遠山潤は楽しみたい   作:ゆっくりいんⅡ

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 ギャグ動画で笑ってたら小説のネタを忘れた……そんな経験皆さん在りませんか? 私が今まさにそうです(真顔)
 仕方ない、この間買って放置していたFate/Exterraをやりながら思い出し、
ジ「とっとと書かないか作者! 久しぶりの私の出番なんだぞ!」
 あ、そういえばジャンヌさん出ますね。
ジ「私だって出たくないんだ……だけど、だけどなあ、こればっかりは仕方ないんだ!」(泣)
 扱いが酷い恨みはアリアさんか理子さんに言ってください。
ジ「諸悪の根源は貴様だろうがあ!!」
 デスヨネー( ゚Д| |゚)
 
 
追記1 
( ゚Д| |゚)……あ、前章で星伽神社の分社に寄るの忘れてた。
風雪「……」(無言で非難の目)
( ゚Д| |゚)スイマセンいずれ番外編書くので勘弁してください。
風雪「……潤義兄様と二人っきりか、近い状態で勘弁して差し上げます」
( ゚Д| |゚)お義兄さん大好きですね風雪さん。
追記2
 これ書いてる時点でお気に入りが400件突入しました、ありがとうございます!
 
 
 さて前座が長くなりましたが、第七章『吸血鬼と忍者と厄介事』編、始まります。
アリア「何か不吉な単語が増えてるんだけど!?」
 気のせいです(真顔)
 



『西洋忍者・紫電の魔女』編
第一話 選択が二択とは限らない(前編)


「それじゃ、チーム『バスカービル』結成を記念して……かんぱーい!」

『かんぱーい!!』

 グラスの打ち合う音が響き、そこから一気に飲み干すもの、上品に少しづつ飲むもの様々だ。こういうところで個性というか本質が出るよな。

 というわけではいどうも、遠山潤です。現在はチームの写真撮影終了後、場所はいつものマイルームで結成祝いを兼ねた夕食の最中だ。そういえば修学旅行ってチーム決めの最終調整も兼ねてたんだよな、もう決まってたも同然だったから気にしてなかったけど。

 ちなみに集合写真の際蘭豹先生にしばかれた。理由はレキがイラストを描いてて時間を忘れギリギリだったこと、リーダー決めてなくて中央を誰にするか軽く揉めたからだ。結局「はよしろや遠山ァ! お前このチームのまとめ役やろ!」という蘭票先生の一喝+スクリューパイルドライバーで俺に決まったけど。解せぬ、防弾制服・黒も汚れたし、何故俺がまとめ役と思ったし。

 ちなみに副リーダーは理子。最初はアリアが適任じゃないかと話していたが、「アタシ殴りこみ専門だから考えるのはアンタ達に任せるわ」とのこと。どんどん脳筋思考になってるけどいいんですかアリアさん。

「しっかし、レキまで入るとはな」

 確か仲のいい強襲科(アサルト)狙撃科(スナイプ)混合の別チームから誘いがあった筈だが、こっちに来たのは正直意外だ。

「ここが一番自由に動けると思ったので」

「我々はー、ここに自由主義宣言を掲げる! っていうのがりこりん達のモットーだからね」

「初めて聞いたし自由主義とフリーダムは違うものでしょうが!?」

 などと会話しながらも三人+メヌの食事をする手は止まらない。おっかしいなー、今日は和洋中ごちゃ混ぜでテーブルに置ききれないほど作った筈なのに残る気配がないぞ~?(白目)

『普段は八分目にしてるので』

 ハモりやがった。これだけ食ってもエンゲル係数で破産しないのは、間違いなくリサのお陰である。

「そ、そんな、メイドとして当然のことをしたまでで、ご主人様にお褒め頂くなんて……」

「リサちゃん、自信を持って! 私も今までの食生活だったら首が回らなくなってる自信あるから!」

 白雪の言うことには同意だが、お前ももっと自信持っていいぞ。少なくとも俺一人じゃこいつらの飯を賄いきれないし。

「さてさて、楽しんでるところですがちょいと理子のありがてー言葉にお耳を拝借!!」

「リサ、そっちのフルーツサンドイッチ取ってもらえるかしら?」

「はい、メヌ様どうぞ」

「ありがと。ふふ、やっぱり貴方の作るデザートは美味しいわね」

「恐れ入ります」

「スルーしないで聞いて!? アリアんに関わる重要なことだから!?」

 名指しされたアリアは「嫌な予感しかしないんだけど……」と不安そうな顔だが安心しろ、今回はいい意味でのサプライズだ。

「なるほど、ジュンも一枚噛んでるのね」

 今日もアリアの直感は(間違った方向で)絶好調のようです。何故そこまで信用しないし(←日頃の行い)

「ではでは皆様、お手を拝借!」

 使い方間違えてねと思いながらアリア以外の全員が取り出したのは――

 

 

「アリア、Happy Birthday!」

『おめでとー!!』

 

 

 クラッカーである。パンッ! と軽い音を立てて、紙テープがアリアの頭上に降り注ぐ。

「――え?」

 当の本人は予想外だったのかポカンとしていたが、

「いえーい、アリアんおめでとー!!」ドカン!!

「うみゃあ!?」

 理子が取り出した巨大クラッカーの音で現実に立ち返った。猫みたいな悲鳴上げてる? 気のせいです(真顔)

「何すんのよ理子!? 至近距離でそんな馬鹿でかいクラッカーぶっ放すんじゃないわよ!!?」

「大丈夫、ユーくん印の安全性は保障されてる一品だから!」

製作者(犯人)アンタかバカジュン!?」

 一晩で作りました。

「アリアさんの驚き顔、撮影成功しました」

「流石ですねレキ、現像したら私にもくださいね?」

 お前等はマイペースだね。というかメヌはともかく、レキは必要なのかその写真?

「資料用です」

「レキアンタ、肖像権の侵害くらい知ってるでしょうが!?」

 知ってても無視するんじゃないかなあ。

「まーまーアリアん、折角の誕生日なんだからそんな怒らないおこらなーい」

「アンタのせいでしょうが!?」

 全く以てその通り(←責任逃れ)。というか理子、アキレス腱固め喰らってるのに案外余裕だな。

「ふっふっふ、理子は痛いのもいける口だからイタタギブギブアリアんこれはちょっとシャレにならないレベルアップですよ!?」

「イタイ奴が何か言ってるからついギアを上げちゃったわ」

「誰が上手いこと言えと」

「言ってないでヘルプミーユーくん!?」

「アリアー、リサと白雪特製ももまんケーキが控えてるぞ」

「ももまんに未来永劫感謝しなさい理子、あとジュン」

 我々の地位はももまん以下らしい。ケーキが無ければ即死だった……(理子が)

 まあ何はともあれ、その後のプレゼントやケーキに関しては大層喜んでくれた。最後には満面の笑顔で、

「皆ありがとう、今度こそママを助けられるよう頑張るわ!!」

 と珍しく素直に礼を言ったし。……助ける、ねえ。

 なお理子を〆ている際、目尻にチラッと浮かんでいたものは――言うのも無粋だわな。

 

 

「ん? なんだこりゃ」

 アリアの誕生会からしばらくして、剛と亮の野郎三人で情報棟の講義から帰ろうとした矢先。下駄箱の中に手紙が一枚入っていた。差出人は『Janne d’arc』。ジャンヌ?

「おい潤、それってラブレターじゃねえか!? しかもジャンヌさんだと!?」

「遠山君、いつの間にジャンヌさんまで手を出してたの? 峰さん辺りが大変なことになりそうだけど」

「手を出すどころかロクに会った記憶も無いんだが」

 司法取引でジャンヌが編入して以来、顔を合わせた記憶はほとんど無い。聞いた話だと理子にぶっ飛ばされて以来、極端に俺達のことを避けているらしい。修学旅行で遭遇した際も超スピードで逃げられたからな。

 というかラブレターじゃないだろこれ、封筒のシールが逆十字になってるし。暗喩で死ねって言われてるのだろうか。

 とりあえず覗き込む剛を無視し、開封して中身を拝見すると、

『遠山潤殿

 10月1日夜一時、空き地島の南端にて待つ。

 武装の上一人で来たれし』

 フランス語でそう書かれていた。末尾に『どうせお前は読めないだろうから、裏に日本語で書いておく』などと書かれていたが、舐めてんのかお前は。というか情報科(インフォルマ)所属なら相手の個人情報くらい調べ上げておけよ。

「よ、読めねえ……潤、分かるのか? 俺、英語ダメなんだよ」

「英語じゃなくてフランス語だ剛。外国語の勉強くらいしておけ」

「お前みたいに何ヶ国語も読み書きなんて無理だっつの……英語の授業だけで頭痛いんだし」

「留 年 確 定」

「そこまで成績酷くねえよ!?」

「あはは、まあ武偵も国際化の波が来てるし、覚えて損はないと思うよ?

 それで遠山君、やっぱりラブレターだったのかな?」

「やっぱり違った。もっと物騒な内容だわ」

 武装した上で来いとか果たし状と思うだろ常考。とりあえず内容に違いがないか裏も見てみると、

 

 

『ジャンヌだと思った? 残念シャーロックでした!!』

 

 

 全力で手紙を床に叩きつけた。

「と、遠山君どうしたの?」

「いやなんでもない、殺したくなるほどイラッとしただけだ」

 ま た こ の パ タ ー ン か よ。末尾の日本語が若干ぶれてておかしいとは思ったが、あの野郎どんだけ手紙を書いてるんだ。

『はっはっは、死ぬほどイラついてもらったようで何より』

 的確に心理状態を予期してるんじゃねえよ。お前俺に恨みでもあるのか。

『量産型ボン○くんを奪われた挙句殴られたのだから、怒りを持つのは当然だろう?』

 ありゃ俺じゃなくて理子がやらかしたのだよ。

『というのは冗談で、英国紳士のお茶目なイタズラさ』

 ファック。よし、亡霊でも実体でもいいから出てこい英国紳士(クソ野郎)、テメーは最低二回殺す。

『おお怖い怖い、こういう時文章で良かったと思うよ。

 まあ前置きはここまでにして、遠山潤君。君ならジャンヌ君の手紙の召集(表は彼女自身に書いてもらったものだ)について、心当たりがあるんじゃないのかね?』

 ……まあ、なくはない。潜水艦イ・ウーには即席の自走装置を付けて適当に世界中を回らせて目くらまししているが、メンバーの何人かはあの日に脱してるんだし、組織自体の崩壊は大半知られているだろう。

『そう。イ・ウー崩壊によって、世界のパワーバランスが崩れた。これによって新たな争いが生まれるのは、謂わば必然なのさ』

 何だかんだで結構な影響力あったんだな。俺の古巣は特に影響ないみたいだが。

『『裏の裏』にまで影響を及ぼすほど自分のことを自惚れてはいないさ。さて、実はこの状況を推理して、一つの布石を打っておいた。それはだね――』

 最後に書かれていた一文、それを見て俺は――

 

 

「ふっざけんなああああああああぁぁぁぁぁ!!!!!?? あんのクソ探偵があああぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 

 ブチ切れた。ええそりゃ剛と亮がドン引きしながらも心配するくらいでしたとも。だがこれは無理だ、叫ぶな怒るなというのが土台無理な話だ。

『はっはっは、まあ頑張ってくれたまえ若人よ』

 二回目だが笑い声を書くんじゃねえよ、というかとんでもないやらかししておいて平然と後始末を押し付けるんじゃねえ!?

 そうして俺は対応が遅れた、末尾に『なお、この手紙は読み終わると突撃してくる』というのに。

「…………」

 顔に殺す勢いで張り付いてきた手紙を力任せに剥がし、何事かと駆けつけてきた情報科の教師(二十代女性、独身。戦闘能力なし)を一睨みで退散させた。おう人の顔見て高速で逃げ出すとはどーいう了見だ。

「遠山君、人に見せられないような悪鬼羅刹の表情になってるよ……?」

 亮に鬼か悪魔で例えられた。とりあえず一つ深呼吸し、

「すまん、落ち着いた。ああそうだ、剛」

「お、おう。なんだ?」

「とりあえず五百発くらい殴らせてくれ、もちろん全力で」

「嫌に決まってるだろ!? というか五百発も殴られたら普通に死ぬわ!!」

 それくらいしないと収まりそうにないんだよ(←八つ当たり)

 

 

おまけ 集合場所にて

「ようジャンヌ、とりあえず十発くらい殴らせろ」

「いやだああああああやっぱりこうなったあああぁぁぁぁ!? 私は悪くない、私は悪くねえ! 全部教授(プロフェッサー)って奴の命令なんだ!!」

 出した時点でてめーも有罪だよ。まあ流石にどうかと思うので、殴るのはやめておいた。露骨に安堵してるが、お前普段理子に何されてるんだよ。

 

 

 




登場人物紹介
遠山潤
 シャーロックの手紙相手にはツッコミ兼キレキャラと化す主人公(仮)。最後の文に何が書かれていたのかは次回。……ろくでもないことは確かであるが。
 

神崎・H・アリア
 嬉しさで涙腺崩壊しそうなのを暴力で誤魔化すツンデレもといツッコミ役。最後には素直に礼を言うあたり、嬉しさ満開である。
 なお誕生日プレゼントに関しては嬉しがったり叫んだりツッコミ入れたり、要するにいつも通りの模様。


峰理子
 アリアのサプライズ誕生日パーティの企画者。他メインで考えたのはメヌエット(サプライズ担当)とリサ(料理担当)。
 本人曰くアリアが〆てくるのも含めて「大成功!」らしい。


武藤剛気
 八つ当たりで殴り殺されかけた思春期代表男子。なお百○拳で繰り出される予定だったため、喰らったら爆破四散していた可能性あり。
 

不知火亮
 内心潤にドン引きしていたイケメン。ラブレターかと思ったら手紙を叩きつけるわ叫び出すわなので無理もないが。


ジャンヌ・ダルク
 久々に本編登場と思ったら殴られかけた不運キャラ。彼女に明日は……あるといいですね(目逸らし)
 ちなみに裏側では女子テニス部の後輩にキャーキャー言われたり、ルームメイトと仲良く過ごしたり平和を謳歌していた。


後書き
 色々内容詰め込んだら全然書ききれない……一話目から早速前後編に分かれます、ゆっくりいんです。これでも誕生日ネタはかなり削ったんですけどねえ……
 というわけで次回は後半になります。タイトルからしてやらかす……訳ではないと思います、多分。というか新キャラ全く出てねえ!?
 感想・誤字訂正・評価・批評・質問・リクエストなど、良ければ付けてくださるとこれ以上なく嬉しいです。では読んでいただき、ありがとうございました。


ぶっちゃけ中学時代の話って見たいです?

  • 読みたい!
  • いいから続きを書け
  • 各ヒロインとのイチャイチャを……
  • エッチなのはいいと思います()

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