遠山潤は楽しみたい   作:ゆっくりいんⅡ

46 / 111
昨年の反省会
ジャンヌ(以下ジ)「作者、そこに正座しろ」
作者(以下作)「あ、はいジャンヌさん。後、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」
ジ「うむ、おめでとう。こんな状況でも挨拶が出来るのは良いことだ。だがよろしくされるのはごめんだ!」
作「はあ、そりゃまた何故に?」
ジ「想像くらい付くだろうが……まあそれはいい。作者、前話を投稿したのはいつだ?」
作「……11月1日ですね」
ジ「これを書いてるのは?」
作「2017年1月1日です」
ジ「二ヶ月経ってるだろうが! 投稿を早めにする宣言はどうした!? しかも新年早々汚い話にしてからに!!」
作「ジャンヌさんネタバレアカンです。いや、仕事が思った以上に忙しくて……」
ジ「提督業とマスターがか」
作「イベントと新章楽しかったです。……あ」
ジ「……口にしてないが、年内に達成するつもりだった目標は?」ゴゴゴゴゴゴ
作「……第六章完結です」
ジ「……」チャキ
作「言い訳(遺言)だけでもいいですか?」
ジ「いいわけあるかこのバカものがぁ!!」
作「デスヨネー」( ゚д|| ゚)スパン

 
 ……というわけで明けましておめでとうございます、そして申し訳ございません、またもお待たせしました。今回は例の姉妹が登場します。
 とりあえず年内完結を目標にしていきますので、懲りずに読んでくださる方、お付き合いいただけると幸いです(かなり無茶無謀な気もしますが……)
 あ、ジャンヌさん。本編の出番考慮中なんですが、どうします?
「いらんわ! 寧ろもう出たくない!!」
 え、それだと今回と似たような裏話限定になりますけど。
「それでいい! もう理子達にいつ突撃(フォロー・ミー)されるか脅えて、盲腸になりかけるのは沢山なんだ……! だったらここで作者の怠慢を断罪するおまけキャラの方がマシだ!!」(半泣き)
 アッハイ(この人元イ・ウーの一員だよな……?)
 



第二話 酒は飲んでも吐くな

 

「リサ・アヴェ・デュ・アンクです。皆さん、よろしくお願いします」

 ウオオオオォォォォ!!?

「ご主人様――遠山潤様のメイドを勤めております」

 はああああああぁぁぁぁ!!?

 ダニイィィィィィ!!!?

 以上が始業式後の転校生、リサの紹介におけるクラスメイトの反応である。男女揃って声がでけぇ。

 なおクラス全体が授業放棄して俺とリサを尋問してる中、高天原先生は「あらあら、遠山君はおませさんねえ」とか呑気に言ってた。先生それでいいんですか、そのままどっか行っちまったけど。

 アリアと理子とメヌ? 片や我関せずで寝てて(多分ワンパン○ン一気見のせい)、片やクラスメイトに混じってしょうもないこと聞いてきて、最後はニヤニヤしながらこっち見てたぞ。全員一般教科ほぼ投げてるとはいえ、授業受けろよ。

 結局昼直前になるまで色々聞かれる羽目になった。というか授業再開しようとしたら昼休みになってた。

「どうしてこうなった」

「すいませんご主人様、リサのせいでこんなことに……」

「気にすることでも無いでしょ」

「カミングアウトを止めなかったユーくんのせいだしネ!」

「まあ、いずれ関係性がばれるだろうというジュンの配慮ですけど」

「あ、あはは……潤ちゃん、お疲れ様」

「お疲れ様です」

 他クラス二人の労いを聞きながら、白雪の用意してくれたおにぎりを頬張る。うむ、美味い。

 まあ正直、下手にリサとの関係性を隠していたら却って暴動が酷くなるだろうと思って暴露したんだしな。教務科(マスターズ)で転入手続きのついでに報告したとき蘭豹先生は凄い顔してたし、綴先生はずっとニヤニヤしてたけど。

 故にこの結果は予想通りなので、疲れはしたが別に文句は無い。だがしかし、

「何で私はまた女装させられているのかしら……」

 屋上に逃げようとしたら理子とアリアに連行された場所がいつぞやの戦略室だから仕方ないんだが――いや、まず戦略室に入れられるのがおかしいだろ。本来女子専用の場所だぞここ。

「ダイジョブダイジョーブ、ユーくんの性格を考えればここに突撃する変態さんだとは思わないだろうしね!」

「貴方は私を変態にしたいのかしら理子」

「女装してるからいいんじゃないの?」

「そういう問題じゃないでしょ……」

 アリアも段々感覚が麻痺してきてるな。

 ちなみに俺の格好は遠野秋○制服バージョンである。選んだ理由は理子がパッドを忘れたかららしい。「りこりんとあろうものが何という失態!!」とか言ってたが、お前元キャラに殺されても文句言えねえぞそれ。あとアリアとメヌは何でサムズアップしてんだ。

 まあこうなった以上仕方ない、午後の専門科目までのんびりするとしよう。リサ特製のミネストローネを啜りながら、いつも通り諦めることにした。飯のチョイスがおかしい? いや、意外と洋食・ご飯の組み合わせはいいんだよ、マジで。

「白雪が考慮して塩なし白米おにぎりにしたのは正解ね」

「りこりんが脇で握ったからちょっとしょっぱいかもしんないけどね~」

「「「よし殺す」」」」

「ユーくんとアリアんだけじゃなくヌエっちまで!? ちょ、待って、流石に冗談だから!?」

 冗談でも食い物を粗末にする発言するんじゃねえ。

「他みんなー、理子に救いを分けてくりー!?」

「ねえリサちゃん、このミネストローネなんだけど、味付けどんなの?」

「あ、これはですね」

「モッキュモッキュ」

「せめて反応してくださいお願いします!?」

 どうリアクションすればいいんだよ。どうでもいいけど、リサは俺を普通に戦略室へ招き入れようとしていた。女装姿見せたら驚いていたが、順応早いのかもういつも通りだ。お前は主がこんなんでいいのか。

 理子の悲鳴をBGMに、始業式の昼休みは平和に過ぎていく。どこかから感じる視線をスルーしながら。

 

 

 水投げ。元は緑松(たける)校長(異様に影の薄いオッサン)出身の学校で行われた、『始業式の日には誰に水を掛けてもいい』という、異性相手にやると訴えられそうなイベントである。

 武偵校でもこの行事は取り入れられている。『始業式の日には素手なら誰に喧嘩を吹っかけてもいい』という感じに変わって。

 まあ要するに、

「オラアア、遠山覚悟ー!」

「死ねやあ潤!!」

「リア充遠山先輩に裁きを!!」

 こんな感じに、上下級問わず喧嘩を吹っかけても問題ないのだ。俺はあんまり気にしてないが、武偵校って上下関係にうるさい縦社会だからな。

「あらよっと」

 三年先輩の拳を反らして一年後輩へ、同輩C組の顔見知りの蹴り脚を掴み、ぶん投げる。

「「「ジェットストリーム!?」」」

 汚い衝突音が響いた。いやあ、いい感じに絡まって(意味深)ますね。

「始業式から元気だねえ」

「三十人近い相手を片手間に捌くジュンも大概だと思いますけど」

モーイ(凄いです)! 流石ご主人様、相手にほとんど怪我を負わせず無力化する手際、お見事です!」

「パチパチパチ」

「ワオン!」

 順に俺、メヌ、リサ、レキ、ハイマキである。というかこの面子、近接戦(もしくは戦闘自体)さっぱりなのばっかじゃねえか。一応出来るのが俺、一番強いのが武偵犬(狼)ってどうなのよ。あとレキ、口でパチパチ言うな。そして何故帰路に同行している。

「ご相伴に預かろうかと」

「飯目当てかい」

 ゲーム対決以来来過ぎじゃないかお前。

 まあ白雪は生徒会、アリアと理子はどっかで喧嘩を楽しんでるだろうから仕方ないといえば仕方ないが。何で帰宅組がやたらと襲撃されてるんですかねえ。

「その辺どう思うよ陽菜」

「い、いだだだだだ!? 師匠、とりあえず腕を捻りながら平然と聞かないで下され!? 参ったので放して欲しいでござる!!」

 振り向かないまま俺に右腕を捻られているのは、神奈川武偵中からの後輩、風魔陽菜。以前軽くボコってから尊敬されるようになり、『師匠』と呼ばれ時々訓練を施してやっている。

 半ば悲鳴に近い後輩の懇願に俺はニッコリと笑って、

「だが断る」ゴキン

 肩を外してやった。

「アイエエエェェェェ!?」 

 お前それ言われる方だろ。

「知り合いにも容赦ないのねえジュンは、正に鬼畜の所業かしら」

 などと言いつつメヌはコロコロ笑っている。段々イイ性格に磨きが掛かってきたな、リサは若干引いてるが。

「柔い鍛え方した覚えはないんだが」

 捻られたら捻り返すくらいしろよ、忍者なんだし。ただでさえ無駄にド派手な技で諜報科(レザド)Aランク相当の実力がBランク評価になってるんだから。気配遮断も微妙だし。

 後輩の醜態に(「また挑ませてもらうでござる!」とか言って逃げ去った、腕外れたまんま)溜息を吐いていると、

日本(リーペン)の武偵、思ったよりやるネ。でもまだ合格とは言えないヨ。

 遠山チュン、お前をテストしてやるネ」

 などと背後から甲高い声が聞こえた。

「そんな謎の情報屋みたいな名前じゃないんだが」

 返しつつ振り向くと、そこに立っていたのは黒髪ツインテールで年下と分かる少女。身長は大体140cm、服装はいわゆるキョンシーの類だ。

 特徴はまあ、なんというか、

「【速報】神崎・H・アリアのパチモノ出現、中国遂に個人までもパクリか!?」

「それだけお姉様の知名度が高いということですかね」

「人を見てまず言うことがそれカ!? あとパクる違う、お前らの方が真似してるネ!!」

 出たよお得意のパクった発言。中国版アリアが牙を剥きつつ怒りながら、瓢箪の酒を一気に呷る。いや中国じゃ飲酒年齢の制限無いけどよ、ここ日本だぞー。

「あの、ご主人様。あの方はイ・ウーの一員です」

「うん? そうなの? いたっけあんなの……?」

「正式な所属ではなく一時期滞在していたのですが……彼女はココ様、通称は『万武(ワンウー)』。近接、射撃、狙撃、更に技師としても一流と称される万能の使い手です」

「万武ねえ」

 その割には銃や刀剣の類を武装しているようには見えない。水投げの行事に倣っているのか、それとも舐められているのか。まあ自分の強さに自信を持っているのは感じられるな。

「お姉様のような優雅さはありませんね。出直してきなさいチンチクリンパチモンさん、お子様はお酒よりジュースの方がお似合いですよ」

「誰がお子様でチンチクリンネ、お前に言われたくないヨ! というかココはもう14歳ヨ!!」

「やっぱりお子様じゃないですか。背伸びするためにお酒を飲むのはいいですけど、今から続けてたら身長も胸も永遠にそのままでしょうね」

「グヌヌ……ホームズの妹、口だけはよく回る奴ネ! チュンを試す前にお前を殺してやるヨ白色人(バイセレン)!!」

「まあ、野蛮野蛮。口で敵わないなら暴力ですか、流石人の名前を間違える知能レベルの黄色猿《イエローモンキー》ですね。

 ……いえ、貴方相手ではお猿さんに失礼ですか」

「ウガーーーーー!!」

 ……何でパチモンアリア、もといココを煽ってるんですかねえ。あとメヌ、イエローモンキーは日本人への蔑称でもあるからな?

「大丈夫です、私は日本大好きですから」

「そういう問題ではない」

「潤さん、敵が激おこで臨戦態勢です」

 だろうな、酒以外の理由で顔真っ赤だし。

 メヌとココの間に立ち、構えを取ると向こうから突撃してきた。

「邪魔ネ、チュン!」

 叫びながら頭を振るパチモンアリア、もといココ。ツインテールの片方がこちらの首に掛かりそうなので、軽くスウェーでかわし、

「エ――」

 空中で体勢を崩し、無防備な相手に向け、

「見え見えなんだよ、阿呆が。あと俺は潤、だ!」

 全力で引いた右手を牙○の要領で腹にぶち込む!

「ぐげぇ!!?」

 うわきたねえ、吐きやがった!?

 殴られたココは地面を二回ほどバウンドし、死にかけの魚みたいにピクピクしている。よし、生きてるなら問題ない(オイ)

 しかし、殺す気で来たからつい本気で応戦してしまった。

「うわあ、腕ゲ○まみれだし」

 酒+胃液+αの嫌な臭いが充満している。腹じゃなくて頭にすれば良かったか、ただそれだと殺す可能性あるんだよなあ、牙○・無式。

「ジュン、汚いので洗うまで半径10メートル以内に近寄らないでくださる?」

「一応守ってやった相手にあんまりな対応じゃね? リサ、悪いけどタオルないかな?」

「――あ、は、はい! ご主人様、拭きますからお手を出してください!」

「いやいいよ、そっちまで汚れるのは流石に可哀想だし」

 献身的なリサの発言に待ったを掛け、タオルで手を拭き汚れ物を脱いでまとめて包む。何故か「ご主人様、リサのことそこまで……」とか感動に潤んだ目を向けてるが、どうしたマイメイド。

「レキー、アレ縛っといて」

「はい」

 後ろでボケッとしていたレキに声を掛けると、懐からワイヤー(昨日のゲームで使った奴)を取り出し、手際よく縛っていく。

「……オイ、何故亀甲縛りにする」

「『美少女を見たらこの縛り方をするのが業界の通例だよ、男の子を前屈みに出来るぜ!』と理子さんが言われていたので、覚えました」

「それで覚えるお前もどうなんだ」

「興奮しますか?」

「色々足りてない上にぶちまけてくださった幼女とかどう興奮しろってんだよ、は○ないのゲロインじゃねえんだぞ」

「吐かせたのは、お前、ネ、チュン……ウッ」

 オイもう吐くな、この位置だと今度は足に掛かる――

「オ、オエエェェェ」

「ギャーーーー!?」

「……酷い匂いです」

 酷いのは俺の靴だよ!? もうやだこいつ……

 

 

 正直捨てておきたいが聞きたい事もあるので、縛ったココを大型ダンボールに詰め込んで寮に運んでいく。最初は暴れていたが、「串刺しにするぞ?」と脅したら大人しくなった。残念、嘔吐のお返しにパイルバンカーぶち込んでやろうと思ったのに(真顔)

 とりあえずシャワーを浴びて着替えると、

「コンクリ漬けかマジックショー(タネ無し)どっちがいいかなアリアん?」

「アンタイ・ウーの同期に恨みでもあんの……? 普通に尋問すればいいでしょ、喋るまで殴る方式で」

「それ尋問じゃなくて拷問ネ!? お前達、(ウオ)に恨みでもあるカ!?」

『いや、別に』

「ただの鬼畜ネこいつらー!?」

 何か物騒な会話をしながら理子とアリアが帰ってきた。肩に縄でグルグル巻きにしたパチモンを俵担ぎして。ああ、やっぱり一人じゃなかったか。

「おう理子、アリア、お帰りー」

「ただいま。ジュン、アンタもうお風呂入ったの?」

「帰り一発目でユーくんの湯上り姿とか眼福ですわくふふー」

「男の風呂上りとか得すんのお前くらいじゃねえかな。ちなみに風呂上りなのは襲ってきたパチモンアリアを腹パンしたら吐かれた」

「どんなクソ野郎なのよアンタは」

「メヌを襲おうとしてたんで仕方なく」

「なら許す」

 許された。流石、シスコンをこじらせつつあるアリアさんである。本人に自覚あるかは分からんけど。

「それでユーくん、2Pカラーってどなたでっしゃろ? この間アリアんに『嫁にしろ!』宣言したコッコちゃんではないだろうし~」

「ちょ、何でそれ知ってるのよ!? レキには内緒にしてって頼んだのに!!」

「理子のアリアんを取ろうとはふてえ鳥類だぜ……」

「誰がアンタのよ、というか質問に答えなさい!」

「壁に理子あり障子にユーくんですぜ」

「うわあそれで分かる自分が嫌だわ!?」

「同姓にモテモテのアリアさん流石ッスわー」

「うっさい!! アタシだって好きでモテてる訳じゃ」

 

 

 ウニョラー!!!

 

 

 リビングから聞こえてきた奇声が、アリアの発言を遮った。俺達三人は思わず顔を見合わせる。

「チョ、お前等猛妹(メイメイ)に何したね!?」

『……』

 俵担ぎされたままのココ二号が喚く中、

「俺達というより……」

「多分、いや間違いなくメヌがねえ……」

「社会的にナムサン」

「峰理子、お前今とんでもないこと言わなかたカ!?」

「気のせいだとイイネ~」

「イイネ!?」

 多分手遅れだろうなーと思いつつリビングへの扉を開けてみると、

 

 

「トッピロキー!!」

 

 

 ……猿に似た奇妙な表情とポーズで部屋中を暴れまわる、ココ一号がいた。

「ふう、ちょっと本気になってしまいました」

「ええっと……」「……」

 やりきった顔のメヌと、困り笑顔のリサ、我関せずのレキ。何したんだそこの名探偵、というかレキは無関心かい。

「あらお姉様、理子、お帰りなさい。こっちのから聞いていた通り、姉妹がいたのですね」

「ただいま、メヌ。何アンタ、そいつにちょっとした拷問でもしたの?」

「そんな野蛮なことはしませんわ、ちょっと『OHANASHI』しただけですもの。小舞曲(メヌエット)のステップを用いるほどのことでも無いですし」

「探偵が自分の役目を否定している……!? ヌエっち、恐ろしい子……!」

「ちょっと校内ネットで目撃情報でも調べれば分かる件。で、俺がいない15分の間に何したのか今北産業」

「壊しました」

 三行どころか一言で済ませやがったぞこのドS探偵。

「あの、ご主人様。メヌエット様は別室でお話されていたので、リサには何があったのか……」

「同じくです」

 一応人前で尋問? シーンを見せない程度の良心はメヌにもあったらしい。じゃあ一安心、でいいか(適当)

「さて」

「ヒィ!?」

 メヌが視線を向けると、担がれたままのココ二号は引きつった叫びを上げる。そりゃ同じ目に遭うと思えばなあ。

 アリアに投げ捨てられ、目の前に転がってきたココ二号に優しく微笑む。見る目はネズミを嬲り殺すネコのそれだけど。

「そんなに脅えなくても大丈夫ですよ? 素直に私やリサ、お姉様を狙った理由を話していただければ、ですが。貴方の姉妹はお話しする前にこうなってしまいましたので」

 バナナを貪っているココ一号を指差すメヌ。「アレ、理子ハブられてなくね?」と餌をやっている理子が言っているが、俺とレキもハブだから大丈夫だ(何)

「だ、誰がお前なんかに話すカ!」

「あら、残念。では貴方も同じ状態にした後、姉妹仲良く撮影して動画にうpしましょうか。これで立派なy○utuberデビューですよ」

「機材の準備は理子に任せろバリバリー! ツァオツァオの痴態を余すところなくカメラに収めてやりますぞくふふー」

「じゃあ俺は配信で。中国系サイトの候補探してくるわ」

「对不起,请原谅严重(すいませんマジ勘弁してください)!!!」

 縛られたまま土下座してきた。エビが頭下げてるみたいだな。

「……まあ、ウチのバカどもに目を付けたのが運の尽きね」

 失礼な、人を鬼か悪魔みたいに。

「もっと性質の悪い何かでしょ」

 今日もアリアの直感は絶好調なようだ。

 

 

おまけ その頃のココ姉妹長女、どこぞのビルの屋上から

 ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ

「……焔娘(バオニャン)猛妹(メイメイ)。すまないネ、私だけじゃ二人の救出は無理ヨ」

 ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ

「ち、違うネ! これは戦略的テタイというやつで、ヤヴァイものを見てちびりそうだからじゃないノヨ!」

 ガタガタガタガタガタガタガタガタガタガタ、スゥー……

「って、誰に言い訳してるネ……とりあえず、荷物をまとめて……ああもう、手が震えてしまいにく」

 

 

「みぃつけたあ」

 

 

「!? だ、誰ネ!?」

「私が誰かなんてどうでもいいことなんだよぉ……貴方達が潤ちゃんとアリアを狙った、それが問題なんだから」

「ほ、星伽白雪……!? ち、違うネ! あっちのココは危害を加えたけど、私にその気はないネ!!」

「じゃあ、そのM700はどこを覗いてたのかなぁ?」

「そ、それは……依頼で通行人を監視してたヨ!!」

「私は嘘がでぇきれぇなんだあ……そのスコープは明らかに潤ちゃんのお部屋だよねえ……

 フフ、これ以上聞くことはないかなあ」

「え、ちょ、お願いだから話を聞いて」

 

 

「天誅」

 

 

 アアアアアアアァァァァァァァ!!?

 この日、とあるビルにて『夕刻に響く苦悶の絶叫』という怪談が広まったとか。

 

 

 




登場人物紹介
遠山潤
 新敵キャラに二度(吐瀉物で)汚される主人公。美少女ならご褒美? んな訳ない(本人談)。
 暴力男女平等主義。ちなみに腹を狙ったのは「何か物言いとドヤ顔がイラッとした」とのこと。小学生か。

 
神崎・H・アリア
 パチモンキャラに告白されたり縛って連れてきたり、何かと偽者が横行している現在。でもピンクの髪までは真似されてないため、アイデンティティは守れている、筈。
 ちなみにココとの対戦は一人で応じ、相手の銃を弾き飛ばして頭突きと蹴りのコンボでKOした。この間約二秒。
 

峰理子
 人を社会的に殺すのを(割と)ノリノリでやろうとした外道。「敵だから是非もないネ!」とのことだが、どう見ても面白半分である。
 映像機材は自前で、アリアや潤の勇姿(本人談)を綺麗に収めるためとのこと。一度アリアに壊されかけたが、ガチ泣きしてギリギリ阻止した。
 なお、ココ姉妹の情報は伝え忘れていた模様。無論後でアリアにしばかれました。
 

星伽白雪
 怪奇現象

 
メヌエット・ホームズ
 パチモノのなってなさにイラッとし、ついついいつもより毒舌となってしまった妹。劣化コピーは論外、ただし面白ければ例外。
 拷も、もとい尋問の様子について聞いたところ、「1d100のSANチェックがしたいならどうぞ?」とのこと。作者は何も知らない。

 
リサ・アヴェ・デュ・アンク
 転校初日で潤のメイドを公言する大物。それでも快く迎えられたのは、本人の人徳によるものか。
 なお下品な質問をする輩は男女問わず、アリアに殴られ、メヌに(言葉で)斬られ、理子と潤に(ギャグ的な意味で)辱められる。全員、順調に餌付けされている模様。
 

レキ
 原作ではメインヒロイン扱いのタイミングだが、本作ではタダ飯食らいと化している。ハイマキ共々もりもりご馳走されてます。


ココ姉妹
 え、私達の出番少なすぎ……!?
 
 
後書き
 どうしてこうなった。
 改めてあけましておめでとうございます、ゆっくりいんです。おっかしいなあ、ココ姉妹の長女だけは逃がす予定だったんですが……筆を進めたら初登場で全滅してるんですが(汗)
 とりあえず今回の教訓、白雪の前で潤やアリアを害してはいけない、勿論覗きも。なぜなら本人がプロ級なので(真顔)
 ……まあ、仮に生き延びてもろくなことにならないでしょうが(オイ)
 さて、次回は修学旅行本番です。ココ姉妹? 出ない……方が幸せなんじゃないかなあ。
 感想・誤字訂正・評価・批評・質問・リクエストなど、良ければ付けてくださるとこれ以上なく嬉しいです。では読んでいただき、ありがとうございました。

ぶっちゃけ中学時代の話って見たいです?

  • 読みたい!
  • いいから続きを書け
  • 各ヒロインとのイチャイチャを……
  • エッチなのはいいと思います()

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。