「じゃあ見るなよパートナー!?」
「だが断る。メヌ、撮影準備よ」
「既にやってますよお姉様。バカみたいに焦るジュン……いいわ」
「聞けや愉悦姉ま「アタシはそこまで趣味悪くないわよ!?」知るか!?」
「潤ちゃんごめんね、でも潤ちゃんにそういう目で見られてるって実感できると嬉しくて……!」
「ご主人様、リサは今とても嬉しゅうございます……!」
「そんなんで喜ぶなよ!? やーめーろー、色々当たってて気まずいから!!」
「「一向に構わないです!!」」
「これぞ愉悦ね」
「メヌ、アンタも抱きつけばもっといいものが見れるんじゃないかしら?」
「お姉様ナイスアイディアです。ではジュン、正面から失礼して。……あら、これはこれは」
「何もなってねえよ!? 意味深に下半身を見るな!」
「いやー、今のユーくんを女装させたら最高に萌えると思わねーですかレキュ?」
「ご安心を、既に描いてます。久々に本気を出す時と判断しました」
「GJ!」
「いい加減にしろやああああああ!!!!!」
 

長い


第四話 欲を出すときりがない(後編)

「おう、来たか遠山じゅ……なんかゲッソリしてんな」

「頼むから聞かないでくれ……」

「お、おう……何か哀れな気がするし、聞かないでおくわ」

 やめろ、同情はいらないから見るな、こっち見んな。俺はもう疲れたんだよパト○ッシュ……あ、どうも遠山潤です。さっき愉悦の玩具にされました(白目)

本日十月三十一日、ジーサードリーグとの決戦である。正直提案する方もアホだが、ノリノリの俺達もアホだろう。双方ボロボロになって漁夫の利狙われたらどうするんだろうな、まあ近くに敵の気配はないけどさ。

ハロウィンだからか、双方示し合わせたかのように仮装している。ジーサードもフランケンシュタインっぽいし、その隣には――

「おっにいちゃーん!」

 ワンピースで人狼コスプレのかなめがこちらに向かって突撃してきた。

ヒョイ

無論最低限横に動いて回避するが、

「会いたかったよー!」ギュン!!

「ドーベン!?」

 猛スピードのまま直角に曲がってきた。チクショウ予測ミスった!

「しばらくぶりでさみしかったよ~」

「一日も経ってないだろうが……ていうか今は敵同士なんだから離れろ」

「んー? もしかして恥ずかしいのかな? かなめワンちゃんだぞ~、ガオー♪」

 服越しに感じる金属のせいで警戒はしてるよ。こいつあざとい見た目の割にフル武装で来てやがるな。

「あ、お菓子いらないからイタズラさせて♪」

「よし帰れ」

めんどくさくなったので放り投げ(「いやーん♪」とか言ってるが無視だ無視)、ジーサードに向き直る。

「で、決闘の内容を確認するぞジーサード。

 両チームでの総力戦、勝敗はどっちかが全員倒れるまで、敗者は勝者のチームに組み込まれる――これでいいんだな?」

「ああ、合ってるぜ。フォースも「か・な・め!」耳元でデカイ声出すな!

 ……かなめもお前のことを気に入ってるみたいだしな、一々まどろっこしく話すより殴り合って奪う方が速いし、シンプルでいいだろ?」

「後腐れはないが、脳筋か戦争屋みたいな発想だなオイ」

「ハ! こいつは『戦争』じゃなくて『戦役』なんだぜ? わざわざ代表戦士(レフェレンデ)なんて用意する『遊び』なんだし、欲しけりゃ殴り合えってことだろ」

「血の気の多いこって」

 まあ嫌いじゃないがな。背負った棺桶型の武装を地面に叩きつけると、ジーサードもニヤリと笑って右腕を鳴らす。そういや左は義手だったな。

「で、俺のお相手は誰がしてくれるんだ? 何なら全員相手でも構わないぜェ?」

「何のために部下連れてきたんだよ。アリア、ゴー」

「え、アタシ!? アンタがジーサードとやり合うんじゃないの!?」

 指名されると思ってなかったのか、ビックリ顔の妖精衣装なアリア。いやだってねえ、

「ジーサードは近接型の高火力系、殴り合うなら相応の力がいるだろ。目には目を、だ」

「アタシがバ火力だと言いたいか」

「どっちかっつーとキチっテルミ!?」

 綺麗な右フックが顔面に入った。おおお、視界が揺れるう……

「自業自得でしょ。っていうか近接なら白雪か理子でもいいじゃない」

「白雪は対超能力(ステルス)要因だ、お前搦め手苦手だろ。理子は対かなめだけど、代わりたいなら言ってくれ」

「いつの間に決めたのよアイツ」

 

 

「ふふーふ、フル火力で恥ずかしい姿にしてあげるよ理子お姉ちゃん」ガシャガシャ

「くふーふ、返り討ちにしてりこりんファッションショーに強制参加だよめーちゃん」ジャキジャキ

 

 

「……サード相手にするわ」

「そうしてくれ」

 まあ銃器(多分ビーム系)+四枚のサイドバインダーでフルアーマーのかなめと、爆発物・ショットガン・(貸してやった)魔導具で全身兵器の理子を見たら、誰だってそうなるわな。つーかよく動けるなあいつら。

「普段からフル武装のユーくんが言うセリフじゃないと思いまーす」

「お兄ちゃん過剰武装って領域を超えてるよね」

 いいんだよ足遅いだけだから(何)

メインの相手が決まり、残ったメンバーもそれぞれ対峙する。ワンピース型天使ルックスの白雪はフルアーマーで声のでかい男アトラス、そして俺は赤と青の瞳を持つ虹彩異色の銀髪少女、ロカと妖狐の九九藻だ。

「ふうん、アンタが遠山ジュンね。かなめから話は聞いてるわ、ロカよ」

「同じく九九藻と申します」

 ロカは興味深げにこちらをしげしげと眺め、九九藻は何故か俺に敬意のこもった挨拶をする。ちなみに前者は魔女、後者はエプロンメイドのコスプレ――マテ何だ後者。

「どーも、遠山潤だ。それにしても、超能力組は白雪に当てられると思ったんだが」

「アトラスじゃお前に翻弄されそうだからこその編成だよ。まさか二対一が卑怯だなんて言わないわよね?」

「言うわけないだろ、寧ろ前線メンバーの数を合わせてきたジーサードの酔狂さに驚いてるわ」

「サード様は律儀な方ですから。決闘と言った以上、必要以上の人数を嫌がったのです」

「それで損しないといいけどな。ところで九九藻、さん? 何で俺に敬語?」

「サード様のお兄様であり、サード様が認めている方なら当然かと」

 なるほど分からん。

「諦めなよ遠山ジュン、この子ずっとこの調子だし。

 で、お前は仮装の一つもしないのかい? 日本人(японский)は周囲に合わせる民族って聞いたんだけど」

「ん? ああ、仮装ね」

 言われて突き刺した棺桶を蹴飛ばす。すると中から明らかに人間サイズでない二挺の大型拳銃が出てきて、本体部分は分離しボロボロのコート、肩周りを浮遊する鎖となり、一部赤黒く染まった白い仮面を顔に取り付ける。

『衣装兼試作品の魔導具、『刈銃(かいじゅう)』だ。実戦テストは始めてなんでな、付き合ってもらうぜ?』

 銃の先端を突き付ける。外装をこれにした理由? ただの趣味です(真顔)

 しかし何故かロカは大変微妙な顔で、

「いや、カッコつけてるところ申し訳ないんだけどさ……昨日の醜態を誤魔化すために、わざと大袈裟なことしてるの丸分かりだからね?」

「わざわざ口に出さんでもええわ!!?」

 頼むから空気読めよ!? まさかかなめの奴喋って――違うコイツ思考が読め「そうよ」チクショウ読心対処もボロボロかよ!

「あ、あのジュン様、かなでと禁断の仲に発展したというのは本当のことで……」

「なんでこのタイミングで聞くのお前!?」

 あるわけねえだろ常考!! ……あってたま「あと一歩だったんだけどねー」うるせえさっさと戦え!!(動揺)

 

 はろはろー、ユーくんの悶える姿をずっと眺めていたいりこりんだよー! こっち見ずに銃口向けられたから諦めたけどね!(泣)

「余所見とは余裕だね理子お姉ちゃん!」

 喋りつつめーちゃんが手持ちの銃からビーム(多分科学と超能力のハイブリッド)が発射された。はや!? だがイナバウ○ー、からのルガーP08(ユーくんの借りた、旧式拳銃に見せかけた魔導具)からウオーターカッター!

「ユーくんの方は見ざるを得ないんだよ!」

「それは確かに!」

喋りながらめーちゃんのサイドバインダーから出てきたファン○ルが攻撃を防ぐ。今度はビームシールド!?

「かがくのちからってすげー!」

「お兄ちゃんが魔術メインで、私は科学メインのハイブリッドだからね! ビーム兵器くらい訳ないですよってあぶなぁ!?」

 ちぃ、死角からの光線を避けますか!

「発射寸前まで気配を消してたのにやりますなめーちゃん!」

「気配には敏感なんですよ理子お姉ちゃん!」

「おっと敏感とは意味深な匂いがしますな!」

「お兄ちゃんに色々されちゃったので!」

「オイ潤妹に何してるんだあ!?」

「何もしてねえよ!? 寧ろ俺が敏感にされたわ!」

「「ヤッタゼ!!」」

「何喜んでんだお前らあ!!」

 いやこれは喜ばざるを得な――あぶな!? ちょっとこっちにマハラギ○イン飛ばさない「デンバー!?」あ、ロカっちのサイコキネシスでユーくん吹っ飛んだー!

「いくらなんでも気が散りすぎじゃない、遠山(チェリーボーイ)!」

「うるせえ事実だけどその呼び方やめろ!」

「隙有りです!」

「あるけどねえよ!」

 いやどっちなのさ(←元凶)

とまあ向こうはgdgdだけど、それでも遠距離のロカ、近距離のツクモという二人をまとめて相手にするユーくん(刈り取る○のスタイル)は流石だねー。手数と技の多さなら理子達も負けてないもんね! 具体的に言うと一秒でビームと魔術が百単位でぶつかり合ってる状態です!

「ふふふ、流石だね理子お姉ちゃん! もう手数ならお兄ちゃんにも負けないんじゃないかな!?」

「くふふー、お褒めいただき恐悦至極だよめーちゃん! でも残念、手札の数がまだまだ及ばないんだよねー!」

 本気で殺り合えばまだユーくんには敵わないだろうけど、敵対する気は(今のところ)ないから大丈夫だね! 別の意味では殺してというか射止めてやりたいけど!

「キリないからこっからは接近戦じゃー!」

「よっしゃ来い来い! 理子のタクティカルナイフは108本まであるぞ!」

「煩悩の塊だね、多すぎないかな!?」

 煩悩が死んだら理子は生きていけないのです!(マジ顔)

そうして向こうは六刀流ビームサーベル、理子は髪の毛に絡めた108本のタクティカルナイフでぶつかる――直前に大量の手持ちフレジェット弾(『貫通』の魔術式付与)をシューーーーート!!!!

「さすがにワンパターンだよ!!」

 叫びながらめーちゃんはファンネ○・バリアーを展開し、接触する――

 ゴオゥ!!!

「ルックミー!?」

「ミデア!?」

 直前、横からの衝撃波で理子達吹っ飛ばされたー!!

え、というか何!? 理子達どころかフレジェット弾も吹っ飛んだし、めーちゃんに至ってはシールドごと吹っ飛んだんだけど!?

……まありこりん分かってるんだけどね。だってちょうど横で、

「ふんっ!」

「オラァ!」

 ……サイ○人? と言いたくなる戦いを繰り広げてる、アリアんとGⅢがいるんだし。一発一発の攻撃で相殺しきれない衝撃が余波で飛んでくるとかどんだけー。ちなみに理子達はそれで吹っ飛ばされた、近寄りたくないね!(汗)

「……よっしゃ、仕切りなおして今度こそりこりん必殺カラフルレーザーを」

「なにをー、それならこのガトリングミサイルで」

「「マジメにやれ!!」」「「クウラ!?」」

 アリアんとGⅢの蹴りがそれぞれの味方に入って吹っ飛ばされたー! 

じゃなくて流石に酷くない!? 理子達は(ネタ技を使うのに)必死なのに! というか何でそんなに息が合ってるのさ二人とも! もうケッコンしちゃえよ!(何)

 苛立ちが募る。感情を抑えるのに分割思考を二つも割いている現状が。

しかも、完全に抑え切れていない。戦闘中の余分な情念は、射撃精度を確実に落とし隙を作っていく。

「文字通り、動揺が手に取るように分かるわね。そんな読みやすい弾丸、当たらないし」

「お覚悟!」

「っ、チッ!」

 空間歪曲による圧縮を避けるも、ツクモの金属並に硬化した尾の追撃を後退。かわしきれず左腕を浅く斬り付けられる。戦闘に支障はないが、傷の治りが遅い。尻尾の付与能力だろう。

ロカとツクモの連携は巧みで、遠近の攻撃が絶え間なく降り注いでくる。普段なら、連携の隙や穴を突いて反撃するのだが、

「クソがぁ!!」

 銃口から放たれるのは、空間爆発――マ○ラギダイン。しかし、これも避けられてしまう。

……思考の猥雑化による反応・射出速度の低下。通常より遥かに遅れているのは、格上二人相手に致命的だろう。

「ぐっ!」

 命中どころか反撃を受けている。致命傷は避けているが、ダメージの蓄積は無視できない。

「フォース「か・な・め!!」ああもううるさいな、かなめの干渉は予想以上に効いてるみたい「そんなつもりなかったけどね!」戦いに集中しなさい!」

「ロカ、あなたも他人の事言えないわよ。とはいえ潤様、サード様のためにも勝たせていただきます!」

「――――」

 会話を耳に入れつつも、苛立ちは加速度的に増していく。千々に乱れた思考、予測以下の反応力、干渉防御のお粗末さ、そして何より――情念に振り回される自分。ガリガリと、脳を徐々に削られていくような感覚。

なんだこれは? なんだこれは? なんだこれは?

敗北は構わない。勝利に絶対はないし、負けることなど珍しいことではない。

弱者であるのも構わない。自身が凡百なのは分かりきっていることなのだから。

だが――『常に全力を出せる状態』でないなど、許せる訳がない。俺の武器は冷酷なまでの思考力、それを無くしてしまうなど――

バカ二人のSFモドキ合戦も、超人達の殴りあいも、今は意識の彼方。再度諦めず感情を制御しようとするが、

「――――!!!! アアアアアアアアアアァァァァァァァァ!!!!!!!!!」

 阻害してくる本能に、何かがキレた。

「え、何、これ……?」

 ツクモが魔力の集中を感じたのか、怯えた表情になる。だが、そんなのどうでもいい――

 目を見開き、銃口を天に向ける。

「メギ――」

 今はとにかく、

「ドラ――」

 この纏わり付いてくるものを、

「オォン!!」

 一切合切吐きつくせ!!

放たれるのは、極光の玉。それは天から地へと高速で落ちていき、

「え、ちょ――」

何か言おうとしたロカとツクモを飲み込み、破裂した。

「…………あー、スッキリした」

 どうも、遠山潤です(遅)

 結論から言うと、メギド○オンで空き地島の半分が吹っ飛んだ。これでも範囲絞ったし、まあ――

「小さい被害で済まされないでしょ!?」

 あ、ロカ生きてた。いや非殺傷設定だから死ぬわけないんだけど。ツクモは気絶してるな、ボロボロになってらあ。

「喰らった時走馬灯が見えたわ! お前、何考えてあんなものぶっ放したの!?」

「イライラしてたからぶっぱした、後悔も反省もしていない」

 実際大分スッキリしたし。ストレス溜まった人間が叫びたくなる気持ち、今なら共感出来るだろう。

「傍迷惑な……」

「妹を送り込んできたお前らに言われたくない。で、まだ続けるのか?」

「あれはかなめの提案だから……負けでいいわよ、こんだけボロボロな上ツクモもやられたし」

 お手上げ、と降参の意を示す。なんだ、もう一発ぶっ放してやろうと思ったのに。

「イーヤー!」

「グーワー!?」

 理子達も勝敗付いたか。理子の魔槍がかなめの武装を貫き、かなめのミサイルが魔導具を破壊した。引き分けか、しかし何だその叫び声。

超人二人はアリアの勝ちで終わっている。俺が発狂(咆哮)した際に必殺技の打ち合いしてたしな。お互いボロボロだけど。

白雪? 速攻でアンガスとかいう奴の強化プロテクターぶっ壊してたぞ。鉄くらい余裕で斬れる白雪には最高の相手だわな。

「おうGⅢ、死んでる? 勝負は俺達の勝ちでいいよな」

「生きてるっつのバカヤロウ……チッ、全員ダメならどうしようもねえな。負けってことにしてやらあ」

 仰向けに倒れたまま、渋々敗北宣言をするGⅢ。その割には楽しそうな顔してるけどな、少年漫画のキャラみたいなやつだ。

「ヤッタゼユーくん、イエーイ!」

「お兄ちゃんイエーイ!」

「イエーイ!!」

「いやなんでかなめまで混じってるのよ!?」

「まあ私的にはどちらでも良かったので。アリアお姉ちゃん大丈夫?」

「大丈夫じゃないわよ、あちこち痛いっての……アンタんとこのリーダー、女相手に容赦なくボコボコ殴ってくるんだもの」

「ハッ、女扱いされたいなら腕力と背丈をどうにかするんだな」

「誰がチビゴリラよ脳味噌ゴリラ!」

「ンダとコラ! 言ってねえし脳筋直感ヤロウに言われたくねえよ!」

「ハア!? 脳筋に脳筋とか言われたくないわよ!」

 ……なんか小学生並のやりとりで喧嘩してるな。まあ楽しそうだしいいか。

「とーりーあーえーずー。これで私はお兄ちゃんのものだねー?」

「……いきなりくっつくな」

「おー、お兄ちゃん照れてる?」

「はいはいめーちゃん、負け犬は指をくわえてりこりんとユーくんのイチャイチャシーンを見ててねー。ユキちゃん、ゴー」

「う、うん。かなめちゃんごめんね?」

「ふふ、白雪お姉ちゃんとはいえ簡単に――離された!? 何その体術!?」

「星伽の基本護身術だよ。じゃ、じゃあ潤ちゃん、失礼します……」

「お、お前ら……」

「んー? なーにユーくん? いつもなら抱きつくくらいへっちゃらだよねー?」

「……」

「おー、ユーくんかおま」「ガアアアアァァァ!!!」「ほぇ!?」

「じゅ、潤ちゃん!?」

 叫んだ際に驚いて離れた二人にこれ幸い。俺は全力で――

「逃げるんだよお!」

 どこに? 知るか!!(マジ顔)

 

 

おまけ

「あらあら、あんな状態のジュンに迫ったら予測できるでしょうに……理子も白雪も浮かれてるみたいですねえ、ジュンがかわいそうだわ」

「メヌ様、グラス片手に愉悦の笑みを浮かべながらだと完全に外道ですよ」

「でもリサ、見てて面白いでしょう?」

「あのご主人様はかわいいと思います」(真顔)




登場人物紹介
遠山潤
 ヒロインに迫られて全力逃走するとかいつの主人公だよと言いたくなった。多分今回の件は黒歴史扱いされると思う。


神崎・H・アリア
 スーパー緋々色人。ちなみに最初はGⅢとの戦闘を描写していたが、面白くないので没に(銃声)


峰理子
 高火力魔術師スタイル。ふざけているが一秒に数百発の魔術が飛び交っているガチの戦場になっていた。


メヌエット・ホームズ
 至極愉悦。


遠山かなめ
 高火力SFスタイル。潤に関しては「ちょっとやりすぎた。反省はしてるけどお兄ちゃん可愛かった」とのこと。


GⅢ
 スーパー人工天才。超能力一切なしでアリア以上の火力を出していたので、ある意味一番のヤバイキャラかもしれない。


ロカ・ツクモ
 技とか能力がほぼオリジナルのキャラ。口調すらちゃんと合ってるのか不安。


後書き
爆発オチなんてサイテー! 違うんだ、ああしないと締まらなかったんだ……(言い訳)
というわけでどうも、ゆっくりいんです。戦闘シーンというより怪獣総決戦でしたが……うん、ウチのアリアはどこにいくんでしょうね(知らん)
そして潤はどこに行ってしまったのか!?(知らん)
次回は外伝の予定です。カワイイあの子が主人公の悩みを解決する……かも?(作者主観)
 感想・評価・誤字訂正、お待ちしてます。

PS 二ヶ月前に出したつもりのものを放置していました。外伝と順番が前後してしまい、マジですいませんorz

ぶっちゃけ中学時代の話って見たいです?

  • 読みたい!
  • いいから続きを書け
  • 各ヒロインとのイチャイチャを……
  • エッチなのはいいと思います()

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。