なんかてつをが色々なことになってますが作品や演じたときの演技とかに罪はないと思ってます(語彙力
正直いつも通りの出来ではありますがたぶん今回は以前の時よりもだいぶ変化がつけれたかなと感じます
いや、流れはおんなじだけどね(
楽しんでもらえたらいいな
ちぇるーん
ズガガガッ、と放たれた弾丸が目の前のバトルレイダーにヒットし、体制が崩れる
すかさずバルカンはショットライザーを操作し、構えをとった
<バレット!>
電子音の後にバルカンは駆け出しながらショットライザーを敵に向けて引き金を引き、弾丸を放つ
弾丸をもらったバトルレイダーは光のリングで拘束され、身動きができなくなる
約三体ほど動きを止めるとそのままショットライザーをベルトに戻して、再度その引き金を引く
<シューティング ブラスト フィーバー!>
「はぁぁぁぁぁっ!!」
その勢いのまま飛び上がりエネルギーの籠ったライダーキックをバトルレイダーたちに叩き込む
蹴りを撃ちこんだバルカンの背後で爆発が起きる中、バルキリーもショットライザーのキーを操作してベルトに戻すと再度引き金を引く
<ダッシュ!><ラッシング ブラスト フィーバー!>
「はぁっ!」
バルキリーもバルカンと同様に勢いをつけると右足を突き出してライダーキックをバトルレイダーの群れへと叩き込んだ
同様に背後で爆発が起こるなか、そのバトルレイダーの残骸であろうパーツが転がってくる
それを手に取って眺めてみると機械のような配線のようなものが垂れているのが見えた
「…機械だったのか。かなりの技術力みたいだな、相手は」
「どうだっていいぜ。向かってくるのなら全部ぶっ潰すだけだ」
背後からの声に振り向く
歩いてくるバルカンの言葉にバルキリーははぁ、と短くため息を吐く
まぁ今この場で考えたところで答えなども出ない、頷きたくはないが頷くしかないのも事実だ
とりあえず―――事態が変わるまで自分たちは戦う以外ない
そんな思考にふけっていると、ふと前方からバトルレイダーが向かってきていることに気づく
すかさずバルカンとバルキリーもショットライザーを構えるが、引き金を引くにはならなかった
なぜならそのバトルレイダーを飛び越えてきたバースがドリルアームを用いて一気に撃破したからだ
「ふぅ…」
そのまま調子を整えるように肩で息をするバースは、ちらりとバルキリーたちを見て駆け寄った
「刃さん、不破さん、そっちは」
「いや、私たちも一息ついたところだ。さっきは助かった」
「いえいえ。困った時はお互い様、ライダーは助け合いですから」
「―――へ、違いないな。そんじゃあもういっちょ暴れるとするか、神那賀」
「合点!」
バルカンの言葉にうなずくと、バースは二人で再度戦闘へと駆け出していく
思わず言葉をかけようと思ったが、仮面の下でやれやれといった笑みを浮かべるとバルキリーも彼らを援護するべく二人を追いかけていくのだった
◇
「うぐっ!」
腹部に打撃をもらい、立て続けに追撃としてキックをもらいG3は大きく地面を転がってしまう
なんとか体制を整えながらG3はG4を見やるが、そこを追い打ちするようにG4は右の太腿にセットしてあるG3のスコーピオンと同型のハンドガンを引き抜くと何度か引き金を引いてG3へと発砲する
そのままマスクにヒビが入り、眞人の素肌が露出する
「ぐぁ、あぁっ!!」
そのまま近くまで歩みよられ、路傍の石でも蹴飛ばす感覚でG4は蹴りを放ちG3はそれを受けさらに地面をゴロゴロと転がっていく
「その程度ですか。…だとするのならとんだ期待外れです。私が知ってるアナタはこんなものではないはずです」
言われなくてもわかっている
仮面の下で歯を食いしばりながらG3は何とか立ち上がろうと全身に力を込める
一瞬自分のことを知っているような口ぶりに気を取られてしまったが、そんなことを考えている場合ではないとその思考を放棄する
悔しいがG4の力は強大だ
全力を振り絞っても勝てるかどうかわからない
そんな弱気なことを考えたが瞬時に頭を振ってその思考を吹き飛ばす
生だとか死だとか、そんな面倒なことを考えるから変に悩んでしまうんだ
おまけに中途半端にマスクが壊れたせいで正直視界が見えにくい
これじゃあ見えるものも見えなくなる
ゆっくりとG3は立ち上がった
その行動にG4はスコーピオンを構えて相手の様子を伺う
G3はその仮面へと手を伸ばすと、ゆっくりとパージし、仮面をその辺に放り投げた
視界が広がり、クリアになる
「…正気ですか」
「正気です…! 僕は負けません…! 絶対に!」
G3、否、立花眞人は拳を握りしめてこちらに向かっていく
それは第二ラウンド開始の合図だ
◇
魔法陣のようなものが展開されたとある場所に、レディリーはどうにか這いつくばって戻ってきた
死にはしないがそれでも無傷とまでは流石にいかないか、それでもなんとか戻ってこれた
「爆発は三十三回目くらいかしら…、真空に晒されたのは流石に初めてだけど…!」
ともあれ戻ってこれてよかった
下手すればあのまま永遠に宇宙遊泳なんてこともありえたわけだ
そんなのは流石にレディリーの求めるものじゃない
「今度こそ…今度こそ私は…絶対に死んでやるんだ…!!」
目の前の魔法陣を彩る結晶のような何かをつかむ素振りをレディリーは行う
その行動に反応するかのように結晶と魔法陣が輝きだした
◇
「やっぱり、崩壊は避けられないみたいです!」
「落ち着け、なんかないのか!」
適当にバトルレイダーを蹴っ飛ばすとテンパっている初春にディケイドネオは歩み寄った
威圧しないようにバックルを開いて変身を解除すると彼女の操作しているパソコン画面をのぞき込む
「えーっと…、あ、緊急用のパージシステムがあります、本当ならリモートで点火できるんですけど、今はシステム自体が凍結されてます。この五か所にある爆砕ボルトを、手動で点火させることができれば…!」
「話は聞かせてもらったぜー!」
不意に割り込んでくる、聞きなれない声色
どこから? と探す暇もなくその聞こえてきた声は続ける
「一か所は何とかできるぜ! ほかは頼んだぜーっ!」
そのままパタパタという翼がはためくような音と共にその声は遠ざかっていった
他の連中は怪訝な顔をしていたが、その声に士は覚えがあった
「その話、俺も手伝わせてもらっていいかい?」
直後にまた聞こえてきた声
今度はさっきの声よりはとても渋く、そして低くとても威厳のある声だった
歩いてきた男性は黒いジャケットを着込んだ、男性だった
「…アンタは」
唯一士だけは彼を知っているような素振りを見せる
それに対して男性は笑みを浮かべる
「―――わかった、頼んでいいか」
「無論だとも」
「初春、通信機はまだあるよな、最悪電話でもいい」
「え、ありますけど…いいんですか?」
「大丈夫だ」
初春は一瞬不安げな顔を見せる
たった今この場で出会っただけの、それでいて実力は全く持ってわからないこの男性の協力を仰いでもいいものか
しかし士の表情を見て、初春は余っていた通信機を男性に手渡す
「ありがとう。…ありがとう」
「い、いえ。あ、お名前は―――」
「名乗るほどのモノではない、が、そうも言っていられないか。俺は本郷猛。…こんな見ず知らずの男を信じてくれて、ありがとう」
男性は再度心を込めた声色でそう言うと士の隣に立ち耳にその通信機を取り付ける
士も同じように通信機を耳につけると二人はそのまま頷き合うと一直線に走り出した
その後ろ姿を見送ると、付近にいた黄泉川も初春へと視線を向けて
「一か所は、こっちで引き受けるじゃんよ」
ともかく、これで四か所の点火の目途はたった
残るは最後の五か所目だが―――
<もっしもーし!>
本日三回目ともなると、唐突なその声色
今度は警備員の暗号通信に割り込んでの介入だった
<ペンネーム〝人生とかいて妹と読む〟さんからだにゃー!>
全く知らない誰かの声
聞き覚えのないその声色に誰も彼もが驚いた
「だ、誰ですか!?」
「わ、わかりませんっ」
思わず鉄装が近くに隊員に聞いてみる
しかし当然わかるはずもない
確実にこんな奇想天外なことするやつはいるはずがないのだから
<話は聞かせてもらったぜぇい、最後の一つが何とかなる方法があるんだにゃー!>
確かに身元は知れないが、少なくとも警備員の暗号通信に介入できるほどの腕前を持っている時点で、ハッタリやほら吹きの可能性は低いだろう
何はともあれ、何とかなるかもしれない―――
◇◇◇
<そんなわけでステイル、みんな。一つお願いするぜぇい>
所変わってステイルたちの所に、土御門からの電話が来ていた
内容は当然、先ほど土御門が警備員の暗号通信に割り込んでいた例の件である
「やれやれ。仕方ない…使われてやるとするか」
「オッケー、最後に一仕事しようじゃないの」
「ですね。このまま裏方に徹しますか」
ステイル、ヒビキ、斎堵の三人が口々に呟き歩き出す
そして彼らの周りにメアリエ、ジェーン、マリーベートの三人もそんな彼らを追いかけるのだった
◇◇◇
「エンデュミオンの倒壊…!?」
「結構ヤバい状況らしいぜ、ワタル!」
「やれやれ、ここでのんびりシャットアウラ君を待っている予定だったが、そうもいかなくなったな」
一方で黒烏部隊のメンバーと共に、事態を見守っていたワタルと名護両名は暇だからという名目で外を飛び回って情報収集していたキバットから事の詳細を知らされた
知らない間にえらいことになってるではないか
「行きましょう、名護さん」
「あぁ!」
名護とワタルは頷き合ってキバットの後ろを追いかけるように駆け出した
こちらはこちらで、少しでもできることをしなければ
◇◇◇
耳障りな〝ノイズ〟が聞こえてくる
確かに頭の中に入ってくる雑音に耐えながらシャットアウラはひたすらに歩みを進めた
ふとしたら、とある開けた場所に辿り着いた
そこは言うのならステージと呼べる場所だ
そしてノイズの元凶は半壊したステージで今もノイズを生み出し続けている
―――不愉快だ
ズキズキと頭の痛みに耐えながらシャットアウラは今もなお雑音を生んでいる
「やめろぉぉぉぉぉ!!」
「え?」
ついに我慢の限界を迎えた彼女はアースパレットを打ち出してステージを支える鉄柱を破壊する
ズドォン、と大きな爆発を起こしあっけなくアリサが立っていたステージは破壊されアリサは中空へと放り出される
「きゃあぁぁぁぁぁっ!?」
重力の流れに従い、鳴護アリサは地面へと落ちていく
そんな彼女に何とかして駆け寄っていくのが一人
―――上条当麻だ
「ぐっ…届けっ…!!」
全力で当麻は駆けて、地面を蹴る
何とかその両手に彼女を受け止めて自分の背を地面側にして衝撃がアリサにいかないようにする
そのまま彼女を抱きしめてゴロゴロと当麻は転がって衝撃を緩和させた
「ぐっ…!!」
ギリ、と憎々し気にシャットアウラは歯を噛みしめる
忌々しい、と嫌悪感を隠す間もなくその場にもう一つ、駆け付けてくる人影が一つ
鑑祢アラタである
「当麻!」
本来彼も同じタイミングでこの場に駆け付けるはずだった
しかし道中にも邪魔な敵がいて、アラタはそれを退けることを引き受けて当麻を先に行かせていたのだ
ゆっくりとアリサを抱え当麻は起き上がり、シャットアウラの方へと視線を向ける
「当麻くんっ…!」
「へ、へへ…間一髪だな…! ぐっ!」
そう言って当麻は笑みを見せた後苦痛に表情を歪める
背中にはいつの間にか血が滲み、生々しい傷の痕が見えるようだ
「! お前、背中を!」
地上で受けた傷口が開いたのか、あるいは打ち所が悪かったのか、なんにせよ状況がまずいのは変わりない
元々そうするつもりではあったので、アラタはシャットアウラを迎え撃つように当麻とアリサの前に立つ
◇◇◇
「こんな無茶苦茶な術式は見たことがないんだよ」
全て万事うまくいっている
そう思っていたレディリー・タングルロードの耳に、誰かの声が聞こえてきた
振り返るとそこには特徴的なシスター服を着込んだ、一人の女性―――インデックス
その傍らには、いつか見かけた常盤台の女生徒も立っていた
「魔力を生成するところの回路が乱れてるなんてものじゃないよ。地球を壊す気?」
「―――禁書目録、ね。聞いたことがあるわ。…十万三千冊もの魔導書を記憶させられた…人間図書館…」
インデックスはその言葉に答えない
傍らの常盤台の女生徒…御坂美琴もそこらへんの知識はないので口を挟むこともない
レディリーは続ける
「アナタならわかるでしょう? 魔術によって呪われた人たちの気持ちが…! ようやく私は抜け出せるの、この地獄という枷から…!」
「無理だよ」
レディリーの言葉をばっさりとインデックスは両断した
「それをやっても死ねない。私にはわかる」
まっすぐ言い放つインデックスにレディリーは唇をかんでにらみつける
◇
目の前に湧き出てくるバトルレイダーやら機動兵器やらエトセトラ
走りながらワタルと名護はその身を変える
「キバット!」
「あいよ! タッちゃぁん!」
ガブリと噛みついた後に続けてキバットが別のフエッスルを吹き鳴らし、この場に一匹の竜を召喚する
ワタルはその後キバットを掴み取り腰に現れた止まり木―――キバックルにキバットをつけてキバットベルトへとさせ、左手に先ほどのフエッスルで召喚されたタツロットがセットされる
「変身!」
「テンションフォルッテシモ!」
一瞬の輝きの後でワタルはキバエンペラーへとその身を変えて、立ちはだかる邪魔ものを蹴散らしていき先に進んでいく
「イクサ、爆現!」
<レ・ディ・イ> <フィ・ス・ト・オン><ラ・イ・ジ・ン・グ>
一息にライジングイクサまで駆け足で姿を変えるとエンペラーの後ろを追いかけるようにライジングイクサもイクサライザーの引き金を引き、撃ち漏らしをイクサカリバーで切り倒しながら進んでいく
◇
先へ進んでいくと防衛兵器の他に刃のようなものが付いた妙なトラップも動き出しこちらに向かって襲い掛かってくる
「大盤振る舞いだねぇ」
「無駄口を叩くな、来るぞ」
「りょーかいっ!」
ステイルは炎を生み出しながら身構えて、ヒビキと斎堵はその身を仮面ライダーへと変える
そんな三人をメアリエ、ジェーン、マリーベートの三人は自身に対応するエレメント魔術で援護を開始するのだった
◇
一方警備員グループ
特別な力を持たない警備員たちは、相手の防衛兵器に対して圧倒することができず、その歩みをストップさせていた
柱に身を隠しながら黄泉川は歯を食いしばる
「くそっ…! 時間がないってのに…!」
◇
本郷と途中で別れた門矢士も同様に走っていた
一刻も早く爆砕ボルトを点火させなければ、まずいことになってしまう
だというのに門矢士はその足を止めてしまった
理由は明白―――外と同じようにバトルレイダーの量産モデルや大型機動兵器などの防衛兵器が目の前にいるからだ
「…めんどくせぇな、ここは一気に行くか」
そう言って徐に士はネオディケイドライバーを取り出し、まずそれを腰に装着する
タッチパネルのような、画面の両端に2と1があるそのデバイスを
<ケータッチ!
そのデバイスを取り出した後一枚のカードを士はそのデバイスにセットして、タッチパネルを操作していく
<W OOO FOURZE WIZARD GAIM DRIVE GHOST EX-AID BUILD ZI-O ZERO-ONE>
<FINAL KAMEN RIDE>
電子音が鳴り響く中、士はネオディケイドライバー本体をベルト横に移動させて、先ほどまでセットされていた場所にケータッチ21をセットする
「―――変身!」
<COMPLETE 21>
門矢士が叫ぶと同時、二十の残像が士に重なり、まずその姿をディケイドネオへと変化させる
そしてその後現れた何十枚ものカードがディケイドネオへと重なり、さらに彼をコンプリートフォーム21へと強化変身させた
「さて。突っ切るか」
両手をパンパンといつもと同じ調子で叩きながら、コンプリート21は一枚のカードを取り出すと、横に移動させたドライバー部分にそのカードをセットして、タップする
<ATTACK RIDE BANASPEAR>
電子音声と共に手元に現れたバナスピアーを構えながら、再度走り出す
邪魔する敵はバナスピアーで適当に蹴散らしながら、コンプリート21は先へと進んでいった
◇
本郷猛はただならぬ敵の気配に足を止めた
耳に聞こえてくる初春という少女の言葉に大丈夫だ、言葉を返しながら身構える
「―――本郷猛だな」
闇の中から聞こえてきたのは一人の声
だが敵の数は一人ではないことは本郷にもわかっている
姿を見せた男は、腰に以前自分を襲ってきた男が三名ほど立っていた
それぞれ、自分を襲撃してきた男と同じベルトを巻いているのがわかる
恐らくは同じ組織の男と見て間違いないだろう
「…む」
身構えていると背後からも足音が聞こえてきた
どうやら背後からも敵襲が来ていたようだ
目の前のリーダー格の男が勝ち誇ったような顔をして、懐から時計のようなデバイス…ライドウォッチを取り出す
それに習い背後の部下二人もライドウォッチを取り出した
「卑怯とは、思うなよ」
下卑た笑みが本郷猛の視界に移る
そんな男に対して、本郷猛もまた、不敵に笑みを返してやった
「…何がおかしい、この絶望的な状況で頭がおかしくなったか」
「いやなに。こちらも一言言わせてもらおうと思ってな」
「―――なんだと?」
男が聞き返す
「卑怯とは思うなよ」
本郷猛の口から出たのは先ほど男が言ったのと全く同じ言だった
だが直後、本郷猛の背後を抑えていた男の仲間が突然と倒れ伏した
闇を突き抜けて、本郷の隣にその男は着地する
「間に合ったか、〝本郷〟」
「あぁ、手間をかけさせた、〝隼人〟」
「―――隼人、だと!? まさか、貴様ぁ…〝一文字隼人〟か!!」
男が忌々し気にその名を確認するかのように叫んだ
叫びに対し一文字隼人はフッ、とニヒルに笑みを返すと
「悪いな。俺と本郷はたとえ何キロ離れていてもテレパシーで繋がっている」
「俺は燈子くんから連絡を受けたとき、万が一の時に備えて、隼人にテレパシーを送っていたのさ」
あの時の電話…青崎燈子から連絡を受けて詳細を聞いた時、ただならない予感を本郷猛は感じた
杞憂で終われば、それでよし
だがもしかしたら…そう考えた本郷は先の通りテレパシーを用いて一文字隼人に合流を頼んでいたのだ
「―――馬鹿め!! 一人増えたところで同じことだ! 変身!」
<ジオウ!><仮面ライダー ジオウ!>
三つの電子音がやかましいくらい重なり、量産型ジオウ三人の変身が完了する
それと同時に背後で待機していた防衛兵器や大型機動兵器などが動き出し侵入者を害そうと攻撃を開始した
本郷と一文字は最初に繰り出された攻撃を二手に分かれて回避して、その後でそれぞれにくる攻撃を手慣れた様子で捌き改めて距離を取る
「隼人! 変身だ!」
「おう!―――変身!」
本郷の言葉に一文字は短く返すと大きく両手を右へと突き出すと円を描くように大きく動かして顔の近くで拳を作りつつその言葉を口にする
刹那、同じように屋内にも関わらず風が巻き起こり一文字の腰に現れていたタイフーンのシャッターが展開しベルトの風車が勢いよく回転する
一瞬頭部に現れた仮面は淡い緑色の後、明るい色へと変色し、一文字隼人は〝変身〟した
「ライダー…! 変身!」
同様に本郷も身を変えるポーズを取り、一文字隼人と同じように風と共にその姿を仮面ライダーとしての姿に変えた
剣を構えて襲ってくる量産型ジオウの攻撃を対処しつつ、2号ライダーは1号ライダーへ向かって叫んだ
「本郷! ここは俺に任せて先に行くんだ!」
「! いいのか、隼人!」
彼の言葉に2号ライダーは量産型ジオウの一体を背負い投げの要領で投げ飛ばすと
「問題ない! こいつら相手に、遅れは取らないさ。それよりも時間がないんだろう?」
「―――すまない!」
1号ライダーは2号ライダーにそう言うと迫ってくる防衛兵器を迎撃しながら先へと進んでいった
2号ライダーは彼が先に向かうのを確認するとライダージャンプで道を塞ぐように移動すると身構える
「ここから先は通さないぜ。―――お前たちの相手は…力の2号が引き受けよう」
再度両手を2号ライダーは伸ばし、ライダーファイトの構えを取る
今ここに立ちふさがるは、かつて1号の後を継ぎ日本をショッカーの魔の手から守り抜いた英雄の一人
機械の身体なれど、その胸に秘めたる熱き闘志は本郷にも引けを取らない
男の名前は一文字隼人
―――またの名を
「
仮面ライダー2号
一文字隼人/仮面ライダー2号
説明不要のレジェンドライダー
ショッカー壊滅後はフリーカメラマンとして本郷と同じように世界を回りながら悪の気配を察知したとき、その力を正義のために振るい続ける
また今回互い呼び合う時どうしようか考えましたが隼人が「猛」って名前で呼ぶイメージはあんまりないので今回は本郷呼びにしてます
本郷さんの方は「一文字」とも「隼人」とも言ってますが今回は名前の方で